【特別企画】

紛れもない「ディビジョン」体験!「ディビジョン リサージェンス」プレイレポート

雪が舞い散るニューヨークで「ディビジョン」“らしさ”を確認

【ディビジョン リサージェンス】

事前登録 受付中

配信時期:未定

価格:基本無料(アイテム課金制)

 Ubisoftが開発中のAndroid/iOS用サードパーソンシューターRPG「ディビジョン リサージェンス」。今回、開発中の試遊バージョンを実際にプレイできたので、その模様をお伝えする。

 本作は、細菌テロにより未曾有の危機に瀕したアメリカで、スリーパーエージェント部隊「ディビジョン」に所属するエージェントの活躍が描かれる「ディビジョン」シリーズの最新作だ。“もしかしたら現実にも起こりうるかもしれない”と思わせるリアリティがあるストーリー、リアルに表現された街並みを歩くオープンワールド、TPSとしての撃ち合いの楽しさなどが特徴的なシリーズだ。

 過去2作はコンソールやPC用タイトルとして展開されており、一方の「ディビジョン リサージェンス」はモバイル端末用となっている。さっそく、そのインプレッションをお届けしたい。

【『ディビジョン リサージェンス』 ゲーム概要】

モバイルでも十分! しっかりとした「ディビジョン」体験に

 まずお伝えしておきたいのは、本作のプレイ感は“紛れもない「ディビジョン」体験”になっているところだろう。クローズドβのプレイ動画なども公開されているので情報としてはすでに公開されているが、実際に触ってみると改めて本作が「ディビジョン」シリーズの最新作であることがよく理解できる。

 ひとつには、世界観をちゃんと再現しているのが非常に良かった。「ディビジョン リサージェンス」は冬のニューヨークという、「ディビジョン」第1作と同じ場所が舞台となる。プレイ中の空気感は懐かしさを覚えるほど同じものになっている。

 そしてひねりが効いているなと思うのは、今回プレイしたのは“第一波”のエージェントのストーリーだったということ。「ディビジョン」は“第二波”のエージェントの物語だったので、時系列的には「ディビジョン」の前の話が展開していく。テロが起きた直後という、「ディビジョン」ファンが思わずプレイしたくなるような展開をしっかりと入れ込んでいるわけだ。

 ただし開発スタッフによると、「本作は世界観などは共有しているものの、あくまでもサイドストーリーとして考えて欲しい」とのことだった。ただ「以前のシリーズ作品に登場したキャラクターもいるので、ファンはぜひそういったキャラクターにも注目して欲しい」そうだ。

本作ではオリジナルのストーリーが語られる。あくまでもサイドストーリーとのことなのでシリーズファンはもちろん、本作をきっかけに「ディビジョン」シリーズに飛び込むゲーマーも楽しめそうだ。なお本稿でのスクリーンショットはすべてiPhone 12 Proを使って撮影している

 そしてグラフィックスもかなりクオリティが高いと感じた。舞台となるニューヨークの街は、建物なども含めて美麗な3Dモデルでなおかつ雪が舞い散る様子などもある。今回ゲーミングスマホとして性能十分のROG Phone 6でプレイする機会もあったが、まさに「ディビジョン」のイメージそのままの感覚でプレイできた。

 本作では「Unreal Engine 4」を使用しているとのことで、美しい表現ができるパワーを活かしつつ、モバイル版でも快適にプレイできるように、かなりチューニングをしている印象だ。今回プレイできたビルドは30FPSで動作していたが、ローンチ時は60FPSで動作するところまで持っていきたいとのこと。こちらも期待できる内容だ。

【紛れもない「ディビジョン」体験!「ディビジョン リサージェンス」】
美麗な3Dで表現されるニューヨークは見ているだけで楽しい
雪が舞い散る表現もまた美しい

カバーアクション、装備のハンティング要素も健在

 続いてゲームシステム面から魅力を見ていこう。本作はカバーアクションが重要となるサードパーソンシューティングゲームだ。遮蔽物に身を隠し、アサルトライフルやマークスマンライフル、ショットガンなどの武器を使い分けながら、銃撃戦を繰り広げる。

