インタビュー

「Dead by Daylight」、ゲームディレクターMathieu Cote氏インタビュー

新キラー「The Spirit」は難易度は高いが、使いこなせれば非常に強力なキラー!

9月20日~23日 開催

会場:幕張メッセ

 現在、サービスが行なわれているWindows/プレイステーション 4/Xbox One用非対称対戦ホラーサバイバルゲーム「Dead by Daylight」を開発しているカナダのBehaviour Interactiveでディレクターを務めるMathieu Cote氏が、東京ゲームショウ2018に合わせて来日した。

 「Dead by Daylight」は、2016年6月にPC用タイトルとして販売が開始され、サービスが開始されるや否や大人気を博したアクションサバイバルだ。日本ではPS4版の配信が2018年の4月から開始となり、注目度も急上昇を続けている。

 4人のサバイバーが、1体のキラーから捕まらないよう逃げ続けるという非対称型のゲームデザインとなっており、圧倒的に不利な状況の中、サバイバーは仲間で協力しながらキラーから逃げ続ける。

 登場する殺人鬼の中には、有名なホラー映画から登場しているキャラクターも数多いことでも注目だ。例えば「13日の金曜日」のジェイソン、「悪魔のいけにえ」のレザーフェイス、「エルム街の悪夢」のフレディ、「ハロウィン」のブギーマンなどレジェンドキラー達が登場している。

 日本での人気が高まる中で、日本出身(?)のキラーの登場が心待ちにされていたが、このほど遂に追加された。今回配信が開始された新チャプター「断絶した血脈」は日本を舞台としており、登場するキラー「The Spirit」こと山岡 凜も奇妙な動きを繰り広げるジャパニーズホラーを体現した呪いに満ちたまがまがしい出来となっている。

 今回、Mathieu Cote氏へのインタビューの機会を得たので、ホラーへの想いから、ゲームの開発経緯、そして導入されたばかりの新キラー「The Spirit」についても聞いてみた。

【Mathieu Cote氏】
「Dead by Daylight」の開発チームのゲームディレクター。リーダーとしてディレクションを行ない、ローンチから2年経った今でも自身がプレーヤーとなり、ユーザー体験に耳を傾け真新しいアップデートを行なうなど開発に携わっている。

「Dead by Daylight」を作るきっかけは?

――日本は初めていらっしゃったのですか?

Mathieu Cote氏:初めてです。期待していた通りという感じで、素晴らしいなと思います。

――日本への期待とは?

Mathieu Cote氏:カナダは、日本とすごく離れていながら「こんなところかな?」と、常々イメージはしていたのです。例えば、日本というのはすごく快適で、皆さんすごく歓迎してくださって……というイメージを持っていたのですが、本当にその通りで。そして、やはり思っていた通り食べ物がすごくおいしいと思っています(笑)。

――ありがとうございます! 「東京ゲームショウ」の会場はご覧になられましたか?

Mathieu Cote氏:昨日、一昨日(20日,21日)に行ってきました。ビジネスデイだったので、割と静かな中で、いろいろと見て回ることができました。今日はインタビュー後にTwitchブースの方にいきますが、これまでの2日に比べるともっともっとビジーなんだろうなと思っています。

――今年は来場者がすごく多いらしく、「Dead by Daylight」のファンの方もたくさんいらっしゃると思うので、楽しみにしてください。

Mathieu Cote氏:やはり、こういったイベントに来ることの醍醐味のひとつというのは、ファンの方と直接会って、わくわくした気持ちを共感できるのが素晴らしいところだと思います。先ほどもスタッフと話をしていたのですが、コスプレをされている方が多くて。それもすごく楽しみにしています。

――それでは「Dead by Daylight」についてお伺いします。こういったホラーゲームをつくっていらっしゃるということは、もちろんホラー映画好きかと思いますがいかがですか?

Mathieu Cote氏:映画自体とても好きなのですが、もちろん、ホラー映画も好きですし、ストーリーもすごく好きです。ただちょっと私自身、わりと怖がりといいますか、何本もずっと見続けることができないという性格ではあります(笑)。

――おすすめのホラー映画とか、自分の好きなホラー映画というのはありますか?

Mathieu Cote氏:「CAVIN(キャビン)」なんですが、いわゆる純粋なホラーものというよりは、ちょっとコメディ要素も入っているので、それを今の質問でお答えするのは、ちょっとズルをしているかなという気がしなくもないのですが。ただ、ホラーの要素とか、楽しいコメディの要素もいろいろ入っているという意味では、本当におすすめだと思っています。

収録されたばかりの新チャプター「断絶した血脈」。怨霊と化した“山岡 凜”が住まう日本家屋が舞台となっている。新たに登場したキラー「The Spirit」から逃げ切れるだろうか?

