レビュー

コンソール版「The Elder Scrolls Online」レビュー

PS5やXbox Series S/XでタムリエルへGO!初心者も大歓迎!

【The Elder Scrolls Online】

11月15日よりコンソール版サービススタート

対応ハード:PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One

価格:
Base Game Edition:2,640円
Collection:8,778円
Necrom Deluxe Collection:9,900円

 ついにこの日がやってきた!ゼニマックス・アジアが11月15日、コンソール版の「The Elder Scrolls Online」(以下ESO)の国内向けサービスを開始したのだ。コンソール版で対応するハードはPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One。「ESO」はこれまで日本ではPC版のみがリリースされており、コンソール版は用意されていなかった。今回のリリースでついに日本でも「ESO」がPS5などで遊べるようになった。

 「ESO」はその名の通り、これまでナンバリングタイトルを5本リリースしている「The Elder Scrolls」(以下TES)シリーズのMMORPG。タムリエルと呼ばれる剣と魔法のファンタジー世界を舞台に、世界の脅威を解決するべく冒険するシリーズだ。4作目となる「The Elder Scrolls IV: Oblivion(オブリビオン)」から日本語版が展開しファンが増えたが、5作目「The Elder Scrolls V: Skyrim(スカイリム)」が爆発的にヒットし、多くの人がシリーズを知るようになった。

 筆者自身も「スカイリム」がきっかけでTESシリーズのファンになった1人だ。その後、旧作についての情報を調べたり、PC版の「ESO」についても、これまでかなりガッツリとプレイしてきた。

 今回は改めてコンソール版「ESO」のPS5版をプレイしてみたので、その感触などをレビューしていきたい。「ESO」はMMORPGとして非常に間口が広く、プレイしやすいゲームとなっている。そのため、オープンワールドやFPS視点のアクションが苦手な人でもあまり困ることなくプレイできるだろう。

 今回はあえて「TES」全体の知識も活かしてゲームの魅力を紹介したい。オリジナルの歴史物が好きな人や、世界観についての考察などが好きな人にも向くタイトルと言えるので、「ESO」をきっかけに「TES」シリーズの奥深い世界を知って欲しい。

 なお、コンソール版発売に際して、開発者へのインタビュー記事も掲載されている。こちらも初心者へのアドバイスがあるので参照してほしい。

「The Elder Scrolls Online」はTESシリーズのMMORPG
「ESO」の敵は最強デイドラ・プリンスのモラグバル!だが主人公が命をかけて挑めば死中に活あり!

タムリエル世界の膨大な情報と紡がれる歴史の数々がTESシリーズの魅力!

 「ESO」の前にシリーズ全体に少し触れておきたい。「TES」シリーズの魅力はとにかく広大なタムリエル世界の各所が緻密に描かれていることだ。街の情報やそのエリアに暮らしている種族の生態や考え方、神々や伝説になった英雄の話など、設定や情報が豊富に用意されている。こうした情報の一部は書籍の形でゲーム内で閲覧することが可能になっている。

 また、これまでのナンバリングタイトルでは1作目を除くといずれもタムリエルの一部地域を舞台にしているのもユニークな点だろう。例えば最新作のスカイリムは文字通り、タムリエルの北に位置するスカイリム地方が物語の舞台となっており、それ以外の地域の情報については、書籍を読むか街の人などの会話などから僅かに得られるのみとなっており、それらの地域にはいくことができない。

 さらには数千年ものタムリエル世界の歴史を用意しながら、実際にゲーム上でプレイできるのは新しい時代の一部のみだ。具体的にはナンバリングタイトルの1~3がタムリエル全域を支配する皇帝、タイバーセプティム7世の治世の時代、4はタイバーセプティム7世の死後の話で、5はさらに100年以上経過した後の話であり、プレイするほど歴史の重みを感じることができる作りになっている。

 種族についてもTESシリーズは個性的だ。まずエルフについては、ハイエルフ、ウッドエルフ、ダークエルフの3種族が存在し、同じエルフであってもそれぞれ全く異なる種族として描かれている。また、他のファンタジー世界では定番のホビットタイプの小人がおらず、その代わりにカジートと呼ばれる猫がベースの種族を用意。また、ドラゴンのような鱗や顔が特徴的なアルゴニアン、さらには通常のファンタジー世界では敵モンスターにされがちなオークも1つの種族として確立されている。

