インタビュー

「Dead by Daylight」新チャプター「貞子ライジング」開発者インタビュー

ジャパニーズホラーの代名詞「リング」とのコラボレーションで貞子はどう描かれるのか

【貞子ライジング】

3月9日 発売予定

価格:
PC版 720円(税込)
コンソール版 880円(税込)

 Behaviour Interactiveは、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC用非対称対戦型ホラーサバイバルゲーム「Dead by Daylight(デッド・バイ・デイライト)」の新チャプターとして、鈴木光司氏の小説「リング」および映画「リング」から着想を得た「貞子ライジング」を3月9日に発売する。

 「貞子ライジング」はダウンロードコンテンツの形で提供され、価格はPC版が720円(税込)、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch版は880円(税込)。「貞子ライジング」を遊ぶには別途ゲーム本編が必要となる。

 今回のチャプターでは小説、映画「リング」シリーズから貞子が「The Onryo(怨霊)」となってキラーで参戦する。また、映画「リング」、「リング2」で登場した浅川陽一が新サバイバーとして登場することも発表された。

 本チャプターでは鈴木氏の小説とオリジナルの映画に基づいて、貞子の怒りに触れた者の中で唯一の生存者、浅川陽一が大人になった世界が描かれているのが特徴となっている。貞子の呪いから逃れたはずの浅川陽一が「Dead by Daylight」の世界で再び貞子と関わりどんな物語が描かれていくのか注目だ。

【Dead by Daylight | 『貞子ライジング』 | 初公開トレーラー】

 また、本コラボレーションに伴い、映画「貞子」のプロデューサー今安玲子氏からは「日本発のホラーとして、霧の森へ参戦できることを大変光栄に思っています。長い黒髪に白いワンピースを身に着けた貞子は、悲劇の女性であり、美しく品格を感じさせながらもあなたを静かな恐怖に引き摺り込みます。彼女の特性を活かした表現を『Dead by Daylight』チームは追求してくれました。間違いなくこれまでにないチャプターになっています。キラー貞子に加え、『リング』を感じさせるアイテムもたくさんご用意しています。『Dead by Daylight』の世界観にどのようにフィットしていくのかを期待し、目のあたりにして震えてください」とコメントが寄せられてる。

 「Dead by Daylight」では、日本のホラーゲーム「バイオハザード」とのコラボレーションはあったが、日本のホラー小説、映画とのコラボレーションは今回が初めてとなる。そんな本チャプターについてディレクションを務めたBehaviour Interactiveのクリエイティブディレクター デイブ・リチャード氏にメールインタビューをすることができた。

 本チャプターでのキラーやサバイバーの特徴、そして本チャプターの魅力について伺ったので紹介したい。

クリエイティブディレクター デイブ・リチャード氏

小説、映画「リング」の世界をどう描くのか

――今回「リング」とコラボレーションすることになった経緯を教えてください。

リチャード氏:「Dead by Daylight」は、世界中のホラー文化をプレイヤーに紹介する場でもあり、日本を代表するホラー作品である「リング」を「Dead by Daylight」の世界に持ち込むことは以前から実現したいと思っていました。

 そのような中で、KADOKAWA様から弊社のゲームディレクターのマシュー宛に直接ご連絡頂く機会がありました。この願ってもないチャンスに、マシューは「是非やろう!」と二つ返事で承諾をし、今回のコラボレーションが実現しました。

――今回の「貞子ライジング」チャプターはどんな物語になりますか。そして本チャプターの魅力を教えてください。

リチャード氏:本チャプターは鈴木光司氏の「リング」作品に基づいています。私たちは可能な限り原作に忠実であることを目的として本チャプターを製作しています。作品に基づいてチャプターを製作する際、常に課題となるのが原作に忠実でありながら、新たなコンテンツとしての「Dead by Daylight」アレンジを加えることです。

 KADOKAWA様から浅川陽一のその後の物語を創造する機会をいただき、長い間待ち望まれつつも語られることのなかった物語を今回「Dead by Daylight」のゲームを通して紐解くことが本チャプターの魅力です。

――「リング」の貞子(The Onryo)が原作の特徴を再現されたキラーとして登場します。貞子(The Onryo)は原作のどういった特徴を再現されたキラーになりますか。

リチャード氏:ヴィジュアル的な要素以前に、常にゲームプレイを中心に置いた視点がキャラクターを創造する際にはキーとなります。我々が霧の森に持ち込む新しいキラーが誰であろうと、遊ぶのが楽しく、対戦するのが楽しい存在でなければいけません。“The Onryo(怨霊)”は、「Dead by Daylight」のキラーにお馴染みの暴力的なホラー要素を押しだしたスラッシャースタイルとは異なり、原作の貞子を忠実に再現しています。他のキラーにはない予測不能で不気味な能力を兼ね備えています。

【The Onryo】

――今回のチャプターはサバイバーとして映画「リング」で唯一貞子の呪いを受けて生存した浅川陽一が大人になって登場します。浅川 陽一はどんな大人になっていて、どんなサバイバーになっているのでしょうか。

リチャード氏:浅川陽一の「Dead by Daylight」での再登場は貞子の恐ろしい復讐から生き延びて「リング」から20年以上が経った今、語られることのなかった彼のストーリーに触れる初めての機会でもあります。

 現在海洋学者として活躍する彼の物語は、答えを求めて危険な海を進み、常人の理解を超えた領域まで進んでいます。

【浅川陽一】

――今回のチャプターを楽しみにしている日本のファンに向けてコメントをお願いいたします。

リチャード氏:私にとって「リング」とのコラボレーションはとても光栄な機会でした。「リング」を最初に見たときの衝撃は今でも覚えています。「Dead by Daylight」でプレーヤーたちが貞子を操り、サバイバーに呪いをかけるのを見られるのがとても楽しみです。本チャプターを通じて数多くの素晴らしいゲームプレイが生まれると思うとワクワクします! 日本の熱狂的なファンの皆さん、いつも本当にありがとう!