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TOHOシネマズ六本木で「INGRESS THE ANIMATION」先行上映会開催!!

六本木ヒルズを舞台にした音声AR体験型ゲームイベントも

10月13日 開催

 東京・六本木ヒルズのTOHOシネマズを会場に、「TVアニメ『イングレス』先行上映会&音声AR体験型ゲームイベント」が10月13日に開催された。

 これは文字通り10月17日から放映が開始されるTVアニメ「INGRESS THE ANIMATION」を一足お先に鑑賞しつつ、「INGRESS」の世界観を活かした音声AR体験型ゲームを楽しんでしまおう、というイベント。しかも舞台挨拶にはアニメに出演された豪華声優陣に加え、NianticのCEO、ジョン・ハンケ氏も登壇。「INGRESS」ファンにはたまらないイベントになったのだ。

「INGRESS THE ANIMATION」の4話までを一足先に鑑賞する特権が!
誠は爆発事故唯一の生存者、サラに触れ、世界に満ちる「XM」の存在を知る。「目に見えているものがすべてではない」という「INGRESS」の世界観がアニメでも生きている

 この日の来場者は、イングレスの公式ページを見て応募した方が中心。あらかじめ2つの陣営「エンライテンド」と「レジスタンス」に分けて募集が行なわれ、この日の座席はステージに向かって左手がエンライテンド、右がレジスタンスと、座席さえも陣営ごとに別れている辺りが「Ingress」ならではと言えるだろう。会場を埋め尽くした来場者の前で、まずはTVアニメ「INGRESS THE ANIMATION」の1話から4話までが上映された。

 この作品で、主人公を務めるのは、翠川 誠。触れた物体に宿る記憶を読み取ることができるサイコメトラーだ。彼は上手く制御することができないその能力を隠しながら、警察の特殊捜査官として働いていた。未知の物質である「XM」を研究する巨大企業ヒューロンの研究所で起きた爆発事故現場へと出向いた彼は、唯一の生存者、サラの指輪に触れ、不可解な記憶を読み取る。それは、赤い光に呑み込まれ、サラを含めた人々が消失していく光景だった。これを機に、誠は人間の精神に大きな影響を及ぼすとされる物質「XM(エキゾチック・マター)」を巡る巨大な陰謀に巻き込まれていく……。

 と、駆け足で紹介すると、物語はこんな感じで幕を開ける。エンライテンド(Enlightened:緑)とレジスタンス(Resistance:青)という2つの勢力による争いが、目の前にある日常的な光景の裏側で人知れず展開している。そんな「INGRESS」の世界観や設定が上手く活かされたシナリオと演出。しかも背景美術以外はすべトゥーンシェーディングによる3DCGで表現されたというその映像は、かなりのハイクオリティで、来場者の満足度はとても高かったようだ。

 上映終了後は、翠川誠役の中島ヨシキさん、サラ・コッポラ役の上田麗奈さん、ジャック・ノーマン役の喜山茂雄さん、ADA役の緒方恵美さん、櫻木優平監督、「INGRESS」を開発したNianticのCEO、ジョン・ハンケ氏と、6名が登場。

 全11話がすべて完成していること、そもそもアニメ以前に緒方恵美さんがゲーム「INGRESS」のなかでADAの声を演じる(正確にはADAに声帯をハッキングされているらしい)に至った経緯、実は出演者一同、櫻木監督が重要な登場人物のひとり、劉 天華(声優は鳥海浩輔さん)にそっくりだと思っていた話など、制作の裏話が次々と来場者に語られていった。

舞台挨拶で登場した6名。左から中島ヨシキさん、上田麗奈さん、喜山茂雄さん、緒方恵美さん、櫻木優平監督、ジョン・ハンケ氏

 また、ジョン・ハンケ氏は、素晴らしいアニメが完成したことに関し、スタッフやフジテレビに感謝の言葉を述べるとともに、日本のアニメへのリスペクトが今回の制作に至ったことなどを語った。

 なお、舞台挨拶の合間には5話以降のダイジェスト映像も放映された。中島さんや喜山さんによると、5話以降は誠とジャックのロードムービーのような展開になるという。「エンライテンド」と「レジスタンス」、どちらの陣営のエージェントにとっても楽しめるものとなるのは間違いなさそうだ。