 人間については、ノルド、ブレトン、レッドガード、インペリアルなどが用意されており、同じ人間ながら、その性質や考え方、習慣などはそれぞれ特徴的になっている。プレーヤーはこれらシリーズでお馴染みの種族を選択して、キャラクターを作成し、冒険に出る事になる。

 本シリーズには9大神と呼ばれる神々がいるのだが、その下位の存在ながら不老不死で殺しても数百年後に復活するという高次元帯の存在としてデイドラ・プリンスが存在するのだが、彼らがちょくちょくタムリエルに悪さを仕掛けるのに対して、プレーヤーの操作する主人公は、時に神の助けを借りつつ、撃退していくのがTESシリーズの基本的なストーリーの流れとなる。

タムリエル全土のマップ。本作ではこの広大な大陸が冒険の舞台となる
TESシリーズと言えば書籍。建物やダンジョンにある本棚に本があれば読むことができるほか、机の上に置かれた本などを読むことができる場合もある
猫がベースのカジートもTESシリーズならではのユニークな種族といえる
一般的なファンタジー作品の多くでモンスター扱いされるオークが種族として選べるのもTESシリーズならでは

 こうした過去のナンバリングタイトルを踏まえた上で「ESO」をチェックしてみると、先ずプレイする時代はこれらシリーズから数百年以上も昔のタムリエルが舞台となっており、タイバーセプティム7世の先祖、初代皇帝タイバーセプティムがタムリエルを統一するさらに3百年も昔、皇帝が不在の時代が舞台なのだ。

 さらに遊べるエリアはなんとタムリエル全土! 一部地域は別途DLCの導入が必要になるが、これまでのシリーズが一部の地域のみプレイできていたのに対して、本作ではその全てに行き来することが可能。そのため、シリーズを1本でも遊んだ人なら、自分がプレイしていた地域の昔の状況が確認できるので、非常に興味深い。筆者が「ESO」をプレイした時は、もちろんスカイリム地域にも足を運び、数百年も昔のスカイリムを心行くまで堪能したのは言うまでもない。

 もちろん、シリーズ未プレイの人が「ESO」から新たにTESシリーズの深淵を覗いてみるのも面白いだろう。TESシリーズ特有の種族の生態系や、紡がれた重厚な歴史の数々は、多くのファンタジー作品に触れた人ほど刺激的に感じるはずだ。

ESOアカウントを用意して冒険の旅に出よう!

 コンソール版「ESO」では最初にESOアカウントが必要だ。アカウントを作成すると、次にプレイするサーバーを選択したり、プレイするキャラクター作成の画面に移っていく。同じアカウントで複数のキャラクターが作れるので、レベルが上がりすぎて退屈に感じたら別のキャラクターを作って再トライする事などもできる。

 PC版の場合、DMMのPC版を遊んでいた人については、別途アカウントを作成する必要がある。アカウントの作成はメールアドレスがあればOKなので作業自体は非常にシンプルだ。

 ちなみに海外向けのPC版アカウントを所有している場合は、同じアカウントを共有できるので、アカウント作成の作業は不要だ。ただし、キャラクターについてはプラットフォーム毎に作成する必要があるため、いずれにしてもコンソール版では新たなキャラクターを用意する必要がある。

 そして、北米や欧州など同じ地域のサーバーを選択した場合であっても、プラットフォーム毎にサーバーが異なる仕様のため、PC版で遊んでいるプレーヤーとのクロスプレイは行なえない点は注意が必要だ。

 PC版で作ったキャラクターを利用できないのは残念だが、一方で折角のコンソール版なので、心機一転、新たにキャラクターを作成してプレイするのがコンソール版「ESO」の楽しみ方の1つと言えるだろう。

アカウント作成はブラウザ上からでも行なえる
PC版アカウントがあればリンクも可能だが、DMM版アカウントはリンク不可である点には注意が必要だ
ESO画面上からでもアカウント作成が可能。メールアドレスの入力のみなので、作業はあっという間だ

