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PS4/Switch/Xbox One版「LA-MULANA2」ステージイベント開催
高難度ボス、即死トラップ……レトロ感漂う遺跡探索アクション
2018年9月22日 11:11
東京ゲームショウ2018の2日目となる9月21日、KONAMIブースにて「LA-MULANA2(ラ・ムラーナ2)」のステージイベントが開催された。本作はPC向けには発売中で、新たにプレイステーション 4/Nintendo Switch/Xbox Oneで2019年春に発売される。PS4およびSwitchではパッケージ版が用意され、価格は3,980円。ダウンロード版は価格未定。販売元はPLAYISM。
「LA-MULANA2」は、インディーゲームデベロッパーのNIGOROが開発した遺跡探索アクションゲーム。前作「LA-MULANA」から引き続き、サイドビューのレトロさを感じさせるゲームシステムをあえて採用。遺跡に残された数々の謎を解きながら進むゲームシステムとともに、昔のゲームを思わせる難易度の高さも特徴として挙げられる。
ステージイベントには、NIGOROの楢村匠氏が登壇し、トークショーが行なわれた。まず最初に「難易度を高くしようとしたきっかけは?」と尋ねられると、「高くしたつもりはない。昔遊んでいたゲームは面白かったなというのが開発のスタート。説明書を読まないと遊べないのはよくないという話が出たりしたが、クリアした達成感がある方がうれしい」と回答。また海外の一部のファンからは、もっと難しくしてほしいという声さえ上がっているという。
結果としてNIGOROの考え方は世界中で受け入れられたが、ヒットするとは全く思っていなかったそう。前作のリリースの時には、「今こんなものを出していいのかと恐る恐るだった」とも語った。
2作目となる「LA-MULANA2」を作ろうとしたきっかけについては、「元々は違うゲームを作るつもりだったが、Kickstarter(クラウドファンディングサイト)でお金を支援してもらうには、少しは知られた名前が必要だと思い『LA-MULANA2』を選んだ」という。ただKickstarterでの資金調達から、本作の完成までには4年以上がかかっており、「今は『LA-MULANA』ばっかり作っているチームになってしまった」と笑っていた。
今回新たに家庭用ゲーム機にも展開することへの期待を聞かれると、「難易度が高いので、遊んでみても難しすぎて嫌になる人も多いと思う。家庭用ゲーム機で新しい人に広がる機会でもあるが、よく考えて購入して欲しい。今日の展示のように遊んでいただける機会や、実況プレイなどで触れてもらって、こういうのが好きだと思ってくれる人が増えて欲しい」と語った。
トークショーに続いて、ゲーム実況プレーヤーのマッスル宮崎氏がステージに上がり、PS4版によるデモプレイが行なわれた。マッスル宮崎氏はPC版を1か月半かけてクリアしたばかりだそうで、「前作をプレイしていてもめちゃくちゃ難しかった。でも頭を使えばできるゲーム。そこが1番の魅力」とゲームの良さをアピールした。
デモプレイでは、村を出て1番最初のステージからスタート。遺跡内には石板や人骨などにヒントが書かれており、それらの情報をもとに謎を解いていく。ただヒントは楢村氏が「ヒントになっていないとよく言われる」と言うように、直接的な表現はほとんどなく、ヒントが何を意味しているのかを考えるところからが謎解きになっている。
謎解き要素は、手にしたムチで何かを叩いて壊したり、アイテムの「重り」を置いて仕掛けを動かすなど、アクション要素を含めたパズル的な仕組みがあちこちにある。主人公は女性の考古学者なのだが、「考古学者なのに遺跡を破壊している」という楢村氏のコメントはなかなか秀逸。
マッスル宮崎氏は既にクリア済みということもあり、最短距離で最初のボスへと向かうことに。最初のボスではあるのだが、近づくと逃げる性質と、回避が難しい火球を吐き出すことで、攻撃を当てるのが難しい。マッスル宮崎氏は緊張もあったのか思うように攻撃を当てられず、逆に火球を食らいすぎてゲームオーバーに。コンティニューして再戦するも再び撃沈。紹介のためのデモプレイなのに忖度なしの本気プレイである。
ここでステージの進行を務める柴田将平アナウンサーにコントローラーをバトンタッチ。「ボス戦には本来は武器をそろえて挑む」という楢村氏の助言を受けて、先に手裏剣を獲得してからボスに向かうことに。しかし本作に不慣れな柴田アナは、道中の雑魚モンスターにさえ苦戦する始末で、何とかボスに到達したころには既に瀕死。当然、ボスにも秒殺されてしまった。
コンティニューして、今度は謎解き要素のある別の部屋へ。壁の向こうに宝箱が見えており、近くの石板には「近づくべからず」と書いてある。柴田アナはとりあえず行ける場所を探ろうと、1段登った通路を歩いていく……と、いきなり天井が落ちてきてゲームオーバー。本作には初プレイではまず回避不能と思われる、いわゆる初見殺しの即死トラップがあちこちにあり、柴田アナがそれを見事に披露してくれた恰好となった。
最後に楢村氏がゲームファンに向けて挨拶。「柴田さんがけちょんけちょんにやられたような、あれを楽しいと思える人でないと苦痛に感じるかもしれない。でも山登りが簡単だったら、みんな止めてしまう。先に困難なものがあるからまだ続けようと思う。もっと難しいものにチャレンジしてみたいという人は絶対いる。そういう人が増えて欲しい」。
いわゆる“死んで覚える系”のゲームは時々出てくるが、本作はいわば“昔ながらの死んで覚える系”と言うべき存在だ。その難易度の高さは、デモプレイを担当した両氏がわかりやすく伝えてくれる結果となった。何せ今回のデモプレイは、全て最初のステージである……。