六本木ヒルズ全体を使った「音声AR体験型ゲーム」を開催

 舞台挨拶終了後は、いよいよ「音声AR体験型ゲーム」の開始だ。ambieのオープンイヤー型ヘッドフォンが接続されたiPhoneが来場者に1台ずつ配られ、これを手に六本木ヒルズ中を歩き回り、295か所に設置された爆弾を一定時間内に解除する、というのがこのゲームの目的となる。

自撮りで写真を撮影し、エージェント名を入力して、端末をアクティベート
ambieのヘッドフォンは耳を塞がないので環境音もADAの声も聞き逃すことがない

 各所に設置された“爆弾”は、iPhoneを一定時間かざすことで解除することができる。その際、同時に複数のエージェントで挑むことで、解除にかかる時間は短縮される。一応、端末をアクティベートする際には「エンライテンド」と「レジスタンス」いずれかの陣営を登録することになっているのだが、今回は陣営の壁を越えて協力する、というのが目的。そこここで即席のグループを作りつつ、爆弾の解除に当たる姿が見られた。

六本木ヒルズの各所に仕掛けられた爆弾に端末をかざして解除する
複数のエージェントで解除すると時間が短縮できる。しかし画面には傭兵接近中の警告が!

 おもしろいのは“傭兵”の存在。エージェントたちを排除するため、爆弾を仕掛けた勢力が放った傭兵が何人も六本木ヒルズを歩き回っている。傭兵が近づくとエージェントが持つiPhoneには警告が表示され、さらに一定以内の距離まで近づかれると、そのエージェントはゲームオーバーとなってしまうのだ。

 端末には次々とゲームオーバーとなったエージェントの名前が表示されていくなか、それでも爆弾は確実にその数を減らしていった。そして制限時間の10分前、端末に変化が!

活動不能になるエージェントも少なくないが、時間とともに順調に爆弾が解除されていく
残り時間が10分を切ったとき、ADAのアナウンスとともに画面に変化が。この光点の位置は……!?

 なんと隠された296個目の爆弾が発見されたというのだ。地図上に表示される、新たな光点。そこはInnovation Tokyoで開催中の「AR Roppongi × INGRESS」の会場付近。急いで駆けつけてみると、明らかに不審なダンボールが。やはりそれが問題の爆弾らしい。次々とiPhoneをかざすエージェントたち。やがて端末には「Mission complete」の文字が!

「AR Roppongi × INGRESS」のブース脇に置かれた、謎の段ボール箱。怪しい
やはり段ボール箱が最後の爆弾だった! 生き残った複数のエージェントが端末をかざす

 こうして六本木ヒルズの平和はエージェントたちの活躍によって守られたのであった。

最後の爆弾が解除され、端末の画面には「Mission complete」と表示された。

準備期間は1か月!?

 スタッフによると、今回の「音声AR体験型ゲーム」はとある映画のプロモーションに使われたシステムをベースに「INGRESS」独特の要素を付加し、リファインしたものだそうだ。とはいえ、ゲーム中のADAのさまざまなセリフは完全新録。よほど手間がかかったのではと思いきや、準備期間は約1カ月ほどしかなかったのだという。

 非常に複雑な六本木ヒルズの地形、それに「INGRESS」、というよりも、両陣営のエージェントが共通の目的のためにともに活動する「INGRESS THE ANIMATION」のストーリーが活かされていて、なかなか楽しいイベントであった。

 なお、最後になってしまったが、TVアニメ「INGRESS THE ANIMATION」はフジテレビ「+Ultra」にて10月17日より毎週水曜日24時55分に、また、フジテレビ以外にも関西テレビ、東海テレビ、テレビ西日本、北海道文化放送、BSフジでも放映される。放映時間が違う局もあるので、詳しくは公式サイトでチェックして欲しい。

生き残り、ミッションを達成したエージェントたちが、最後に記念撮影。そこにはNianticのアジア統括本部長である川島優志氏や、日本法人の代表取締役社長、村井説人氏の姿も!

【お詫びと訂正】記事掲出時、一部陣営の表記に誤りがありました。正しくは「エンライテンド」です。ここにお詫びして訂正させていただきます。