 ということで、先ずはキャラクターメイキングからだ。なお、キャラクターの外観を設定する場合は、画面上の「R1/L1」操作で顔の細部や体格などの設定をすることになる。また、装備した状態や何も装備していない状態を見たい場合は、「R2/L2」操作で服装を変更して服を着た時の外観などを簡単にチェックできる。

 今回は、筆者がこれまでPC版でプレイした事のない種族をチョイスしてみる事にした。ハイエルフ、人間(ノルド)、アルゴニアンやカジートは経験済みだったので、ここはオークをプレイする事にした。オークは下顎から上向きに牙がむき出しになっているのがデフォルトで、どう頑張ってもかわいさとは無縁のごつい風貌の悪党ヅラの種族だ。

 種族を選ぶと確定するのが陣営だ。「ESO」の時代は、前述の通りタムリエル全土を治める皇帝が不在の時代となっており、そのため、地域/種族ごとに3陣営に分かれて、今でも攻防戦が続いている。「ESO」の魅力の1つは、この攻防戦の戦争にも参加できるところだ。

 簡単にまとめるとハイエルフ、ウッドエルフ、カジートの種族を選択した場合、「アルドメリ・ドミニオン」という陣営、ダークエルフ、ノルド、アルゴニアンを選んだ場合は「エボンハート・パクト」、ブレトン、レッドガード、オークの場合は「ダガーフォール・ガバナント」となる。

 メイキング時は先に陣営を選ぶ作りになっているため、予め種族を決めている場合は、その種族が属する陣営を選ぶ必要がある点には注意が必要だ。

 職業(クラス)は武器の扱いに長けるドラゴンナイトが比較的オーソドックスな戦士となるだろう。他にも隠密や刀剣の扱いに長けたナイトブレイド、回復のスキルなども使えて、放浪の騎士と称されるテンプラー辺りが戦士相当のクラスで、いずれも武器での戦闘を主としたクラスとなる。

 魔法をメインで使うクラスにはオーソドックスなソーサラーのほか、自然の守護者のウォーデン、死体を呼び出すネクロマンサー、防御や回復に秀でたアルカニストの4種類を用意する。

 今回どのクラスを使うか大いに迷ったが、暗殺屋のナイトブレイドをガッツリプレイしてみることにした。

 ここまでの設定に加えて、性別を決め、名前を決めたらいよいよ「ESO」の物語に突入だ。なお、キャラクターの名前はアルファベット以外は使えないので、その点も注意が必要だ。

キャラクターメイキングでは顔の細部まで調整が行なえる
最初に職業(クラス)を選択することになる
種族毎にどの陣営に属しているかが決まっているため、同盟の陣営を選んでから種族を選択する
なお、名前はアルファベットのみで数字も利用できない点には注意が必要だ

チュートリアルから面白い!

 こうして久しぶりに踏んだタムリエルの大地だが、先ずはチュートリアルからのスタートだ。ゲームを開始するとなぜか牢獄からのスタートとなる。TESシリーズが好きな人でこれまで「ESO」に触れた事のない人は、きっとこの牢獄スタートのシチュエーションにニヤリとなるはずだ。というのもTESシリーズでは、一部例外もあるが、基本的にいつも主人公は牢獄など囚われの身からのスタートとなるからだ。

 そこに現れた謎の魔術師ノリアンウェから声が掛けられ、牢が解放されるところから冒険がスタートする。後は彼女と会話しながら物語を進め、戦い方を学びつつ、ボスを倒すところまで進めればチュートリアルが完了するシンプルな作りだ。

 「ESO」シリーズでは、ファンタジーRPGによくあるキャラクターの能力を示すステータスがシンプルで、体力、スタミナ、マジカの3種類のみだ。物理攻撃重視ならスタミナ、魔法重視ならマジカ、敵の攻撃で死ににくくするには体力にポイントを割り当てて冒険を進めていくことになる。これらはレベルが上がるごとに増やす事ができる。

 基本操作も、通常攻撃がR2トリガー、防御がL2トリガー、さらにクラスごとに習得できるスキルを四角、三角、丸ボタンなどに割り当てられる。スキルはクラスに応じて攻撃のスキルを3つ割り当ててもいいし、仲間の回復や防御、または魔法操作を割り当てる。

