「ワールドギミック」レビュー

ワールドギミック

パーティ編成の基礎知識、マルチプレイ要素などをチェック!

攻略に備えて! パーティ編成の基礎知識をチェック

 本作のバトルがユニークなシステムを採用しているのは前述のとおり。しかし、そのあまりの独自性ゆえによくわからないまま戦い、気づけば苦戦を強いられる、というのはプレイ序盤においてままある現象だ。本作のバトルの楽しさを十分に味わうためにも、パーティ編成の基礎知識を確認しておきたい。

●パーティの属性を整える

 最初に重要となるのはパーティ編成だ。本作のキャラクターには、敵味方問わず何らかの属性が設定されており、それぞれの属性間による与ダメージ、または被ダメージの優劣が存在する。属性の種類は火、木、水、闇、光、無の6種類。優劣については、火>木>水>火……と、まず3種類の属性間で設定されており、左側の属性が右隣の属性に対してのみ攻撃面で有利になる。また、闇と光はお互いに対して攻撃面では有利、防御面で不利な関係。そして、無属性はすべての属性に対して優劣がない。

 戦いの舞台となる各国にビジュアルイメージがあるのは先に説明した通りだが、それに合わせて各国に出現する敵の属性も設定されている。例えば、「和の国ジャピニオン」なら火属性、「騎士の国フランベルク」なら光属性といった具合だ。どの国がどんな属性なのかはステージ選択時のイメージカラーで確認できるので、パーティ編成時にはそれを目安に有利な属性を揃えておくのが基本、ということになる。

 この属性を整えるかどうかで、バトルの難易度は劇的に変化する。ただし最初の頃はキャラクターが十分に揃っていないことも多いので、そのような場合は敵と同じ属性を選んだり、優劣とは無関係な属性をパーティに組み入れて対処するのが無難だろう。

有利な属性で攻撃したときは与えるダメージが増加。逆に、敵の属性が自分に対して有利な場合は大きなダメージを受けてしまうので注意
バトル前にクエストを確認して属性をチェック。ただしドラゴニオンだけは属性が定められていない

●スキルの内容を確認

 属性の次に気にしておきたいのが、キャラクターが持つ「スキル」だ。このスキルには、戦闘中は常時発動している「パッシブスキル」と、戦闘中、任意のタイミングで発動させる「スキル(本文中では区別するため以下、アクティブスキルと呼称)」の2種類が存在する。どちらも重要ではあるが、まず注目しておきたいのがパッシブスキルだ。

 パッシブスキルは戦闘中であれば常にその効果を得られるもので、その内容は特定の敵へのダメージが通常よりも増えるなど、シールド(後述)破壊がしやすくなるなど強力なものが多い。便利ではあるが、一定以上のレアリティを持ったキャラクターのみしか備わっておらず、そういう意味では貴重なスキルとも言える。できればパーティ全員が何らかのパッシブスキルを装備しているのが望ましいが、特定の相手にのみ効果を発揮するパッシブスキルも多いので、そのあたりは注意して選びたいところ。

 一方、アクティブスキルは戦闘で規定ターン数が経過することで初めて使えるようになるスキルで、使用可能になったあとの発動タイミングは任意で行なえるのが特徴だ。その内容は攻撃、防御、回復など多岐にわたる。こちらもできればパーティ全員に備わっているのがベストだが、序盤においてはそこまで有無を気にすることもないだろう。

 それ以外にも、各キャラクターには攻撃回数というものが設定されているが、これは高レアリティのキャラクター以外はほとんどが1回のみなので、こちらも序盤においてはほとんど選択の余地はない。高レアリティのキャラクターを入手したときに改めて考慮すればよさそうだ。もちろん、攻撃回数が多いほど有利であるということは間違いないので、所持しているスキルとの兼ね合いも考えて選択することになるだろう。

筆者的に超強力だと感じたパッシブスキル「盾ブレイカー」。これを持つキャラクターが1人いるだけで戦闘はだいぶラクになる
アクティブスキルはここぞというタイミングで使おう。なお、いったん攻撃を開始するとそのターンはアクティブスキルを使用できなくなるので注意

●コストを計算しながらパーティ編成

 プレーヤーには、そのランクに応じた最大コストが設定されていて、パーティにはキャラクターは最大4人、かつ、キャラクターのコスト合計値が最大コスト内におさまるようにしか編成できない。ランクは各種バトルをクリアして経験値をかせぐことで上がっていくが、それでも最大コストの上昇幅は少ないため、序盤に高レアリティのキャラクターを多数所持していても、実際にはすべてを活用することは難しい。

