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これぞ王道ハクスラMMORPG!「MU LEGEND」クローズドβテストレポート
美しいグラフィックス、ド派手なエフェクト、敵を倒す爽快感が最高!
2018年4月17日 06:00
Webzen Japanは、4月12日より4月15日までの4日間、新作MMORPG「MU LEGEND」のクローズドβテストを実施した。「MU LEGEND」は現在もサービス中の古参MMORPG「ミュー 奇蹟の大地」の後継作として開発中の作品だ。
「ミュー 奇蹟の大地」は斜め見下ろし型の視点で、マウスをクリックして移動、攻撃を行ない、必要に応じてスキルを発動したりポーションを使ったりするという、いわゆるハック&スラッシュ(以下、ハクスラ)スタイルのMMORPGだ。ちなみにハクスラという言葉の解釈は分かれるが、本稿では「Diablo」ライクなこのスタイルをハクスラと呼んでいく。
「MU LEGEND」は「ミュー 奇蹟の大地」の後継作と言うだけのことはあり、王道ハクスラ+昨今のMMORPGのトレンドを組み合わせた良いとこ取りの作品だ。マウスクリックして移動、敵をクリックして攻撃、キーボードでスキルを発動。基本的なスタイルはこれだけだ。アクション性の高さに重きを置いたオンラインゲームが多い中で、オールドスクールな、批判を恐れず言うと「クリックゲー」である。しかしただのクリックゲーではない、“最新”のクリックゲーだ。
前世代ではあるものの、Unreal Engine 3を使った美しいグラフィックスとド派手なエフェクト、シンプルかつ直感的な操作から感じるレスポンスの良さ、そして複数の敵を巻き込んでなぎ倒す爽快感。筆者は「世界よ、これがクリックゲーの進化だ」という開発者の心意気を感じた。
今回実施されたクローズドβテストはサーバーの負荷テストを兼ねた目的ということもあり、レベルキャップは低めで、コンテンツもまだまだ開放されていないという印象だった。プレイできる時間もかなり短かったのだが、その中でも体験できた内容を紹介していきたい。
選択できるクラスは4種類。コンテンツや進め方は王道MMORPGを踏襲
今回のクローズドβテストでは「ダークロード」、「ウィスパラー」、「ブレイダー」、「ウォーメイジ」という4つのクラスから選択することができた。筆者は「ブレイダー」をメインに他のキャラクターも序盤をプレイしてみた。序盤の印象は、「ダークロード」はタンク+ヒーラーorバッファー、「ウィスパラー」、「ウォーメイジ」は純アタッカー、「ブレイダー」はタンク+近接アタッカーといった具合だろうか。
ちなみにそれぞれのクラスは2種類の武器を装備でき、どちらを選択するかで基本の攻撃や使えるスキルが一部異なるため、ざっくりとした計算では8パターンほどの戦闘スタイルが存在する。
ハクスラと言えばどのスキルを選択するか、どのスキルを強化していくか、どんな装備をするかで戦い方(ビルド)を変えていくのが魅力だ。本作ではスキルツリーやスキルポイントという概念はなく、レベルに応じてスキルを覚えることができる。
ではビルドは存在しないのか?というとそんなことはない。スロットにセットできるスキルの数が決まっているので、ここにどんなスキルをセットするかで戦い方が異なる。スキルツリーのリセットのような大げさなアクションは必要ない。セッティングは複数保存できるので、ソロプレイ用のセット、パーティプレイ用のセットなど気軽に切り替えられるのも良い。
また通常のキャラクターレベルとは別に「ソウルレベル」というシステムがあり、ソウルレベルが上がるとポイントを獲得できる。このポイントをどの要素に割り振るかでキャラクターの方向性も変化していく。アタッカー寄りにするのであれば攻撃力を強化したり、クリティカル確率のアップにポイントを振っていくのがいいだろうし、タンクであれば防御力を上げていくのがいいだろう。どんなビルドにも有用な移動速度アップなどもある。ゲーム内マネーが必要になるものの、振り直しが可能なのもありがたい。
キャラクターを制作するとゲームのストーリー紹介を兼ねたチュートリアルが始まる。断片的な演出のため詳細はわからないが、闇の君主「クンドン」を封印することになるが失敗、プレーヤーは過去に戻ってその野望を阻止する……といった展開だ。
