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「FFXIV」、パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」吉田直樹氏インタビュー

青魔道士や「楽欲の僧院 オーボンヌ」、「禁断の地 エウレカ:ヒュダトス編」など注目コンテンツの遊びどころを聞いた

【パート1】2019年1月8日実装

【パート2】2019年3月下旬実装

プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏

 スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(以下、FFXIV)」の最新アップデートパッチ4.5「英雄への鎮魂歌」を2019年1月8日と3月下旬の2回に分けてリリースする。

 このパッチは現行の拡張パッケージ「紅蓮のリベレーター」では最後のメジャーアップデートとなり、新拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」へと繋がるメインストーリーが描かれることになる。また、これまで続いていた「リターン・トゥ・イヴァリース」や「四聖獣奇譚」、「禁断の地 エウレカ」、「ヒルディブランド外伝」など多くのサブクエストやクロニクルクエストが完結を迎える。「漆黒のヴィランズ」のリリースに先立ち、「青魔道士」がリミテッドジョブとして実装されることも大きな注目点だ。

 今回は、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にパッチ4.5についての話を聞いてきた。青魔道士についてはまだまだ多くの疑問があったので、やや多くの時間を割いて聞いてきた。

パート2は日本ファンフェス直後。これですべてのピースが揃う

――まず「英雄への鎮魂歌」というタイトルについて教えてください。なかなか衝撃的なタイトルですね。

吉田氏: パッチ4.4で、暁の血盟のメンバーが次々倒れていくという緊急事態が起こるとともに、ガレマール帝国に対抗するため、アラミゴやドマを含むエオルゼア6カ国連合が結成されつつあります。そんな一触即発の状況の中で、どんどん孤立というか、すべてを背負っていく英雄「光の戦士」に捧げるパッチという意味を込めています。それとともに「リターン・トゥ・イヴァリース」の完結編もあるので、その英雄たちにも絡めたタイトルになったかなとは思っています。いくつかの意味が込められたパッチタイトルですね。

――タイトルだけ見ると、光の戦士が死んでしまうのかと。

吉田氏: そう思ってもらえればちょっと本望かなという気はします(笑)。

――メインストーリーは、ガレマール帝国との対決もそうだし、アシエンもそうだし、謎の声もそうだし、結構いろんな要素が入ってきていますね。これからどんなことが起こるんだろうというところで前回が終わってましたから、ここからの前後編でストーリーが大きく動いていくのですね。

吉田氏: 「FFXIV」はパッチの間隔が約3カ月半に1度であるため、伏線が張られてから回収されるまで期間を要するものも多かったと思います。そろそろそれらが回収され、どんどん核心へ迫っていく時期に近づきました。ガレマール帝国とはそもそもどういう国なのか、それぞれのキャラクターが考えている最終的な理想郷とは何なのか……、パッチ4.5ではそういった謎がオブラートに包んだりせずにストレートにどんどん出てきます。これまで引っ張ってきたものの答えが出つつ、それを踏まえて「さあ次はどうなるんだろう?」というギリギリまでお話は進みます。そこから先は「5.0」をお楽しみに、という感じになっていますね。

――パッチと前後する形で、ファンフェスでの情報公開もありますね。

吉田氏:パッチ4.4があって、今回北米のファンフェスで発表された内容や、ティザートレーラーがあって、パッチ4.5パート1があって、欧州のファンフェスで発表されるティザートレーラー第2弾、それから発表内容があって、日本のファンフェスでおそらく完成版のトレーラーが流れ、基調講演があって、その直後にパッチ4.5パート2がある……。僕としては、ファンフェスでの発表内容も含めて、1本のシナリオのように楽しんでいただきたいと考えています。発表される情報とか、トレーラーは、わざと時系列をバラバラにしてあるので、本編と一緒にそれらを組み合わせて楽しんでもらえると嬉しいです。

【メインストーリー】

――今回、日本のファンフェスが3月と遅めなので、ネタバレなくストーリーを盛り上げていくのが難しそうですね。

吉田氏: 難しいことは難しいですね。ティザートレーラーにも結構な仕掛けが入っていますが、隠すのはなかなか大変でした(苦笑)。

――日本ファンフェスの後にパッチ4.5のパート2がきて、それが本当に最後の結末ということですか?

吉田氏: パート2は、日本のファンフェス直後に公開するつもりです。これでピースは全て揃うはずなので、それを見たうえで「さあみなさん、5.0への準備を始めてください」というつもりでいこうかと思っています。

――パート1は1月8日の実装ですが、気持ち的には正月休みにガッツリ遊びたい人が多かったんじゃないかと思います。12月中の実装は難しかったんですか?

