【特別企画】
「ELDEN RING」初心者にこそオススメ「魔術ビルド」を指南したい!
序盤に役立つ! リムグレイブで見落としがちな場所、ストームヴィルの難所なども大紹介
2022年3月3日 14:16
- 【ELDEN RING】
- 2月25日 発売予定
- 価格:
- スタンダードエディション 9,240円(税込)
- デラックスエディション 9,900円(税込)
2月25日に満を持して発売された「ELDEN RING(エルデンリング)」。早速襲い来る死の洗礼に震えながら、エルデの王になる旅を楽しんでいるプレーヤーも多くいるのではないだろうか。
一方で「本作が好評なようだから気になった」、「周囲がみんなプレイしているから」という理由で購入したものの、「フロム・ソフトウェアのゲームは初めてで、勝手がわからない」というようなプレーヤーもいるのではないかと思う。
本稿では、主に最初に降り立つ地リムグレイブを中心に見つけにくいダンジョンや、非常に入り組んだ構造になっていてわかりにくいストームヴィル城の見落としがちなルート、そして本作で特に初心者におすすめしたい素性「魔術ビルド」などについて紹介していく。広大な世界で、何をすればいいのか解らない褪せ人たちの助けになれば、幸いだ。
なおGAME Watchでは、レビュー記事などで手触りなどを紹介している。合わせて参考にしていただきたい。
初心者にこそオススメしたい魔術ビルド
そもそもとして「ビルド」という言葉に、馴染みはあるだろうか。「ダークソウル」シリーズなどフロム・ソフトウェア系のタイトルでは必ずと言っていいほど使われる言葉で、意味は「育成方針と、それに寄るステータスの振り方」だと思ってくれれば良い。
主に筋力にばかりに振る「筋力ビルド」、技量補正の高い武器を中心に戦う「技量ビルド」、信仰を中心に祈祷で戦う「祈祷ビルド」、知力を上げて魔術中心に戦う「魔術ビルド」など、様々なビルドがあり、基本的に「使いたい武器や、自分の遊びやすい戦い方に必要ステータスに合わせて振る」ことになるのだが、「ソウル」シリーズの共通点として【ひとつのステータスの値を1つ上げるとレベルが1つ上がり、レベルが上がるごとに必要なルーン量が多くなる】ということ、そして【マルチプレイのマッチングはある程度自分のレベルに応じて行なわれる】という重要な2点を、覚えておいてほしい。
簡単に説明すると、レベル5からレベル6に上げるときは必要ルーン数も少ないが、レベル60を超えたあたりからはレベルを1つ上げるのに20,000ルーン以上必要になってくる。無節操にステータスを上げていると、いざという時に10万単位のルーンが必要になることもあるのだ。
そして、「強敵に挑むために誰かの力を借りたい」と思っても、マッチングはある程度自分のレベルに合わせたプレーヤー同士で行なわれるため、例えば「全部の武器と全部の魔法使いたいから、全部上げられるところまで上げればいいや」という風に上げていくと必然的に非常に高レベルなキャラクターが出来上がってしまい、周りに同じくらいのレベルのプレーヤーがいなくなる、という事態が起こってしまう(本作はサイン溜まりのおかげでマッチングのしにくさはかなり解消されているが、あまりに高レベルになってしまった時にどうなるかは不明だ)。
こういったことを避けるために覚えておいてほしいのが、「ビルド」という概念だ。
例えば、筋力に頼った戦い方をするのか。回復しながら戦える祈祷を中心にするのか。知力に由来した魔術を多用しながら戦うのか。それに応じて、上げていくステータスは、ある程度決まってくる。
本稿では特に、初心者にオススメしたい、知力に由来した魔術に特化した育て方「魔術ビルド」について紹介したい。本作は魔術の使い勝手がかなり良い。マルチプレイでも、歴代のフロム作品でも類を見ないほど魔術ビルドのプレーヤーを見かけている。シリーズのほぼ全てを魔術ビルド中心に進めてきた筆者にとっては、嬉しい限りだ。
だが、ステータスの振り直しはゲームをある程度進めれば可能になるものの、素性は変えられない。素性による初期ステータスだけは変えようがないため、最初から魔術ビルドを目指すのであれば、素性も厳選しておきたい。
素性は「星見」か「囚人」のどちらか好きなほうで良い
魔術ビルドで進むならば、素性は「星見」か「囚人」がオススメだ。知力特化なのは「星見」だが、その分生命などの値も低い。しかし初期武器が扱いやすいショートソードで、初期魔法も「輝石のアーク」、「輝石のつぶて」と2つ持っており、場面にあわせて切り替えることができる。
