【特別企画】
「龍が如く8」先行プレイレポート。ボリューム多すぎ!? もはや別ゲー「ドンドコ島」に街作りゲームのエッセンスを感じた
集めて、育てて、戦わせる。なぜか馴染みのあるスジモンバトルも奥が深い
2024年1月5日 00:00
- 【龍が如く8】
- 1月26日 発売予定
- 価格:
- スタンダード・エディション 9,680円
- デラックス・エディション 10,780円
- アルティメット・エディション 12,760円
セガは、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC用ドラマティックRPG「龍が如く8」を1月26日に発売する。
「龍が如く8」は、「龍が如く」シリーズの最新作で、時系列的は2020年に発売された「龍が如く7 光と闇の行方(以下、龍が如く7)」、そして直近に発売された「龍が如く7外伝 名を消した男(以下、龍が如く7)」の続きになる。
「龍が如く7」の主人公だった春日一番と、それまでの「龍が如く」シリーズの主人公だった桐生一馬のダブル主人公に加え、新キャラクターはもちろん、「龍が如く7」に登場した一部のキャラクターと共に、「ハワイ」という新しい地での物語が描かれる。
すでに東京ゲームショウ2023での試遊や、先行体験会、そして「龍が如く7外伝」でプレイできる体験版などで、その一部を体験した読者の方も多いと思う。
筆者もそれらをプレイし、公開されているトレーラームービーや、各種公開情報もチェックしている。だが、「龍が如く8」という作品は巨大すぎるがゆえに、その全貌はまだ掴み切れていないのだ。
だが、今回は発売に先駆けて「龍が如く8」の一部を体験することができた。それでも本作の全貌をイメージできるものではなかったが、非常にボリュームがあり、また非常に細かいところまでこだわられた作品であることは間違いなかった。今回はそこで体験できた要素をフィーチャーして紹介したい。
「ドンドコ島」の発展をお手伝い! ボリュームたっぷりの新プレイスポット
まず、体験できた内容で最もインパクトがあったのが「ドンドコ島」というプレイスポットだ。「ドンドコ島」はメインストーリーの途中から行けるようになる。
正直、このコンテンツだけで1つのゲームとして切り出せるのではないかと思わせるほどのボリュームと作り込みだ。以前、弊誌で実施したインタビューで「本作には“ヤバい”プレイスポットも登場する」という情報があったが、それが指していたのがこの「ドンドコ島」なのだという。
以前公開されたトレーラーに、「謎の生物?」として緑の恐竜のようなキャラクターと、毛むくじゃらのキャラクターが出ていたことが記憶に新しい読者の方も多いと思う。後ほど正式にそれらが「ガチャピン」と「ムック」であることが明らかになり、そんな彼らがマスコットキャラクターを務めるリゾート島が「ドンドコ島」であることが発表された。
「ドンドコ島」は、以前は美しいリゾート島だったというが、悪徳企業にゴミの不法投棄場にされ荒廃してしまい、今では見るも無惨な島となっている。春日はこの島をリゾート島に復興したいという、住民の願いをかなえるためにその手伝いをする。
この「ドンドコ島」のコンテンツを一言で言うなら「島」を発展させていくプレイスポットという表現になるだろうか。「龍が如く7」にあった会社経営を思い浮かべる方もいるかと思うが、作り込みは会社経営の比ではなかった。
島を荒らしに来る敵を追っ払いつつ、捨てられた粗大ゴミを壊してキレイにし、各所にある素材を集め、DIYで家具などを作り、島に配置する。配置するとパラメーターが上がり、島の評価が上がっていく。
また、昆虫や貝殻を集めたり、釣りをすることもできる。ここで入手した各収集物は、売却することでドンドコ島内で使える通貨に変えることもできる。
島を発展させるためには、DIYで家具などを作るのだが、その種類は非常に多かった。神室町などの繁華街にあるような看板なども作ることができた。それが果たしてリゾート島に必要なものなのかは筆者には判断がつかないが、バリエーション豊かであることは間違いない。
もちろん、作ったオブジェクトは島に配置できる。今回は序盤かつ時間があまりなかったので、和式トイレとちょっとした机と椅子を並べることしかできなかったが、このコンテンツを進めていくと、作れる物の幅や種類はドンドン増えていく。
そして、「こういう家具を作って島を飾り付けたい」となると、もちろんそのオブジェクトを作るための素材が必要になる。この素材を集めるのもまた楽しかった。今回は木や石といった素材を集めていたのだが、バットで竹や岩を壊すことで入手できる。そんなに荒っぽい集め方で良いのかと正直笑ってしまった。
試遊後に本作のチーフプロデューサーである阪本寛之氏氏に話を聞くことができたのだが、「ドンドコ島」には最終的には高層ビル(!)のようなオブジェクトを作って配置できるようになるのだという。そしてその高層ビルのようなオブジェクトをどうやって効率良く配置して、パラメーターを高めていくかを工夫する、そういった遊び方になるかもしれません、と話してくれた。
最初はゴミしかないような荒廃した島が、高層ビルが建ち並ぶハイレベルなリゾートに成長していくというのは「龍が如く」シリーズらしい面白さを感じる。
