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ビジュアルにピンと来てシステムに唸る。インディー期待作「Cris Tales」デモ版を速攻レポート!

2020年 発売予定

 現地6月10日に開催された「PC Gaming Show」で、“インディーからJRPGへのラブレター”として公開されたゲームがあった。それが「Cris Tales」だ。

【Cris Taless - E3 Announcement Trailer】

 筆者は「PC Gaming Show」のストリーミングを見ていて、そのビジュアルに一発で心を撃ち抜かれた。Steamではデモ版の配信が開始されているというのでさっそくプレイしてみたところ、思った以上に期待できるものになっていた。その模様をお伝えしたい。

 “JRPGへのラブレター”という言葉からわかる通り、「Cris Tales」はフィールドの移動とコマンド式の戦闘を繰り返してストーリーを進めていくRPGとなっている。手書きで描かれているという2Dビジュアルの色遣いがとても鮮やかで、主人公のCrisbellを始めとしたキャラクター、背景、アニメーションのすべてがとにかく可愛らしい。

 デモは、戦闘シーンからスタートする。システムとしてはオーソドックスなコマンドバトルだが、自分の攻撃時にタイミングよくボタンを押すと追加攻撃が入ったり、敵の攻撃が当たる瞬間にボタンを押すとダメージが軽減されたり、単調にならない工夫がある。

オーソドックスだが工夫のある戦闘シーン。可愛らしいアニメーションにも注目だ

 しかし「Cris Tales」のゲームとしての本質はそこではない。本当の面白さは、過去・現在・未来を一画面で語っていくストーリーテリングにある。フィールド画面では、Crisbellがいる中央の「現在」を中心に、左側が「過去」、右側が「未来」と3つに区切られて表示される。

 たとえば、「現在」で「木を植える」などの行動をすれば、「成長した木から実が落ちる」などと「未来」に影響する。Crisbell自身は時空を超えることはできないが、相棒で喋るカエルのMartinは過去と未来に行き、情報を得たり、物を持ち帰ったりできる。

左から過去、現在、未来に分けられた画面。街の人々はそれぞれ若返ったり成長したりする
黄色いカエルのMartin。ど根性感はない
Martinは過去と未来で行動できる(見た目も変化する)。大したことはできないが、物を動かしたりアイテムを持ち帰ったりすることは可能

 過去や未来から情報を仕入れ、時にアイテムを持ち帰り、現在起こっているトラブルを解決することで、未来を変えていく。そんな謎解きの要素がデモ版では見られた。ただし困っている人すべてを助けるわけにはいかず、誰かを助けることは誰かを見捨てることにもなったりする。その選択はプレーヤーに委ねられており、苦悩すること必至である。

 また時空を超える能力は戦闘にも影響し、通常ではまったく攻撃が効かない敵が時間軸の影響でダメージを受けるようになるなど、ゲーム全体を通して「時間」がテーマとなっている。

 公式のアナウンスによれば全体のプレイ時間は20時間ほどを想定しているそう。今のところ日本語の対応は発表されていないが、ぜひ期待したいところだ。発売予定は2020年。デモ版は無料でプレイできるので、ぜひチェックしていただきたい。

今後の展開に期待!