みなでプレイしていてもコミュニケーションはとれない。孤独感も恐怖の演出の1つ

――改めまして、「Dead by Daylight」を作るきっかけというのはどこからきたのでしょうか?

Mathieu Cote氏:ホラー映画やホラーものをもとにした、何かそういった形のゲームを作ってみたいというのは、何年も何年も前から思っていたことはありました。文字通り、ホラー映画の世界の中でいろんな体験ができるような、ホラー映画を見ている時のドキドキ感を同じように体験できるようなゲームを作りたいなと思っていました。

 ですが、いろいろ試行錯誤はしていたのですが、なかなかいいアイディアが見つからなかったんです。ただ、“鬼ごっこ”というモチーフが浮かび、1人のすごくパワフルな強靱なキャラクターとあとは無力な逃げる人が対戦するという、バランスのとれていない非対称なん構成なのですが、このシステムでやってみたらすごく面白いのではないかというところに気が付きました。

 もともとはキラー1人に対してサバイバーも1人というシステムを考えていたのです。ただし、このサバイバーというのはライフはいくつかは持っているというシステムでした。それ自体も結構楽しかったのですが、いろいろやっているうちに、サバイバーが複数人数いて、お互い信頼できるのか? 他の人が助けてくれるのか? という事などがわからないながらも、お互い協力し合っていくというような新たなレイヤーを追加してみたときに、(ゲームとして)面白いものができたと感じました。

――人数的に非対称であるというのは、ゲームバランスをとるのが難しいと思うのですが、どういったところに苦労されましたか?

Mathieu Cote氏:バランスを取るというところは、実際のところ本当に悪夢でした(笑)。

 しかし、完璧なバランスのとれた、完全に調和のとれたゲームを作る必要も感じなかったし、それを求めているわけではありません。実際にプレイをする人が、いろいろな役割を試しながら、いろいろなバリエーションを楽しみながら楽しんでいただくというところが大事なんだろうと思います。ですから、ルールが決まっているスポーツではないんです。やはりこれはストーリーなんだということ。その中にはニュアンスというか、はっきりしないところというのもあるでしょうし、そういったところが楽しさを作っていくんだろうなと感じています。

 とは言いながらも、やはりフェアでなくてはいけないと思います。やぱりプレイをしている全員が、自分にも(勝つ)チャンスがあると思ってもらうのがすごく大事ですから、今まで皆さんがプレイしてきたデータというのは常にチェックをしています。例えば、どういうふうに皆がプレイしているのか、ビギナーからトップランカーまで、いろんなプレーヤーのフィードバックもいただいていますので、その中でどうやってフェアな環境を作っていくかというところについても尽力しています。

――やはり、ネットワークゲームですと、後からゲームに入っていきにくいというのはあるかと思うのですが、そういった初心者ユーザーへの配慮は、今も苦労されていますか?

Mathieu Cote氏:実は、ローンチ当時は、ビギナーに対するサポートは一切つけていなかったのですが、そこからいろいろやってはきています。ただやはり、初めて入ってくる人にとって、ある程度入りやすい、イージーであるというのは大事なのですが、同時にチャレンジングでもあるべきだと思います。最初こそ難しいけれども、いろいろな経験を積んで覚えていくことで、ひとつひとつ自分自身力をつけていけば、最終的に勝利を得た時により大きな達成感を得られるのではないかと思っています。

 もちろんこちらとしても、いろいろ学んでいただけるような場といいますか、ヒントは提供しようとしています。ただ、大事なのはプレーヤーが「自分で考えて、ここを出し抜くことができたんだ」というその達成感を感じていただくことだと思います。

――「Dead by Daylight」においてプレイしたくなる強力なフックとなるのが、おそらくホラー要素であり、そういった意味ではもっと多くのユーザーさんが入ってこれるチャンスがあると思います。実際ゲームの中に、ホラー映画の愛を感じるような小ネタが山のように盛り込まれています。例えば、そういったネタをゲームに盛り込む時に、スタッフ間で会議をしたりとか、いろいろアイデア出しを行なったりするのでしょうか?

