【特別企画】

巨人から街を守るタワーディフェンス!「進撃の巨人TACTICS」先行レポート

アニメのストーリーを追体験できる仕掛けも盛り沢山

CBT実施中

 累計7,800万部、アニメも3期まで放映され、社会現象とまでなった漫画「進撃の巨人」。その「進撃の巨人」が、Android/iOS用タワーディフェンス「進撃の巨人TACTICS」としてDeNAから配信される。

 本作は「TACTICS」という名前がついている通り「戦術」を考えるゲームだ。プレーヤーは各ステージごとに現われる巨人の行動パターンや出現方法を観察しながら、いかに効率よく早く倒していけるかを考え、最適な「ユニット」を判断し繰り出していくという、軍師のような立場に立ってストーリーを進めていくことになる。

 今回は2月28日から始まるクローズドβテスト(以下CBT)に先駆けてプレイすることができたので、その内容をレポートしていく。なお、今回のプレイはCBT前に用意された特別な環境でプレイを行なっている。

巨人たちが迫りくるタワーディフェンス!

 本作は縦型のタワーディフェンスで、画面上部、左右から出現した巨人が画面下部にある本拠地に向かって襲いかかってくる。その巨人を主人公達が立体機動を使いステージを飛び回りながら倒していくものとなっており、本拠地を破壊されてしまうと撤退(敗北)となってしまう。

 プレーヤーは「進撃の巨人」のキャラクターを「ユニット」として使用し、7人のユニットを編成、デッキを組んで各ステージに挑むことになる。各ステージごとに「ユニット」をフィールドに出撃させて、各方面から現われる巨人を倒していく。

 「ユニット」は各々出撃するために必要なアクションポイント(以下AP)があり、プレーヤーはそのAPを消費して「ユニット」を出撃させる。APは時間経過で自動で回復していくが、ユニットに応じて消費APは変わるので、回復のスピードと消費AP、そして盤面を考慮しながら考えながらユニットを出撃させる必要がある。

 各ステージは1~3ウェーブで構成されており、ウェーブごとに出現するすべての巨人を駆逐し本拠地を守るとステージクリアとなる。ただしボス出現ウェーブに限り、ボスを倒せれば他の巨人が残っていてもステージクリアとなる。

 ユニットは仮にHP切れで帰還しても再出撃が可能。ただし、巨人に捕まって食べられてしまうとそのユニットはそのステージにおいて「戦闘不能」となり、再出撃ができなくなってしまう。原作の雰囲気を再現するシビアな要素となっているが、それを避けるためには捕まった「ユニット」を迅速に救出する必要がある。

 本作では襲ってくる巨人達も、ユニットを捕まえて食べる巨人のほか、ユニットには脇目も振らずに本拠地まで走ってくる巨人、立体機動には興味を示さず地上にいる兵士や兵器を攻撃する巨人、群れをなしてやってくる巨人などが登場し、タワーディフェンスの敵としてもかなりバリエーションに富んでいる。

縦型のタワーディフェンス。画面下の本拠地を巨人から守る
大勢の「ユニット」の中から7人を選び「デッキ」を作る
「ユニット」をフィールドに出撃させる。
「ユニット」が巨人に捕まって食べられてしまうと戦闘不能になるので、早急に救助する必要がある

細かく設定されたユニットと豊富なキャラクター

 本作の「ユニット」は役割ごとに細かく分類されている。 まず「ユニット」には行動タイプがあり、1度フィールドに出ると「ユニット」のHPがなくなるまで巨人と戦い続ける「進撃型」、1体の巨人に対してのみ攻撃、もしくは足や手などを部位破壊し、巨人の動きを止めて離脱する「突撃型」、砲台や防護壁、拘束具などの「迎撃型」に分かれる。

 また、各型ごとにさらに特性が分かれており、例えば同じ「進撃型」の「エレン」と「ミカサ」でも、「エレン」は巨人1体に単体攻撃を仕掛けるのに対し、「ミカサ」は自身の攻撃範囲にいる巨人全てに攻撃でき、かつ連続攻撃回数が3回と「ユニット」によって攻撃範囲や特殊能力が異なる。

 「進撃型」と「迎撃型」は出撃スペースからの出撃となり、本拠地から前方へ進む過程で手近な巨人から攻撃を仕掛けていく。一方「突撃型」は1体の巨人に的を絞って出撃することになるので、プレーヤーは各ユニットごとの特徴を考えながら出撃させることで、本拠地を守りつつ、巨人を駆逐していくことになる。

 さらに、各ユニットには各々スペシャルスキル(以下SP)が存在し、ここぞというときに使える強力な大技を使うことができる。SPはSPゲージが貯まると発動できるが、中でも一部の「ユニット」はSP使用時にオリジナルの演出がある。こちらは原作ファンならテンション上がること間違いなしだ。

「進撃型」ユニットには単独攻撃と複数攻撃をできる「ユニット」が存在
「突撃型」ユニットの攻撃によって巨人の動きを一時的に止めることもできる

 「ユニット」の強化要素にはお馴染みの「レベル」のほかに「熟練度」が存在しており、「熟練度」は各ユニットの「兵士用超硬質ブレード」と「立体機動装置」を強化することで上昇する。「熟練度」を強化することで攻撃力や移動速度やSPゲージの溜まる速度などが上がるので「ユニット」自体の強さの底上げにもなる。各ステージには推奨熟練度が設定されており、その推奨熟練度に「デッキ」の平均熟練度が達しているかがステージクリアの鍵となる。

