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発売直前! 「ヒットマン2」ファーストインプレッション

美しき暗殺、はじめのステップに最適なステージ「ナイトコール」をじっくり味わう

11月12日 ゴールド・エディション先行アクセス開始

11月15日 発売予定

価格:
7,800円(税別、パッケージ通常版)
7,300円(税別、ダウンロード通常版)
10,800円(税別、ゴールド・エディション)

 ステルスアクション「ヒットマン 2」の発売日がいよいよ迫ってきた。11月15日、プレイステーション 4/Xbox One版が発売予定の本作は、主人公のエージェント47を操り、いかに鮮やかにターゲットを暗殺できるかが最大の魅力だ。

 「ヒットマン 2」については本誌でも何度か紹介しているが、今回は製品版と同じものをプレイできたので、その導入部分をまっさきにお伝えしたい。

【HOW TO ヒットマン2:パート1「没入」編】

プレイが2段階ある第1ステージ「ナイトコール」が導入にぴったり!

 まず最初に、「ヒットマン2」のおおまかな流れを説明しておきたい。冒頭でもお伝えしたとおり、本作はターゲットをあらゆる方法で暗殺するステルスアクションゲームである。基本的には何も情報がない状態からスタートし、マップを実際に歩き回りながら情報を集め、道具を現地調達し、ベストな暗殺方法を見出していく。

 ステージによって建物、ギミック、登場人物、人々の行動などなど、あらゆる環境が変化する。千差万別のシチュエーションの中でじっくり観察し、予測を立てて、実行する。誰にも気付かれずに暗殺だけを達成すれば、難問を美しい数式で解いてみせるような気持ちよさを感じられるだろう。

いかに暗殺を成し遂げるか。すべては情報集めと準備にかかっている

 本作で最初にプレイすることとなるのはプロローグの「トレーニング」および「最終試験」だが、これは前作「ヒットマン」のプレーヤーなら飛ばしてしまっても構わないだろう。「ヒットマン2」は「ヒットマン」のシーズン2という位置付けなので、この2つのステージは前作と同じものだからだ。

 ただ、この2ステージは本作の操作方法とプレイ手順の基礎を確認するには最適なので、今作からプレイするという方や久しぶりという方は、まずは触れていただくといいと思う。それと、本作はオフラインでも楽しめるタイトルだが、オンラインになることで様々な要素がアンロックされる。機能をフルに楽しむためにも、最初の時点でオンラインになることをおすすめしたい。

「最終試験」ステージは練習用という位置付けだが、それでいてあなどれない。ガイドもしっかりしていて、本作の操作に慣れるには最適のステージ

 本稿で紹介したいのは、本編第1ステージとなる「ナイトコール」だ。場所はニュージーランドの北島東岸に位置する「ホークスベイ」。辺りは暗く、開けた海岸線にポツンと邸宅が佇んでいるロケーションだ。

 このステージのポイントは、プレイが前半と後半に分かれているということ。前半は敵がいない邸宅でじっくり中を探索でき、ある行動をトリガーとして始まる後半は、敵が大勢帰ってきて暗殺の本番が始まるようになっている。

 リアルタイム、同時多発的に様々な人々の行動が絡み合っていく本作において、時間と行動の制限なくじっくり探索できるステージは珍しい。マップもそこまで広くない(次のステージからマップの広さと複雑さはグンと上がる)ので、「ヒットマン2」でのウォーミングアップステージという捉え方もできるだろう。

海岸から始まる「ナイトコール」。この邸宅が探索の舞台だ

 この邸内では、様々な行動が取れる。たとえば、敵を眠らせるクロロホルム、吐き気を催す殺鼠剤、そしてある手順を踏むことで致死性の毒が入手できる。これらの毒は、キッチンに置かれたコップや砂糖ケース、はちみつ瓶などに仕込むことが可能なようだ。

 屋上に行けば風呂場につながるファンに毒を入れられるようだし、パニックルームの天窓は爆破で壊せそう。寝室の天窓はガラス張りで、47から言わせれば撃ってくださいと言っているようなものだ。この探索から、暗殺手段がマップのあらゆる場所に眠っていることが改めて理解できると思う。