そして、このプレイスポットは自己満足やサブ的な遊びで終わるわけではないそうだ。最終的にこの島でお金を稼ぐと、ゲーム本編の方にもお金を持って行けるのだという。つまり、ドンドコ島を発展させればさせるほど、RPGパートで強い装備を買ったり、別のプレイスポットで遊ぶ資金にできるというわけだ。単独でプレイスポットを遊ぶだけでも楽しいのに本編にも生きる部分がある。そういった地続きの展開になっているのだという。
今回はドンドコ島に渡るイベントから、チュートリアル、そして超序盤部分を体験できたのだが、それだけで約45分の時間が経っていた。正直、ドンドコ島で遊ぼうと思うと軽く数時間程度は遊んでしまいそうなくらいで、まだまだやりたいことはたくさんあったのだが、後述する他のコンテンツをプレイするために泣く泣く離脱することになった。
スジモンを集めて育ててバトル!ジムを制覇してマネージャーとしての名を上げよう
もう1つ、筆者が体験したコンテンツが「スジモンバトル」だ。「龍が如く7」では「スジモン図鑑」という情報を集めるのに特化していたコンテンツがあったが、それをさらに進化させ、スジモンを集め、育成し、戦わせることができるのが「スジモンバトル」となっている。
本作では、本編のバトルで敵を倒すと、時々仲間になりたそうにその場に残る敵がいる。そんな彼らに話しかけて、お歳暮を渡し、誠意を見せることで「スジモン」として仲間にすることができるのだ。
仲間にしたスジモンは育てて強化することができる。例えば「スジテイン」というアイテムを使ったり、「スジモンバトル」をするとスジモンに経験値が入りレベルが上がっていく。この部分はスタンダードなRPGに似たシステムだ。
さらにダブったスジモンを使うと覚醒させることが可能で、限界まで覚醒したスジモンは進化もできる。覚醒に必要なスジモンの数は覚醒数に応じて増えていくので、進化させるのは相応にやりこみが必要そうな印象だ。
そしてスジモンを育成するとスジモンバトルが楽しめる。街中にはスジモンを育てているNPC・スジモンマネージャーが多くおり、話しかけるとその場で「スジモンバトル」が始まるのだ。
「スジモンバトル」は最大6体のスジモンを組み合わせたパーティで挑める。前衛3体、後衛3体という構成で、攻撃できるのは前衛3体のスジモンのみだ。
場に出ているスジモンたちの素早さの合計により増加値が変わる「SP(スジモンパワー)」が10になると攻撃ができる。連続で自分のターンになることもあれば、逆に敵のターンが続くこともある。自分のターンにできることは、1度だけ任意にスジモンの位置を入れ替えられる交代と、どれかのスジモンで攻撃することだけ。スジモンで攻撃するとSPを消費し、強力な攻撃はSPを大きく消費するため自分のターンが回ってくるのが遅くなり、逆にあまりSPを消費しない攻撃であれば連続して自分のターンが回ってきやすくなる。
またそれぞれのスジモンには5つの属性があり、それぞれに得意属性・苦手属性が用意されている。この属性を考えつつ、どの属性を持ち、どんな攻撃範囲のスジモンで敵を攻撃するかがスジモンバトルの醍醐味だ。
さらに戦闘中「MP(マネージャーポイント)」が溜まると、それを消費して必殺技を指示することもできる。強力な攻撃や味方を回復するものなどもあり、使いどころを見極めればバトルを有利に運ぶことができる。
そして「スジモンバトル」に勝利するとスジモン関連コンテンツに役立つアイテムが入手でき、さらにスジモンたちを強化できるというサイクルになっている。
そこで入手できるアイテムの1つが「ガチャチケット」だ。本作にはスジモンのガチャがあり、ゲーム内で稼げるお金か、チケットでガチャを回すことができる。ノーマルなスジモンガチャに加え、レアなスジモンが出やすいガチャなど、いくつかのガチャが用意されていた。街中でのスカウトと、ガチャの組み合わせでスジモンを集めて行くのが良さそうだ。
そして、スジモンの「ジム」というコンテンツも登場するようだ。今回はそこまで体験できなかったのだが、どうやら本作には複数のジムが存在しており、それぞれを制覇することでスジモンのレベル上限が解放されるという要素があるのだという。もちろん、そこには物語も用意されているとのことなので、最終的にはスジモンを集め、育成し、バトルを乗り越えて、ジムを制覇し、名を上げていく、そういった遊び方になりそうだ。
スジモン関連コンテンツはこれだけではなく、最初に紹介した「ドンドコ島」を進めていくと解放される「ドンドコファーム」というコンテンツにスジモンを派遣して素材を集めさせたり、スジモンのレベルを上げるという要素もあるそうだ。
また春日限定のジョブに「召喚士(スジモンマスター)」があり、そのジョブにすると仲間にしたスジモンをバトル中に召喚して戦えるということだ。ここではほぼすべてのスジモンを連れていけるとのことなので、コレクションのしがいもあるというものだ。
繰り返しになるが「ドンドコ島」も「スジモンバトル」も本作のメインコンテンツではない、サブ的な遊びの1つだ。だが、これだけで1つのゲームと呼んでもいいほどの、システムの深さとボリューム感を感じたのもまた事実である。
今回体験できなかった要素に巨大なボスとの戦闘や、「エンディングノート」の体験などもあり、改めて本作のボリュームがシリーズ最高であることを改めて感じた。ぜひ本作が発売されたらこれらのコンテンツもガッツリと遊んで欲しいと思う。
(C)SEGA