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会場ではゲーム楽曲のミニライブも!「エグリア」、サウンドトラックの発売記念イベントを開催!
2017年11月28日 12:31
DMM.com POWERCHORD STUDIOは11月25日、ブラウニーズ制作のAndroid/iOS用RPG「EGGLIA~赤いぼうしの伝説~(以下、エグリア)」のサウンドトラック発売記念イベント「音楽のゆうべ~EGGLIA Night~(以下、リアナイト)」を渋谷Creators Cafeにて開催した。
「リアナイト」は「EGGLIA FESTIVAL 2017(以下、エグフェス!)」に続いて開催された「エグリア」のオフラインイベントで、「エグフェス!」にて発売が告知された「エグリア」のサウンドトラック「EGGLIA~赤いぼうしの伝説~ORIGINAL SOUND TRACK」の発売を記念したイベント。
「EGGLIA~赤いぼうしの伝説~ORIGINAL SOUND TRACK」は12月13日発売で、価格は2,500円(税込)。現在レーベル公式オンラインショップのほか、Amazon・タワーレコード・一般流通にて予約受付中だが、「リアナイト」はサウンドトラックの発売記念イベントということもあり、会場では発売よりも一足早く購入が可能となっていた。当日はやはり熱心な「エグリア」ファンが集っていたということもあり、ほとんどの参加者が会場で購入していたようだ。
また、今回は「リアナイト」限定メニューとしてゲーム内に登場する料理を再現したフードや、登場キャラクターをイメージしたドリンクが提供された。メニューから1品注文するごとに「エグリア」のオリジナルコースターがもらえる仕組みとなっており、イベントが3時間という比較的長丁場であったことも相まって、イベントの終了時には全7種類のコースターをコンプリートしていた参加者もいたのだとか。
「リアナイト」では、メインイベントとして「エグリア」製作総指揮・キャラクターデザインを担当する亀岡慎一氏をはじめとしたブラウニーズのメンバーや、音楽を担当した下村陽子氏、弘田佳孝氏を迎えて「エグリア」の楽曲にまつわるトークショーを開催。谷岡久美氏、伊藤友馬氏による「エグリア」楽曲のミニライブも行なわれた。
「エグリア」の音楽と効果音はどのように作られたのか?
初めに登壇したのは亀岡氏、「エグリア」プランナーの宮川真理氏、MCの楪望さん。まずはご自身たちもドリンクを楽しみつつ、「リアナイト」で提供されているメニューや注文ごとに配布されるオリジナルコースターの紹介を行なっていった。その後、「エグリア」の音楽を担当した下村氏と弘田氏も登壇。
ここではまず先行発売となったサウンドトラックより「チャボのテーマ」が披露された。亀岡氏によれば「エグリア」の作品コンセプトとして「疲れた人に癒しを与える」ということもあり、「チャボのテーマ」は主人公のテーマとしては一般的な「元気のいいもの」というよりも、あえて少し落ち着いた曲調にしているのだとか。
普段はゲーム映像とともに聞いている音楽を単体で聞くと「全然違う曲に聞こえる」と宮川氏。作曲をした下村氏も単体で聞くのはリリース以来久しぶりとのことで「ちょっと照れくさい」とコメント。
下村氏と弘田氏が「エグリア」に関わることになった経緯について、下村氏は亀岡氏と長い付き合いがあり、かつてともに取り組んだ「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」からの流れで今回「エグリア」を担当することになったのだという。
タイトル名が上がった「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」と「エグリア」における音作りの違いについて、下村氏はスマートフォンと据え置き機というプラットフォームの違いに触れ、プレイステーションの「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」の時はオーケストラのような音作りになっているのに対し、「エグリア」ではあえてシンプルなつくりを心がけたのだということで、「まったり長く遊ぶときは音が多すぎない方がいい」のだと語った。
弘田氏と亀岡氏は「聖剣伝説3」でともに製作に携わっていたものの、あまり面識はなかったのだと亀岡氏。もともとは効果音を担当してもらう予定だったのだが、音楽の曲数が制作過程で予想以上に増えてしまい、急遽作曲も依頼することになったのだという。
効果音も担当していたという宮川氏は、弘田氏の効果音について「ほぼ1発OK」だったと振り返る。ただ、「タオチン」と「テカテ」の咀嚼音に関しては、初めのバージョンはかなり"リアル"な作りだったようで、「少々生々し過ぎる」と3回ほどリテイクしたのだという。また、効果音も当初は200個ほどを予定していたところ、弘田氏からは「もっとこういう音があったほうがいい」といった提案などもあり、最終的には250個ほどに増えていったのだということだ。
楽曲の発注に関して、弘田氏曰く「昔のアニメのような覚えやすいフレーズで」という指示があったのだという。これを下村氏は「古き良きシンプル」と表現した。続けて下村氏は楽器の選択について、「エグリア」の雰囲気に合わせる為にあえて選んだわけではないとしながらも、バイオリン、オーボエ、フルートが好きなので、これらの楽器を意識して使用していたと語った。
一方弘田氏は下村氏の曲が先にある程度完成していたとのことで、そのテイストは変えずに変化をつけるという意味でシンセサイザーやエレキベース、民族楽器などを加えていたのだという。
また、ここでは「エグリア」のラフや没バージョン、いわばゲームに収録された楽曲の原型が披露された。後々テンポの変更や丸々変更されたもののため、他では聞けないこの貴重な機会に、ファンは静かに耳を傾けていた。
「エグリア」音楽の生演奏。そしてまさかのアンコール!