一方で囚人は、生命にある程度振られている他、技量の値も高い。だが、囚人の初期武器はエストックで、クセがあるので初心者には少々使いにくい。ショートソードなどの剣が購入できるタイミングで持ち替えるのがオススメだ。また初期から持っている魔術も「魔術の輝剣」で、星見の初期魔法に比べると攻撃までに時間がかかるので、少々使い勝手が悪い。
それぞれに利点ととっつきにくい面があるため、まずはどちらの素性が良いか、実際にキャラクターを作成してみて、30分ほどプレイしてみてから決めても良いだろう。
星見でも囚人でも、近接武器で使いやすいのは、「名刀月隠」。筋力12、技量18、知力23が必要だが、知力補正がC(強化していくとBになる)、かつ出血の状態異常も狙えるという武器で、「ゲール坑道」という場所のボスを倒すとゲットできる。「絶対武器には頼らない」という人や、エンチャントを使いこなせる人ならばともかく、あくまで【初心者向けな育成】ということで、名刀月隠を推していく(エンチャントを使いこなせるならば、同じ出血効果のある打刀でもいい)。
つまりどちらでスタートしようとも、筋力12、技量18、知力23というステータスを目指すのがいい。魔術ビルドといいつつ実際には魔法剣士のような技魔ビルドとなるので、それならば初期武器と初期魔法の好みで決めてしまって良い、というのが筆者の考えである。
ステータスはどう振るべき?
「囚人」「星見」のどちらかでスタートして何体か敵を倒すと、いくつかレベルを上げることができるだろう。だがここで注意したいのは、【いきなり筋力12、技量18、知力23を目指してステータスを振るのではない】という点。これはあくまで名刀月隠が入手できそうな頃に目指すか、名刀月隠がゲットできた時に目指すステータスで、星見でも囚人でも、序盤に技量に振る必要はない。
では何を上げればいいのかというと、まずは【知力18】を目指す。メインの武器としたい「隕石の杖」に必要なステータスが知力18だからだ。(隕石の杖の入手場所は後述)だが、いきなり18まで振り続けなくても、後述するステータスと合わせて上げていって構わない。
次は【生命力】。特に魔術系の素性はいずれも生命力の初期値が低いため、非常に死にやすい。それを回避するためにも、生命力はいきなり15~20前後を目指しても良い。その代わり、【生命は一度ある程度上げたら、当面は触らないステータス】であることも意識しよう。基準としては、「一撃喰らっても即死しない」程度を、維持。「フロム・ソフトウェアのゲームが初めてで、どうしてもHPが低すぎて厳しい」という時は、生命力を上げることを考えても良いが、魔術ビルドは少ないHPでどう立ち回るかというスキルを磨いていくことになる。攻撃力を最大化するため、最大でも20くらいに留めておくことを意識したい。
そして魔術に重要なのは、【精神力】。魔術系のビルドは、何はともあれFPがなければ始まらない。だが、必要FPには「これ」という明確なラインはない。例えば輝石のつぶてを愛用しているものの、毎回FPを微妙な数残して青の聖杯瓶を飲まないとならないという場合なら、あと少し最大FPを上げて、できるだけFPの残量が0に近い状態で青の聖杯瓶を使用できたほうが良い。このように【愛用している魔術ができるだけ使いきれる残量の最大FPに調整する】ことが、ひとつの目安だ。ただ、精神力も最初にある程度調整をしたらそれ以降はあまり触らないステータスとなる。多くても23~25くらいまでに留めておきたい。
生命力と最大FP値の調整が整ったら、メイン火力を上げる【知力】だ。知力が上がることで、敵を倒しやすくなる。既に知力18を確保している場合は、無理にこだわって上げる必要はない。生命力と精神力の数値を上げてから、当面は30程度を目標に少しずつ上げていくと良い。
【持久力】は、上記3つのステータスで余裕ができたら、1~2だけでも上げておきたい。持久力は主にスタミナが上がるステータスで、魔術ビルドの場合初期値のままを推奨されがちだが、【持久力を上げれば装備重量の上限も上がる】。魔術ビルドはどうしても装備重量の上限が厳しく、せっかく新しい防具を手に入れてもすぐ「重量」(ローリング距離が短く、硬直が長くなる)になってしまうため、結局初期装備からほぼ着替えられないという状態になる。また、魔術系の素性の初期装備は防御力が低い。防御力の高い装備を身に着けられれば、その分死ににくくなる。そのため、どこか1~2カ所くらい着替えても「中量」(ローリングに影響なし)を維持できるように、持久力を1~2程度だけ上げておく。どうしても持久力に振りたくない場合は、装備重量を上げられるタリスマンを手に入れて、タリスマンで調整するのもオススメだ。