Mathieu Cote氏:おそらくこれはホラー映画でも十分言えることだと思うのですが、やはりこういったホラーゲームで言えることは2つあると思います。 1つはライティング。明かりですね。そしてもうひとつは、音響の部分だと思います。ホラー映画では絶対なくてはいけないこの2つの要素だと思うのですが、ホラーゲームにも、実際のそのゲームのプレイの部分を楽しむことができるための重要な要素だと思います。ホラー作品の世界観、環境に入り込むためにも重要な2つの要素だと思います。そして「Dead by Daylight」の特徴づけているところなんだろうなとも思っています。

 特に、そのホラーな世界に入り込むためにどれだけの明るさが必要なのかというのが大事だと思います。そして、音声となっていきますと、例えば自分の好きな他の音楽をかけながらプレイできるようなゲームではありません。やはり、しっかりとヘッドフォンをかけながら音を聴かないと、ゲーム内で何が起きているかがわからない。例えば、キラーでプレイしているのであれば、サバイバーを実際に狩るために、音を頼りにサバイバーを探しにいくわけでしょうし、サバイバーであれば、キラーが自分のところに近づいているかどうかというのを音で判断するんだと思います。こういった要素がプレーヤーの緊張感というか、エモーションをかき立てるんだと思います。

――キラーが近くになってきたら、追いかけられているサバイバーの心音が鳴ったりというのは、そのあたりは気をつけて作られたというところなんですね。

Mathieu Cote氏:どれだけストーリーの中に没頭して、入り込むことができるかというのが大変重要だと思います。例えば、キャラクターに声を持たせないというか、自分の声を聴くことができませんし、プレーヤー同士対話することもありません。そういうことは、やり始めてしまうと、せっかく入り込んでいたフィクションの世界から突然リアルな世界に戻ってしまう、だからそれは避けたいと思っています。

――先ほど「生き抜くために協力をする」と仰いましたが、プレーヤー同士の会話をいれないのはな、わざとなのでしょうか? 無言の中で協力するという足かせのような状態を作ることが目的なのでしょうか?

Mathieu Cote氏:もちろん意図してサバイバー同士対話できないようにしています。ホラーの緊張感をリアルに体験してほしいからというのが1番のところです。ですから、実際にサバイバーは、「この場面で友人が助けに来てくれるんだろうか? それともここは自ら自分のことを守らないといけないのだろうか?」というわからない不安要素を持ちながらプレイをしなければいけない。一旦対話できてしまうと、その不安要素は消えてしまうと思います。

 もしかしたら一緒に遊んでいるのは自分の親友かもしれない、ベストフレンドかもしれないけれども、話せないという状況にあるわけですから、自分が危機に直面している場面で、「友は来てくれるんだろうか? それとも逆に自分が助けに行かなければいけないのか?」というのをいろいろと考えなくてはいけなくなります。

――孤独感も計算のうえでシステムに入れられているということなんですね。

Mathieu Cote氏:ゲームプレイのメカニクスと言うのでしょうか、ホラー映画と同じだと思います。例えばホラー映画だと登場人物がそれぞれ何かを探してバラバラになるようなシーンがあります。観ている側は「バラバラになったら、だめだよ、だめだよ!」なんて思いながら観ているわけですが、その同じような感覚をゲームの中にも持ってきたいと思っています。

――どうしてもホラーゲームだと1人でプレイするほうが孤独感が盛り込まれるように感じるのですが、多人数でプレイしているが故にコミュニケーションを遮断することで孤独感を演出しているんですね。なるほど納得しました。

Mathieu Cote氏:もちろんその孤独感はホラーにさらに火をつけるわけですが、そんな状況の中で、協力することで実際にクリアできた時の達成感もひとしおだと思います。

迫り来る 「The Spirit」! ドキドキと恐怖の瞬間だ!

――逆に殺人鬼側はがらっと変わると思います。いろんなキャラクターがありますが、作成時にクオリティとか気を付けていることはありますか?

Mathieu Cote氏:まずキラーのキャラクターを作る時には、すごくパワフルで観た瞬間に恐怖感を煽るようなイメージをすごく重要視しています。そういうキャラクターを作っていくうえで、いろいろ考えるのが、例えば「人はどんな悪夢を見るんだろう?」とかあるいは「ベッドの下にどんな怖いオバケが隠れているんだろうか?」など、そういった世界の人たちが共通で感じる怖い気持ち、もちろんある地域、国特有の怖いお話かもしれませんが、地域特有のものでも誰が聞いても怖いと思うような、そういったものを探しています。

――今までホラー映画からブギーマンやレザーフェイス、フレディなどが登場しましたが、そういったキャラクターを選択したポイントもそういうところからでしょうか?