次に作曲家・音楽家の谷岡久美氏とヴァイオリン・二胡奏者の伊藤友馬氏による生演奏のミニライブが行なわれた。演目は下村氏作曲の「Legend of the Redcap」と弘田氏作曲の「Gremlin's Theme」で、ピアノとヴァイオリンによる生演奏。いずれも「リアナイト」のためにアレンジを加えたバージョンで、既存曲の新たな表情が感じられた。
演奏のあとには下村氏、弘田氏も再び登壇し、4名でのトークショーへ。下村氏は谷岡氏、伊藤氏と仲が良いということで、飲み……音楽仲間なのだという。
谷岡氏は下村氏のスクウェア・エニックス所属時代の後輩時代にあたる関係で、伊藤氏は下村氏と同じゲームに関わっていたことを後に焼き肉屋で知ることとなり、そこから直接やりとりをするようになったのだという。下村氏は「いきなり連絡するリスト」なるものを備えており、伊藤氏はそのリストのトップを飾っているということで、今回の「エグリア」でも声がかかったのだという。
そんな伊藤氏はヴァイオリンのみならず二胡の奏者でもあり、二胡は異世界的な雰囲気を醸し出すのに最適だということで幅広い音楽に対応するヴァイオリンとの使い分けをしているのだということが語られた。
ところで、このセクションでは「飲み」というキーワードが頻出していたが、普段は自宅での作業が多く人と会話する機会が少なくなりがちなため、喋る機会として敢えて飲む機会を持つようにしているのだと下村氏は主張していた。
先の演奏について話が及ぶと、弘田氏の曲は「地味に難しい」のだと谷岡氏。しかし、作曲家でもある谷岡氏は「自分では使わないようなテクニックが盛り込まれているため勉強になる」と語った。下村氏は弘田氏の「Gremlin's Theme」がすごく好き」とのことで、自らが作曲した音楽はリスナーとして客観的には聞けないが、弘田氏の曲にはリスナーとして夢中になったとコメント。続けて、「また、こうした(演奏を聞ける)機会を設けて欲しい」と亀岡氏をチラリ。生演奏を堪能したファンからは同意の拍手が送られた。
ここで、演奏は2曲の予定だったがせっかくの機会に「それでは少ない、もっとやりたい」と谷岡氏。実は舞台裏で伊藤氏は自らが大好きだという下村氏の「Green Days」の演奏を谷岡氏に提案し、控室でサウンドトラックを「耳コピ」して、アレンジを加えた楽曲をこの場で用意していたのだという。演奏にあたり、急遽用意した楽曲の1発合わせのため「何かあっても生暖かく見守ってください」と谷岡氏は語っていたが、演奏後に感想を求められた下村氏は「ばっちりです」とその完成度に太鼓判を押した。
「エグリア」、今後の追加コンテンツが発表!
続く最後のセクションでは、今後のアップデートとしてミニゲーム「にげろ!アロエちゃん!」の実装が発表された。スケジュールは現状未定だということだが、こちらは無料コンテンツとして実装され、「アロエの冒険物語」をクリアしていればプレイが可能になるという。
亀岡氏は「エグリア」のキャラクターには個性があるので、それを生かしたミニゲームを作ろうと思い立ったことから、「にげろ!アロエちゃん!」をその第1弾としての実装を決めたという。楪さんはすかさず「第1弾」という言葉に反応し、第2弾について追及。亀岡氏はあくまで「僕の理想」だとしながらも、今後の展開を匂わせた。
「にげろ!アロエちゃん!」はその名の通り、追ってくる「バルコ」から逃げ続け、その間にスコアを稼ぐというミニゲームで、「アロエ」は攻撃や反撃はできないのだが、隠し要素としてクリアも設定されているとのこと。ただ、亀岡氏が「できる人いないんじゃないかな」と呟いていたところを見ると、かなり厳しい条件が予想される。
また、マップに落ちているサイコロを拾うと常に「6」の目が出せるという要素もあり、オンラインでスコアを他のプレーヤーと競うことも可能だという。
この発表に合わせてプレイの模様を収めた動画も上映されており、ファンからは「カワイー!」との大反響が。しかし、「アロエ」よりはるかに大きな「バルコ」が後ろを追ってくるのは中々に恐ろしい光景であり、まさに「逃げろ!」といった声が漏れそうになる瞬間であった。
さらに、重大発表として有料の「追加コンテンツ第2弾」の制作が進行中であることが明かされた。今回「卵」の追加はないが、亀岡氏によるシナリオや、家具の追加のほか、既存のマップに新たな要素が追加される予定だという。こちらも実装時期は未定としながらも、「近いタイミング」を予定しているとのこと。
この発表の後、全員が登壇し、「エグリアファミリー」であるお互いと「エグリア」のファンに向けて感謝を述べ、「リアナイト」は終了となった
「エグリア」のオフラインイベントは参加者全員が極めてフレンドリーで、ブラウニーズスタッフやゲスト、そして参加者同士の距離の近さがとにかく印象的だ。抽選をなんとかくぐり抜ける必要はあるものの、「エグリア」ファンならばぜひとも参加するべきだと断言できる。「エグリア」が大好きな方々が集まる場では、きっと最高のひとときを過ごせるはずだ。
今後新たな追加コンテンツも実装予定だということで、「エグリア」、そしてオフラインイベントの今後の展開が楽しみだ。
©DMM.com POWERCHORD STUDIO/BROWNIES