 加えて「ユニット」ごとに「紅蓮」、「蒼穹」、「黄金」、「白銀」、「漆黒」の属性がある。属性は各ステージの有利属性のほか「熟練度」を上げるための強化素材にも影響する。

 このように「ユニット」にはかなり細かく役割や属性が割られている。そのため、7人のメンバーを選定する際に考慮すべきことが多く、実際の戦闘の前にも「戦術」を練る楽しみがあるし、いざ戦闘が始まれば効率よくユニットを出撃させて巨人を駆逐していく爽快感を味わえる。これが本作の醍醐味だと言える。

 ちなみに、登場キャラクターには主人公の「エレン」や「ミカサ」、「アルミン」はもちろん、調査兵団兵士長「リヴァイ」、分隊長「ハンジ」もいる。さらに駐屯兵団の「ハンネス」さんもいるし、トロスト区攻防戦で巨人に食べられた訓練兵団の「トーマス」や「ミーナ」もいる。そう、とにかく登場キャラクターが多いのだ。今回のCBTの段階ではトータルで39名の"名前付き"キャラクターがいたし、「迎撃型」の設備や名前のない傭兵まで数えると全79ユニットがCBTの段階で使用可能という多さだった。特に固有名のあるキャラクターユニットは原作の設定を活かした性能になっており、思わずニヤリとさせられる。

主人公の「エレン」や原作ファンに強い人気を誇る調査兵団兵士長「リヴァイ」
アニメ1話で「エレン」と「ミカサ」を連れて逃げる駐屯兵団の「ハンネス」さんはスタン攻撃をする「突撃型」で参戦
熟練度を強化することで、「ユニット」の能力も上がる

アニメが追体験できるストーリー

 100年前に巨人の脅威から逃れるために作られた3重の壁の中に住む主人公「エレン」は、故郷であるシガンシナ区に突如現われた「超大型巨人」に壁を壊され、町は巨人に襲われた。「エレン」は母親を目の前で巨人に食べられ、巨人殲滅を誓う。数年後、幼馴染「ミカサ」と「アルミン」と共に、巨人殲滅のために訓練兵団に入隊。そこで出会った仲間と切磋琢磨しながら訓練に励み、間もなく卒業間近という時に再び「超大型巨人」が出現し、トロスト区は巨人に襲われる……というのがアニメ「進撃の巨人」の序盤のストーリーだ。

 本作のストーリーはまさにここ、アニメの5話「初陣」から始まる展開となっている。ストーリーは章に分かれており、各章ごとに主要となるアニメのサブタイトルが付いている。章の中で重要なシーンはアニメのセリフ付きのフォトムービー形式で見ることができ、「進撃の巨人」の世界を追体験できる。

 また、本作のステージは原作にある「ウォール・ローゼ」や「ウォール・マリア」、「ウォール・シーナ」、「壁外」などひと目見てわかるほど細やかな部分まで作られており、その世界観に浸れるものになっている。

アニメの画像とともにセリフが聞ける。しっかり世界観に浸れる作り
どのステージも原作のイメージを忠実に再現している

 ストーリーモードには「NORMAL」と「HARD」の難易度が存在する。「HARD」に挑戦するためには各章の「NORMAL」をクリアする必要があり、当然「HARD」では「NORMAL」よりも推奨熟練度が上がるためクリア条件が厳しくなるが、その分良い強化素材や運が良ければ「ユニット」を手に入れることもできる。他にもレベルアップアイテムやコインを手に入れられる「壁外調査」や、「熟練度」強化素材など手に入れられる「イベント」があったりとコンテンツも充実している。

壁外調査でアイテムをゲット
日替わりで強化素材が手に入れられるイベントもある

 今回の先行体験で触れられたのは3章までだったので、基本的に舞台はトロスト区内。今後は「壁外」や「ウォール・ローゼ」など数多くのステージが出てくると思われるので、戦場にもバリエーションが生まれてきそうだ。また、今回のCBTでは実装されていなかったが、手に入れた「ユニット」個別のキャラクターエピソードなどのコンテンツもあるようなので、「進撃の巨人」をより深く味わうための要素が今後盛り込まれていくものと思われる。

 本作はアニメ「進撃の巨人」をベースに、強大で恐ろしい敵、巨人の設定やキャラクターごとの特性を生かしてタワーディフェンスに落とし込んだタイトルだ。アニメ版のファンはもちろん、「進撃の巨人」をあまり良く知らない人でも、ストーリーを追体験できるような仕組みになっているので、ここから「進撃の巨人」にふれるのも大いにアリだと思う。なにより頭を悩ませながらデッキを構築して、バリエーションに富んだ攻撃をしかけて来る巨人を駆逐していくというのは、ゲーム単体でみても非常に面白い。

 現在本リリースに先立ち、TwitterLINEにて事前登録を受付けているので、ぜひ登録しておいて欲しい。