 戦闘部分の操作方法はスマホ用のシューティングゲームを丁寧に踏襲している印象で、左親指の移動、右親指で照準の調整や射撃をする。などは標準設定では右の親指で操作する。

 また「ディビジョン」らしい遮蔽物のカバーやグレネードの使用、近くの遮蔽物への移動、遮蔽物の乗り越えなどは標準設定では専用のタッチボタンが右側に設定されていて、この辺りも含めてかなり操作しやすい印象だ。「ディビジョン」らしい撃ち合いの楽しさを、ストレスなくモバイル版でも楽しめるように落とし込んだ印象だった。

遮蔽物にカバーしながら銃撃戦を繰り広げる。操作はスタンダードなスマホ用シューティングゲームという印象だ

 「ディビジョン」シリーズではお馴染みの、戦い方に幅を持たせる「アビリティ」もある。今回プレイできたビルドには「Field Medic」、「Demolitionist」、「Bulwark」、「Vanguard」、「Tech Operator」という5種類の「スペシャリゼーション」があり、それぞれで使用できるスキルが異なっていた。

 筆者は「Field Medic」を使ってプレイするのが好みだ。「Support Station」という、周囲にいるキャラクターの体力を回復する設備を設置するスキルがあるので、それを設置しながらカバーして戦うというスタイルだ。多少受けるダメージが大きくても、この回復でカバーできるので強引に戦えるのが魅力だ。

 ほかのスペシャリゼーションには自動で敵を攻撃してくれるタレットを設置するものや、大きな盾を持って敵からの攻撃を防ぐものなどがあり、それぞれで戦い方が異なる。ゲームを進めると、好きなタイミングでほかのスペシャリゼーションに変更できるようになる。スペシャリゼーションの選択にそれほど神経質になりすぎることもないだろう。

筆者は「Support Station」を使って回復しながら戦うのが好みだ

 プレーヤーキャラクターは銃のほかに防具も装備できる。これらはRPGの武器や防具のようなシステムになっていて、攻撃力や防御力などのパラメーターが付与されている。装備の強化も可能だ。装備にはレアリティがあり、貴重なアイテムには特殊な効果がついていたり、同じシリーズの装備とあわせて装備すると、さらに強力な効果を発揮するセット装備のような存在もある。こういった強力な装備を探す楽しさも本作にはしっかり受け継がれている。

課金システムは「Pay to Winにはならない」

 最後に、本作の体験に伴って実施されたメディア向けのQ&Aセッションから、特に興味深かった要素について紹介したい。セッションに登壇したのは、Ubisoft Mobile APAC Development & Publishing Directorのオザン・コチョール氏、Ubisoft Mobile APAC Publishing Production Directorのシム・カンハン氏だ。

Ubisoft Mobile APAC Development & Publishing Directorのオザン・コチョール氏(左)、Ubisoft Mobile APAC Publishing Production Directorのシム・カンハン氏(右)

 まずは気になる課金システムについて。既に発表されているとおり本作は基本プレイ無料のアイテム課金制を採用する。詳しい部分は「まだ言えない」としつつも、課金したから対人戦で強くなるというようなPay to Winにはならないという。今のところの想定はバトルパスやコスメティック要素、そして進行をサポートする要素が検討されているという。

 また言語周りは、音声は表現上の理由から英語のみの想定で進められているという。ローンチのタイミングでは日本語字幕に対応する予定。

 最後は配信後のスケジュールだ。本作は、4カ月を1シーズンとしたシーズン制が採用される。1シーズン毎にアップデートが行われ、様々な要素が追加されるのだという。「シーズンで用意されているコンテンツを遊び切ってしまった場合どうするのか?」という質問については、ほかのプレーヤーと協力してミッションを遊んだり、PvPvEコンテンツである「ダークゾーン」でより強力な装備を探したり、対戦モードの「コンフリクト」をプレイするなど、様々な遊び方があるので安心して欲しいとした。「もっとも、用意されているコンテンツが多いので、かなりのヘビーユーザーでなければコンテンツを遊び尽くしてしまうことはないと思います(笑)」とのことだ。

 だんだんと情報が明らかになってきた「ディビジョン リサージェンス」。日本では事前登録を受付中であり、近日中にテストが実施されることも明かされている。今後の情報にもぜひ期待したい。