【特別企画】

ゲーム序盤から想像以上のボリューム感!「FINAL FANTASY VII REBIRTH」チャプター2プレイレポート

カームの街は大都会化! ミニゲームやフィールドの探索など新要素も多数登場

【FINAL FANTASY VII REBIRTH】

2月29日 発売予定

価格:
9,878円(通常版)
15,800円(デラックスエディション)
49,800円(コレクターズエディション)

 いよいよ発売が近づいてきた、リメイク版「FINAL FANTASY VII」シリーズの続編「FINAL FANTASY VII REBIRTH」(以下、FFVIIリバース)。以前、2023年9月に「東京ゲームショウ2023」で行なわれた試遊のレポートをお伝えしてきたが、今回はひとあし先に本作のプレビュー版でチャプター2の内容をまるっと体験することができた。

 このチャプター2で舞台となるのは、カームの街とグラスランドエリアだ。ミッドガルを脱出してここから新たな冒険が始まる場所といったあたりだが、原作とは大きく異なり「FFVIIリバース」では想像以上のボリュームとなっていた。そこでこちらの記事では、新たにわかった要素やゲームのポイントについてご紹介していく。

クラウドたちの目の前に広がっているのがグラスランドエリアだ
【FINAL FANTASY VII REBIRTH - DESTINED FOR REBIRTH】

大都会に進化したカームの街

 チャプター2は、カームの街のベッドでクラウドが目覚めるところからスタートする。バレットからの伝言で1日自由行動だということを伝えられるのだが……このカームの街、原作では静かでひっそりとした小さな村といった感じであったが、「FFVIIリバース」では多くの人々が行き交う大都会へと進化を遂げていたのである。

 カームの街中を歩いていると、その場面にあった人々の声やニュースの音声、演説でなにかをアピールしている人、BGMとは別に楽器を演奏しているような音も耳に入ってくる。街そのものも立体的な構造になっており、単純に歩き回って隅々まで見たくなるような作りになっているのである。

オリジナル版のカームは、それほど大きくはない村だった
今作のカームの街はかなり広い。ちょっとした商店街のような路地に出ると、人々がたくさん集まっているところもリアルだ
見晴らし塔からは、ミッドガルも遠くに見える

 このカームでは、チュートリアル的な内容が学べるような場所になっているのだが、それらに加えていくつか重要なスポットも用意されている。たとえば、武器屋のセルヴァカーサでは、クラウドたちが装備している武器のアップグレードを行なうことができる。

 それぞれの武器には「武器スキル」がセットできるようになっている。その武器を使っていくことで武器レベルが上がっていき、武器自体のパラメーターも上昇する仕組みだ。それに加えて、「武器スキル」を解放することで攻撃重視や防御重視など、自分のプレイスタイルにあったものにしていくことができるのである。

見落としてしまいがちだが、キャラクターの強化に欠かせない要素のひとつが武器のアップグレードだ

 ちなみに、バランス重視、攻撃強化重視、防御強化重視といった3つのタイプを選んでおくことで、自動で設定してくれる「武器強化オート設定」といった機能も用意されている。あまり難しいことは考えずにおまかせしたいという人は、こちらを活用するといいだろう。

「武器強化オート設定」を設定しておけば、自動で強化項目を選んでくれる

 この武器屋は単純に強化を行なうためだけの場所というわけではなく、もちろんショップとして装備品を購入することも可能である。特に注目してほしいポイントは、ダンジョンなど様々な場所で手に入れることができるアイテムも売り出されるところだ。

 マップを探索した後で「あのアイテムを取り忘れた!」という経験は、RPGを遊んだことがある人ならば誰もが体験したことがあるのではないだろうか。中には2度と手に入らないアイテムなどもあるが、そうした入手する機会を逃してしまった武器が街の武器屋で売り出されるのである。

 もちろん取り逃したものだけではなく、新型の防具やアクセサリーなども取り扱っているため、ちょくちょくお店で売られているアイテムを覗いてみるのもいいだろう。

武器の購入や強化などいろいろお世話になることが多そうだ

 回復アイテムの「ポーション」や戦闘不能状態を直す「フェニックスの尾」、チョコボスポットでHPとMPの回復ができる「ざぶとん」といった、冒険に欠かせないものはアイテム屋で補充しておくことができる。こちらでは、いくつかのマテリアルも売られているので、お金に余裕があれば購入して置いたほうがいいだろう。

 アイテムに限った話ではないが、こうしたショップで売買する画面ではアイテム自体の効果や性能だけでなく、グラフィカルな見た目も表示される。「あのアイテムってこんな形になっているんだ!」と、思わず感心させられたものもあり、こちらも見ていて楽しくなる。

こちらはカームのアイテム屋で売られているもの

パーティレベルを上げて能力を解放していこう!