 本作のバトルは同一ターン内に何度も攻撃を当てることで有利に戦えるようになるため、そういう点ではパーティ内には多くのキャラクターがいたほうがいい。ただし、高レアリティかつ攻撃回数が多いキャラクターがいる場合は、数よりも質優先ということで、高レアリティのキャラクター2~3人による精鋭パーティという手も考えられる。

 このあたりは非常に悩みどころなのだが、例えばパッシブスキルが強力なキャラクターであるなら、低レアリティのキャラクターを複数使うより、よほどいい結果を生むことも少なくない。これについては、手持ちのキャラクターの性能をよく確認した上で決めるのがよさそうだ。ともあれ、最初のうちは悩んでいても仕方がないので、自分の思うように編成していってもいいだろう。

初期メンバー(エクス、リリー、クオン)はコストの割に複数回攻撃、アクティブ・パッシブ両スキル持ちとなかなか優秀だ
コストが高いキャラクターにはそれ相応の強さもある。どう運用していくかは自分の戦略次第というところか

まだまだある! ゲームが広がるマルチプレイやレイドを楽しもう

 ソロプレイに慣れてきたら「マルチプレイ」や「レイド」といったコンテンツを試してみるのもオススメだ。基本的には、どちらもオンライン上でリアルタイムに他のプレーヤーと最大4人で共闘するもので、ソロプレイ時よりも得られる報酬がよくなる傾向があったり、ソロプレイでは獲得できない報酬があるなど、独自のメリットも用意されている。以下では、それらについて軽く触れておこう。

●クエストをみんなで協力して遂行するマルチプレイ

 マルチプレイは、同じバトルに対して、集まったプレーヤーがそれぞれのパーティを用いて順番にクエストを進めていく形式のコンテンツ。多人数で遊べる楽しさがあることはもちろん、それぞれのプレーヤーが自慢のパーティを持ち寄ることも多く、ソロプレイでは困難だったクエストもクリアしやすい。

 そのほかにも、特別な報酬を獲得できるクエストをみんなで楽しんだりとその利用法はさまざまだが、何よりも他のプレーヤーとのコンタクトもあるため、ソロプレイとはまったく違った楽しさが味わえるのが大きい。ゲストならAP(クエストプレイに必要なスタミナ)消費もないので、報酬かせぎには最適と言えそうだ。

多人数による共闘は、ソロとはまたちがった面白さがある。スタンプを使えば簡単な意思疎通も可能だ

●複数のパーティで強敵に立ち向かうレイド

 レイドは、強敵が出現する専用のバトルを、制限時間内にクリアするタイプのコンテンツとなっている。参加するためにはクエストを特定のシーンまで進める必要があるほか、参加するための専用アイテムを用意しなければならないなど、マルチプレイよりもやや参加条件が多い。

 最大の特徴は、強力な敵パーティを最大10人のプレーヤーが集まって倒すという内容だ。これは、マルチプレイと同様に、参加した各プレーヤーが自分の順番になったら、自らのパーティを操作しながら戦う形式で進行。最終的に、制限時間内で敵パーティを全滅させることができればクリアとなり、参加した各プレーヤーに報酬が贈られる。

 なお、レイドの報酬には、そこでしか入手できない「レイドトークン」というものがある。これはゲーム内通貨の一種で、特定の数だけ集めれば強力なキャラクターとの交換が可能というもの。もちろん、交換までの道のりは険しいが、パーティの戦力を増強したいのであれば、積極的に活用していくのがよさそうだ。

レイドにおいてピンチになったときに駆けつけてくれる味方ほど頼もしいものはない。お礼スタンプも忘れないようにしよう

 さて、今回は「ワールドギミック」の楽しさを、バトル部分に集中してお届けしてきた。本作に限らず、最近は他のゲームとの差別化を図るべくさまざまな要素を盛り込んでいるゲームも少なくないが、そんな中でも本作はかなりクオリティの高いコンテンツを提供している一作だと感じられた。

 最後に要点をまとめると「ギミックが盛り込まれた戦略的なバトルが非常に楽しいのでオススメ!」といった感じになる。とにかく歯応え十分な味のある作品なので、まずは一度、ダウンロードしてみてはいかがだろうか。

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(泊 裕一郎)