【特別企画】

【新春特別企画】君は知ってるか? 全戦車ファンに贈る「World of Tanks」を活用したイラスト、プラモデル、ジオラマ制作講座

【World of Tanks】

基本プレイ無料(アイテム課金制)

 「World of Tanks(ワールド オブ タンクス、以下、「WoT」)」という戦車ゲームをご存知だろうか?

 ミリタリーゲームのファンはもちろん知っているだろうが、そうでない方も名前ぐらいは聞いたことがあるだろう。「WoT」は2010年にベラルーシ共和国の首都ミンスクで誕生した戦車バトルを題材としたオンラインゲームで、現在ではPC版のほか、PS4、Xbox 360、Xbox One、スマートフォンと様々なプラットフォームで展開している。日本はもちろんのこと、全世界にファンの多いタイトルだ。

 そんな「WoT」だが、実は戦車をモチーフにしたイラストやプラモデル、ジオラマ作成に活用されていることはご存じだろうか? 対戦ゲームでどうやって?と思われた方もいるだろう。だが、従来の対戦ゲームとは別に、通常とは違った向き合い方で「WoT」を楽しんでいる方もいるのだ。

 本企画では、そうした「WoT」の知られざる活用法をご紹介することで、「WoT」のオンライン対戦“以外”の魅力をお伝えしたいと考えている。この企画を通じて「WoT」ファンにはもちろんのこと、日頃ゲームを遊ばないようなノンゲーマーの方にも「WoT」の魅力をお伝えできれば幸いだ。

【「WoT」発の素晴らしき創作世界】
イラスト、プラモデル、そしてジオラマ。知られざる「WoT」発のクリエイティブな世界にご招待!

「WoT」の魅力は11カ国550種類以上の車輌を網羅した戦車のデータベース!

 「WoT」の魅力とはなんだろうか? 自分で戦車を操縦できる15対15のオンラインバトル? 実写さながらの美しいグラフィックス? 実際の戦場をモチーフにした多彩なマップ? 大迫力の戦車砲による攻撃や、装甲や避弾経始を考慮したリアルなシステム設定?

 全部正解だ。しかし、ここはWargaming.netが10年以上掛けて積み上げてきた11カ国550以上にも上る膨大な戦車データベースの存在を推したい。しかもこのデータベースはすべて無料で公開されており、ゲーム内では実際に搭乗してオンラインで戦うだけでなく、好きな視点、好きな仕様、好きな塗装で、まさに好きなだけ眺め回すことができるのだ。このデータベースをフル活用して、冒頭でご紹介したイラストやプラモデル、ジオラマ作成に活かしているわけだ。

 では、実際にどのような手順を踏んで作成が行なわれているのか、車輌の見方からはじめ、イラスト、プラモデル、ジオラマの3つのモデルケースと共に、PC版「WoT」をモチーフに、ゲーム内の素材の撮り方から、具体的な制作例も交えながらご紹介していきたい。

【長大な戦車ツリー】

実際の戦車を見るよりも詳細に戦車を見ることができる3つのビューモード!

 まずは「WoT」内で、戦車を鑑賞できる方法のひとつであるビューモードをご紹介したい。

 ゲーム内で戦車を見るには、通常のガレージ画面、塗装画面、車輌プレビュー画面にて見ることができる。これらの画面では、画面内で左クリックを押したまま、マウスカーソルを移動することで、車輌を映しているカメラを移動させることができる。

【3突ことStuG III Bを眺め回す】
三面図チックな構図はもちろん、マウスのホイールボタンを回すことで、カメラを近づけたり、離したりすることもできる

【「World of Tanks」ビューモード】

【①ガレージで車輌をみる】
ゲームにログイン後、すぐに表示されるガレージと呼ばれる画面で車輌を見ることができる。自分が所持している車輌なら、画面下部にある車輌リストから、目的の車輌を選択するとこで、画面に表示できる

【②塗装画面でみる】
所持している車輌の場合は塗装ボタンを選択することで、塗装モードに移行できる。ここではカメラを自由に動かせることに加え、車輌に様々な迷彩、徽章や銘刻といった塗装を施すことができる

 ①と②の方法の場合、みることができる車輌は自分の所持している車輌のみに限られてしまう。だが、車輌プレビュー機能を使用することで、技術ツリーと車輌比較項目に存在している車輌はすべて見ることができる。

