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“海賊ごっこ”をオンラインで楽しもう! 「Sea of Thieves」CBTレポート

力を合わせ、錨を巻き上げ、帆を張り、宝物を求めて海を進む楽しさ

1月24日~29日開催(北米時間)

 Microsoftが3月20日に欧米での発売を予定しているXbox One/Windows 10向けオンラインアクション「Sea of Thieves」のクローズドβテストが北米時間の1月24日から29日まで行なわれた。日本国内では日本マイクロソフトより英語版ではあるが、3月20日の発売が予定されている。

 本作は「海賊」をテーマにしたアクションゲーム。プレーヤーは他のプレーヤーとチームを組み、海に乗り出し宝物を探す。リアルタイムで帆を張り、舵輪を動かし、皆で一緒に船を動かし、宝物を探していく。

 今回は、クローズドβテストのスクリーンショットと共に、ゲーム要素、感触を紹介していきたい。

【Official Sea of Thieves Release Date Announce Trailer】

4人で海賊団を結成、島々に眠る宝物を見つけ出せ!

 「Sea of Thieves」はオンライン専用のアクションゲームだ。「海賊」にこだわったゲーム性となっており、プレーヤーは協力して船を運航し、宝探しを行なっていく。

 舞台となるのは島が点在する広大な海域である。プレーヤーはまず4人1組のチームにマッチングしてこの世界に飛び込んでいく。太陽が輝く青い空、白い砂浜、そしてどこまでも広がる大海原と、3本のマストを持つ船がある。この船こそ我らの乗り込む海賊船なのだ。

3人の仲間と共に帆船で大海原に出発!
非常に美しい海や空の表現。船の揺れ方も楽しい

 本作の面白いところはリアルタイムのアクション性だ。ジャンプし、走ってフィールドを駆け回るアクションゲームの手法そのままで船を操作する。まず砂浜から泳いで船にたどり着き、ハシゴを登って船に上陸、船前方にある「巻上機」を回して錨を抜く。

 さらにマストを調整して風を受けなくてはいけない。船の上にいると風の流れが目に見える。帆は船の側面にロープが張られており、これを引っ張ることで帆の向きを変えることができる。風を受けると帆が大きく膨らみ、船が進み始める。後は舵輪を操作すれば、船が進んでいく。

 目指すは宝物だ。チームには宝の地図が渡されている。そこには島の形と、赤い×印で宝の位置が示されている。船室には海図があり、船の現在位置がわかる。プレーヤー達は協力して船を運航し、宝物を探し、宝箱を集めて拠点となる島にその宝箱を持ち帰って報酬を得る、というのが本作の基本スタイルとなる。

島に上陸、宝物を見つけ出せ
帆を動かし風を捉える。皆で船を動かすだけでも楽しい

 目標の島に近づいたら錨を降ろし帆を上げる。その後は海に飛び込み目的の島を探索だ。海にはサメがいるので気をつけなくては行けない。島に上陸したら探索開始、地図を片手に島の形から目的地点を探す。ここだと思ったところでシャベルを取り出し地面を掘る。

 「ガツ」とこれまでと違う音が鳴ったら宝箱を掘り当てた証拠。皆で地面にシャベルを突っ込み宝箱を掘り出すと、それを担いで船まで急ぐ。宝箱を得ると次の地図も入手できるので、次の目的地も決まるというわけだ。島にはスケルトンがいる場合があり、この時はカトラスやマスケット銃で立ち向かう。

 難破した船を見つける事もある。この場合は沈んだ船に泳いでいって宝箱を奪っていくのだが、サメに襲われることもある。仲間を援護するためには船の縁に立ちライフルでサメを狙撃すれば良い。仲間が宝箱を奪ってきたら次の島へ向かっていくのだ。