 「ESO」の場合、クラスで得られるスキル以外に種族スキルや装備によるスキルなど、スキルの種類がかなり豊富に用意されているので、飽きてきたら異なるスキルを使って戦闘するなど“味変”がやりやすいのは「ESO」シリーズの魅力の1つと言える。ただし、同じスキルや装備を使い続けることで、スキル自体のレベルが強化されていく仕組みだし、同じスキルを一定期間使い続ける事でスキルが進化する「変異」もあるので、同じスキルをガッツリ使い続けることが、スムーズに強化するのに最適な方法だ。

 なお、チュートリアルの戦闘ではノリアンウェが後ろから常に回復魔法でフォローし続けてくれるため、何もしなくてもやられることはないくらい簡単な戦闘が続く。チュートリアルの段階で敵との戦闘の流れなど、基本的な操作はマスターしておくのがいいだろう。

チュートリアルでは戦闘の基本動作が学べる
チュートリアルのラストでは巨大ボスとの戦闘も楽しめる。ピンチの時はノリアンウェが回復魔法でサポートしてくれるので、ここでやられることはないだろう
強力な範囲攻撃が発生する前には画面上に分かりやすく範囲が表示されるので、かわしていこう
チュートリアル中にレベルが上がるので、スキルやステータスのポイント割り当てなども行なえる

 なお、チュートリアルで手に入る武器や防具は、その後から売ろうとしても1円の価値もないため、必要最小限の物だけゲットして、余計な物は持たないようにするのがいいだろう。ただし、壺などに入っているロックピックや、植物などの素材は多ければ多いほどいいので、時間に余裕がある人は壺を一通りチェックしたり、フィールド内をくまなく歩き回り、入手可能な素材をかき集めておくのもアリだ。

 チュートリアルの最後は、タムリエルの好きな場所に1度だけ移動できる、キーライトのギャラリーにたどりつく。このギャラリーのビジュアルが非常に美しい。室内の壁面に絵画のように各地域の映像が表示されており、近付くことで、移動先の地域の説明などが表示される。ノリアンウェもちょっとしたアドバイスをくれるので、地域の特色が分かりやすく、個人的にはテンションの上がる仕掛けになっているので是非、全ての地域の情報を確認してみてほしい。

 もし「ESO」のメインストーリーを最初に進めるなら、自身の陣営のあるエリアに行くのがいいだろう。そこで突如瞬間移動してやってくる謎の「フードの人物」と会話して、クエスト「コールドハーバーの魂なき者」をスタートすればOKだ。なお、瞬間移動する人が出現しない場合は、同じ陣営内の他のエリアに移動すれば出現すると思われる。

 地域間の移動は、特定の船や馬車の場所で話をするだけで簡単に移動出来る。しかも無料なので気兼ねなく移動できるのは嬉しいところ。また、ゲーム内マネーを使っての有料にはなるが、各地に点在する「旅の祠」に寄って発見しておくことで、どこにいても簡単に旅の祠にファストトラベルが行なえるのはありがたい。「旅の祠」同士の移動なら無料で行なえるのも嬉しいところ。フィールドを移動中に旅の祠を見つけたら迷わず寄って発見しておくようにしたい。

 チュートリアルを終えれば広大な世界が待っている。次ページではより奥深い魅力を紹介していこう。

チュートリアルの終着点は薄暗い中で幻想的な輝きを見せる部屋、キーライトのギャラリーだ。移動可能な地域が壁面に絵画のように描かれている
近付くとこんな感じでノリアンウェが地域の説明をしてくれる
同盟エリアを移動していると突然瞬間移動のゲートが開いて、謎の「フードの人物」が出現する。彼女に話せばメインストーリーが開始できる
地域間の移動は船や馬車を使うのだが、いずれも無料なのでありがたい
「旅の祠」を発見するとマップ上に見つけた旅の祠が常に表示されるようになる
旅の祠を使うことでタムリエル全土のどこでも無料で移動が可能となる
旅の祠以外の場所から移動するには、ゲーム内マネーが必要だ