【特別企画】

優れたデザインと独特のかけ心地。ゲーミング眼鏡「HawkEye(ホークアイ)」発表会レポート

フィッティングも自由自在。Makuakeで先行販売中

【「Makuake」先行予約販売】

6月30日開始

価格:24,200円(税込、標準価格)

 「eスポーツを通じて社会を豊かにする」と謳うNTTe-Sportsが新たに開発したゲーミング眼鏡「HawkEye」。6月30日には東京・秋葉原UDXにある同社のイベントスペース「eXeField Akiba」を会場に、新商品発表会が開催された。

 「HawkEye」は鼻当てを廃した独特の形状を持つ眼鏡で、発表会ではその開発経緯などが語られたほか、その特性や革新性を実際に装着しつつ確認することができた。なお、現在は応援購入サービス「Makuake」を通じて先行予約販売も開始されている

【HawkEye(ホークアイ)商品紹介】

眼鏡が持つ複数の課題を画期的構造のフレームで解決!

 eスポーツでは遮音性が高く、没入感を高める効果を持つ密閉型を中心とした大型のヘッドセットを利用することが多い。耳を押さえつけるように装着するこのタイプのヘッドセットは、実は眼鏡との相性があまりよくない。ツルが耳の部分で干渉してしまい、耳の後ろが痛くなったり、ヘッドセット、あるいは眼鏡を着脱する際に気を使う必要があるのだ。

 この課題をクリアするのが、今回発表された「HawkEye」だ。このフレームは左右の頬骨と側頭部の4カ所でフレームを支える「クアッドリフトフレーム」を持っているのが最大の特徴。通常の眼鏡フレームと同様にツルはあるが、耳よりだいぶ上を通って後頭部に向かうので、耳を覆うヘッドフォンやヘッドセットの邪魔にならないのだ。

 発表会で商品の説明を行なったNTTe-Sportsの代表取締役社長であり、eスポーツ界では「かげっち」の名で知られる影澤潤一氏は、「コロナ禍における昨今のマスク需要やeスポーツのヘッドセット、これらと眼鏡の共存」を会社設立の当時から課題として感じていたと語った。

「地域産業の強みとeスポーツという新しいシーンの融合は、若い世代に日本の優れた技術や地場産業を理解してもらうきっかけにもなる」とも語っていた、NTTe-Sportsの代表取締役社長であり、「かげっち」の名で知られる影澤潤一氏

 また、発表会で流れたプロモーション映像のなかで、プロジェクトリーダーの金基憲氏は開発に至った動機について、「ゲームを長時間プレイすると、耳が痛くなったり、眼鏡フレームの歪みが気になって集中できないことが多々あった」と語っていた。

プロジェクトリーダーの金基憲氏。「パートナーであるはずの眼鏡が自分とゲームを遠ざけていた」

 開発に当たっては、眼鏡フレームの生産地として世界的に知られる福井県鯖江市を拠点にプロ仕様のスポーツグラスを作るメーカーをパートナーとし、1年以上をかけて改良に努めたという。

ヘッドセットやマスクと干渉しない画期的な構造の「HawkEye」。左右の頬骨と側頭部の4カ所で支える「クアッドリフトフレーム」を採用。“ゲーミング眼鏡”と銘打たれているが、スポーツグラスとしても非常に優れた特徴を持つ

開放的な独特の装着感はメディア陣にも高評価

 発表会の後半では実物を使って自由に装着感を体験することができた。「HawkEye」はかけた瞬間から即しっくりくる……というようなものではなく、フィッティングが決まるまでにある程度の時間をかけてのトライ&エラーが必要であったことは正直に述べておくべきだろう。

 というのも、一般的な眼鏡ならば、ノーズパッドとツルが耳と鼻に当たることで、レンズの角度や目からレンズまでの位置が自ずと決まってくる。

 ところが、「HawkEye」にはノーズパッドが存在せず、つるの位置も耳に制限されない。そのため、装着する角度の自由度がとても高いのだ。レンズと目の距離もわりとどうにでもなる。また、度が入っていれば視界が歪むのでまだわかりやすいが、サンプル品はそうではなかったため、レンズが前後方向に傾いていてもかけている本人には気づきにくかったのだ。

 頬骨にあたるパッド部分もツルの部分もステンレスの芯材が入っていて、全方向にかなり大きく曲げることができる。そのため、ただ単に自分の頭部にフィットさせるだけでなく、その締め付け具合も自分の好みに調整することが可能だ。