はちみつや砂糖に毒を仕掛けられる
ベッドは屋上から丸見えだ
アクセスできる場所はR1で発動する「インスティンクト」で黄色く光る。侵入方法も含めて「何ができそうか」をチェックし、実行していくことが暗殺へのステップ第1歩。この時は敵がいないのでじっくり調べられる

 あらゆる暗殺チャンスがありそうなことはわかったが、では実際にどのタイミングで暗殺できるかは、敵の出方を伺うしかない。敵が邸宅に帰り、どの手段が有効か判明する後半戦は、特に初見は緊張の瞬間だ。

 そして大抵の場合、初見だと敵の見張りに見つかったりして上手くいかなかったりする。失敗そのものは悔しいが、本作ではこうした失敗が前提となっているからか、オートセーブが非常に細かい(難易度カジュアル、プロフェッショナルのとき)。

 キーとなる行動ごとにオートセーブできるので、「失敗した!」と思ったらすぐにデータをロードすれば、時間を巻き戻すようにプレイできる。もちろん自分で途中経過をセーブしてもいい。このセーブ&ロードを駆使すれば「また最初からか……」ということはほとんどないような作りなので、まずは気軽にチャレンジするといいだろう。

ある行動を取ると、敵が帰ってくる。ここからが本番だ
失敗は恐れない方がいい。むしろ失敗から学ぶことが前提となっている節すらある
セーブ(オートセーブ)されたプレイ時点へと戻れる「ロード」。分かれ目になるところでは大体オートセーブされているので、がんがん活用していきたい

 失敗を重ねつつ繰り返し、ターゲットを含めた敵の行動パターンが見えてくると、「あの条件だと敵はこんな行動をする」、「見張りはこういう順序で回ってくる」など、徐々に対応方法が見えてくる。

 そうして暗殺のチャンスが巡ってきたら、あとは思いのままにターゲットを屠ればいい。たとえば、最も簡単な暗殺は毒殺だろう。致死性の毒をあるものに仕込んでおけば、ターゲットが勝手に口にして死んでくれる。何を口にするかはぜひプレイする中で知ってほしいが、仕掛けておけばあとは自由に行動できるので、邸内からの逃避もとても楽だ。

 この毒殺を逃しても、他にもチャンスはある。たとえばしばらく敵たちを放っておくと、ターゲット「アルマ・レイナード」はパートナーの男と共に寝室に移動し、最終的にはベッドで寝る。そこまで待てば、枕で窒息させる、天窓から銃撃するなどあらゆる暗殺チャンスが生まれる。

クローゼットに隠れていれば2人の会話も聞ける
アルマは「疲れてるから死んだように眠ると思うわ」という丁寧な死亡フラグを立てて寝入る。ここまで待てば、あとは好きなようにすればいい

 ほかにも多くの暗殺チャンスがあるが、とにかくターゲットを殺して脱出すれば、ステージそのものはクリア。もしもっとやり込みたい場合は、メニュー画面の「チャレンジ」が大きなヒントになる(オンラインに接続する必要あり)。

 具体的に「溺死させろ」などの条件が書いてあるので、このチャレンジ達成を狙うだけでも「ああ、こういう殺し方があるのか」と発見があって面白い。この「ナイトコール」だけでも、優に数時間以上遊べるような内容だ。

 そして「ナイトコール」を終えたら、壮大ともすら言える特徴的なマップが次々と待っている。「ナイトコール」が標準だと思ったら「ええ!」と驚くこと必至なのだが、ひとまずはここまでの紹介とさせてほしい。ぜひ実際にプレイして、待ち受けるマップの規模感に驚いていただきたい。

プレイによってはこんなシーンも生み出せる
先に待つステージ「三首の蛇」は世界的麻薬組織が取り仕切るコロンビアの村が舞台。村全体に警備がいる中、3人のターゲットを仕留めていくミッションだ。マップも内容に応じて広くなっている