【特別企画】

これ浮いてる!? 信じられないほど軽いゲーミングマウス「PRO X SUPERLIGHT」インプレッション

12月22日より順次発売予定

価格:オープン

ロジクール直販価格:17,820円(税込)

 ロジクールのプログレードのゲーミングデバイス「PRO X」シリーズに、待望のマウスカテゴリの新商品「ロジクールG PRO X SUPERLIGHT ワイヤレス ゲーミングマウス」がついに発表された。ブラック、ホワイトの2色展開で、ブラックは12月22日、ホワイトは2021年2月25日発売予定で、価格はオープンプライス。ロジクールオンラインストア価格は17,820円(税込)。

【PRO X SUPERLIGHT ワイヤレス ゲーミングマウス】
ハイエンドモデルとしては初となるホワイトカラーも用意される

 「PRO X SUPERLIGHT ワイヤレス ゲーミングマウス」。名前からして軽そうなこのマウス、正式発表に先立ち少しだけ触ることができたのでインプレッションをお届けしたい。なお、筆者が触ったのは、本社から送られてきた日本に数台しかないというプロトタイプの1台で、製品とは一部仕様が異なる可能性がある。

 「PRO X」は、ロジクールがeスポーツ向けのカテゴリとして設定している「PRO」シリーズの上位ブランドで、プログレードのパーツを採用するだけでなく、そこからさらに一歩踏み込んで実際にプロアスリートの意見を反映させたところが大きな特徴となる。

【PROシリーズ】

 2019年11月に第1弾として「ロジクールG PRO X ゲーミングキーボード」が登場。このキーボードは、有線、テンキーレスと一見オーソドックスなアジア好みのテンキーレスキーボードを装いつつ、実は全キーがキースイッチ換装可能で、しかも、クリッキー、タクタイル、リニアの3種類から選択できるという、まさにプロからしか出てこないようなマニアックなアイデアを実現。

【PRO X ゲーミングキーボード】
一見普通のテンキーレスに映るが、実は全キー換装可能という尋常ではない機能を備えたプロ向けキーボード

 続く第2弾として2020年4月に「PRO X WIRELESS LIGHTSPEEDゲーミング ヘッドセット」が登場。こちらも見た目は現行の「PRO」と同等ながら、性能をそのままにワイヤレス化を実現。マウスやキーボードと比較してヘッドセットは、伝送するデータ量が桁違いに多いため、高速低遅延をウリとするロジクールの無線技術「LIGHTSPEED」の名を冠したプロダクトは登場していなかったが、新たな技術の導入でそこを克服し、プロのニーズに応えた。

【PRO X WIRELESS LIGHTSPEEDゲーミング ヘッドセット】
プログレードのヘッドセットにLIGHTSPEEDをビルトインした画期的なプロダクト

 この2つのプロダクトが示す通り「PRO X」シリーズは、新たなチャレンジを乗り越えるプロダクトであることがわかる。そして満を持して今回発表された「PRO X SUPERLIGHT ワイヤレス ゲーミングマウス」では、その名前が主張するように、新たなチャレンジは“軽さ”だ。

 ベースの筐体は、80gという衝撃的な軽さでワイヤレスゲーミングマウスの世界に“軽量ハイエンド”という新たな領域を開拓した「PROワイヤレス ゲーミング マウス」だ。

 ちなみに、この80gという重量は、今なお業界最軽量で、これに勝る軽さを実現したゲーミングマウスは、これよりグリップ感を犠牲にした小型サイズか、耐久性を犠牲にした肉抜き仕様しかない。

 筆者もゲーミングデバイス担当として様々なゲーミングマウスを触り倒しているが、ノートPCと共にいつも持ち歩いているのはこの「PROワイヤレス ゲーミング マウス」だ。すぐにゲームに挑めるフルスペックの性能を備えながら、めちゃめちゃに軽くて60時間連続駆動してくれる。まさに筆者が欲しいプロパティをすべて備えたゲーミングマウスだからだ。

 そうした中で、今回の「PRO X SUPERLIGHT ワイヤレス ゲーミングマウス」は、ゲーミングマウス市場において、“今年もっとも衝撃を受けたPCプロダクト”といっても過言ではない。

 重量はなんと61g(ブラックの重量、ホワイトはプラスチック素材の関係でわずかに重く62g)しかない。「PRO」の軽さの秘密は、80gという重量そのものよりも、フルサイズマウスの見た目の重量感を覆したギャップにある。「PRO X SUPERLIGHT」はここからさらに20g近く軽量化しており、持った感じは、それ自体が浮力を備えているかのようだ。これほど魅力がわかりやすいゲーミングマウスもない。

【抵抗なし!】
重量を削るために涙ぐましい努力が行なわれている

 しかも恐ろしいことに操作感も「PRO」をはるかに凌駕する。感覚的にはカーリングのストーンのように、手でしっかりグリップしないと勝手にどこまでも滑っていくような軽やかさ。マウスを裏返すと、環境に配慮した素材で設計されたという新開発のソールがたっぷり。当然「PRO」よりも多いし、おそらく現行モデルの中で最大と思われる「G502 LIGHTSPEED」よりも面積がデカい。この自重の軽さとソール面積の多さにより、信じられないぐらい滑らかな操作感を実現しているわけだ。

【ソールたっぷり!】

 そして感心したのは、グリップ感の改善に泥臭い工夫が凝らされているところ。「PRO」の唯一の弱点が、左右対称、ボタン最小限というシンプルすぎるデザインを採用したことで、「G903」や「G502 LIGHTSPEED」といった他のハイエンドラインと比較してグリップ感がやや劣るところだ。

 「PRO X」では筐体はそのままに、グリップ感を向上させるシールが付属する。左右マウスボタンと両側面、つまり指を置く位置にシールを貼ることで、グリップ感を向上させられるようになっている。軽さ追求か、握り心地アップかは「お好みでどうぞ」というわけだ。

【同梱品】
グリップ感アップシール
それ以外の同梱物。USBはまだType Cにならず、従来と同じクワガタタイプの専用ケーブルが同梱される

 マウスとしての性能自体は「PRO」と同等で、25,600DPIの解像度を持つ最新世代のHEROセンサーを採用。バッテリー容量については非公開ながら、「PRO」同等のものが収められていると推測できるが、駆動時間は60時間から70時間に伸びている。これはバッテリーの残量を示す中央のLEDライトを3点から1点に減らし、ロジクールGのアイデンティティであるGマークのLEDをRGBライト仕様ではなく刻印に変えたためだ。つまり、「PRO X」にはRGBライト機能がついになくなってしまう。

 さらにボタン数は8から5に減少。わかりやすい変化としては右側面のオプショナルのボタン2つがなくなる。左側面も「PRO」では着脱式だったが、「PRO X」では固定式となる。プロアスリートの要望に応えるために、徹底して機能を本当に必要なものだけにそぎ落としていることがわかる。

【両側面】
「PRO」にあった右サイドボタンは廃止になっている
左側面はそのままだが、着脱式ではない

 最後のアピールポイントとして取り上げておきたいのは、ハイエンドモデルとしては価格が安いこと。現行の「PRO」は18,480円(税込)に対して、「PRO X」は17,820円(税込)となる。これに伴い「PRO」も本日11月18日より15,620円(税込)まで値下げされるので、これを機にまずは「PRO」デビューしてもいいだろうし、「PRO X」を速攻で予約しておいて発売を楽しみに待つのも良いだろう。とにかく「PRO X」の軽さは衝撃だ。発売日を楽しみにして欲しい。

【PRO X SUPERLIGHT ワイヤレス ゲーミングマウス】