吉田氏: 12月にリリースしたかったのはもちろんですし、毎年この年末のスケジュールは非常に悩みます。「FFXIV」は基本的には2年計画で進行しており、今回の場合はパッチ4.0をリリースしてからパッチ4.1の製作中に4.X全体のスケジュールを日付入りで確定させました。もちろん、中国版や韓国版のパッチマスターアップも含めての全スケジュールになります。この計画を練る際には、やはり年末年始に遊んでいただけるように、パッチを合わせられないか……と頭を悩ませるのですが、これがなかなかうまくいきません。

 例えば12月下旬にパッチをリリースすること自体は可能でも、パッチリリース後に緊急対応が必要だった場合や、バランスブレイクが発生したり、コンテンツ内で致命的なバグがあるといった事態に備えて、全チームが正月返上で会社に待機出勤する必要があります。しかし、さすがにそれは非人道的すぎるので、下旬は諦めることになり、逆算すると12月中旬までには、絶対にパッチをリリースする必要があることがわかります。そうすればパッチリリース後の年内に2週間分の営業日が確保できます。ところが今度はコンテンツボリュームが間に合わない。また、次期拡張パッケージまでの間隔も空きすぎてしまう……。結局それを断念して、それならば年内にすべての作業を完了して、4.5Xシリーズは全てマスターアップした上で、年末年始はしっかり休もうと考えました。年始から5.0の追い込みに入るためにも、その方が働きやすく明快です。

 だからこそ、正直に言えば、日本のファンフェスは12月にやりたかったのです。会場探しの時に、ぜひ12月にしてほしいと頼んだのですが、1年以上前から探しても全然空きがなく……。毎年、12月にパッチを出したいという話はするんですが、どうパズルを組み立てても収まりが悪い。スタッフの生活や、彼らが家族と過ごす時間を犠牲にしてまでパッチを出しても、開発にとってそれは一過性の判断でしかないと思うのです。重要なスタッフたちに「こんな非人道的な運用が続くんだったらもう辞めたい」と言われてしまっては、結果お客様に良いものもお届けできなくなってしまいます。本末転倒ですね。

 スタッフのライフワークバランスと、お客様の要望が、できるだけ一致するところでスケジュールを考えているつもりです。それに、欧米では日本よりもずっと早くホリデー休暇に入ってしまうのです。PR的にも、日本は年末ぎりぎりまで稼働してくださいますが、欧米では、特にヨーロッパでは12月に入ったら基本的にホリデーですしね(笑)。

――休暇に入ってしまうんですね。

吉田氏: そうなんです。メディアも稼働がどんどん無くなります。11月末までにリリースされる大作が多いのは、そういった意味も含まれています。日本やアジア圏だけですね、こんなにぎりぎりまで働くのは(苦笑)。

――確かに正月まで働けと言われたら、会社を恨んでしまいそうですね。

吉田氏: はい。その無理は一時的には良くても、絶対に続かないですからね。

青魔道士が覚えることのできる技はすでに128個分を準備済

初のリミテッドジョブとして実装される「青魔道士」
武器は手にしたステッキ。攻撃手段はラーニングした青魔法のみという今までにないジョブだ

――今回のパッチでは「青魔道士」が追加されるのがやはり大きな注目点だと思いますので、詳しく聞かせてください。まず、発表されてからの周りの反応はどうでしたか?

吉田氏: だいたい想定通りです。新ジョブです、という盛り上げ方については、実は悩みました。リミテッドジョブという仕様を聞けば、反射的に「えー?」という方もいらっしゃると思います。しかし、MMORPGにとって拡張パッケージではないタイミングで新ジョブがリリースされるというのは、まだ「FFXIV」を触ったことがない多くの人や、ちょっと触ってみようかなと思っていたけれどタイミングを逃している人に向けてのマスアピールとしては非常に効果的です。大々的にアピールしないのであれば、コツコツ時間をかけて作り、パッチでのリリースにこだわった意味が無くなってしまいます。だから悩んだうえで、インパクトのある発表の仕方をさせてもらおうと思っての結果です。この辺りはプロデューサーとディレクターの狭間で悩むところですね(苦笑)。

――会場にいても、PVで大きく盛り上がった後、参加した人たちの困惑が伝わってきました。

吉田氏: 僕としては予防線を張ってきたつもりではいたんですが……インタビューで「青魔道士は?」と聞かれるたびに、「まあ普通には実装できないですね。ラーニングあっての青魔道士です」と、お話ししてきたつもりではありました。もちろんすべての方がそれを読むわけではないのですが、いきなり発表よりは効果があるかな、と。

 全世界のコミュニティチームに、青魔道士に対しての反応動向を調査してもらっていますが、現在は7割強ポジティブであるという調査結果を貰っています。声の大きい方が目立つ傾向にありますが、SNSも含めて見ていくと、楽しみだと言っている方の方が多いという調査結果が出ています。いずれにせよ、もうすぐ触っていただけますし、僕もかなりテストプレイで触っていますが面白いジョブに仕上がっていますよ!

――いまのお話だと、結構前から企画が進んでいたということですか?

吉田氏: そうですね。パッチ4.1をリリースする前に僕がコンテンツのロードマップを作りますが、その時には既に予定に加えていましたので。

――「紅蓮のリベレーター」のスタートと同時にずっと作っていたということですか?