 本作では、前作の「FFVII REMAKE」に引き続きバトルに参加できるメンバーは3名まで選ぶことができる。このバトルパーティ自体は、最大3つまで編成しておくことができるので、場面ごとの最適なメンバーを選んでおき、切り替えながら戦っていくのがいいだろう。

 パーティの要素として、パーティレベルというものが用意されている。たとえば、新たにパーティに加わることでパーティ経験値が貯まっていき、どんどんレベルが上がっていく。それ以外にも、一緒に冒険をしてクエストをこなすなど、仲間同士の信頼関係を築いていくことでもパーティレベルは上がっていくのだ。

パーティ編成画面の左下にパーティレベルが表示されている

 パーティレベルを上げることのメリットのひとつに、スキルブックの能力強化がある。こちらはキャラクターごとに用意されたスキルコアを解放していくことで、キャラクターの能力や新たな連携アビリティを覚えることができるというものである。スキルコアは、ひとつ解放することで新たなコアが解放できるようになるツリー状になっている。また、パーティレベルを上げていくことで、このスキルブックにも新たな能力が解放されるのだ。

 特に連携アビリティは、バトルで敵に強力なダメージを敵に与えることができるなど重要な要素だが、スキルブックで好みのものを解放していくことができるのは、嬉しいポイントである。

各所にある本屋や自動販売機で、スキルブックで能力強化が行える。スキルコアを解放すると、新たな連携アビリティや連携アクションが利用できるようになるという仕組みだ
ふたりのキャラクターの組み合わせで発動する連携アビリティは、威力もさることながら演出もド派手で爽快感がある

収集に探索と冒険心を煽ってくれる絶妙なバランスのオープンフィールド

 カームの街を出ると、広大な場所を動き回ることができるグラスランドエリアに出る。原作でもミッドガルドを出た後はある程度自由度のあるワールドマップになるが、今作ではそのスケールが大幅にアップした印象だ。

 一般的なオープンワールドのゲームと異なる点は、自由に好きな場所にいってクエストをこなすというよりも、ある程度の範囲内で遊べるように作られているところである。探索直後は、マップのほとんどは雲で隠されたような状態になっている。探索していくと、徐々にディテールが明らかになっていくのだ。

 たとえば、一見行けそうに見える場所でも、実際には崖や山などがあり行けないこともある。そういう意味では、単純なオープンワールドのゲームとは異なる、いわゆるRPG的な味付けがされており、かえって冒険心が煽られるのだ。

カームの街を出た直後のグラスランドエリアのマップ。そのほとんどが雲で覆い隠されている
広いエリアを自由に駆け回ることができるのは気持ちがいい。中にはどうやって行けばいいのかわからないところもあるが、そのルートを見つけ出していくといった楽しさもある

 クエストなどの要素をのぞき、基本的にバトルはエンカウント方式ではなくフィールド上にいる敵に自ら絡んでいくことで戦闘モードに突入する。このグラスランドエリアに生息している敵はそれほど強くないが、舐めていると痛い目にあうので注意が必要だ。もちろん、戦闘したくないときは無視して移動していくこともできる。敵が居る場所が遠くからも見やすくなっているところも、なにげにありがたいポイントだ。

フィールド上にいる敵に見つかると、赤いマークが表示される。そのまま戦うか、無視するかはプレーヤー次第だ
グラスランドエリアにいる敵はそれほど強くはないため、バトルの練習にも持ってこいだ

 カームの宿を出るときに、オーナーのブロードから「クラフト端末」が渡されるが、こちらを使ってできることがアイテムクラフトである。フィールド上では様々なクラフト素材が採取できるようになっており、それらを集めていくことでアイテムを作っていくことができる。

クラフト端末というアイテム自体を意識することはないが、機能としてこれ以降、アイテムクラフトができるようになる

 クラフト自体の回数をこなしていくと熟練度も上がっていく。また、新しいクラフトチップを入手することで、作ることができるレシピの種類も増えていくのだ。特に「ポーション」や「フェニックスの薬」など、日常的に必要になりがちなアイテムは、いちいちお店で購入するよりも常に携帯しておきたい。素材を集めてそれらを作ることができるのも、「FFVIIリバース」ならではの魅力である。

アイテムクラフトに必要な素材は、ある程度フィールド上から入手することができる
アイテムクラフトでは、消耗品だけではなく装備なども作ることができる

チョコボの入手方法は「FFVIIリバース」らしいアレンジが!

