【特別企画】

格闘ゲームの域を超えた激闘エンターテインメント「DEAD OR ALIVE 6」プレイレポート

より激しく、より美しく進化した「DOA」シリーズ最新作をプレイ!!

発売中

価格:
【通常版】
7,800円(税別)
【デジタルデラックス エディション】
9,800円(税別)
【コレクターズエディション】
12,800円(税別)
CEROレーティング:D(全年齢対象)

プレイ人数:1~2人(通信プレイ時:2人)

 3D対戦格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE(DOA)」シリーズ最新作、「DEAD OR ALIVE 6(DOA6)」が3月1日、コーエーテクモゲームスからプレイステーション 4/Xbox One//PCで発売された。

 前作の「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」から4年、無印版の5からは実に6年半振りの新作となる本作。今回、シリーズのファンでもある筆者が「DOA6」の進化したポイントや、ゲームの魅力などをお伝えしたいと思う。

新システムの導入、だれでもド派手な対戦ができる!!

 「DOA」シリーズならではの特徴、それは「打撃」、「投げ」、「ホールド」の3すくみの攻防である。他の格闘ゲームにはない独自のシステム“ホールド”とは、相手の攻撃に合わせて発動することで、攻撃を受け止めてカウンターを食らわせるというもの。このシステムの存在が、読み合いや駆け引きなどの面白さを生み出しているのだ。

【ホールドシステム】
攻められているときの切り返しにも使えるカウンター技

 「DOA」の基本となるシステムはそのままに、今作からは初のゲージ要素が追加された。ダメージ与える・受けるなどによって溜まる「ブレイクゲージ」を消費することで強力なアクションを繰り出すことができる。

 1つは、ゲージを50%消費する「ブレイクホールド」。従来のホールドは相手が出す上・中・下段の打撃に対応したホールドがかち合わないと攻撃を止めることができないのだが、ブレイクホールドなら上・中・下段のすべての打撃を受け止めることができる。通常のホールドほどダメージを与えることができないので、一方的に攻められているときの切り返し用として使うのがベスト。

【鉄壁のブレイクホールド】
攻め込まれている悪い流れも、これで仕切り直せる

 そしてもう1つが、ゲージを100%消費させて発動できる「ブレイクブロー」。相手の攻撃をさばきながら強力な一撃を与える大技だ。コマンドも方向キーの前を入力しながらワンボタンで簡単に出すことができる。前作にあった「パワーブロー」との大きな違いは、ブレイクブローはコンボに組み込むこともできる。戦いで使う場面が多くなりそうだ。

 ブレイクゲージシステムの導入により、これまでのシリーズとガラリと変わってしまうのではないかと少し懸念していたのだが、実際に触れてみるとゲージに依存しすぎないゲームバランスとなっており、「DOA」の持つ面白さを変えることなく、さらに深みのある駆け引きが楽しめるようになっていた。

【一撃必殺のブレイクブロー】
ド派手な演出で強力な一撃を放つ

 ブレイクゲージを使うものとは別の新システムも導入されている。ワンボタン連打で強力なコンボを繰り出すことができる「フェイタルラッシュ」。最大4発の連撃を与え、ブレイクゲージが100%溜まっている状態ならフィニッシュにブレイクブローが発動する。誰でもできる簡単操作ながら大ダメージを与えることができるのだ。

 フェイタルラッシュの始動技には「フェイタルスタン」という、相手を無防備にさせる効果がある。フェイタルスタンにさせた後、そのままフェイタルラッシュを出し切るか、別のコンボに繋げるかなどの選択の幅もあり、初心者だけでなく上級者でもフェイタルラッシュは重要になってくる。

 今作から追加された新システムはどれも複雑なコマンドが不要で簡単に出すことができる。格闘ゲームがあまり得意ではないプレーヤーでもしっかりとした対戦が楽しめるような工夫が取り入れられていた。

【連撃のフェイタルラッシュ】
お手軽に強力なコンボが発動。ヒット時のSEも痛快だ

 新システムもさることながら、トレーニングモードやチュートリアルの充実さを見ても、初めて格闘ゲームをプレイする人へ向けた作りが伺えた。

 チュートリアルは「基本」、「中級」、「上級」の3つに分かれており、キャラクターの移動やガードなどの基本から始まり、相手のガードを崩す方法や空中コンボなど実戦的な内容まで学ぶことができる。チュートリアルを一気に詰め込むのではなく、まずは基本だけを覚えて、物足りなくなったらさらに上のコースを学ぶという設計。初心者がとても入りやすい作りになっている。

【丁寧なチュートリアル】
チュートリアルの項目はかなりあるので、自分のペースで少しずつ学ぶのがよいだろう

今作から追加された新キャラクター&新モードをプレイ!