吉田氏: 最初にベースコンセプトとして、「ラーニングを主体とするソロベースの遊びで、どちらかというとコレクションすることが目的、バランスブレイクするような技もしっかり作る」ということを決めました。ではリソースはどのくらい用意するのか、例えば専用装備は何種類用意するのか……この辺りを調整し、ターゲットスケジュールに収まるのかを勘案していきました。

 最初の計画ではパッチ4.4を青魔道士のリリースターゲットとしていました。運営を続ける中で、コンテンツのボリュームや拡張パッケージの発表、拡張パッケージまでの運営期間を考え、最終的にはパッチ4.5をリリースターゲットとして変更しました。これがパッチ4.2開発中くらいのことです。コンテンツは多すぎてもダメですし、少なすぎてもダメだと考えているため、リリースタイミングの調整は青魔道士に限らず発生します。

 ジョブ専用装備を作らなくてはいけないため、キャラクターアートが1番先行し、後は専用コンテンツの「マスクカーニバル」の企画と、青魔道士自体のシステム仕様を並行して想定してもらいました。その過程で実際ラーニングできる技を何種類用意するのか、レベルキャップやその後のアップデートなどのイメージを固めます。みんなそれぞれのパッチで、青魔道士以外のメイン担当を持っていますから、ずっと1人の担当者やリソースチームが張り付いてやっているわけではなく、メインコンテンツのバランスが最終調整までFIXしたら、次のパッチのメインコンテンツの作業が始まるまでの合間に仕様設計を進めて……という感じで細切れに作業をしていました。プログラムだけは6カ月くらい、専任担当者が作成してくれています。

――PVではステッキを持っていましたが、あれが武器になるんですか?

吉田氏: 正式名称は「青魔器」です。ただ、青魔道士はモンスターからラーニングした青魔法がすべてなので、どちらかといえば飾りです。武器の更新はほとんど必要無くしてありますので、防具とアクセサリをしっかり整えてください。キャスター装備と共通ですので、お手持ちの装備やマーケットでの購入で、すぐに装備は整うと思います。

――ジョブ専用装備にはどんなものが入るのですか?

吉田氏: 今回はレベル50がキャップになりますので、レベル50の最初のジョブ専用装備が用意されています。武器と防具一式ですね。

――ジョブ専用装備は、ほかのジョブと同じようにジョブクエストをクリアすればもらえるんですか?

吉田氏: もらえます。でもジョブクエストをクリアするのは大変かもしれません……。青魔道士は他のバトルジョブと異なり、レベルを上げればいいだけではないからです。ジョブクエストの受諾条件には、「この技をラーニングしてくること」が設定されています。当然その技がラーニングできそうなレベルになっている必要がありますし、その技をラーニングできていないと先に進みません。ご注意ください(笑)

【青魔道士ジョブ専用装備】

――ジョブクエストをクリアすれば技を覚えるというわけではないのですか?

吉田氏: 最初の1つだけはクエスト中にラーニングしますが、後は自力となります。指定されている技をどの敵から覚えるのかも、頑張って探した上で覚えていく必要があります。

――今回ラーニングできる技は49種類ですが、レベルごとに覚えられる技が決まっているんですか? このレベルではこの技のように。

吉田氏: いいえ、条件はシンプルに「ラーニングしたい相手の技を見てから、その相手を倒すこと」です。ラーニングできるかどうかは、技ごとの確率で、あとは運にも左右されます。レベルはあまり関係がありません。

――ほかの青魔道士や他ジョブの人たちとパーティを組んで、その人たちが倒しても大丈夫なんですか?

吉田氏: それは大丈夫です。その場合はパーティで倒したという判定が入りますので、ラーニング判定も行なわれます。

――覚えるのが1人だけだと、自分がラーニングしたら用事を思い出す人がいそうですよね。

吉田氏: ダンジョンや蛮神戦など、コンテンツ内でのラーニングが必要になる青魔法もあるので、全員ぶん覚えるために何十回もトライしなくてもいいようにしています。その代わりにラーニングできる確率にメリハリをつけ、バランスをとっています。

【ラーニング】

――そして気になるラーニングできる確率なんですが、“ミスターアートマ(リードバトルシステムデザイナー横澤剛志氏)”が企画しているという時点で戦々恐々としています。

吉田氏: 序盤に覚えられるものや、低レベルのものは意外とサクサクとラーニング可能です。序盤はそこまで戦々恐々としなくても大丈夫です。

――歴代のシリーズでも、1つの技を複数のモンスターからラーニングできていましたが、例えば同じ技でも、レベル1のモンスターよりもレベル5を相手にしたほうがラーニングしやすいといったことはありますか?

吉田氏: この辺りはヒントにも繋がりますので、内緒にさせてください。ラーニング自体が青魔道士の大きな要素であり楽しみですので、できる限りみなさんの力で調べていただきたいと思っています。

――フィールドでの経験値稼ぎが1番効率的ということですが、F.A.T.E.やトレジャーハントでも経験値を獲得することができるのですか?

