先行体験
寂れた町で元ヤクザがゆるキャラ事務所経営! 「プロミス・マスコットエージェンシー」プレイレポート
個性爆発のマスコットたちが活躍する異色のオープンワールドゲーム
2025年2月10日 23:00
- 【プロミス・マスコットエージェンシー】
- 2025年 発売予定
- 価格:未定
Kaizen Game Worksは、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC用ゆるキャラ事務所経営アドベンチャー「プロミス・マスコット・エージェンシー」を2025年に発売する。
本作は一癖も二癖もある個性強めなマスコットキャラクターと共にさまざまな仕事をこなしてお金を稼ぎ、町を発展させながら借金返済を目指すといったゲームとなっている。
後日Steamにてデモ版が配信予定となっており、今回はこちらを先行プレイすることができたので、基本となるゲーム内容や本作ならではの魅力などをお届けしていこう。なお、本稿でプレイするハードはPC版である。
独特な世界観と純粋なゲームの面白さがプレーヤーを引き込む
元ヤクザの主人公「菅原道真」は、義兄弟の命を助けるため敵対組織の要求を飲んで120億円という大金を渡してしまい、西日本すべてのヤクザから狙われの身となってしまう。
組長の計らいで、取引に失敗した道真の死を偽装して、ヤクザ殺しの祟りが蔓延するという死の町「過疎町(かそ町)」へ追放した。この過疎町で失った120億を稼いでいく――というのが大筋のストーリーだ。
そして本作の肝となる「マスコット」だが、着ぐるみ的なものかと思いきやそうではなく、大昔の地球で生まれて人間と長く共存している存在らしい。
見た目のみならずキャラ性も濃いヤツ揃い。切り落とされた指のようなビジュアルしている相棒の「ピンキー☆」はとにかく性格と倫理観が終わっていて、息を吐くようにブラックなことを口走るヤバいヤツだ。
他にも、いつも泣いている豆腐メンタルの「トーフ」や、ハードなアダルトビデオをこよなく愛する「トロロロ」など、デモ版に登場したわずか数体だけでも一切まともなマスコットがいない。このようなぶっ飛んだマスコットたちが活躍するのも他の作品にはない魅力である。
今回プレイしたデモ版はゲーム冒頭からのスタートではなく、マスコット事務所を立ち上げるシーンからスタートする。舞台となる過疎町は昭和時代の日本の田舎町をイメージしており、本作特有のヴィンテージな色合いがノスタルジックな雰囲気をうまく演出している。
ゲーム部分にも触れていこう。本作はオープンワールド形式を採用。ラブホ兼事務所を拠点に、ピンキー☆と共に広大なマップを軽トラで思いのままに駆け回り、遭遇するさまざまなイベントをクリアして返済資金を貯めていく。
オープンワールドのゲームだけに自由度は高い。指示される目的地に向かってメインイベントをクリアしてストーリーを進めるだけではなく、メインイベントそっちのけでマップを自由に探索してサブイベントに勤しむこともできる。
“車を走らせ続けるとガソリン切れで走行不能になる”、“障害物に衝突すると車がオシャカになる”といったようなリアリティを追求したゲームが近年多い中、このゲームは“リアルなんてクソ食らえ”と言わんばかりの設計。
本作にはガス欠なんて概念はないので永久に車を走らせられるし、しかもそれだけではなくターボブーストでマフラーから火を吹かして町を爽快に爆走することもできる。ほかにも、車体をジャンプさせて段差を乗り越えるなど、“リアリティを逆手に取ったゲームならではの面白さ”を追求した作品となっている。
手荒い運転で車にダメージを負う――なんてことももちろんなく、走行中に別の車と衝突しようが、川の中に潜ろうが、崖から転落してもピンキー☆が騒ぐだけで全くの無傷である。そんな荒唐無稽なバカバカしさも笑えるポイントだ。
マスコットの雇用と運用で目指せ120億円!
何をするのも自由といえども、お金が無くては始まらない。道端に落ちている財布やクレジットカードを拾い集めるという手もあるが、まとまったお金を得るにはマスコットをイベントに派遣してジョブ(仕事)を成功させなければならない。
神社の掃除やゴミ回収などの善良な行動で事務所のファンを増やすことで、いろいろな人からのジョブを受注できるようになるのだ。
ジョブを行なうには、まずは肝心なマスコットをスカウトしていく必要がある。マスコットはさまざまな場所に存在しており、事務所に加入させるには待遇の交渉で説得しなければならない。
仕事のギャラの配分やボーナス、休暇などかなり細かく決めることができる。好待遇であればあるほどマスコットは喜ぶが、その分事務所の利益が減ってしまうのでバランスが大事。契約内容は後から変更できないので先の経営状況をしっかり見据えて決断していきたい。
マスコットを仲間に加えたら、仕事先に派遣をしていく。仕事は時間の経過で進行していき、基本的には自動で働いてくれて勝手にお金が入ってくる。
しかし仕事にはトラブルがつきもので毎度滞りなく進むとは限らない。大量の蜂に襲われたり、害悪インフルエンサーに絡まれたりと、マスコットたちはさまざまなトラブルに見舞われる。
トラブルが発生すると電話でヘルプの連絡が入り、マスコットを助けるか助けないかを選択できる。無視すると報酬が減るなどのデメリットがあるため助ける方が良さそうだ。
トラブルは、カードゲームの様なシステムで対処していく。障害にはライフが設定されており、道中で手に入れた「ヒーローカード」を駆使して障害のライフを0にできればトラブル解決となる。
ランダムに配られるカードを使うことになるが、決められたアクション数(コスト)を消費しカードを使う必要があり、その中で障害のライフを削りきれるよう、カードを選んで出していくことが重要だ。カードによって各種数値が異なるほか、カードによっては使うとアクション数を増やせる効果を持つものもあった。
ここで使うヒーローカードは、ゲーム中のイベントを進めると入手ができ、どんなジャンルのトラブルにも対応できるよういろいろな種類のカードを集めていた方が良さそうだ。
車のカスタマイズや町の発展など、夢中になれるやり込み要素が満載
デモ版は行動範囲がある程度制限されており、全体から見たらほんの一部のエリアしか探索できない仕様となっている。一方で今回は一部分のみとなっていたが、かなりのやり込み要素が用意されているのをプレイしていて感じられた。
1つ目はプレーヤーが操作する軽トラのカスタマイズ要素。発明品を持って町中で逃げ回っている白い狐のような「オキツネサン」を捕まえることで、車の走行速度が上がったり、ゴミを収集してお金に替える新機能などが搭載され、フィールドを走り回るのがさらに楽しくなる。
町や事務所を発展させることも可能だ。発展させることで景色が変化し、事務所のファンを多く獲得できるようになるというメリットがある。発展の費用は高額なので資金を貯めるのにも熱が入る。
ほかにも、マスコットスカウトやヒーローカード集め、嫌われ者の町長の看板を破壊して回ったりと遊びの要素がとにかく膨大。製品版ではさらにいろいろな要素が出てくると思われる。
デモ版は一定時間で終了してしまうため、何週もプレイを重ねて過疎町の地を巡ったが、プレイするたび新しいイベントやスポットなどの新発見があって非常に遊び応えのある作品であった。
ブラックユーモア強めの作風で少々人を選びそうではあるが、自由度が高く広大なマップを探索するのが好きなオープンワールドファンはチェックしてみてはいかがだろうか。
Promise Mascot Agency (C) and R 2024 Kaizen Game Works. Developed by Kaizen Game Works Limited.