これらのステータスがある程度整う頃には、もうレベル40~50程度になっているはずだ。そしてその頃には前述の通り、名刀月隠が入手できるようになってくる。この頃になってようやく名刀月隠のために、足りない筋力と技量を上げていくこととなる。
知力補正Sの杖をゲットしに行こう
魔術ビルドが良い、という理由のひとつに、【ほぼ序盤でいきなり知力補正Sの「隕石の杖」をゲットしにいくことができる】点が挙げられる。ただし霊馬は必須なので、まずは祝福「関門前の廃墟」までを解放して、霊馬に乗れるようになるところまで進めていく。
隕石の杖は、必要ステータスが筋力6、知力18、能力補正が筋力D、知力S、そして重力魔法を強化するという効果がある。関門前の廃墟を解放して騎乗できるようになったら街道を西に進み、「嵐丘のボロ家」の祝福を解放する。なお以降は、無視できる敵は基本無視で問題ない。
メインストーリーは嵐丘のボロ家から更に西に進むが、ここで北東へと方向転換。マップでもリムグレイブの北東へと伸びる街道が確認できるので、そのまま街道沿いに北東に進んでゆく。途中、祝福「聖人橋」を解放。
そのまま道なりに走ると、ケイリッドという、赤くくすんだエリアへと入る。ケイリッドに入ってすぐの辺りに、祝福「腐りゆく者のボロ家」があるので、解放する。ちなみに「腐りゆく者のボロ家」から街道を外れてほぼ真南に進むと、「名刀月隠」を持つボスがいる「ゲール坑道」がある。中に入って、入り口の祝福を灯しておくと後々便利だ。
「腐りゆく者のボロ家」から街道沿いにエリアの南側へと進んでいく。祝福「燻りの壁」に着いたら、いよいよ隕石の杖を取りに行く。ボスなどと戦うことはないが、敵がいるエリアを通るため、余っているルーンは念のため消費しておきたい。
「燻りの壁」から南東に進むと、赤い沼地に入る。赤い沼地は乗馬していないと毒のダメージを喰らい続けてしまうので、必ず乗馬状態で進む必要がある。赤い沼地の中の「賢者街の廃墟」というエリアには建物の残骸があり、その建物の中に隕石の杖が落ちている。また、隕石の杖の入手場所から東にある賢者街の廃墟内の地下室の宝箱から「岩石弾」という重力魔法が入手できるので、必ずセットで取ろう。
ここまで揃うと魔術ビルドが快適に!
隕石の杖と岩石弾の組み合わせで、初心者でもかなり快適に本作をプレイできるようになるはずだ。知力18が確保されている時点で、探索もしばらくは楽に進められるだろう。ただし、あくまで「それなりに楽」程度の話であり、死なないというわけではない。とはいえ序盤で行ける小ダンジョンなどは充分進められる段階に来ているので、ルーンを大事に探索や攻略を進めていってほしい。
なお岩石弾は3つの岩を頭上に浮かべてそれを敵に当てるという魔術だが、壁などに当たると岩石弾の数が減ってしまう。そのため、狭い出入口が多いダンジョンでは、必ずしも「岩石弾が最強」とはならない。
序盤の魔術の入手先は、関門前の廃墟から街道沿いに進んでいくとたどり着く「宿場跡」にいる魔術師セレン。宿場跡のボス「かぼちゃ兜の狂兵」を倒すと、魔術師セレンから魔術を買えるようになる。特に素性を囚人でスタートしている場合、狭い場所でも使いやすい「輝石のつぶて」は必ず購入しておきたい。
魔術によっても様々な特性があり、移動しながら放てるもの、その場で立ち止まって放つもの、追尾性が高いもの、一撃の威力は低いが連発できるもの、近接タイプの魔法だが発動が早く当てやすいもの、当たれば大きいが連発はできないものなどがある。
隕石の杖と岩石弾については入手難度が低い上に強力な組み合わせではあるが、もうひとつセットできる魔法は自分のプレイスタイルに合ったものを選ぶのが一番だ(なお、魔法のスロットは探索を進めたりしていくことで増えていく)そのためにも、その時点で購入できる魔術は、可能な限り全て購入しよう。オープンフィールドやボスエリアなど広さが確保されているエリアでの使い勝手と、小ダンジョン内部での使い勝手も変わってくる。
また、魔術は「〇〇のスクロール」と呼ばれるアイテムを魔術師セレンなどのNPCに渡していくことで、購入できる魔術が増えていく。