吉田氏: 可能です。普通のフィールドモンスターを倒したときの経験値は、他のジョブでは比較にならないくらい美味しい設定になっています。F.A.T.E.はいつも通りです。レベル20くらいまでだったらあっという間に上がります。どちらかというと、ラーニングが……(笑)。

――やはり覚えるのは大変そうですね。

吉田氏: 中盤から後半にかけては、人によってすごくムラが出ると思います。「あいつ卒業しやがった!」とか……確かにアートマっぽいですよね。「あいつ出たな」みたいな。

――アートマの時にも、喜びのシャウトが響いたりしましたね。

吉田氏: 今回もあるかもしれませんね。

――青魔道士が実装されるとたくさんの人がレベリングを始めると思いますが、フィールドで、ソロでレベル上げをしている人が1匹のモンスターを叩いた場合、現状では貢献度に応じて経験値が入りますが、経験値が入った人は全員ラーニングできる可能性があるということですか?

吉田氏:そうです。そのあたりは基本的には「FFXIV」のゲームルールに則っています。経験値が入っているということは倒しているという判定なので、それはそのまま使われています。

――ソロに向いたジョブということで、パーティプレイはどうなるのか気になるのですが。

吉田氏: レベル50がキャップですので、現在のレベル70キャップのジョブとは比較が難しいですが、青魔道士4人でダンジョンに行くのはとても楽しいですよ!  キャスターではありますが、青魔道士は自己強化の青魔法もラーニングできるため、それを修得していればタンクのように立ち回ることも可能です。回復用の青魔法もありますし、青魔道士4人で役割を決め、ガンガン進んでいけるようになっています。でも、青魔法が揃わないことには……ですので、覚えた青魔法を駆使して遊ぶ、新しいタイプのジョブだと思ってください。ソロも強いですが、その分当然パーティでも強いです。

――「マスクカーニバル」の中で使う青魔法と、通常の戦闘で使う青魔法では、威力が違うのですか?

吉田氏:魔法自体の威力は変わらないです。

――モンスター側が属性を持っていて、苦手属性を突けば大ダメージが出るということですか?

吉田氏: 青魔道士専用コンテンツである「マスクカーニバル」は、モンスターとのバトルを使ったパズルゲームのようなコンテンツです。パッチ4.5では25種類のステージ……言わば問題が用意されており、1ステージは1~3のフェーズで構成されています。ステージによってフェーズの数は変わります。マスクカーニバルに挑戦する場合には、最初にステージのデータを見て、出現するモンスターの特徴や弱点などを把握し、自身の青魔法のセットアップを行ないます。モンスターは攻撃や耐性に対して属性を強く持っているため、自分が使う青魔法の属性をきちんと考える必要があります。

――例えばレベル50でカンストして、頑張って青魔法を全部覚えたとするじゃないですか。その状態で普通のパーティプレイはできるのですか?

吉田氏:  「普通のパーティプレイ」が何を指すのかにもよりますが……。マッチングは使えませんが、事前にパーティを組んでコンテンツに行くことはもちろん可能です。その際にどんな青魔法をセットアップしていくかで、青魔道士はかなり特徴が変わります。リミテッドジョブというカテゴリのジョブですが、使用感は思った以上に馴染むと思いますよ。

――強いかどうかはその人次第ということですね。

吉田氏: 最効率を気にされるのなら、青魔道士はそれに向いていないと思います。バランスブレイクな青魔法も多いですが、それが通用する敵が出るダンジョンかどうか、一緒に行く青魔道士がそれをラーニングできているかどうか、また、セットしてきているかどうかなど、状況に強く左右されます。

 強い/弱い/コンテンツはどうなるなどは、気にされない方が楽しく使えます。ぶっちゃけ壊れている青魔法は「壊れてるな(笑)」と思いますし、かと思えば「うわ、この組み合わせは詰んだわ(笑)」もありますので……。

 僕も今、青魔道士を最終調整のためにプレイしていますが、とにかくラーニングの旅が物凄く楽しい。まずはそれを楽しんでもらって、気の合った仲間と、「よーし、4人の青魔道士でID行ってみようぜ」という感じでワイワイやっていただきたいです。この青魔道士4人というのもまた面白いのです。この魔法は使えるね、これはここでは使えないね、この技のセットは意外と強いねと言う話をして……青魔道士は「楽しむために生まれた」ジョブです。自由な遊び方を模索していただきたいですし、効率や強さを気にされる方は、他の方の評判を聞いてから触ってみても良いのかなと思います。

――パーティを組めば50までのコンテンツはすべて入れるのですか?

吉田氏:一部入れないものはあります。例えばディープダンジョンはバランスが著しく損なわれるため、チャレンジできません。

――大迷宮バハムートやクリスタルタワーは入れるのですか?

吉田氏:大迷宮バハムートは、事前にパーティを組んでおけばもちろん参加可能です。クリスタルタワーは24人集めれば。

――パーティ募集では入れるんですね。「レベル5デス」は「禁書回収 グブラ幻想図書館」の64ページが使います。あそこはレベル50では入れませんが別の敵からも覚えられるのですか?

吉田氏: 実は……「レベル5デス」は今後予定しているレベル60へのレベルキャップ開放で覚える青魔法です。例題としてわかりやすいので使ったのですが、期待させてすみません。キャップ開放をお待ちください。

――そうなんですか?