基本的なゲームの進行は昨今のMMORPGの王道を取り入れた感じで、NPCからクエストを受注する→フィールドでモンスターを倒したりアイテムを集めるなどのクエスト条件を達成する→次のクエストを受注する……といったクエストドリブンな流れでゲームが進行していく。
定番のインスタンスダンジョンもあり、ソロダンジョンと最大5人までのパーティーで挑める2パターンのダンジョンがあった。
これぞハクスラ!直感的な操作と爽快感のある戦闘
リードでも少し触れたが操作は非常にシンプルである。マウスの左クリックで移動地点を選択したり、敵を攻撃し、マウスの右クリックやキーボードに割り当てたショートカットで各種スキルを発動する。これぞハクスラの王道だ。
ゲームシステムこそレガシーだが、スクリーンショットを見ていただければわかる通り、細部まで細かく描かれたオブジェクトや、炎のゆらめきや雷の表現などグラフィックスのレベルはかなり高い。
正直なところ使えるスキルも少ない序盤は非常にもっさりとしたテンポの遅いゲームだなという印象だった。しかしキャラクターがある程度成長してくると、適正レベルのフィールドにいる雑魚モンスターレベルなら、1カ所に集めてスキルを発動することでまとめて倒せるくらいにはなる。またこのエフェクトが派手で爽快感があって気持ち良い。
一方でダンジョンに出現する敵はなかなか手ごわい。キャラクターのレベルや参加人数によって強さは異なるが、パーティーで挑戦する場合は役割分担と立ち回りを意識しなければ攻略するのは難しい。そしてダンジョンの最深部にはボスも待ち構えており、ボスも様々なギミックを使って攻撃を仕掛けてくる。筆者も数回は全滅させられたほどで、やりごたえがある。
そしてやりごたえの分リターンもたっぷりだ。ボスを倒した瞬間にジャラジャラとドロップするレアアイテムの数々。この瞬間が最も快感で、最も脳汁が出る瞬間である。
ハクスラとしては王道で文句のない出来。今後のコンテンツ次第。
プレイフィールとしては、様々な要素を盛り込んだ結果複雑になりがちな昨今のオンラインゲームとは逆を行く、非常にシンプルなゲームである。正直なところアクション性の高いMMORPGを求める読者の方には物足りないかもしれない。だがMMORPGプレイ歴15年を越えた筆者には故郷のような安心感と、故郷にはなかった刺激を感じることができた。
ただ気になるのはやはりコンテンツのボリュームだろうか。クローズドβテストということでかなりコンテンツを絞った状態だと推測するが、今回のテストでは5、6時間ほどで1大陸のストーリーが完結。レベルキャップの30まで到達するほどのボリュームだった。現時点でもレベル65以上で習得できるスキルなどが確認できたため、キャラクターを成長させるという意味ではまだボリュームがありそうだが、キャラクターの成長スピードなどを含めて気になる部分ではある。
また最近のMMORPGは、キャラクターが育ちきったあとはインスタンスダンジョンを周回して装備を更新していく、そして興味があるプレーヤーはPvPコンテンツをプレイする、というタイトルが多い。
本作も恐らく似たような流れになると思われるが、筆者としてはハクスラというジャンルだからこそ、「モンスターを狩る→レアアイテムがドロップする→脳汁が出る」というサイクルを求めたい。
だがレアアイテムのドロップ率が高いのはインスタンスダンジョンで、インスタンスダンジョンは1日の入場回数に制限がある。MMORPGの特性上、経済バランスをとる必要があったり、プレイ時間による極端な差を作りたくないというのは百も承知である。そのうえで「狩りをしてレアアイテムをゲットする」というハクスラの根源的な楽しみにフィーチャーして欲しいのだ。
そこまでは望み過ぎとしても、エンドコンテンツは「インスタンスダンジョンをぐるぐる回るだけ」というゲームにはなって欲しくない。その部分については今後のコンテンツ解放、追加に期待したいところである。
MMORPGファンとしてはひさびさの王道ハクスラ系タイトルということもあり大いに期待できる作品である。本作は2018年上半期にサービス開始を予定している。今後の展開も含めて続報に期待したい。