【特別企画】

独自のスキルカスタマイズが魅力!ストーリーの続きも気になる「ELYON」先行プレイレポート

【ELYON】

プレオープンテスト募集:9月10日14時~9月21日12時まで

プレオープンテスト実施:9月24日17時~9月27日12時まで

 「ELYON」は、「TERA」や「PUBG」などを開発している韓国BlueholeのゲームブランドKRAFTONによるPC用MMORPG。日本ではゲームオンが運営を行ない、9月にプレオープンテストが予定されている。今回はそれに先立ち、短い時間ではあるが本作をプレイする機会を得た。プレイ時間はおおむね2時間程度。キャラクター作成と序盤のインプレッションをお送りしたい。

【【ELYON公式】公式トレイラー【Pmang】】

ファンタジーとサイバーパンクが融合した世界「ハース」。2勢力の対立も

 まずは本作の世界観を紹介しよう。本作の舞台となる世界「ハース」はファンタジーとサイバーパンクが融合した世界。そこでは、ヴァルピンとオンタリーという2つの勢力が構想を繰り広げている。

ヴァルピンとオンタリー

 ハース南部を治めているヴァルピンは、滅亡したソルム王国の貴族が王国の復興を目指して作った勢力。反逆者オンタリー連邦を処断して、世界に秩序と平和をもたらそうとしている。北方のオンタリー連邦は、旧弊を嫌い、ハースに新たな世界を作りだそうとしている。筆者今回ヴァルピン側でプレイした。

 ゲームのタイトルにもなっている「エリオン」とは、天空城という場所にある強大な力「究極のマナ」が存在する場所。そこに行くには、古代人が作ったというポータルを通過する必要があるという。今回プレイした序盤はそのための旅立ちのほんの最初の一歩というところだ。

キャラメイクのバリエーションはかなりのボリューム

 勢力を選んだら、次は種族やクラスを選択して、最初のキャラクターを作成する。選択可能な種族は、人間タイプのヒューマン、尖った耳を持ち細身なエルフ、小柄で動物の顔を持つ亜人、大柄で口からキバを剥き出しているオークの4種類。亜人以外は男女を選ぶことができる。種族による性能差やクラスの制限などはないので、見た目の好みだけで決めても問題ない。

【ヒューマン】
【エルフ】
【亜人】
【オーク】

 クラスは5種類から選ぶことができる。巨大な両手剣を持つ「スレイヤー」。ハンマーを武器に戦い、パーティプレイでは仲間の盾となる「ウォーロード」。素早い近接攻撃やステルス移動が可能な「アサシン」。両手の2丁拳銃で戦う「ガンナー」。攻撃魔法を得意とする「エレメンタリスト」。回復魔法を使える「ミスティック」。

 スレイヤーは近接攻撃クラスとしては最強の攻撃力を誇る。自分の生命力を燃やして極限の力を引き出す。ウォーロードは攻撃範囲が狭く移動速度も速くはないが、代わりに防御力が高く補助能力にも秀でている。アサシンは妖艶でミステリアスな近接クラス。攻撃能力はスレイヤーに劣るが、全クラス1の素早さとステルス能力を誇る。ガンナーはスレイヤーに匹敵する攻撃能力と移動能力を持ち、さらに広い攻撃範囲を持つ強力なアタッカー。補助能力や防御能力は低めだが、パーティ戦では距離を生かした攻撃で活躍しそうだ。

 魔法で戦うエレメンタリストもガンナーと同じような立ち位置のクラス。攻撃能力ではガンナーに一歩譲るが、もっとも広い攻撃範囲を持つ。ミスティックは補助能力に特化したヒーラー的立ち位置のクラス。攻撃能力は平均的だが、回復や補助能力を生かした粘り強いプレイで、パティ―プレイだけではなくソロプレイや対人戦でも威力を発揮しそうだ。