 「Sea of Thieves」は海賊ならではの“冒険”をそのままオンラインゲームにしたユニークなコンセプトのゲームと言える。砂場でジャングルジムを船に見立てて、友達と海賊ごっこ遊びをするようなシンプルで楽しい冒険が楽しめるのだ。筆者は以前E3で本作を体験したことがある。会場では皆が子供のように無邪気に海賊になりきり、船を動かし、冒険を楽しんでいた。CBTでは島での探索が加わり、より明確に“宝探し”ができるゲームとなった。

 本作はやはり航海の描写が最高だ。ゲーム内時間はかなり早く、船に乗っていると昼から夜へ変わっていく。空は刻々と表情を変え、海は高い波で船を翻弄する。「ああ冒険をしている!」という気持ちをしっかりと味わうことができるのだ。本作のコンセプトはとても魅力的だ。仲間達は手が空いた時間で楽器を奏でたりもした。仲間達と船に乗り、宝物を目指す、という感覚がしっかり味わえる作品だと感じた。

【スクリーンショット】
地図の印を目印に島を探索、宝箱を掘り当てる

とても楽しい基幹システム。この先に何を提示できるか?

 「Sea of Thieves」ではボイスチャットでやりとりができるが、今回は英語圏でのテストのため英語でのやりとりだった。他にもショットメッセージでのやりとりはでき、筆者は積極的に錨の巻き上げを手伝ったり、帆を張ったりした。日本語チャットならもっと話せたなあ、と言うところも感じた。

 船が浅瀬に乗り上げてしまうこともあった。船にダメージがあると船倉に穴が空き、どんどん海水が入ってくるのだ。こういう場合は船倉のたるの中にある木の板を運び、穴の場所につけることで船を修復できる。

 キャラクターは、木の板や、大砲の砲弾などアイテムを持つことができる。バナナは体力が減ったときの回復アイテムである。これらは船倉の樽に入っているが、限りがある。上陸した島にある樽からアイテムを回収するのも必要なアクションである。島では宝箱の他に、爆薬の詰まった樽もあり、これを船に持ち帰ることもできる

沈没船を発見! 宝を探せ
船室で見える海図。宝の地図に描かれた島は?

 今回は体験できなかったが、E3では他のプレーヤーが乗る船と海戦になることもあった。帆船の大砲は横にしかついていない。操舵手とうまく連携を取って砲弾をぶっ放すのは楽しかったが、今回は大砲は使わなかった。すぐ逃げてしまったが島から攻撃されたこともあり、こういったときに大砲は活躍するようだ。

 トレーラーでは海の亡霊や、海底に沈む幽霊船といったストーリー要素も垣間見ることができる。今回は正直仲間について行くので精一杯で、船を操り宝物を探すという基本要素しか体験できなかったが、「この先」に何があるか興味が惹かれるところだ。

 個人的にはあえて、オンラインゲームならではの楽しさとしてこのごっこ遊びを突き詰めていって欲しいが、そうすると多くのプレーヤーが長くプレイするというのは難しそうだ。開発者がどういった未来像を本作に持っているのか、今後の情報に期待したいところである。

海域には様々な島があるようだ。どんな秘密があるだろうか

 筆者も「GTA オンライン」などを通じて、オンラインコミュニティーの変化を感じている。以前は1つのMMORPGなどタイトルごとにコミュニティが形成されることが多かったが、LINEやプレイステーションネットワークなどでできた繋がりは、タイトルを飛び越えて繋がりを生むようになった。昨今のコンシューマゲームはチームでの参戦を推奨していたり、仲間で楽しむタイトルも多くなった。

 「Sea of Thieves」もそういうタイトルだと思う。気心の知れた仲間達と船を操り大海原を進むのはとても楽しい体験だ。海外タイトルのCBTであったため筆者が気づけなかった部分も多かったと思う。より本作にのめり込むためのゲーム要素がどう提示されるか、注目したい。

【スクリーンショット】

[お詫びと訂正]
記事掲載当初、発売に関する記述に誤りがありましたので、お詫びしてここに訂正させていただきます。