吉田氏: 青魔法はシステム設計のために、かなり先のものまで想定され、データも用意されています。「レベル5デス」もそのうちのひとつです。

――どこで何を覚えられるかは手帳に書いてあるということでしたが。

吉田氏: 青魔道士になると青魔道士専用の「青魔道書」が貰えます。ラーニングできるすべての青魔法名が「????」として記載され、どの地域で覚えられるのかというヒントが提示されています。あとはみなさんの予想と調査で、ぜひコンプリートを目指していただければと思います。

――すでにこれまでのシリーズに登場した青魔法のリストをみながら、どれがどこにあるか色々と議論されているようですね。

吉田氏: 「どのモンスターから、どの技がラーニングできる」というデータシートを一切見ずに、昨日の夜から最終調整としてラーニングの旅をしていますが、これがまた面白い。時間泥棒ですね(笑)。リストがあるから埋めたくなる。ヒントがあるから予想してその地域へ行ってみる。あれ?こんなモンスターいたっけ? となったり、予想が当たってラーニングできたときの喜びとか……この手の遊びは最近のゲームでは少なくなりつつありますが、やり込み要素的でとても楽しめます。

 「ドラゴンクエストVI」の転職システムや、「FFV」のラーニングなどは、ハマり出すとシナリオを途中で放り投げてしまうほどでした。気が付いた時にはラスボスを一撃で倒せるほど強くなってしまったり……。今回は久々にそんな感覚で最終テストを遊べています。「やっぱり青魔道士はラーニングが面白いな」と。もともと狙った通りの実装と遊び心地になっているので、ハマれる人はにとってはまさしく時間泥棒です。

【マスクカーニバル】

――青魔道士専用コンテンツ「マスクカーニバル」についてですが、3回のウェーブ途中にインターバルはなしですか?

吉田氏: フェーズが複数存在するステージでは、フェーズは連続で行なわれます。ステージ中は事前にセットしたアクションを切り替えることができないので、きちんと事前準備が必要となります。

――これとこれとこれが出てくるから、それにあった青魔法をセットしてからスタートという形になるわけですね。

吉田氏: そうです。難問には幾度もチャレンジすることになると思いますし、ぜひお楽しみください。

――敵はどんな形で出てくるのですか? ワラワラと出てくるものもあれば、大きなボスが1匹だけ出てくるとか?

吉田氏: そうです。ステージによりけりです。

――既存のボスが属性を持っている形で登場するのですか?

吉田氏: これ以上は、ぜひその目でお確かめください。口頭や文字で説明するにも限界があります。単にクリアするだけでなく、「ノーダメージで」「最速で」など、特殊なボーナス条件もあります。マスクカーニバル自体にもやり込み要素をご用意しましたので、ぜひ、「FFXIV」のゲームデザイナーが考えるパズルに挑戦していただければと思います。

――どこから参加できるんですか?

吉田氏: ウルダハです。

――参加できるレベルはいくつからですか?

吉田氏: 青魔道士レベル50になってからです。

――なるほど。現状では青魔道士のエンドコンテンツという扱いになるんですね。

吉田氏: そうなります。ただしレベル50になれば挑戦は可能ですが、レベル50になったからといって青魔法が全部そろっているとは限りません。「マスクカーニバル」に挑戦してみたら、全然青魔法が足りない。レベルはカンストしているけれど、とにかく青魔法のラーニングツアーをもっと進めよう……という方も多くなると思います。この辺りはプレイヤー個人の性格にもよると思うのです。全部ラーニングしてからマスクカーニバルへ挑む人もいれば、ある程度覚えたから1回チャレンジしようという人も。

【戦闘前の確認画面】

――フェーズをすべて勝ち抜くとクリアですか。クリアするとどんな報酬がもらえるのですか?

吉田氏: ステージ毎にギルや記章、アラガントームストーンなどが基本報酬として用意されています。あとは先ほどのクリアボーナスなどで増減します。すべてのステージクリアにも報酬が用意されています。

――25ステージすべての敵に勝たなければいけないということですか?

吉田氏: 全ステージクリアの報酬を得るにはそうなります。マスクカーニバルの決勝があって……きちんとジョブクエストをプレイしていただければわかります。

――ただ遊ぶだけではなくて、シナリオ的なものに絡められているんですか?

吉田氏: もちろんです。青魔道士のレベルキャップが開放されると、より上位のマスクカーニバルのステージも開放されていくと思います。

――そのすべてを倒したときに手に入る報酬は、それなりに自慢できるようなものになるんですか?

吉田氏:  今回は青魔道士初実装ということで、報酬は慎重に決めています。レイドで大活躍できるジョブではないことを考えると、青魔道士をプレイする時期は、人によってマチマチになると考えています。そのため、他のジョブで有益になるような報酬や、誰もが欲しくなるようなマウントなどは今回実装していません。それがあると、「やらなければいけない」ジョブになってしまうからです。

 まずはラーニングというものを楽しんでいただき、マスクカーニバルに挑み、育てた青魔道士で自分の強さを証明する。このコンセプトに従って、全ステージクリア報酬は青魔道士用のアイテムになっています。「マスクカーニバル」を全クリアするには、相当のプレイ時間を消費することになります。今後、どれくらいの方が青魔道士を育てているかを確認した上で、次のレベルキャップを開放するタイミングから、より万人受けする報酬を導入するかどうか、検討していきたいと考えています。

――レベルキャップ開放のスケジュールはどうなりますか?