 なんといっても広大なフィールドを移動するのに欠かせない存在が、チョコボである。原作では、フィールド上にある足跡を見つけて敵とエンカウント。そこでチョコボだけを倒さないようにして入手するといった、いくつかの手順を踏む必要があった。今作では同じような要素を残しつつも、「FFVIIリバース」らしいアレンジでチョコボを入手していくことになる。

原作では足跡の上でチョコボを含んだ敵とエンカウントする仕組みだった

 チョコボの探し方は、オリジナル通りフィールド上にある足跡を見つけることだ。足跡を見つけた後は、それを追いかけていくことでチョコボの集団を見つけることができる。その最も奥にいるのが、チョコボファームから逃げだしたチョコボの「ピコ」だ。この「ピコ」を捕まえることで、自由に使えるようになるのである。

フィールド上でチョコボの足跡を見つけたら、追いかけてみよう
チョコボの群れを発見! その一番奥にいるのが目的の「ピコ」だ

 チョコボの群れを発見すると、ここから先はステルスゲーム風になり、一番奥にいる「ピコ」に近づいて捕まえることになる。途中、ほかのチョコボに見つかってしまった場合は、ミッション失敗だ。仮に失敗してしまった場合でも、すぐにやり直すことはできるので安心してほしい。

 移動は、チョコボがよそを向いている隙にドッジロールなどを織り交ぜながら「ピコ」に近づいていくことになる。草むらの中に「チョコストーン」が落ちている場合があり、そちらを投げることでチョコボの気をそらすことも可能だ。

チョコボに見つからないように移動しよう
「チョコストーン」で「ピコ」の気を引いているうちに、後ろから近づこう
無事「ピコ」を捕まえることに成功!

 原作では敵として現われたチョコボが逃げないようにするために野菜を買って戦闘中にあげていたが、今作では捕まえた後でチョコボへのご褒美として野菜をあげることができる。このように、原作を知っているとこんな風にアレンジされているのかと思わせるような仕掛けが、いくつも用意されているのも「FFVIIリバース」ならではの楽しいところだ。

好きな時にチョコボが呼び出せるようになった

調査依頼をこなしてマテリアやバトルシミュレーターを開発していこう

 チョコボを捕まえた後でグリン農場に戻ってみると、そこで待ち構えていたのが前作にも登場したチャドリーだ。宝条が生み出したサイボーグだが、前作ではバトルレポートを提出することで多くのマテリアを生成することができた。今作ではチャドリーの役割がさらにパワーアップしている。

さらなるやりこみ要素のきっかけを生み出してくれるチャドリー

 今回チャドリーが情報を収集しているのは、世界の情報をデータ化した「ワールドレポート」だ。世界各地には、その昔ジュノン共和国が建設し神羅が接収した通信塔がある。現在は放置されており、そちらを活用することでチャドリー自身の演算処理能力を上げることができ、独自の通信網を構築していくことが可能になるのだ。

 通信塔を見つけた時に、起動モジュールを使うことでそのエリアの情報が入手できる。そこから、新たな探索目標がわかるような仕組みになっているのである。

各所にある通信塔を起動していこう

 チャドリーからの依頼を達成することで、様々なデータを収集することができる。そちらを活かして、新たなマテリアを開発することも可能だ。どのマテリアを開発するかも自分で選ぶことができるので、なるべく有用だと思うものから開発を進めていくようにするといいだろう。

新たなマテリアを生成するのに、チャドリーは重要な役割を担っている

 また、作中のVRを使った「バトルシミュレーター」で様々なモンスターに挑戦することも可能だ。こちらで勝利することで、強力な「召喚マテリア」が手に入るなど、新たなバトルコースがどんどん解放されていく。この中でも、意外と役に立つのが「チュートリアル」のコースである。戦闘の基本的なものを学び直すことができ、さらに報酬までもらえるのでぜひとも挑戦してほしい。

こちらが「バトルシミュレーター」のメニューだ
「召喚獣バトルコース」はかなり手強いので、パーティを強化してから挑もう

 チャドリーのワールドレポート関連では、ほかにも「召喚獣の祠」や「ライフスポット」、「エンシェントマター」の探索といった要素が用意されている。こちらはフィールド上に点在しており、マップから探索場所を見つけることが可能だ。

「召喚獣の祠」では、ちょっとした記憶力が試されるミニゲームに挑戦して、召喚獣クリスタルの解析を行なっていくことになる
「ライフスポット」を見つけて解析していこう。周囲では、大量のクラフト素材を入手することができる
「ライフスポット」を解析すると、そのエリアの貴重な情報が書かれたエリアレポートが手に入る
連続したイベントをこなしていくことで手に入る「エンシェントマター」。入手すると、どこかで見たことがあるような姿が映像で見られる……!?

新たなミニゲーム「クイーンズ・ブラッド」にどハマりしそう!?