【スレイヤー】
【ウォーロード】
【アサシン】
【ガンナー】
【エレメンタリスト】
【ミスティック】

キャラメイクのバリエーションはかなりのボリューム

 キャラクターの外見カスタマイズは豊富なバリエーションと、パーツごとの細かい微調整により、かなり作り込むことができる。作成の流れは次のようになる。まずは、プリセットのデザインから自分のイメージに近いものを選び、それをカスタマイズの土台にする。次に髪型を選ぶ。髪型は、これからサービス開始を迎えるゲームとしては破格なほどの種類が用意されている。しかもどの髪型もいい出来で、”数だけは多いが選択肢は限られる”といったこともない。まずはここでたっぷり時間をかけて悩むことになるだろう。

 また、髪のカスタマイズひとつとっても、あまり他では見かけない細かなパラメータが用意されている。髪の毛はメインカラーと毛先のカラーが別に選べるほか、光沢の程度や染色の範囲を設定できる。顔は皮膚のテクスチャ、皮膚の色、光沢、肌の粗さなど事細かなパラメーターを選択可能だ。目の設定では瞳の色はもちろん、虹彩の形や瞳への光の入り方、白目の色、まつ毛の形などやはり詳細な設定項目が用意されている。

 顔やボディなどは、マウスを近づけると、選択可能な部分に影がついて見える。そこをクリックすると、カスタマイズできる要素が表示されるので、パラメータをいじったり、マウスで直接パーツを引っ張ったりしながら調整していく。鼻の高さやあごの形、身長や手足の長さ、大きさなど、この方法でカスタマイズできる部分も非常に多い。

 唯一、入れ墨だけはあまり種類がなく、ポイントだけに入れたいと思っても、顔から体にかけての大部分に入るものしかないのは残念だった。キャラメイク画面では、装備を変えたり、ポーズを変えることもできる。選択したクラスをイメージできるポーズもあるので、ポーズや装備を変えつつ、行きつ戻りつしながら「これだ!」という自分のキャラクターを作り上げ、最後に名前を付ければ「ELYON」世界での分身ができあがる。

スタートは空飛ぶ方舟インヴェントゥス内での激戦

 ヴァルピン勢力のスタートは、激しい戦闘が行われている空飛ぶ方舟インヴェントゥスの中から始まる。船は「黒の使途」と名乗る謎の敵に襲撃されている。黒の使途は、生物を機械に変える能力を持っており、機械に変えられた兵士は敵として襲ってくる。主人公は繭のようなものに囚われているが、仲間に助け出された後、ソルム王国の女王マリア・ネイシャルのもとに向かう。

 女王は、巨大な力を秘めたセフィロトの樹を守っており、この方舟が破壊されることはソルム王国の興亡にかかわると告げる。そしてその力のエッセンスであるアルカナを抽出して戦うよう依頼してくる。主人公はそれに応え、アルカナの力を手にして戦場に向かう。アルカナの力で敵を撃退したかにも思えたが、直後に開いたポータルに吸い込まれ、主人公は未知の大地へと放逐されてしまう。

 このインヴェントゥス上の戦いはチュートリアルにもなっている。移動はオーソドックスな「WASD」キー。「W」キーを素早く2回押すことでダッシュできる。また、移動中に「Shift」キーを押すことで素早くその場から移動する回避が発動する。この「Shift回避」を使うと、すべての攻撃をノーダメージで避けることができるが、代わりに「気力」を消費する。気力は初期状態ではMAX10,000あり、1回の回避で5,000程度を消費する。気力はすぐに回復し始めるが、それでも連続で使える回数には限りがあるので、使いどころは考えつつ戦う必要がある。

バトルはノンターゲット。無敵回避を駆使しつつ戦う

 本作のバトルはノンターゲットバトル。攻撃は初期設定の場合マウスの左ボタンで「連撃」、右ボタンで発動時間が少し長い「シャドウスラッシュ」が発動する。左ボタンの攻撃は同じボタンを押し続けると、自動的に切り替わりコンボ攻撃になる。また、マウスでの攻撃がヒットするとUI上にある「烙印」というゲージが貯まっていく。「烙印」は5つあり、すべて貯まると、最初から使えるスキルである「アナイアレイション」が発動できる。