【③車輌プレビュー画面で戦車をみる】
まずは技術ツリーから見たい車輌を右クリックし、車輌プレビューを選択
車輌が画面に表示される。これは他のモード同様にカメラを動かすことができる
車輌プレビューモードパーツでも各種装備を換装することもできる

 装備換装の例としてドイツTier Vの車輌 PZ. IV H (IV号戦車)をご紹介したい。このⅣ号戦車は史実でも活躍した車輌で、第二次世界大戦中はA型からJ型まで多くのバリエーションが生産された。ゲーム内では研究を進めることで、装備をG型からH型の物に変更することができる。

G型と呼ばれるタイプの砲塔と7.5 cm Kw.K. 40 L/43という主砲を搭載した物
H型と呼ばれるタイプの砲塔と7.5 cm Kw.K. 40 L/48という主砲を搭載した物

 このように、「WoT」では世界中の多種多様な戦車を余すことなく、好きなだけみることができる。それでは、これらの機能を使用し、イラスト、プラモデル、ジオラマでどのように活用されているかをご紹介しよう。

必要な資料は全て眼の前にある!誰でも簡単に戦車が描ける裏技! 「WoT」でイラスト編

 皆さんは絵を描く事に苦労したことはないだろうか? 自分の中のイメージを描こうとして失敗した事はないだろうか? 自分の想像を形にするのはすごく難しいことだと私は思う。特に描くという事は技術はもちろんの事、多くの知識も必要となる。なかでも戦車を描く事は、かなり難易度が高い挑戦だと私は思う。

 IV号戦車の例で話したとおり、戦車には多くのバリエーションが存在しており、主砲の大きさや、ちょっと形が変わるだけでまったく違う車輌になってしまう。いったい何が違うのかを調べるだけでも大変なのに、さらにそれを正確に描くのは至難の業だ。そこで今回は「WoT」を活用して、簡単にイラストを描く裏技をご紹介したい。

【①撮影】
まずは描きたい車輌を選択し、構図を決めたら画面のスクリーンショットを撮る

【②画像資料の導入】
撮影したスクリーンショットを使用しているソフトに入れ、画像の透明度を下げる

【③線入れ】
目立つ線画色で車輌のラインにそって描き込んでいく。細かい箇所などは「WoT」で戦車を拡大したりして確認する

【④色入れ】
線の描き込みが完了したら、線画の色を変更する。スクリーンショットをもとに、全体におおまかに色をいれていく

【⑤完成】
最後は細部の塗装や、暗明、錆などのディテールを追加していけば完成だ
作:村正みかど

 作者の村正みかど氏に話を聞くことができた。「WoT」を使用したことで良かった点は、「知らない戦車でもモデルを回しながら観察すれば描けるとこですかね。あと、車外装備品とかってプラモデルだと全部同じ型で成形してるから、リュックとかいくつもつけると形がおんなじで興ざめするんですよ。皴の位置とか一緒だし。でも『WoT』はリュック1つ1つが違うモデリングをしてるので自然とくっついてる感じがするんですよね」とコメントしてくれた。

【リュックの描き方】
「ここを見てもらうとわかるんですが、右のリュック、片方しかハンドルにベルト通してないんですよ。普通のプラモからのトレスなら、描くときにこういう風にアレンジしちゃうものなんですけど、これはそのまま描けちゃえますね」(村正みかど氏)

 戦車を描くコツについては、「コツは形を立体的に把握することです。極論どこが出っ張っててどこがへこんでいるかがわからないと明暗を描きこめません。ディテールがわからないところはモデルを回して立体的に理解すること」とのこと。これからチャレンジしてみようという方は、ぜひ参考にしてみて欲しい。

失敗しないための予行演習が大事。まずはバーチャルで戦車を塗装! 「WoT」でプラモデル編

 お次はプラモデルだ。戦車のプラモデルは基本的に彩色されているものが少なく、細部まで自分で塗装を行なうものが多い。なかでも迷彩は多種多様なものがあり、想像だけで塗るのは難しいだろう。そこで、今回は「WoT」の塗装画面を使用したテクニックを伝授したい。

【「WoT」塗装画面を使用したテクニック】
①対象車輌を選択し、ガレージに表示させる。ガレージ画面で塗装を選択
②塗装モードで使用したい迷彩を選択。迷彩は主砲、砲塔、車体の3パーツに任意の物を適用することもできる
③迷彩には色や模様が数種類用意されているので、自分だけのオリジナルな組み合わせを作ることもできる
徽章や銘刻を入れることもできる