Mathieu Cote氏:映画にでてきたキャラクターをオマージュとしてゲームの中で登場させていくわけですが、ある意味レジェンドな存在であるというところが大事だと思っています。もちろんゲームのメカニクスの中で動き回れるというところも大事になっていくわけですが、オマージュのような形でキャラクターを取り入れている時には、そのキャラクターをリスペクトする形で取り入れることが大切だと思います。

キラー側の視点。サバイバーをかなり追い詰めている

新キラー「The Spirit」は難易度は高いが、使いこなせれば非常に強力なキラー!

――今回、日本を舞台にした新チャプター「断絶した血脈」が収録されました。まずはなぜ日本のステージを入れたのでしょうか?

Mathieu Cote氏:ホラーファンは、ジャパニーズホラーもすごく好きだと思うんです。ジャパニーズホラーには特有の雰囲気や性質があると思いますので、そういったものを取り入れてみたいという想いがありました。そして、日本をベースにしたステージのチャプターを入れるのが、今まさにいい時だったなと思っています。それは、ちょうど日本のプレーヤーの数がすごく増えてきた時期でもありましたので、そういった意味でこのタイミングで日本のチャプターをご紹介することができたのは、本当に良かったと思っています。

新キラー「The Spirit」。そのまがまがしさという点では、これまでのキラーと比べても負けていない
引っ越し先が怨霊付きという不幸なお方、アダム・フランシス。サバイバーとして生き残ることができるかどうかはプレーヤーにかかっている
【Dead by Daylight | Shattered Bloodline - Spotlight】

――日本を再現するときに苦労した点や、注目して欲しいというところはありますか?

Mathieu Cote氏:もともとはカナダのチームと話をしていたところから始まるのですが、日本のホラー映画というと「リング」や「呪怨」といったタイトルが出てくるわけですが、「本当にこういった映画の雰囲気で実装していくべきなのか?」ということでちょっと判断が付かないところがありました。

 なのでこの「Dead by Daylight」の日本語バージョンを作る時には日本のプレーヤーにどういうものを入れて欲しいのか? 何が見たいのか? ということを色々聞いてみたわけです。そうしたら皆さんすぐに「こういうものを入れて欲しい!」、「こういうものが見たい!」と色々な反応をしてくださったので、そこからいろいろなディスカッションの作業が始まりました。

――ちなみにその時の意見というのは、例えばどういったものがあったのですか?

Mathieu Cote氏:たぶん、レスポンスの95%は幽霊や怨霊っぽいもの、呪いが入っていて小さい女の子がねじれた動きをするような、そういうものを入れて欲しいという意見が集まりました。

――確かに日本では「呪い」などを題材にした作品が思いますが、「Dead by Daylight」の場合ですとゲーム化するのは難しく、悩まれたのではないですか?

Mathieu Cote氏:そうですね、例えばキャラクターの動きなどに悩みました。髪の毛がどんなふうに動くのかとか? あるいは実際に切断されたような四肢などが浮いているように見えるのか? などをどのように再現していくかだと思うんです。いかにも幽霊のようなものなのだけれど、実体感もある。異次元の世界からきたキャラクターだというような要素もあるというところです。

 サバイバーと実際に対面する場面もあるわけなので、その場面では実体を持った、パワーを持った存在でなければならない。そういった側面はホラー映画でも同じなのではないかと思います。幽霊であれば壁をすり抜けても誰も不思議に思わないけれども、実際に実体を持って人を殺すこともできるわけですから、同じようなことだと思います。

――「The Spirit」において、デザインで苦労したところや動きのポイントを教えてください。また、ゲームの中でこのキャラクターを選ぶといいという優位なポイントがあれば教えてください。

Mathieu Cote氏:実は開発の段階で、どう見せるかというビジュアルな部分については、モデリングやアニメーション、特殊効果など、どの部門の人間も喜んでやりましたが、すごくチャレンジの多いキャラクターではなかったかと思います。例えば髪の毛……常に水中にあるような漂っているような髪の毛の雰囲気にする。例えば切断された体の部位が浮いているように見せるとか、指などがねじ曲がって特徴的な動きをするとか、そういう意味で難しい局面も色々あったと思います。

 実際に出来上がったキャラクターをプレーヤーが動かす場合、実際のところ難易度の高いキャラクターになっていますので、実は使いこなすためにはすごく難しいですね。選んだら自分が下手になった気分になるかもしれないですけれども、用意しているキャラクターは難易度の高いものからそうでないものまでいろいろあります。ただやはり新しいこの「The Spirit」も何度も練習していろいろ試していただけたら、たぶん最終的には最も危険なキャラクターになると思います。

