【特別企画】

着せ替え要素が充実! 「EDENS ZERO Pocket Galaxy」先行体験レポート

原作者、真島ヒロ氏がっつり参加で本格ハクスラアクションに。2月24日配信予定

【EDENS ZERO Pocket Galaxy】

2月24日 配信予定

価格:無料(アイテム課金制)

 コナミデジタルエンタテインメントが2月24日の配信を予定しているモバイルアプリ「EDENS ZERO Pocket Galaxy」。本稿では配信に先立って実施されたメディア先行試遊会の模様についてお伝えする。

 会場では配信前の本作を、実際にプレイすることができた。制作チームへの質問もできたので、体験の模様と交えながらお伝えしたい。なお、記載されている事項は取材日時点の内容であり、配信時には詳細が変わっている可能性があることには留意してほしい。

【【公式】EDENS ZERO Pocket Galaxy | ローンチトレーラー】

 「EDENS ZERO Pocket Galaxy」は、漫画やアニメで展開する「EDENS ZERO」をゲーム化した見下ろし型アクションRPG。3Dモデルで表現されたキャラクターたちによるストーリーや、斜め見下ろし視点でのハック&スラッシュアクションが楽しめる。

 「EDENZ ZERO」は、「RAVE」や「FAIRY TAIL」などの代表作で知られる、真島ヒロ氏によるSF(スペースファンタジー)漫画。2018年より講談社「週刊少年マガジン」にて連載がスタートし、2021年には25話に渡ってテレビアニメも放映された人気作品となっている。

 ストーリーは、惑星グランベルで機械たちに育てられた唯一の人間の少年“シキ”と、そこに訪れた少女の“レベッカ”が出会うことで、宇宙のどこかに存在して願いを叶えてくれるという、“マザー”を探す旅に出る物語だ。数多くの個性的な惑星を舞台に、登場キャラクターたちがエーテルギアという特殊な力を使用してピンチを乗り越え、冒険を進めていく。

シキ・グランベル:本作の主人公。惑星グランベルでロボットたちと暮らしていたが、レベッカたちとの出会いをきっかけとして宇宙に旅立つ。口癖は「友達になってくれ!」
レベッカ・ブルーガーデン:冒険者ギルドに所属する動画配信者「B・キューバー」であるものの、その人気は今ひとつ。本作のヒロインで、パートナーはネコのハッピー
ワイズ・シュタイナー:シキたちとは、成り行きで行動を共にする。女好きで自己中心的な性格をしているものの、旅を続けるうちに仲間思いな面を見せていく
ホムラ・コウゲツ:惑星オオエド出身の、和装の女剣士。生真面目な性格で隠し事ができず、思ったことを無意識に口にしてしまう

 「EDENS ZERO Pocket Galaxy」ではゲーム開始直後、原作のストーリーを忠実に再現して進行していく。すなわちシキがレベッカそして、彼女の相棒ハッピーと出会い、惑星グランベルを発つまでが導入部分として描かれている。

 このようなシーンが入っていると、原作ファンとしては安心できるし、新規にプレイをスタートするユーザーも物語の断片が分かって非常にありがたい。ちなみに、この一連の場面はチュートリアルを兼ねており、戦い方の基本がわかるようになっている。

ゲームを始めるとストーリーをダイジェストにしたムービーが入るので、原作やアニメを知らない人でも安心して遊べる

操作方法はシンプルながらも、プレーヤーの腕前に合わせた戦い方が楽しめる

 ゲームは、見下ろし視点で進行するアクションRPG。操作はシンプルで、画面左側にあるバーチャルパッドでプレーヤーキャラを移動させ、右側に配置された攻撃ボタンをタップして敵にアタックする仕組みだ。

 攻撃は“ATTACK”と書かれている部分をタップすることで、操作しているキャラクター独自の通常攻撃が繰り出される。またEPを消費すれば、エーテルスキルと呼ばれる特殊な攻撃方法を発動させられる。通常攻撃よりも強力なので、残りEPと相談しながら上手に使っていけば、戦闘をより派手に楽に進められる。

 なお、エーテルスキルの攻撃方法は使用キャラクターによって変化する。シキなら物理的に殴ったり、レベッカであれば飛び道具を発射するなど、キャラごとの攻撃特性が違う。アイコンも変化してひと目でわかるので、わかりやすいと感じた。

シキとワイズの写真を見比べるとわかるように、“ATTACK”ボタン左下にあるエーテルスキルのアイコンが違う。その部分を見れば、攻撃方法が何となくわかる。初めてスキルを使用する際でも敵との距離で戸惑うことはなかった
攻撃ボタン類の上には、現在パーティを組んでいるキャラクターが表示されている。ここをタップすれば、操作キャラクターを任意のタイミングで変更可能だ。お気に入りのキャラで攻略していきたい、飛び道具を使うキャラクターで先制攻撃したいといった、プレーヤーごとの作戦に合わせてチェンジできる。またその反対側には、プレーヤーが行くべき場所が「!」で示されているので、移動で迷うことはない

