【特別企画】
「装甲娘 ミゼレムクライシス」ファーストインプレッション
ダンボール戦機のカッコよさと美少女たちの愛らしさが融合した意欲作が、装いも新たに再起動!!
2020年5月14日 12:00
- 2020年春~初夏 配信予定
- 価格:無料(アイテム課金制)
DMM GAMESは、2020年春~初夏にAndroid/iOS/PC用RPG「装甲娘 ミゼレムクライシス」を配信する。本作は、レベルファイブ原作の「ダンボール戦機」シリーズに登場した小型ロボット「LBX」をモチーフにした、美少女たちの戦いと日常を描いたRPGだ。
そもそも「ダンボール戦機」は、カスタマイズした小型ロボット同士を強化ダンボール製のフィールドで戦わせる「プラモクラフトRPG」として、PSP向けに2011年に発売された作品。その後、プラモデル、マンガ、アニメと幅広くマルチメディア展開されたシリーズからは多くの派生作品が生まれたが、その系譜のひとつが「装甲娘」なのである。
ただし、「装甲娘」は2018年に一時PC版が配信されたものの、直後にサービスが停止されリニューアルに突入。未配信だったアプリ版を含めた抜本的な見直しが行なわれ、懐かしのダンボール戦機の魂を継承した美少女たちの育成と、戦略性のある熱いバトルが楽しめる一作として待望の再起動を果たしたのが、本作「装甲娘 ミゼレムクライシス」なのだ。
今回は正式配信の前にiOSのテスト版をプレイする機会を得たため、本作ならではの魅力や、受け継がれた「ダンボール戦機」らしさについて、ファーストインプレッションをお届けしていきたい。
人類の危機に立ち向かうは、装甲を身にまとった美少女たち!
リニューアルを迎えた本作の舞台となるのは、シリーズ2作目「ダンボール戦機W」の世界から数年後のパラレルワールド。「ダンボール戦機W」の「ミゼル編」で発生した大爆発によって、LBXがホビーに戻った「ダンボール戦機」の世界とは別に、LBXが軍事転用された本作の世界が生まれた、という設定だ。これまでのシリーズの設定を基に、本作では新たに人類せん滅を目論む「ミゼレム」と、LBX技術を応用した装甲「LBCS」を装着した「装甲娘」たちの戦いが描かれる。
ゲーム開始後のチュートリアルでは、基本的なバトルの操作説明とともに、早速「ダンボール戦機」らしさが要所で光った。本作のベースは、通常攻撃が自動で行なわれ、ゲージがたまったキャラのアイコンをタッチすると必殺技を発動する、いわゆる「セミリアルタイムバトル」方式のRPG。キャラ独自の必殺技はモチーフとなったLBXの特徴を活かしつつ、LBX自体が巨大な姿になって行なう援護攻撃もあり、「ダンボール戦機」の白熱したバトルを追求した描写が特徴的だ。また、装甲娘たちはモチーフとなったLBXをコードネームに冠するだけでなく、本家シリーズにおける関係性をも意識した設定がなされているため、ファンなら思わずニヤッとしてしまうやり取りも多いだろう。
本作のプレーヤーは、ミゼレム討伐の先遣隊「ファーストケース」の隊長として装甲娘たちを導くことになる。クエストのバトルを進め、メインシナリオを楽しむのも悪くないが、彼女たちは戦闘時を除けば、至って普通(?)の女の子たちばかり。多感な年頃の美少女には、いろんな思いやドラマが付き物だ!
たとえば、今回のプレイのガチャで入手した「インセクター」は、昆虫型のLBXをモチーフにしたデザインがクールなのに、その素顔は人間関係に悩む昆虫好きの僕っ子。このギャップが筆者の庇護欲を猛烈にかきたて、プレイ中もつい目をかけて育成したくなってしまった。また、初期パーティーのキャラ「ジョーカー」は幼い見た目に反して口が悪いのだが、仲間思いな一面もあり、気づけばその毒舌を楽しみにしている自分がいる。「ダンボール戦機」の設定を受け継いだ世界観やバトルはもちろん面白いのだが、本作では装甲娘の数だけドラマがあり、お気に入りの子の信頼度を上げて「キャラクターシナリオ」を開放していけば、キャラの強化だけでなく、彼女たちの本当の想いにも触れられる。個性あふれる装甲娘たちとの日常も、ぜひ楽しみにしていただきたい。
戦略も求められる、爽快かつ迫力あるバトルが奥深い!
