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「『つくる』のホントを知ってるかい?展」事前内覧会レポート
BANDAI SPIRITSがプラモデル本来の魅力を伝える新ブランド「FUNPORTER」も発表
2019年2月15日 18:13
BANDAI SPIRITSは、本日2月15日より2月17日まで、東京ドームシティGallery AaMoにて、「『つくる』のホントを知ってるかい?展」を開催する。それに先駆け、同イベントの事前内覧会が行なわれ、その記者会見にて同社の新ブランド「FUNPORTER」の発足が明らかとなった。そのレポートをお届けしていく。
発表会に登壇したBANDAI SPIRITS執行役員の藤原孝史氏は、同社ホビー事業部の国内外の売上シェアがここ5年で120%増、そのうち海外は160%増、プラモデルの累計販売実績は4億8,000万個超にも及んでいるという。その一方で、プラモデルに関わりが少ない一部の人たちには「時代遅れで面倒な遊び」と認識されていて、そのイメージを刷新するために、プラモデル本来の魅力を様々な形で発信する取り組みが、今回新たに発表となった新ブランド「FUNPORTER」だ。
FUN(=喜び)、PORTER(=運ぶ人・もたらす人)という2つの言葉を足して作られたこのブランドでは、「つくる喜び」と「発見する喜び」というプラモデルの本質的価値を、国籍・性別・年齢を問わずもたらしていく存在となりたい旨を述べ、これらを日常生活の中で感じてもらうための空間の提供、「上手く作りたい」という欲求に応える技術向上の支援、プラモデルの楽しさの共有するためのコミュニティの場の提供などを展開していく予定だという。
そして今回開催される「『つくる』のホントを知ってるかい?展」では、プラモデルの本質的な魅力を、展示と体験を通じて感じられる内容となっている。イベントのタイトルには「プラモデル」という言葉をあえて使わず、潜在的に関心が沸く「つくる」という言葉、多様化する情報の中で唯一無二な「ホントを知る」ことへの関心を、このイベントで感じてもらいたいと藤原氏は語っている。
このイベントの開催にあたり、2つの新企画が発表となった。その1つめとなるのが「30 MINUTES MISSIONS」だ。海老川兼武氏デザインのこのロボットは、その名の通り30分で組める手軽さが大きなポイントで、ランナーに付いたパーツも直感的に組めるような配置になっている。パーツにはカラーバリエーションがあり、カスタマイズパーツなども用意され、組み替えにより自分だけの期待を作る楽しみもある。会場にはこの商品の、自分の想像の中で様々に変化する面白さをイメージした、プロジェクションマッピングによる展示も行われている。
そしてもう1つは、「MOVER PROJECT」。コンセプトのみの発表となるが、この企画の最大の特徴は「動く」ということ。これまで同社の商品の中で、動くことにフォーカスしたものはなく、これまでのプラモデルの“静”の遊びから、このプロジェクトは“動”の遊びを取り入れていく。同一の動力ユニットを使い、ギアの組み合わせによって様々なアクションを行なうというものとなるそうだ。
発表会当日はバレンタインデーということもあり、プラモデルの再現への追求例として「チョコレートのプラモデル」が記者陣に配られた。見た目の質感だけでなく、割ったときの感触も再現している。これまでの既成概念を覆すような驚きを提供することで、プラモデルに対するイメージが変わることに期待をかけた参考商品で、こちらも会場に展示されている。
ここからは「『つくる』のホントを知ってるかい?展」の会場の様子を紹介していこう。展示はテーマ別に、同社がこれまでに発売、あるいはこのイベントののために製作した参考出品のプラモデルを展示。中には参加者が体験できるようなものも用意されている。
ほら、世界って、ほぼ「つくる」でしょ?
「世の中のものが組み立てることでできていること」を訴求する象徴展示。ランドセルやスーツなどが、プラモデルと同様に複数のパーツでできていることを表すとともに、「1/60バンダイホビーセンターオリジナル電動式4色射出成型機」や「セガサターン」、そして前述のチョコレートのプラモデルが参考展示された。
お絵かきがお仕事になるって、ホント?
「こんなプラモができたらいいな?」という思いのもとに絵を描くと、映像空間「PLAMO LABO」の中でそれがプラモデルになるという体験コーナー。BANDAI SPRITSの社員が常駐していて、会話を楽しみなら体験することが可能だ。
等身大で再現できなきゃ、ホンモノとか言いません。
同社が展開する「スター・ウォーズ」シリーズの「1/12スケール ストームトルーパー」のプラモデルを12倍して作られた等身大ストームトルーパーを展示。プラモデルの精巧さを体感できるコーナー。
30 MINUTES MISSIONS
発表会で披露された新商品「30 MINUTES MISSIONS」の展示。簡単で自由なカスタマイズ性を備えたこのキットの組立サンプルと、カスタマイズをイメージしたプロジェクションマッピングを見られる。タレントの片桐 仁さん、モデルの沙羅マリーさんのペイント作例も展示されている。
ホントのことは、スマホよりプラモで見つけろ。
販売中の「MG 1/100 RX-78-2 ガンダムVer.3.0」、「Figure-rise Mechanics Dr.スランプ アラレちゃん」のプラモデルを使って、キャラクターの内部構造から組み上げていく楽しさが視覚的に体感できる展示。
プラモという名の、未公開シーン。
8月発売予定の新製品「1/5,000 スター・デストロイヤー[ライティングモデル]」の実物をライブカメラで撮影し、プロモーション映像とともに実物の映像を見られるコーナー。ゴーグルタイプの立体映像装置をのぞき込んで楽しめる。
AR?いや、プラモであーる。
1/144のプラモデルの「量産型ザク」を144倍した実寸大のザクの頭部が現われたら!? というテーマのもと、教室の窓の向こうに巨大なザクの頭があるというフォトスポットだ。