 順番が前後してしまうが、実はカームの宿から部屋を出た瞬間にチュートリアルが開始されるのが、新しく追加されたカードゲームの「クイーンズ・ブラッド」である。ルールとしては、それぞれのプレーヤーが順番で盤面上に手持ちのカードを配置していき、最終的に横一列のレーンごとに集計されたパワーを競うといったルールのゲームとなっている。

盤面上に手持ちのカードを交互に並べていくカードゲームの「クイーンズ・ブラッド」

 単純にカードを置いていくといった感じではあるのだが、シンプルながら戦略性が高く、なおかつ短い時間で勝負が付く。サクッと遊んで一息つきたいといったときに、まさにぴったりといったゲームとなっているのだ。この「クイーンズ・ブラッド」は、街にいるカードバウターと勝負することができる。見つけたら、彼らに挑戦してみよう。

カードバトラーを見つけたら、さっそく勝負だ!

カワイイモーグリたちに癒やされる!「モーグリハウス」

 ミニゲームというよりも、通常のマップ上に探索スポットとして表示されるのが「モーグリハウス」だ。実際にその場所に足を運んでみると、目の前に現われたのはなんともファンシーな木の建物。さらにそのドアの中に入ると……そこは、まるで別世界の「モーグリショップ」だったことがわかる。

モーグリハウスのドアを開けると、昔ゴールドソーサーのミニゲームで見たような光景が
かわいいモーグリ店長にお願いされると、断り切れない!?

 こちらでは、モーグリ店長がお店を運営しているのだが、子どもたちが外で遊びまくっておりお店が開店できない状態になっている。そこで、子どもたちをモーグルハウスの中に押し込んでいく「モーグル・コープ」と呼ばれるミニゲームに挑戦することになるのだ。

 モーグリの子どもたちは、黙ってそこに居るだけではなく、クラウドに向けて様々な攻撃を仕掛けてくる。そのいたずら攻撃に3回当たってしまうと失敗だ。無事すべての子どもたちをモーグリハウスに連れ戻すことができると成功となり、ショップのアイテムが見られるようになる。

攻撃を避けながら、子どもたちをモーグリハウスの方に押していこう
無事ミニゲームをクリアすると、お店のアイテムが見られる。ただし、購入にはフィールド上にある壊せる箱などから手に入るモーグリメダルが必要だ

チャプター2最大の関所となる強敵ミドガルズオルム

 広大なフィールドを探索してきたチャプター2だが、そのラストでプレーヤーを待ち構えている最大の難関がミドガルズオルムである。原作では、ミスリルマインに向かう途中の沼に生息しており、その戦闘を避けるためにチョコボを入手して通り抜けるといったことができたが、今作では強制イベントとしてバトルに突入する。

チョコボで沼を移動中、ミドガルズオルムを踏んでしまいバトルに突入してしまうことに

 ミドガルズオルムは、途中から強力な「灼熱ブレス」などを繰り出してくるほか、高台に移動して直接攻撃するのが難しくなってしまう。最初に対戦したときは、それらに加えて回復系の魔法やアイテムの装備が不十分であったため、あっけなく敗北してしまった。

強力な「灼熱ブレス」を繰り出してくる

 そこでいったんカームの街にファストトラベルで戻り、魔法とポーションなどを買い込むことに。それに加えて、遠隔でも攻撃が通るようにバトルパーティをクラウド、バレット、レッドXIIIに変更。攻撃を加えることよりも、可能な限り仲間の体力が減ったときに回復することを重視して戦いに挑んだ。途中、何度かレッドXIIIが空中に飛ばされてしまうシーンはあったものの、こまめに回復を心がけたことが功を奏してか戦闘自体は安定して戦うことができ、最後はBURST状態に持ち込んでなんとか倒すことができた。

何度か空中に投げ飛ばされながらも、なんとか耐え抜いたレッドXIII。思わぬおとり役となっていたようだ
苦労の末、ミドガルズオルムの撃破に成功

 ここで無事討伐成功……と思った瞬間、最後の力を振り絞ってクラウドを水中に引き込んでいくミドガルズオルム。その後、原作にはなかった印象的なシーンが登場することになるのだが、こちらはぜひ自分で遊んで体験してみてほしい。

あの串刺しシーンには、思わぬ出来事があった?

 ということで今回のプレビュー版の試遊は、昼の12時から夜の20時まで、実に8時間ぶっ通しでゲームをプレイしている。その分情報量も多く、こちらの記事でもクエストなど触れてない部分も数多く用意されている。また、これだけの時間を遊んでいたのにも関わらず、グラスランドエリアのすべてのスポットを回ることは時間的に難しかった。つまり、それだけ遊び甲斐があるということでもあるのだ。

 まだまだ今作では触れられていない地域や要素なども豊富にありそうで、そうした部分に触れることができるのは嬉しいポイントでもある。前作を遊んだ人はもちろんのこと、今作が初めての「FINAL FANTASY VII」シリーズだという人も十分に楽しめる内容となっているので、ぜひとも挑戦してほしいタイトルである。