――より慣れた人ほど楽しめるキャラクターだということですね。

Mathieu Cote氏:その通りだと思います。以前も似たようなコンセプトでナースのキャラクターを出しました。やはりこれも非常に難易度が高いのですが、使いこなしていくと非常に危険な殺人鬼になっていくという。同じように今回の「The Spirit」も本当にトッププレーヤーの方達が扱うことで、すごく危険なキャラクターになっていきます。

――存在こそが恐怖というのが1番このゲームの敵役としてはベストですよね。

Mathieu Cote氏:そうですね。

――ゲームとプレーヤーのデータはどのくらい取られているんでしょうか? 殺人鬼になりたいという人も多いでしょうし、逆に逃げ回りたいという人もいる思うのですが、比率としてはどんな感じなのでしょうか。

Mathieu Cote氏:それは一言では計れませんが、もちろん、新しいチャプターを導入すると、新しく追加されたキラーになりたいと思う人の方が多いですね。やはりそちらの方がおもしろいと思う人の方が多いので。新しいチャプターを導入すると、必ずキラーになりたい人が増えるのです。なので、その時はキラーになりたいなと思っていても、キラーになれないという瞬間が出てくると思うのですが、少し待っていただくと、だいたい数字的にはならされていくので、お待ちいただければと思います。

――キラーのなかで人気のあるキラーはどのキラーでしょうか?

Mathieu Cote氏:やはり今回は「The Spirit」を新しく追加しましたので、今この瞬間「The Spirit」を選ぶ人が多いのですが、やっはりずっと見ていきますと、もう必ずトップ2を守っているのが「THE TRAPPER」と「THE HILLBILLY」で、今「The Spirit」が上には来ていますけれども、おそらくまたこの「THE TRAPPER」と「THE HILLBILLY」が戻るんだと思います。

――先ほどもご自身おっしゃっていましたけれども、日本でのユーザー数が増えてきていると思うのですが、それはPS4版の勢いというところに感じられてますか。他に理由があるという風に感じていらっしゃるのかと。

Mathieu Cote氏:元々、PC版でもアクティブユーザーは相当数いたのですが、PS4のコンソールだけを使っているようなプレーヤーも多いわけですから、PS4版をローンチした時には、そこでやはり一気にユーザー数が増えたというのはあると思います。おそらく近いうちにパッケージ版も出しますので、その時にまた、ユーザー数はあがるのではないかと思っています。

「来年は3カ月ごとに新しいチャプターを追加していきたい」

Twitchブースでのイベントに出席したMathieu Cote氏。数多く集まったファンに向け、笑顔を見せた

――日本では最近とみに脚光を浴びているように感じますが、世界的にはもうずいぶんと長いこと運営されているタイトルだと思うのですが、今後、実現していきたいことや、盛り込んでいきたい項目などがあれば教えていただきたいのですが。

Mathieu Cote氏:少なくとも来年からは3カ月ごとに新しいチャプターを追加していきたいと思います。これは必ずやっていきたいと思いますが、これから先、さらにいろいろなコンテンツや、いろいろなイベントなどサポートを出すことができるようにチームの数や、中にいる人の人数なども増やしていきたいと思っています。

 イベントといいますと、数週間後にハロウィンの特別イベントというのがありますので、こういった(季節の)時々のイベントというのを、さらに増やしていきたいと思っています。こういったイベントというのは、参加される方々にすごく楽しんでいただける、本当に感動していただけるような内容をさらに作っていきたいと思います。

 あとは、6月に始めたストアですが、ここのコンテンツというのも増やしていって、例えば、コスチュームだったらみんなが求めているものを、本当にたくさんいろいろ増やしていきたいという風に思っています。

――規模を大きくしていかれるということなんですね。

Mathieu Cote氏:終わりなき……という感じだと思います(笑)。

――では、日本のコミュニティの方に向けてのメッセージを最後にいただけますか。

Mathieu Cote氏:まずは、個人的にもですけど、チームを代表して「サンキュー」というか、皆さんには本当に感謝しているということを是非ともお伝えしたいと思います。本当に、ここに来られていることを光栄だと思っていますし、こういう風に皆さんに迎えていただけているこの場というのは、本当に大切なものなんだというのを噛み締めています。あと皆さんにお伝えしたのは、是非とも「いろいろ見ててね」ということで、これからいろいろなことをさらに展開していきたいと思います。

――ありがとうございました!