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九州における自作PCの一大拠点に! ドスパラ博多店リニューアルオープン
大きなパーツを車に載せて持ち帰れる、郊外型店舗ならではの楽しさ
2019年8月24日 18:25
サードウェーブは、福岡県・博多のドスパラ博多店のリニューアルオープンを実施した。博多駅周辺にあった旧店舗は8月18日で営業を終了、場所を移してのリニューアルオープンとなった。新店舗は街の中心である博多駅から車で10分ほどの、郊外型ショッピングモール「コマーシャルモール博多」となる。
今回はリニューアルを記念しての特別セール、店舗公開が行なわれた。ユーザーの注目度は高く、オープン前は行列もできた。弊誌は今回このリニューアルオープンに立ち会い、生まれ変わったドスパラ博多店がどのような想いで運営されていくか、その狙いと展望を店舗スタッフから聞くことができた。"自作PC"を求めるユーザーに対して、ドスパラがどのようにアピールしていくか、レポートしたい。
ユーザーの求めるPCはどのようなものなのか? 店舗経験を活かした多彩な提案
今回はドスパラ博多店の店長を務める吉沢規宏氏と店舗を実際に回り、その特徴を聞くことができた。さらにスーパーバイザーの黒川裕大氏にもその戦略を聞いた。まず今回のリニューアルに関しては、"駐車場のある店舗"という意義が大きいという。
吉沢氏は「旧店舗には駐車場がなく、お客様がその場でドスパラのショップブランドPCを購入して持って帰る、ということができませんでした。PCや大型パーツを購入し、そのまま車で持って帰る、そういうお客様のニーズに応えるためのリニューアルという意味もあります」と語った。
福岡は実は今、新しいショッピングモールが生まれ始めている。それは中国や韓国の観光客が増加している流れなどもあり、郊外型施設が増えているという背景もあるという。ドスパラ博多店はこれまでも県外のユーザーが多く訪れていたが、車で来る人も少なくなかった。大きな商品を購入し、持って帰る、それは駐車場だけでなく、安定した在庫、商品供給ができてこそだ。
リニューアルによる移転にあたり、ドスパラ博多店は店舗面積として1.5倍、販売している商品は3倍という規模となった。面積以上に"密度"を増し、豊富な品揃えをアピール、九州における自作PCのユーザーを満足させる充実した品揃えを目指した。「ここに来れば多彩なPCパーツを見ることができる」という場所にしたかったということだ。
本店舗の大きな特徴がガラスケースに入ったパーツだ。グラフィックスカードや、マザーボードなどがパッケージから出された形で展示され、パーツをしっかり見ることができる。昨今のパーツはデザインも洗練されているだけでなく、ケレン味もあり、メカニカルな雰囲気も楽しい。それと共に、出力端子の配置や数、何よりも"大きさ"が確認できる。自作PCのユーザーにとっては、自分の環境に合った拡張をするために様々なチェック項目がある。それらを具体的に見せ、ユーザーにそのパーツを使用するイメージを想像させるための工夫だ。
もう1つ大きいのは、販売棚の上の情報を書いたPOPである。マザーボードのスロットによるメモリの規格の違いや、グラフィックスカードに向いているゲームなど様々な情報が提示されている。これらは自作PCや、パーツ拡張を行なう上で押さえるべきポイントであり、様々な情報の中から、スタッフが選んで情報を提示している。この情報提示が、ユーザーの心をつかみ、店への信頼を生むのだ。もちろんユーザー自身が調べているし、熱心なユーザーは店員に質問するが、それだけでなく、こういった情報を積極的に発信することで、製品の理解と、より自分の求めるパーツに出会えるようにしたいという想いを込めているとのことだ。
もちろんユーザーからの相談にも積極的に答えていく。サービスカウンターは故障品の受付や、新製品購入の相談など広く受付ている。ドスパラは通販も好調で、通販を利用するユーザーも多いが、アフターサービスで店舗を訪れるユーザーも少なくない。博多に大きな店舗があり、知識のあるスタッフが多数いるというのは、やはり心強いだろう。「九州地方のお客様へ対応していきたいと思います」と吉沢氏は語った。
東京、特に秋葉原のドスパラでは規模や品揃えも非常に充実している。この「ドスパラ博多店ならではの強みは?」という質問にスーパーバイザーを務める黒川氏は「まさに秋葉原のノウハウが活かされていることだ」と答えた。黒川氏はドスパラ秋葉原店の店長も務めた人物で、今回スーパーバイザーとしてこれまでの経験や知識をドスパラ博多店に活かしている。秋葉原という"拠点"は最先端であるために様々な"実験"ともいえる販売手法も行なっている効果的なものもあればそうでないものもある。そういった経験を活かし、効果が高く、お客様からの反応が良かった手法を博多店で活かしているという。
また今後の課題としては、スタッフの得意分野を増やしていくこと。「FPSが得意でマウスにこだわりがある」、「4K環境に強い」などスタッフ自身の個性と得意分野をアピールし、その知識をお客様の購入の際のアドバイスに繋げていく。そういうビジョンを持っている。その考えの1つが「手書きのPOP」、スタッフの生の声が伝わる手書きのPOPで、自分の知識を活かしお客様へアピールする楽しさもスタッフに感じてもらっているとのことだ。
「博多店を訪れるお客様へのメッセージは?」という質問に黒川氏は「今までよりもラインナップを充実させていますし、新しい商品もガンガン入ってきます。ぜひ、まず来ていただいて、見ていただいて、購入するかをここで決めて欲しい。まずここに来て実物を見て欲しいと思います」と答えた。
ドスパラ博多店には同じサードウェーブグループの上海問屋のコーナーもある。こちらはスマホ向けのゲーミングデバイスや、実況向けグッズ、フィギュアなどの撮影に使う機材など今のユーザーのニーズを敏感にとらえた商品が多く、こちらも面白い雰囲気だった。
上海問屋はスタッフによるユニークな商品チョイスが大きな魅力だが、開発する商品にも独特のこだわりがある。昨今では特にゲーミングキーボードは「知るとぞ知る逸品」として評価を得ているという。使い勝手、カスタマイズ性などを突き詰めており、ここはもう少しアピールしておきたいとのことだ。ドスパラ博多店では上海問屋コーナーも要チェックである。
今回、改めて店舗スタッフに話を聞くことで、自作PCメーカーとしての想いやノウハウ、こだわりが聞けたのは面白かった。自作PCはユーザーによってニーズが異なり、例えばアドバイスされても、自分の目的に沿わない場合もある。パーツも価格帯や性能は様々で、ユーザー自身の知識が要求される。その中で、ユーザーにいかに答えていくか、魅力的なPCを提示するか、そのアプローチが聞けたのはとても面白かった。ぜひ店舗を訪れて、店舗側の想いとその努力を感じて欲しい。






























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