 他の攻撃方法としては、条件を満たせば発動させられる「奥義」などがあるほか、回避ボタンなどもある。シンプルにボタン連打で戦うこともできるし、技を駆使して華麗にバトルを展開していく魅せるプレイも行なえる。プレーヤーの腕に合わせた戦い方を楽しめるようになっている。

敵味方共に、技を発動させると画面に派手なエフェクトがかかる。体験プレイ中はこういった演出を見るたび、心の中で声を叫びながら盛り上がっていた

  ちなみに、制作チームとして想定しているユーザー層は「原作ファンを中心として考えて」いるそうだが、それだけでなく「ゲーム性がアクションRPGでハック&スラッシュの要素を強めにしていることから、アクションゲームファンにも訴求していきたいと思っています」とも語ってくれた。

 そんなフィールドでの戦闘だが、パーティを組んでいるときは、プレーヤーが操作するキャラクター以外は自動で攻撃を行なってくれる。そのため、少々の強敵が登場した程度ではピンチに陥ることがないので、「EDENS ZERO」は好きだけどアクションゲームはちょっと……という人でも楽しく遊べそうだ。

 なお、用意されているモードとしては、原作に忠実に進んでいくメインストーリーのほか、登場キャラクターごとの物語が描かれるキャラクターストーリーなどが収録されている。どれもかなりのボリュームがあり、すべてを含めるとコンテンツ量は多い。あっという間にやることがなくなってしまうのでは? などという心配は無用なようだ。

着せ替えシステムも搭載し、さまざまな衣装でプレイすることも

 本作の魅力を飾るシステムの一つに、着せ替えシステムがある。キャラクターごとに12カ所(武器1種・装備5種・全身コスメ1種・小物コスメ5種)の着せ替え部分が設定されていて、プレーヤーが自由自在に見た目を変更することが可能になっている。

 用意されたパーツの種類がかなりの数にのぼっていて驚いたので、思わず制作チームに“着せ替えシステムの充実度”について聞いてみた。すると「真島先生がプレイされていらっしゃるゲームにアバター要素があって、それが大好きなんだそうです。コミックス原作のものは“原作のデザインをそのまま使用”ということが多く、着せ替え要素があまりないのですが、それなら逆に大々的に着せ替えできる方が面白いし独自性も出せる。先生も乗り気だったので、気合を入れて攻めてみました」とのことだった。

 そう聞くと、真島氏が全面協力しているから実現した要素だろう。充実した着せかえ要素は、間違いなく本作のウリの一つとなることだろう。

着せ替えのバリエーションは、驚くほど豊富に用意されている。全部のパーツを目にするの難しいのではと思うほどだ

間口の広いRPGではなく、敢えてアクションを採用した理由に納得

 筆者が感心したのは、「EDENS ZERO Pocket Galaxy」がしっかりとしたアクションゲームとして仕立て上げられていたところ。ネームバリューがあるタイトルの場合、制作元はプレーヤーの間口を広くするべく、戦闘シーンにはコマンド選択式のバトルを採用したRPGを選ぶことが多い。しかし本作はしっかりとしたアクションゲームに仕上がっている。

 個人的には大好きなジャンルなので嬉しいのだが、手軽に遊べるRPGとは異なるためプレイを敬遠してしまう人もいるのでは? と余計な心配がムクムクと浮かんできたので、そのあたりの疑問を制作チームにぶつけてみた。

 すると「原作者の真島先生と企画段階から話をしていたんですが、先生もかなりのゲーマーでいらっしゃるんですよね。よくあるモバイルゲームの場合は、基本的にゲーム性を強くしないのが多いんですが、先生との打ち合わせの中で“わりと本格的に遊べるものにしたいね”という話が出ました。なので、本作はRPGではなくアクションゲームに舵を切りました」との回答が返ってきた。

 確かに、原作者の真島氏はゲーマーとしても有名だ。「EDENS ZERO Pocket Galaxy」は真島氏のゲーマーとしての要望も反映した作品ということで、アクションジャンルを選んだことに思わず納得してしまった。

想像以上にアクション要素が強く出ている

 なお、本作の企画が動き始めたのは「2年半くらい前で、3年近く続けてきたのがようやく形になった」そう。また、真島先生がどのあたりまで深く関わっているのかを簡単に伺うと「いろいろありますが、たとえば、今回のプレイアブルキャラクターの中に原作ではあまり戦わない、戦艦の操縦とかがメインとなる人物も入っています。それを、ゲームの都合上バトルさせないといけないのですが、それを聞いた先生がイチから戦闘設定を考えてくださっています。原作ファンからすれば、外野が決めたものではなく先生が公式に設定として決めたものなので、安心して世界観に浸れるのではないでしょうか」と返答いただけた。

 原作者として、さらに企画者としてもしっかりと関わっているようなので、ファンにはたまらない作品といえるだろう。もちろん、作品を知らなくてもアクションゲーム好きなら楽しめることは間違いないし、アバター要素だけで何時間も潰してしまいます、という人にもオススメ。いわゆる漫画原作ゲームのセオリーとはまた違った雰囲気を感じるタイトルなので、チェックしていただくといいのではないだろうか。