前述のとおり、本作ではセミリアルタイムバトル方式が採用されており、また2倍速モードやオートモードもあるので、基本的にはタイミングを狙って必殺技などを発動するだけで、テンポよく戦闘が進む。とはいえ、これは本作のバトルが単調、という意味ではない。ある程度のレベル差がある相手ならゴリ押しできても、こちらよりレベルが高い、あるいはレベルが拮抗する場合は、パーティー構成や技の発動タイミングなどにも注意を払う必要があるのだ。
本作では「斬」、「貫」、「衝」の属性が存在し、敵はそれぞれその属性の「弱点」を持っている。また、装甲娘は前衛で攻撃に特化したキャラ、中衛で回復もこなせるキャラなど、個々に特徴が異なる。そのため、属性や技などの構成を考えずに、ただ強いキャラを並べて突っ込んでも、あっという間にパーティーが壊滅!なんて事態もあるだろう。筆者がプレイした限りでは、育成序盤の段階だと被ダメージが高く、弱点属性の場合は2~3発の通常攻撃で簡単にやられてしまうこともあった。人によっては早い段階で難しいと感じてしまうバランスかもしれないが、逆に言えば一戦一戦の緊張感は高く、ある程度の戦略性も求められる。どの必殺技を先に使うか、どの敵から処理するかを考え、それがうまくハマった時はかなり心地がいい。「ダンボール戦機」シリーズをリスペクトしたド派手な必殺技の数々は、確かに本作の見どころではあるが、それに留まらない魅力も「装甲娘」にはあるのだ。
本作に登場する装甲娘(ユニット)には強力な単体攻撃を得意とする者もいれば、範囲攻撃や回復効果のある必殺技を持つ者もいて、それぞれに個性が異なる。スマートフォンアプリのゲームでよくある「レアユニットで固めれば勝てる」というものではなく、前述のとおり属性の相性や技構成を意識しないと、星3つのレアユニットといえど、あっさりやられることも。ユニットごとに多少の能力差はあるものの、基本的には後述のカスタマイズによって強化していくことが可能なため、構成次第ではどんなユニットも活躍が見込める。攻撃力が低めでも補助や回復で役に立つユニットもあるので、ぜひお気に入りの子を育成して、勝利を目指してほしい!
過去シリーズにも負けない多彩なカスタマイズに注目!
「ダンボール戦機」シリーズといえば、必殺技やパーツの組み換えなどで自分だけのカスタムLBXを作れることも大きな魅力であった。本作の装甲娘たちはいわゆる普通の女の子であるため、腕や足を取り替えて見た目を変更することはできないが、代わりに装甲となるLBCSをカスタマイズすることが可能だ。
たとえば、本作には装備した試作型LBCSを戦闘中に呼び出し、援護攻撃をさせる「援撃ファンクション」が存在するが、これはユニットごとにモチーフとなったLBXだけでなく、攻撃タイプが一致すれば他の試作型LBCSも装備させることができる。タイプ一致という制限はあるものの、必殺技が範囲攻撃のユニットに全体攻撃が可能な試作型LBCSを装備させる、といったこともできるので、モチーフに拘らず最適の組み合わせを考えるのも一興だ。
また、各ユニットには「コアパーツ」(強化パーツ)をはめこむスロットが存在するが、これはユニットを強化することで最大5つまで拡張でき、パーツの組み合わせ次第では、ユニットに応じたEXスキルを発動できる。ユニットの星は初期のスロット数を現したものなので、最初からスロット数が多いレアユニットは強化がしやすいが、星1つのユニットでも地道に強化を続ければレアユニットと遜色ない強さになれる。このシステムのおかげで、プレーヤーごとにお気に入りのキャラクターやカスタマイズでゲームが楽しめる、というわけだ。
派生作品に留まらない魅力あふれる一作!
見た目の変化という点では本家シリーズの再現は難しいが、本作では最大5人になったパーティーでのバトル、LBXやコアパーツの組み合わせによる装甲娘の育成、戦略の変化などを楽しむことができ、独自の魅力を放っている。オリジナルの世界観やキャラクター、カッコいいメカデザインといったシリーズの良さはそのままに、色とりどりの美少女たちを愛で、自分好みに育て上げることができるのは、過去シリーズにはなかった最大の特徴だろう。その点では、本作は従来のファンだけでなく、シリーズ未プレイの方でも楽しめる作品に仕上がっている。
また、今回のテストプレイでは試せなかったが、本作ではクエストを進めていくことで他のプレーヤーとの対戦も解禁される。本家シリーズでもマルチプレイバトルが醍醐味のひとつだったので、本作の製品版においても、プレーヤー同士のバトルを楽しみにしたいところだ。
なお、本作を中心に「装甲娘PROJECT」が展開されることが公式にアナウンスされており、今後はゲームやプラモデルだけでなく、アニメ化なども予定されているとのこと。本家ダンボール戦機もメディアミックス作品として成功したことを踏まえれば、シリーズのファンならずとも、装甲娘の展開から目が離せない。
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