【7.5 cm Kw.K. L/100主砲を搭載したPANTHER】
こちらがプラモデルのベースとなるモデル。あとはこれをベースにプラモデルを作り込んでいくのみ
こちらは北海道在住のプレーヤーが作成した「WoT」の7,5 cm Kw.K. L/100主砲を搭載したPANTHERのプラモデル。この戦車は異常とも言える超長砲身の主砲が特徴の車輌だ。プラモデルの方でもそれがしっかりと再現されていた
作:winters4460

理想のシチュエーションを再現可能とするチームトレーニングとリプレイ機能! 「WoT」でジオラマ編

 プラモデルを使用したジオラマと呼ばれる情景込の作例では、そのシチュエーションや、形にする瞬間の表現などが重要となる。こうしたケースでも「WoT」はあなたの役に立ってくれる。

 通常はそれらを自分の想像や、資料映像や写真などを参考に形にしていくのだが、「WoT」ではプレイした戦闘のワンシーンをリプレイ機能で撮影したり、チームトレーニング機能を使用することで、自由にシチュエーションを作ることができる。

 チームトレーニングとは、2人以上のプレーヤーでプレイ可能な練習用の戦闘モード。任意のマップや戦闘ルールで自由に遊ぶことができるので、じっくりお好みのシーンを作り上げることができる。ここでは、チームトレーニングやリプレイモードを活用した撮影方法や、その作例をご紹介したい。

【①戦闘モードをチームトレーニングに変更】
ガレージ画面内の戦闘開始ボタンの右にある「ランダム戦」をクリックする事で、戦闘モードの変更ができる。ここからチームトレーニングを選択

【②トレーニングルームの参加・作成】
チームトレーニング選択後は、ルームの参加・作成ができるようになる。他のプレーヤーが作成した部屋に参加することもできるし、任意のマップや時間、参加者を選択したい場合は自分でルームを作成することができる。ルームの作成を選択すると、使用するマップ、戦闘時間、プレーヤー参加の方法(自由参加か招待されたプレーヤーのみ)を設定することができる

【③戦闘リプレイの作成】
戦闘リプレイの保存も忘れずに。「World of Tanks」の設定画面から変更可能で、戦闘リプレイ保存の有効化にある項目を「全て」にすることで、「World of Tanks」がインストールされているフォルダ内にある「replays」フォルダにファイルが作成される。

【④撮影】
撮影したい車輌やマップが決定したら、チームトレーニングを開始し、マップで様々な場面を作ってみよう。撮影にはスクリーンショット撮影以外に、戦闘リプレイを保存しておく事をおすすめしておく

 なお、リプレイファイルの使い方については、「World of Tanks」公式サイトでわかりやすく説明されているので、確認してみてほしい

週刊ヴィクトリヤ日記 Vol.14 『リプレイファイル活用術!』
https://worldoftanks.asia/ja/news/column/victoriadiary_014/

 リプレイやチームトレーニングを活用することで、ジオラマのおおまかな構図をゲーム内で作成する事ができる。あとはそれを参考にジオラマを作成していくことができるので、作業効率を大幅に上げることができる。今回、再現したジオラマがこちらだ。

【完成したジオラマ その1】
作:winters4460

【完成したジオラマ その2】
作:winters4460

【完成したジオラマ その3】
作:winters4460

【完成したジオラマ その4】
作:winters4460

 駆け足で紹介してきたが、以上がイラスト、プラモデル、ジオラマにおける「WoT」の活用方法だ。「WoT」で得られる情報をフル活用することで、実作業をする際の大きな助けとなるという事をご理解いただけたと思う。これを読まれた方はこの機会にぜひとも「WoT」をインストールして試してみて欲しい。対戦ゲームはもちろん、本企画で紹介したように、戦車を眺めるだけでも十分に楽しめる作品だ。この機会にぜひ、「World of Tanks」を初めてみては如何だろうか?

 なお、2月28日までに新しく「World of Tanks」に参戦したプレーヤーは、招待コードを入力することで、戦車やゲーム内通貨などをもらうことができる。アカウント作成時に、忘れずに以下の招待コードを入力しよう。

・招待コード
JOINWOTNOW

・招待コードの使い方
https://worldoftanks.asia/ja/content/guide/general/invite/

・招待コードの特典
M3 Light (USSR) + 熟練度100%搭乗員 +ガレージ
プレミアムアカウント3日間
500ゴールド
50,000クレジット
1時間クレジット+50%ブースター
1時間経験値+100%ブースター
※本コードの使用期限は2月28日まで