 スキルは、数字の「1」から「5」までのキーと、「Q」から「T」までのキーにセットできる。また、スタート時には「5」と「T」キーはロックされており、使うことができない。アイテムや攻撃以外のスキルは「F1」キーから「F8」キーにセットでき、スタート時には回復ポーションがセットされている。

 また筆者が選んだアサシンでは「Tab」キーでステルスが発動する。「F」キーは、キャラクターやアイテムにインタラクトするのに使用する。そのほかのキーもインベントリやペットなど様々な役割に割り振られている。

 何度か遭遇するボスバトルでは、強攻撃の際には予備動作とともに床に赤い攻撃範囲が表示される。この攻撃を回避動作で避けつつ攻撃を行なう。少々残念だったのは、打撃感の弱さだ。まだ序盤なので、強い技を使えていないことが原因かもしれないが、攻撃がヒットした時の爽快感が弱く感じられた。

キャラクターの個性が際立つ特徴的なスキルシステム

 本作のスキルシステムはかなり特徴的だ。本作のスキルには、それぞれ4種類の「スキル特性」があり、これを状況に応じて切り替えて使うことで、同じスキルでも違う効果を得ることができる。活性化するには「スキル特性ポイント」が必要。インヴェントゥスでのチュートリアルが終了すると、ヴァルピンとオンタリーに分かれた序盤のストーリーが始まるが、そこでのさらなるチュートリアルとして、クラスごとのスキル特性を学ぶ機会がある。

 スキル特性は「一般」、「高級」、「希少」、「英雄」という4つのレアリティに分かれており、4つのうち1つを活性することができる。レアリティが高くなるほど開放に必要なスキル特性ポイントは高くなる。さらに「希少」と「英雄」にはポイント獲得以外にアンロック条件が設定されている。

 例えば「レイド」という技の一般等級「機会のレイド」は活性化に12ポイントが必要で、ダメージを増加し、回避成功時にクールタイムを初期化できる。一方高級等級の「連係のレイド」は活性化に20ポイントが必要で、習得すると連続攻撃が使えるようになる。希少等級の「必殺のレイド」はステルス状態で攻撃を当てた時に、相手に2秒間の沈黙効果を付与できる。もっとも等級の高い「不動のレイド」は、使用すると移動した位置に煙幕が設置される。

 必殺のレイドや不動のレイドはどちらかというとPvP向きの追加効果になっており、等級が高いほど強い技になるというわけではなく、持っているポイント範囲内で状況に最適なスキルセットを作れるかどうかが重要になる。

 スキル画面には状況に応じて素早く切り替えができるよう、PvPや狩りなど状況別の「推奨プリセット」と、自分で登録できる「基本プリセット」が用意されている。スキル特性を組み替えたら、保存忘れを防ぐためにもプリセットに登録しておくのがいいだろう。

成長要素のかなめとなるルーンストーン

 上記のスキル特性ポイントを獲得するために必要になるのが、本作でもう1つの重要な成長要素となる「ルーンストーン」だ。

 ルーンストーンは「いくつかの不純物が固まって生成された『次元の真珠』」という魔法の石。単体では効果を発揮することができないため、武器や装備に空いている「ルーンストーンスロット」にはめ込むことで、装備を媒介に力を発揮する。

 ルーンストーンは、「猛攻」、「制御」、「運命」、「支援」、「保護」、「覚醒」という6つの特性に分かれている。装備によって、どの特性のルーンストーンを入れることができるかが決まっているので、基本的には自分のクラスに応じた性能を上げていくことになる。ルーストーンには「スキル特性ポイント」と「ルーン特性ポイント」、「生命力吸収」のような能力値がついており、これらの効果はルーンストーンの等級を上げることで数値が増加する。

 「ルーン特性ポイント」では、ルーンストーンを通じてステータス全体にパッシブな追加効果を付与することができる。例えば「猛攻」のルーンストーンでは、3、6,12、21、33,48ポイント時に能力の選択肢がアンロックされる。選択肢の数は段階によって異なるが、おおむね3つの中から1つを選んでいくことで、例えば「敵にクリティカル命中時に、8秒間与ダメージ増加」といった能力が追加されていく。

