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公園とマイクラブロックが馴染む! 「Minecraft Earth」βテスト版レポート
ゲーム全体の流れとARコンテンツの手触りを紹介
2019年7月18日 19:22
「Minecraft」シリーズの最新作であり、位置情報ARゲームとして大きくアレンジされたスマートフォン用タイトル「Minecraft Earth」。E3 2019ではAR部分の体験会が開催されるなど、徐々に情報が明らかにされているが、今回、βテスト版に触れることができた。さっそく、本稿ではその手触りをお伝えしていきたいと思う。
ではまず、「Minecraft Earth」のゲームサイクルから。本作でできるのは大きく分けて2つ。それが素材集めと「建築台」のクラフト(編集)だ。
素材集めは、地図情報と連動したマップ上を、実際に歩きながら行なっていく。マップ上には宝箱やブタ、ヒツジといったアイコンがポップアップしており、範囲内に入ったアイコンをタップ操作すると各種素材が手に入る。
素材はクラフトに使用できるほか、素材を集めるごとに経験値も溜めることができる(レベルの意味については後述)。この辺りの手触りは「ポケモンGO」や「ハリー・ポッター:魔法同盟」をプレイした経験があれば、すぐに慣れることと思う。
そして本作のメインの遊びとなるのが、「建築台」のクラフトだ。この建築台は、プレーヤーが自由に編集できる基礎エリアのこと。一定レベルごとに、より豪華な建築台がアンロックされるようになっている。
レベル1の段階でプレイできるのは、木と池のある8×8のエリアだ。この建築台の「建築」ボタンを押すと編集モードへと移行し、スマートフォンのカメラが起動する。
クラフトはここから! 「建築台」の編集
カメラが起動すると、続いて「建築台」を置く場面へと移行する。特に読み取りやすいのは、ある程度装飾があって、平らな場所。今回は、木目の床に設置することにした。ここは実にAR的な操作なので、実際のスクリーンショットを見ていただく方が理解がはやいと思う。
建築台を置くと、本家「Mincraft」のように建築台の中身を編集できる。土や木を破壊して素材として獲得することもできるし、手持ちの木やドア、あるいはニワトリやブタといったmobを置くこともできる。
「建築」はやや小さめに作られているので、全体を見渡すことができる。ニワトリなどはエリアの中を好きに動き回っているので、まさにリアルに登場した箱庭としてじっくり楽しめる。
まさに等身大! インパクト最大のフルサイズモード
建築台には、もう1つ、より大きな「フルサイズ」で楽しめるモードもある。「建築」と書かれたボタンの隣りにある再生ボタンから入れるものだ。
フルサイズモードを起動すると、これがとにかくでかい。カメラが立ち上がり、適した場所に設置して楽しむという流れそのものは同じなのだが、だいたいブロックを2つ積むとほぼ目線の高さになるくらいにでかい。さっきまで見下ろしていた木も完全に見上げるくらいの高さになるので、たった8×8マスでも「どーん」という感じがある。
ここまで大きいと、外で楽しむ方が適していると感じたので、さっそく公園でプレイしてみた。とても面白かったのが、公園と建築台の色合いがだいたい一緒だったために、現実世界の中に「Minecraft」のドット絵がとてもマッチしていたこと。
公園の風景をより多く見通すためにあえて木を取り去ってみたのだが、代わりに公園のリアルな木が借景のような感じになって、とても不思議な画面が撮影できた。
建築台の中に入っていって、建築台の真ん中から周囲を見渡すこともできる。ドアなど設置すれば、家屋の出入りも擬似的に体験できる。このフルサイズモードでも建築物の編集は可能なので、みんなで集まってクラフト作業をして建築物をどんどん作り変えていっても楽しいだろう。
というよりも、公園に1人で赴いて、何もない空間にスマホをかざしながらしゃがんだり立ったり、近づいたり離れたりを繰り返しながら何かに熱中している様子は怪しさ満点。なので、個人的には外でこそ複数人でプレイすることをおすすめしたい。
課題は繰り返される「アプリの立ち上げ直し」
今回はあくまでβテスト版ということだが、気がかりな点もいくつかある。まず気になったのは、クラッシュが多かったり、少しのアプリの切り替えでもゲームの再立ち上げが発生すること。そして電池の消費量がかなり激しかったことだ。
クラッシュ等はゲームの内容以前のストレスになるし、電池の消費量はプレイの制限に繋がる。使ったのはiPhone 6sだが、充電100%から1時間そこそこのプレイで60%ほど減り、端末そのものもかなり熱くなった。この辺りは、正式サービスまでに、できる限り改善した方がいいのではないだろうか。
とはいえ、特に「建築台」の、現実世界で「Minecraft」がプレイできるアイデアはとても楽しい。突き詰めればAR彫刻的なことも可能だと思うので、今後の展開をぜひ楽しみに待ちたい。
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