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ギガバイトがゲーミングモニターに本格参入! 第1弾「AD27QD」はQHD/144Hz/1ms/HDR対応の“全部載せ”モデル。TSUKUMOが先行発売へ

3月28日発売開始

価格:69,800円(税込)

 日本ギガバイトは都内で発表会を開催し、同社初となるAORUSブランドの27インチゲーミングモニター「AORUS AD27QD」を3月28日より発売する。価格は69,800円(税込)。なお、最初の1カ月間は、TSUKUMO各店およびオンラインショップでの限定販売となる。

 「AD27QD」は、CES2019で正式発表され、海外では2月より発売が開始され、わずか7週間足らずで10,000台を超えるヒットを記録した大人気モニター。ヒットの理由はIPSパネルで、QHD(2,560×1,440)の解像度、144Hzのリフレッシュレート、1msの応答速度、AMD Freesync対応、Display HDR 400対応と、速さと美しさを備えたいわゆる“全部入りモニター”でありながら、税込で7万円を切る価格に抑えているところだ。

【AORUS AD27QD】

 2018年についに出荷されて話題を集めたASUSの初代全部入りモニター「ROG Swift PG27UQ」は、4K(3,840×2,160)、Display HDR 1000に対応しており、ハイエンドモニターとして君臨しているが、こちらは参考価格で約250,000円と、依然として高嶺の花であり続けているのと比較すると、「AD27QD」が学生でも手に取りやすい価格帯に抑えている点が大きな特徴となる。気になるパネルの供給元は、台湾Foxconnグループの液晶パネル製造会社Innoluxで、1社による独占供給となっている。

 GIGABYTEは、「AD27QD」をもってゲーミングモニターの分野に正式参入する。今後も2019年Q3から2020年に掛けて24インチの普及帯モデルや、27インチの湾曲型、32インチや49インチの大型サイズなど、様々なゲーミングモニターを市場に投入していく考えだ。

【ゲーミングモニターロードマップ】

 同社は日本国内で取り扱っている商品をマザーボード、ビデオカード、メモリに絞っているが、4つ目の商材としてゲーミングモニターを選択し、新たな事業の柱に育てていきたい考えだ。

【後藤社長自らトップセールス】
ゲストとして招かれたTSUKUMO 後藤賢志代表取締役社長が「AD27QD」をアピール。TSUKUMO全店でAORUSショーケースエリアを設けるという。日本への仕入れ数はかなり少なくなる見込みで、すぐ売り切れてしまうのではと予測していた。現時点での予定では3月28日10時より各店頭およびオンラインショップで販売がスタートする

 ところでAORUSを含めて、サードパーティー製のパネルを採用しているゲーミングモニターの特徴は、パネルを自社で確保しているBenQやLGと違って、RazerやASUSなど同じ条件のメーカーのプロダクトとスペックや性能が似通ってしまうことだ。このため、独自の機能をいかに盛り込むかがポイントとなる。

 この点においてAORUSは、まさに全部入りに相応しい、詰め込めるだけ詰め込んだ設計になっている。

 暗所を見やすくするブラックイコライザー、ブラーを少なくして視認性を高めるエイムスタビライザー、ゲームの遊びやすさを向上させる各種ゲームアシスト機能、背面にはプログラム可能なLEDライト機能、システム情報を常に表示させるAORUSダッシュボード、ヘッドフォンへのノイズキャンセリング機能などなど、これでもかとばかりに詰め込んでいる。

【オリジナル機能】

 ゲームアシスト機能については、クロスヘア(照準)をハードウェアオーバーレイするクロスヘア機能、対応ゲームの経過時間を伝えてくれるタイマーと、任意の要素をカウントしてくれるカウンター、マルチモニタ向けに上下左右の画面端に整列線を表示させるアライメント機能など、充実した機能を備えている。タイマーとカウンターについては、具体例として「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」において、輸送機が飛び立ってからのタイムと、救援物資が降下した数をカウントできるという。eスポーツシーンでは使えない可能性もあるが、便利な機能と言える。

【ゲームアシスト機能】

 ノイズキャンセリング機能については実際にデモが行なわれた。オンにするとヘッドセットを付けていても割り込んでくる周囲の環境音が綺麗に消え、ゲームサウンドだけに集中できる。デモでは最高設定にしていたため、肝心のボイスまで聞き取りづらくなっていたが、これらは設定で調節可能だという。なお、OSDによる設定は、物理スイッチではなく、マウスやキーボードで設定可能で、著名eスポーツアスリートの設定をプリセットとして提供することも予定しているという。

【ノイズキャンセリング機能】

 このほか、ゲーミングモニターでは当たり前の機能となっているブルーライトリダクションやフリッカーフリー、ピクチャーバイピクチャー(画面2分割表示)、ピクチャーインピクチャー(画面内に別の子画面を表示)などを完備、フィジカルな調整機能については、ピボット(90度)、スウィーベル(-20度~+20度)、ティルト(-5度~+21度)、そして高さ調節機能(130mmの範囲)と一通り完備している。

 台座は金属製で、ハンドグリップとケーブルを束ねるギミックを備え、電源内蔵で電源ケーブルのみで利用可能と、使いやすさを意識した設計になっている。入力端子はHDMI 2.0×2、DisplayPort 1.2×1、USB 3.0×2。USB 3.0については、モバイルデバイスの急速充電に対応している。

 発売から2カ月足らずで1万台のヒットを記録した「AORUS AD27QD」だが、日本ギガバイトおよびTSUKUMOによれば、世界中で生産が追いついていない状況で日本での初期出荷数はかなり絞られてしまう見込みだという。欲しいゲーマーはしっかり3月28日に手に入れておきたいところだ。

【登壇者】

【AORUS】
CPU以外のほぼすべてのPCパーツを扱うAORUS。最後のピースがゲーミングモニターとなる
参考出展されたNVME SSD。512GB、1TBの2モデルで、側面がLEDライトで光るのが特徴。発売時期、価格は未定ながら、日本でも取り扱いが決定しているという