吉田氏: もともとはパッチ4.4で青魔道士を実装し、パッチ4.5シリーズの後半で、レベルキャップを開放しようと考えていました。しかし、実装がパッチ4.5となったことと、5.0リリース時期は他に遊ぶことが山盛りになるため、恐らくはその次くらいからかなと考えています。

――パッチ5.1以降ということですか?

吉田氏: 基本的にはデータ開放と追加が主になるため、それほどお待たせするつもりはありません。拡張パッケージがこないと、キャップが開放されない、というイメージではないです。

――5.0シリーズの間に、レベル80に追いつくことになるんですか?

吉田氏: さすがにそのペースで開放したら、開発する僕たちも、プレイする方もみんな倒れちゃいますよ……(苦笑)。

ゴールドソーサーに「ドマ式麻雀」、追加のお得意様は「アドキラー」

――他の実装項目についてもお伺いします。まずは今回が完結編となる「四聖獣奇譚」ですが、登場する蛮神は青龍ですね。ずっとストーリーに絡んでいた黄龍と戦うわけではないんですね。黄龍とは戦わないんですか?

吉田氏: 黄龍がどのような状態になるのか、もちろん結末まで描いてあります。物語の核心ですので、ぜひその目でお確かめください。ちなみに青龍はイケメンです。

――4.Xシリーズで登場する蛮神はこれが最後になるんですか?

吉田氏: そうです。これで最後です。

【青龍】

――ツクヨミ、スサノオが出てますが、三貴神の残り1人であるアマテラスはでないのですか?

吉田氏: その点は実はあまり気にしておらず……アマテラスは見た目の方向性がラクシュミと被る可能性もあり、早々にアイデアからは消えていた、というもの大きいかもしれません。

――「ヒルディブランド外伝 紅蓮編」も今回が完結編ですね。北米ファンフェスで遊べた「ヨウジンボウ討滅戦」はクエストのどこかに入ってくるんですよね?

吉田氏: ファンフェスに参加された方はいずれ「ヨウジンボウと戦う未来が待っているんだ」ということは情報としてご存知かと思いますが、その間を埋めるストーリーはこれからなので、どんなお話が待っているかは、公開をお待ちいただければと思います。

――「ヒルディブランド外伝 紅蓮編」はパート2での実装ですか?

吉田氏: はい、パート2のコンテンツとして実装予定です。

――パッチ4.55では「ヒルディブランド外伝 紅蓮編」と「禁断の地 エウレカ:ヒュダトス編」が入ることになるんですか?

吉田氏: 正確にはパッチ4.55が「禁断の地 エウレカ:ヒュダトス編」と「ライバルウィングズ」の新マップ「ヒドゥンゴージ(機工戦)」の実装。そしてパート2はパッチナンバーでいうと4.56になります。ちょっとわかりにくくて申し訳ありませんが、パート1がパッチ4.5、間にパッチ4.55があり、パート2はパッチ4.56となります。そのため、「ヒルディブランド外伝 紅蓮編」が完結となるのは、パッチ4.56です。

直前の「プロデューサーレターLIVE」でも「ドマ式麻雀」が話題を呼んだ

――ゴールドソーサーにも新コンテンツが入りますね。

吉田氏: パッチ4.5で「ドマ式麻雀」というものが実装されます。ドマ式と銘打っているものの、本格的なオンライン麻雀だと思っていただいて間違いありません。ひとりでNPCとの対戦をしてルールを覚えたり、各種コンテンツルーレットのマッチング待ち時間にも遊べます。他のプレイヤーとの4人対戦もできる超本格的なものです。開発チームにはこれで麻雀を覚えた人も多いですし、みんなテストと称して休憩時間中ずっと遊んでたりしています(笑)。

――普通の麻雀なんですか?

吉田氏: 麻雀牌の図柄は「ドマ式」のものと「通常のもの」を用意して、世界観にできるだけ沿うようにはしていますが、ルールは日本で遊ばれているルールそのままです。「FFXIV」にはオリジナルのコンテンツもたくさんありますし、もちろんこれからも作っていきますが、「FFXIV」は世界中の人に遊んでもらっているゲームです。さらにこの世界を拡大していくために、極端なお話ですが、オンラインゲームとして遊べるものは全部あってもいいんじゃないかなと……今回はその第1弾です。

 今後はポーカーもそうですが、地域差はあれ世界中で楽しんでいるテーブルゲームは、「FFXIV」の中で遊べて良いのではないか、と思っています。「次のパッチまでコンテンツは一通り遊んだなあ」となったら、ずっとこれらのテーブルゲームで遊んでいただいてもよいと思いますし、カッコいい/可愛いアバターで麻雀が打ちたい、という方はフリートライアルでゴールドソーサーに行っていただくのも良いと思います。ルールブックも手厚く用意しました。プレイ中のサポート機能も完璧に用意させていただきましたので、ルールがわからない方でも遊びやすいと思います。

――ルールや役も麻雀と同じなんですか?

