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熱気と興奮に包まれた「フォートナイト セレブ+プロアマ」イベントレポート
ホットドッグ片手に選手に声援を送り盛り上がる、これも1つのeスポーツの形!
2018年6月13日 17:53
EPIC GAMESは現地時間の6月13日、Banc of California Stadiumにおいて50人のプロゲーマーと50人のセレブが「Fortnite」でコンビ(DUO)を組んで戦うお祭りイベント「フォートナイト セレブ+プロアマ」を開催した。
「フォートナイト セレブ+プロアマ」はその名の通りアーティストやNBA選手といった有名セレブ(アマチュア)と、人気ストリーマー(プロ)がコンビを組みVictory Royale(最後まで生き残ること)を目指すというイベントだ。
「Fortnite」はいわゆるバトルロイヤル系のジャンルのゲームで、バトルロイヤル系のジャンルのゲームとなると、イベントは“ガチ”でトップを競い合うものになるものが多くなる。実際に国内外でのイベントも高度なプレーヤースキルを持った選手達がぶつかりあうというイベントが多い印象だ。
だが今回のイベントに関しては、その概要からも伝わるとおり、ハイレベルなプレーヤー同士で極限のバトルを繰り広げるという大会ではなく、あくまでもお祭り感の強いイベントだった。
筆者は日本で様々なゲームのイベントを見てきたが、その盛り上がりやお祭り感を含めて、あらゆる面で日本でのイベントと大きな違いを感じた。「今回のイベントが優れている、日本もそれに習うべきだ」といった単純なことを言いたいわけではない。筆者が見てきたもの、感じたことをできる限りレポートにさせて頂いたので、何か引っかかるものがあれば幸いだ。
その規模に度肝を抜かれる盛り上がるイベント
今回のイベントは「Banc of California Stadium」という会場で行なわれた。この会場は普段はサッカー専用スタジアムとして使用されている広大なスタジアムで、収容人数は22,000人だ。参考までに横浜アリーナの収容人数が17,000人なので、そこから会場の巨大さは伝わるかと思う。
今回のイベントでは、さすがにサッカーの試合と同じほどの座席を埋めているわけではないが、会場内に設置された巨大なスクリーンと、同時に100人がプレイできるほどの広さを持つステージなど日本国内で実施されてきた多くのイベントとのスケールの違いを体感した。
また観客の楽しみ方も日本とは異なるように感じた。国民性の違いと言ってしまえばそれだけかもしれないが、カメラを向けられるとその姿が巨大なスクリーンに表示され、「Fortnite」のエモートを披露するというちょっとしたイベント「GREAT MOVES」も開催されていて、観客もノリノリにカメラアピールしていた。
そんなこんなで試合が始まるまで会場を徐々に温めていったところで、出演者たちの入場が始まった。この時の熱狂はすさまじかった。少しでも近くで見たいと多くの観客が入場口にかけよっていき、出演者達もそれに応えるようにパフォーマンスをする。観客も出演者達もお互いにテンションを上げていくような様子だった。
そして試合が始まってからも観客の盛り上がり方が日本とは違う。例えば日本の大会ではスーパープレイを決めたあとに歓声が上がることが多いのだが、今回のイベントではスーパープレイを決める前、つまりまさに戦闘が行なわれている最中に選手を応援するように絶叫していた。
その一方で今回のイベントがお祭り的な要素もあるというのもあるだろうが、会場で販売されているホットドッグやピザを片手に観戦を楽しんでいたのも印象的だった。日本で行なわれる大会の多くはトッププレーヤー達によるハイレベルな戦いを、緊張感を持って観戦するものが多いので、今回のイベントのようにリラックスしながら、時には熱狂的に観戦を楽しむというのは見慣れない光景で印象的なシーンだった。
会場の盛り上がりもすさまじかったが、後ほど確認したところTwitchの視聴者数が100万人を越えていたのだという。もちろん理由はいくつか考えられる。Nintendo Switch版の配信も開始され、今最も脂の乗っているバトルロイヤルゲームだし、シンプルなルールで観戦者にとっても展開がわかりやすいというのもある。そして何より出演者が人気ストリーマー、有名セレブというのもあるだろう。後付けの理由はともかくとして、オフラインでもオンラインでも大きく盛り上がったイベントであったのは間違いない。
とは言えこのやり方を日本にそのまま輸入しても、カルチャーなど何もかもが違うので、そのままあうとは言えないだろう。だがeスポーツの1つの見せ方、楽しみ方としてはこういったパターンもあるのかな、と筆者は感じた。
とにかくあらゆる部分で日本では体験できない体験だった。ライブ感が伝わりにくい部分もあるかもしれないが、下記にアーカイブ動画へのリンクを埋め込んでいるので、興味を持った読者の方は、ぜひその熱狂をチェックしてみてほしい。