 つまりキャラクターの性能は、レベルによるステータスに加えて、全身の装備に装着したルーンストーンから得られるスキル特性ポイントとルーン特性ポイントによる追加効果が重要であり、単にレベルを上げるだけでなく、このルーンストーンの成長が強さを左右することになる。

 また、ルーンストーンは研磨度を上げることで強化できる。研磨には、クエスト報酬や装備の分解で手に入る「ルーンの粉」が必要になる。研磨度がMAXになると、進化させて段階を上げることができる。成功率は3段階目までは100%だが、それ以降は失敗すると段階がダウンすることもある。研磨や進化にはゲーム内のお金も必要で、こちらは換金できるドロップ品やクエスト報酬などで獲得できる。

 成長要素の仕組み自体はオーソドックスなものなので、似たシステムのゲームをやったことがあれば感覚的に理解できる。ただ、2か所の武器と5か所の装備品にそれぞれ複数のルーストーンが入り、そのルーンそれぞれに成長要素、スキルのカスタマイズ要素があるため、組み合わせのバリエーションは極めて多い。自分好みの組み合わせをみつけるべく、カスタマイズには頭を悩ませることになりそうだ。

ウイングスーツやマウント、召喚獣などの要素も

 チュートリアルの中では背中に装着してグライダーのように滑空できる「風のウイングスーツ」、サーフボードのような移動マウント「ジェットボード」、召喚獣といった要素も体験することができた。グライダーは装備した状態である程度の高さからジャンプすると、自動的に滑空してくれる便利な装備。序盤にはそこまでの高低差がないので出番は限られていたが、エリオンのある天空城へと続く道筋には、滑空が活きる場所が登場するだろう。

【風のウイングスーツ】
【ジェットボード】

 召喚獣は、1匹目をクエスト報酬としてもらえる。こちらは猫の召喚獣で、呼び出した時点ではいろいろとロックされており、どんなものなのかはプレイ段階では正直よくわからなかった。ひとまず可愛さを楽しむペット的な要素として一緒に冒険していればよさそうだが、UIを見ると召喚獣を集めることで、なにかの機能が使えるようになりそうだ。

【召喚獣】

ストーリーの続きが気になる!プレオープンテストにも期待

 ご存じの方も多いだろうが、「ELYON」は、「A:IR Ascent: Infinite Realm」というMMORPGをベースにしている。同作は空中戦や大規模RvRなどのコンテンツが発表されていたが、「ELYON」にもそれらは引き継がれている。まだ全容は明らかになっていないが、公式ホームページにアップされているスクリーンショットを見ると、空中の古代遺跡や空を泳ぐ巨大なクジラなどわくわくするような風景を見ることができる。筆者のキャラが最初に降り立った飛行方舟イヴェントゥスがどうなってしまったのかも不明なままで、そこの謎のも気になるところだ。

 今回は限られた時間でプレイするために、あらかじめ経験値300%アップのアイテムがセットされた状態で、レベル25まで1時間少々で到達することができた。序盤は限られたエリアにコンパクトにまとめられているため、移動によるストレスを感じることはなく、快適にプレイすることができた。エリアにはデイリークエストがあり、正式サービス後にはこういったものも活用しつつレベルを上げることになりそうだ。

 今回はほんの序盤を体験できただけで、まだまだ本作の本当の楽しみ方や遊び方に到達できたわけではない。MMORPGはレベリング中とカンスト後で遊び方が全く変化するので、本作でもスキルセットがそろっていき、ある程度キャラクターが強くなって、大規模な対人戦やボス戦に挑めるようになってからが本番と言えるだろう。

 メインストーリーの中で、主人公は「ハダド」という謎の男に遭遇する。ハダドは自らを「次元の罠に囚われた存在だ」と名乗り、どうやら主人公がここにいる原因も知っているようだ。主人公は彼の助言に導かれて、エリオンを目指すことになる。

 いよいよ本作は本日9月10日よりプレオープンテストの募集が開始されている。ぜひ、本作の楽しさを自分で体験してみてほしい。