吉田氏: まったく同じです。

――昔遊んでいたMMORPGで人待ちの間に、そこにいるメンバーでオンライン麻雀を遊んだりしてました。

吉田氏: 別のゲームを起動しなくても、「FFXIV」内でそれが可能になりますね(笑)

――時間つぶしにも使えるわけですね。

吉田氏: パーティ募集で真剣に打ちましょうと募集をするのもありですし、ランダムマッチングを使って腕を磨くのもよいと思います。

――メインのNPCたちと卓を囲むことができたら楽しそうですね。

吉田氏: 最初はモーグリとかスプリガンが対戦相手です。初級、中級、上級という難易度別のAIも用意してありますので、初めての方でもプレイできると思います。NPCはいずれやりたいですが、メインシナリオと絡む人は中々難しいですね(笑)。

――お得意様取引ですが、今回は誰が入ってるんですか。

吉田氏:アドキラーです。

――アドキラーなんですか。また意外な人物が入りますね(笑)。

吉田氏: はい、アドキラーの物語が展開されます。着せ替えも付いています。ついにあのポーキーヘッドの素顔が……。

【お得意様取引「アドキラー」】

「ヒュダトス編」のやり込み要素は多人数コンテンツとしては「FFXIV」史上初の高難度かも?

――「禁断の地 エウレカ」も今回が完結編になりますが、「ヒュダトス編」に入る高難度のエンドコンテンツについて詳細を教えてもらえますか?

吉田氏: 基本的に「禁断の地 エウレカ」で展開されてきたバル島を巡る一連のシナリオは、「ヒュダトス編」の基本的な遊びの中で完結します。ゴールもきちんと提示されますし、武器強化についても皆さんが想像している最終の強化には、そこで到達できるようになっています。

 ただ、その後もロゴスアクションを駆使して、定められた人数できりきり舞いしたいという方たちのために、「クリア後のやりこみ要素」が用意されています。それがかねてからお話している「パブリックダンジョン」というものです。アライアンスレイドとも違う凝った仕掛けが多数用意されています。中には難度の高いボスが複数いるうえに、最後のボスにたどり着いたとしても、今度はそのボスのギミック解明をしていかなくてはならないのでかなりきついと思います。

――幻の24人用高難度ダンジョンみたいな雰囲気になるわけですね。ちなみに何人で入れるのですか?

吉田氏: それは言わないでおきます。一回のアタックに参加できるメンバーに上限はありますが、そもそも突入権利が必要です。ただ、あくまで派生の遊びなので、それをしないと「ヒュダトス編」が楽しめないとは思わないでいただきたいです。あくまでも「ヒュダトス編」を遊び尽くした先にある、最後のやりこみ要素です。これに挑む場合には、確認ダイヤログが出るほどですので、その点はご注意ください。

――これまでの「エウレカ」の中で蓄積していったものを、思い切り使うための場所ということですね。

吉田氏: 最後のバランス調整を行なっていますが、「クリアできるにはできるけれど、ここまで到達するのに、どれくらい時間がかかるか読めないね……」と、難易度にはギリギリまで頭を悩ませています。とにかくクリア者が出るまでにはかなりの期間がかかると思います。進んだところまでの情報をDC内で共有しつつ、総がかりで攻略しないと、進捗が思わしく無くなると思います。繰り返しとなりますが、エウレカストーリーの必須導線ではありません。全部やり尽くした人たちの最後の挑戦だと思っていただければ幸いです。

――「絶」のようなイメージですか? やりたい人だけやってくださいという。

吉田氏: それともまた違った遊び心地になります。「絶」はいつでもトライできますし、ワイプすれば即リトライできるからまだマシかもしれません。エウレカでは全滅すれば当然デスペナルティが働きますし、完全に失敗すると外に出されてしまうこともあり、試行回数を得るためにも準備が必要だからです。

――外に出てしまうんですね。

吉田氏: 第一世代MMORPGの多人数レイドに近いと思います。1つくらいは突き抜けてみよう、というコンセプトで作られています。個人やパーティ単位というよりは、どのデータセンターが最初にクリアするかを競うくらいになりそうです。

――やり込み要素なんですね。

吉田氏: はい。とにかく無理はなさらないでください……。

導入クエストを読み飛ばさないようにキャンセルボタンは封印推奨

――「リターン・トゥ・イヴァリース」の完結編となる「楽欲の僧院 オーボンヌ」についても見どころを教えてもらえますか?