 たとえばゲームなど頭部の動きが少ないならゆるく、ランニングなど大きな動きを伴うスポーツのときは、きつめに、と、使用するシーンにあわせてのアジャストも難しくはない。一般的な眼鏡と違って、鼻と耳に乗せているだけでないので、チークパッドとツルを絞り込めば、ちょっと頭を振ったくらいではまったくズレないように調整することもできた。

 フィッティングが決まったあとで思ったのは、鼻に点で荷重がかからないことによって、かなり「開放感」がある、ということ。「フレームに押さえ込まれている感じ」がしないのだ。もちろん、その代わりに左右の頬骨にパッドは当たっている。それでも当たる面積が広いので、意識的にキツく締め込まない限りはさして気にならない。

 高級な眼鏡フレームでは柔らかいシリコンゴムを使うなどノーズパッドの材質に工夫が見られる。それは眼鏡の重さが小さな“点”でかかり、痛みを生んだり、跡がついたりするから。ところがこの「HawkEye」は、ノーズパッドをなくすという逆転の発想でその課題が解決されているのである。

 今回の発表会には複数のメディアが参加し、筆者を含めて5人ほどが装着感を体験した。筆者は必要なときだけ眼鏡をかけるが、ほかの4人は眼鏡の常用者。筆者だけでなく、他の4人からも総じて「HawkEye」は高評価を得ていた。

「HawkEye」には本体のほか、この専用セミハードケース、さらにレンズの汚れを落とし、曇り止め効果を付加するレンズクロスが付属する
サンプルのピンクグレーを試着する筆者。通常の眼鏡ではツルは耳の上に水平に伸びていくが、「HawkEye」の場合、ツムジの辺りに向かって斜めに伸びていく

「HawkEye」は用途選ばずの超優秀スポーツグラスだ!

 実際にユーザーとして長時間使ってみるとまた感想は変わってくるのかもしれない。しかし、試用を終えて抱いた筆者の率直な感想は、スポーツグラスとして非常に優秀である、ということ。

 フレームの芯材としてステンレスが入っているためにすべてが樹脂で作られた高級なスポーツグラスに比べれば重量は感じる。しかし、その分、荷重が広い面積にかかかるので、重く感じることはない。むしろ鼻に圧を感じないことから来る従来の眼鏡にはない開放感は特筆に値する。

 気になるのはその価格。「HawkEye」の標準価格は24,200円(税込)となっていて、色はスケルトングレー、ピンクグレー、マットブラックの3色。Makuakeでは「超早割」として、各色先着30名までが26%OFFの18,000円(税込)、「早割」として、マットブラックは先着350名、残り2色は250名までが18%OFFの19,800円(税込)で購入することができる。

 ただ、30日17時30分の時点ですでに超早割はピンクグレーを残すのみ。スケルトングレーとマットブラックに関しては早割しか残っていない状態だった。

 購入時に入っているのはブルーライトカット率21%、可視光透過率97%というかなり明るい度ナシの4カーブレンズ。特殊な曲面のレンズではないので、度入りのものに交換することが可能だ。NTTe-Sportsではレンズの交換対応が確認できている眼鏡店として「愛眼」、「OWNDAYS」、「JINS」、「PARIS MIKI」、「メガネスーパー」の5店をリストアップしている。おそらく相談してみればこれ以外の眼鏡店でも対応してくれるところはたくさんあるだろう。

 開発のきっかけはヘッドフォンやヘッドセットとの共存であり、だから「HawkEye」は「ゲーミング眼鏡」と銘打たれているわけだ。しかし、実際に体験してみた身から言えば、優れたデザインを持ち、独特のかけ心地が味わえる超優秀で個性的な「スポーツグラス」だ。スポーツ、さらに言えば、日常生活でも快適に利用することができるだろう。偏光レンズを入れて、釣りをはじめとするアウトドアな趣味で活用するのも悪くない。

 なお、NTTe-Sportsによると、Makuakeでの早期販売が終了した後は、eXeField Akibaや眼鏡店での販売も予定しているとのこと。eXeField Akibaにはサンプルを置くそうなので、ここへ行けば装着感を確かめることも可能だ。

 金額的に見て税込24,200円という価格は安くはない。しかし、工作精度も高いスポーツグラスのフレームとして考えると決して割高なものではない。かく言う筆者はこの原稿を書きつつ、試用したピンクグレーのフレームを購入しようか迷い続けている。

Makuake内にある「HawkEye」のページ。原稿執筆中も購入者は増え続け、18時30分時点で85人に達していた
本体のカラーバリエーションは、スケルトングレー、ピンクグレー、マットブラックの3色。無難なのはマットブラック。スケルトングレーはクリアパーツがカッコよく、実際はグレーというよりもガンメタリックのイメージ。ピンクグレーは華やかでありながら派手すぎないところがポイント