 新たに登場したキャラクターは「ディエゴ」と「NiCO」の2名。ディエゴのファイトスタイルはストリートファイトで培った喧嘩殺法。「DOA」シリーズではいそうでいなかった新しいタイプのキャラクターだ。

 見た目に違わず大振りのパンチやタックルなど豪快な技が揃っている。パンチ技は連続で繋がるものが多く、ガンガン殴っているだけで相手の体力をゴッソリ削ることができる。火力が高いうえに発生の速い技が多いので、パッと触っただけでそこそこ戦える初心者向きのキャラクターという印象を受けた。難しいことを考えず戦えるキャラクターなので、プレイしていてかなりの爽快感が味わえる。

【ディエゴ】
ガンガン攻めるプレイスタイルの人にはオススメのキャラだ

 そしてもう1人のキャラクターNiCOは、東南アジアの武術プンチャック・シラットと科学の力(電撃)を融合させたファイトスタイルで戦う。発表されたときから面白さを感じさせられたキャラクターだ。

 見るからにテクニカルな上級者向けのキャラクターのように思えたが、触ってみると意外にもクセがなく使いやすい操作感。ボタン長押しで性能が強化される技もあり、最大まで溜めるとガードされてもガードブレイク状態(よろけ状態)になるので、不利な状況にならないのも強味だ。電撃や高速移動など、これまでにない科学力を駆使したアクションが面白いキャラクターだ。

 今回の新キャラクターは、どちらも初心者に使いやすいバランスとなっていた。今作から「DOA」シリーズに触れる人は、ディエゴとNiCOを使ってみてはいかがだろうか。

【NiCO】
ガードブレイクで相手を揺さぶって戦えるのがかなり強い

 新モードの「DOAクエスト」にも触れていこう。このモードでは「投げを〇〇回成功させる」や「1コンボで〇〇ダメージを与える」などの掲示されたお題を達成することでさまざまな報酬が獲得できるのだ。報酬には衣装やアクセサリーを開放するのに必要なポイントや、コスチュームを作るための設計図などが手に入る。クエストに挑戦しながら、コスチュームを増やすことができるという、1度に2度楽しめるモードとなっている。

【DOAクエスト】
お題をクリアしていけば、知らず知らずのうちに腕も上達していくハズだ

 DOAクエストで集めた設計図やポイントは「DOAセントラル」で使うことができる。衣装や髪形、メガネを開放させれば自由に着せ替えが楽しめる。シリーズファンなら1度は夢見たキャラカスタマイズ機能の実装により、好きなキャラクターを自分好みの見た目に仕上げることができるのだ。カスタマイズしたキャラクターは複数登録することも可能なので、お気に入りのコーディネートをたくさん作れるのも嬉しいポイントだ。

【DOAセントラルでカスタマイズ】
カスタマイズをすれば、キャラの雰囲気がガラリと変わる

 前作と比べて格闘ゲームとしての面白さが向上したのはもちろんのこと、新エンジンによるキャラクターのグラフィックは圧倒的にリアルに、そして美しくなっていた。顔から滴り落ちる汗までも表現した格闘ゲームは、本作の他にまず無いであろう。

 今回紹介した新モードの他にも、キャラクターたちの物語が楽しめる「ストーリーモード」や、世界中のプレーヤーと白熱の対戦ができる「オンラインモード」など、じっくりと遊べるモードがたくさん用意されている。キャラクターのカッコよさや可愛さに惹かれて本作に興味を持った格闘ゲーム初心者の人でも、間違いなく楽しめる作品となっているので是非1度触れて頂きたい。

【スクリーンショット】