吉田氏: 最大の見所は、松野さんが「ファイナルファンタジータクティクス」の物語からスタートさせた、「イヴァリース」という神話が、FFXIVの中でどう解釈されるかです。「FFXIV」の世界の中に、後付けされた外伝的に「イヴァリース」というものがあるのではなく、「FFXIV」の世界の中で再解釈された「イヴァリース」というひとつの物語、ひとつの時代があったということを、違和感なく、きれいに作っていただきました。

 このシリーズは、惑星ハイデリンの歴史において、特定の地域に「イヴァリース」と呼ばれた時代があり、そこに英雄たちの物語があって、今回の冒険はその痕跡を発掘した旅です。その当時の英雄たちと、今の英雄のつながりみたいなものを、本当にきれいに描いていただいています。「FFXIV」の中に歴史をひとつ書き加えていただいた……この融合具合は本当に素晴らしいと感じましたので、ぜひその点を見ていただきたいです。

 また、「獅子戦争」という歴史物語を、FFXIVの中で松野さんがどのように再構築したのか。それは「FFT」の獅子戦争を指すのか、そうではないのか……。いろいろな側面からお楽しみいただけると思います。もちろんオリジナルであるFFTが第一、という方もいらっしゃると思いますが、色々なとらえ方のできるストーリーですので、ぜひ議論をしていただければと思います。

 コンテンツ解放のためのクエストは、相当なボリュームがあります。ただし、このストーリーをスキップすると「パッチ4.5の衝撃」の3分の1くらいを失うことになるので、絶対にエスケープキーは押さないでください。キーをちぎって他に置いておいた方が良いと思います(笑)。

――わかりました。外しておけば良いんですね(笑)。

吉田氏: ゲームパッドもキャンセルが効かないようにしておいたほうがいいです(笑)。「パッチ4.5」の衝撃を3分割するとしたら、この導入が間違いなくそのうちの3分の1を占めているので、ぜひその目でお確かめください。

――太字で書いておきますね。

ワールド間テレポの移動は、ホームワールドのキャラクターが優先

――最後にワールド間テレポですが、パッチ4.5以降の実装ということですが、いつ頃になるのですか?

吉田氏:パッチ4.57~58くらいを予定していますくらいかなと考えています。「漆黒のヴィランズ」発売数週間前の想定です。

――大きな改修になるかと思いますが、また24時間メンテナンスがあるのですか?

吉田氏:そうですね。まだ、メンテナンス時間までは確定させてないですが、準備はかなり以前からやっています。現在最終デバッグをしており、公開を待つだけに近い状態です。ただし、相当規模の大きなシステム変更になるため、4.5Xシリーズのコンテンツをリリースしきるのを待って投入となります。

――今はどういう作業を行なっているんですか?

吉田氏: 処理は殆ど完了していて、僕が最後のUI文言調整をやっているぐらいです。既存プレイヤーが読んで理解できる説明と、新規プレイヤーが読んで理解できる説明は異なるので、双方がすぐに理解できる言葉に調整している最中です。ワールドの概念が変わるに等しいですからね……。

――いままでのワールドが1つのチャンネルになるようなイメージですね。

吉田氏: コミュニティの間で、「自分のホームワールドがすごく混んでいて戻れなくなってしまわないのか」、「人が多すぎた場合どうなるんだろう」というお声も拝見していますが、この辺りもシステム設計の際に織り込んでいます。基本的にはホームワールドの人が優先的に自分のホームワールドに移動できるよう、常に一定数の優先枠を設けています。ワールド収容人数の上限いっぱいまで、ビジターの方で埋まってしまわないようになど、色々な仕組みが動作しています。

――ビジターは入れる人数に上限があるということですか。

吉田氏: そうしないとプレーヤーイベントや、「吉P散歩」のときなどにワールドが破綻しやすくなってしまいますし、ビジターが多すぎてホームワールドの人がログインできないなんてことになったら本末転倒です。できるだけホームワールドのキャラクターが優先されるように制御させていただきます。ただし、ワールドの収容人数上限に張り付いた時に2,000人ぐらいがビジターという可能性はあります。ただ、ビジターだけでワールド全部が埋まるとか、極端になってしまわないように管理が行なわれます。

――ビジターワールドでの「モブハント」への参加は可能なんですか?

吉田氏: はい、普通に参加できますよ。

――Sモブを追って、いろんなワールドを転々と巡ることはできるんですか。

吉田氏: もちろん可能です。クロスワールドリンクシェルでモブハント専用のリンクシェルを作るケースが増えると思います。「クロスワールドリンクシェル」の数は現在ひとつまでですが、『漆黒のヴィランズ』開始に合わせ、最大8つまで増やすための作業を行なっています。現在のリンクシェルは、いずれクロスワールドリンクシェルに置き換えていただくつもりです。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

吉田氏: まずは本年も光の戦士のみなさまには、大変お世話になりました。開発チームがモチベーション高く開発と運営を続けていられるのは、ひとえにみなさんのプレイと叱咤激励のおかげです。この場をお借りしてお礼申し上げます。新年1月8日には、ついに「紅蓮編」の最終章となるパッチ4.5「英雄への鎮魂歌」がリリースとなります。パッチ4.5シリーズは、すでにパッチ4.58まで計画されているロングスパンのパッチとなります。様々なコンテンツと、間に開催されるファンフェスティバルを通じて、楽しさや驚き、そして「FFXIV」の進化をお届けしていきますので、どうぞ2019年もよろしくお願いいたします!

――ありがとうございました。