先行体験
スマホ版「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン」先行プレイレポート
「ドラゴンクエストX」がいつでもどこでもプレイできる! スマホ版ならではの機能も追加
2025年1月15日 00:00
- 【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン】
- 発売日:1月15日
- 価格:2,800円
- 【ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オフライン(有料DLC)】
- 発売日:1月15日
- 価格:2,400円
「ドラゴンクエストX オンライン」はMMORPGとして2012年に発売された「ドラゴンクエスト」シリーズの10作目のナンバリングタイトル。これのオフライン版「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン」が2022年にリリースされた。ゲームとしては「ドラゴンクエストX」のバージョン1を、グラフィックスやゲームバランスを調整してオフライン用のゲームとして新たに開発されたゲームだ。
「ドラゴンクエストX オフライン」は2022年にプレイステーション 5/プレイステーション 4/Nintendo Switch/Steam用として発売されており、2023年には「ドラゴンクエストX オンライン」のバージョン2にあたるDLC「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オフライン」も配信されている。
そんな「ドラゴンクエストX オフライン」が1月15日に、今度はAndroid/iOS用アプリとして配信される。有料DLCも同日に配信され、価格は本編が2,800円。DLCが2,400円。対応端末は、iOS13.0以降、Androidは11.0以降、どちらもシステムメモリ6GB以上の端末が推奨となっている。既存の作品をベースとしつつ、スマートフォン向けにフレンド機能などに調整を加えたものとなる。
このレポートでは「ドラゴンクエストX オフライン」を知らない人に向けて、そもそもどんなゲームなのか、そして今回発売されるモバイル版ではどこが変わっているのかを紹介したい。
舞台は5つの種族が暮らす世界、アストルティア
本作を知らない人のために改めて、本作の舞台設定を紹介したい。ゲームの舞台となるのは、5つの種族が暮らす広大な世界、アストルティア。主人公は最初そんな外の世界から隔絶された人間だけの村、エテーネ村で暮らしている。しかし、冥王ネルゲルの襲撃を受けて村は壊滅。主人公も命を落としてしまう。主人公の魂は光の神殿に運ばれ、そこで転生する種族を選ぶことになる。
選べる種族は「ウェディ」、「オーガ」、「プクリポ」、「エルフ」、「ドワーフ」の5種。各々特色があり、それぞれを説明すると、ウェディはウェナ諸島を拠点とする種族。青い肌で耳がヒレのようになっている。背中にもヒレがあり、人魚をほうふつとさせる。オーガはオーグリード大陸を拠点とする種族。赤銅色の肌で角としっぽがあり、両肩にも尖った突起があるパワータイプっぽい見た目をしている。プクリポはプクランド大陸に暮らす二頭身のかわいい種族。エルフは、エルトナ大陸を拠点とする種族。小柄な体つきで、背中には小さな羽がある。文化は和風で、拠点となる町には鳥居などがある。ドワーフはドワチャッカ大陸を拠点とする種族。プクリポについで小柄で、緑の肌と大きな耳を持つ。
種族は一度決めると変更ができないので、ここで悩む人は多いだろう。ステータスの差はないので、見た目で選んでも問題はない。後々メインストーリーですべての大陸を回るのでストーリーにも大きな差はないが、スタート地点に選んだ種族によっては、主人公が体を借りることとなる若者の死亡理由などが語られるので、そこに多少の差がある。また、筆者はウェディで始めたのだが、序盤で仲間になるヒューザが主人公の体の持ち主が死ぬことになる原因を作ったことに対し後悔するような独白をしたりと、どの種族を選ぶかで多少はNPCたちの反応に違いがあるようだ。
最初に選べる職業は6つ。ただし、いつでも転職可能
種族選択の際に初期の職業も選ぶことになる。職業は「戦士」、「武闘家」、「僧侶」、「魔法使い」、「旅芸人」、「盗賊」から1つを選ぶ。職業は、拠点都市の酒場にいるダーマの神官に話しかけることでいつでも変更することができる。ただし、レベルはそれぞれの職業ごとに上げる必要があり、初めての職業に転職するとレベル1からになる。
後半に開放される上位職に転職するには特定の職業でレベル30以上になっている必要があるので、スキマ時間を使ってちょこちょこと転職してはレベル上げしておくといいかもしれない。
装備に関しては、いずれの職業でも複数の武器種を選択できる。例えば筆者が選んだ僧侶は、スティック、槍、棍を選択できる。レベル上げの時にもらえるスキルポイントを使って武器の性能を強化していくことができるが、このスキルパネルも武器ごとではなく、職業ごとに3つの武器のスキルが入り混じっているのが特徴だ。
足が速い、NPCたちとパーティなどオンライン版との違い
オンライン版の「ドラゴンクエストX」は2012年に発売された作品であり、現在もサービスが続けられており、最新拡張パッケージはバージョン7まで出ている。オフライン版はこのうちバージョン1の内容にあたり、DLCの「眠れる勇者と導きの盟友 オフライン」はオンライン版のバージョン2の内容に相当する。
オンライン版との大きな見た目の違いは、クォータービュー固定の見下ろし画面であることと、キャラクターがデフォルメされた3等身の姿で描画されることだろう。システム面での大きな違いは、オンライン版はMMORPGであり、実際の他のプレーヤーと冒険を共にするのに対し、本作ではNPCとパーティを組めるところだ。オンライン版でもNPCとの共闘はあるが、イベント的な位置づけでありスキルや装備をカスタマイズすることはできない。オフライン版ではずっと仲間として一緒に行動してくれる。
オンライン版に登場する個性的なNPCたちと共闘できるのは、すでに彼らを見知っているオンライン版のプレーヤーにとっては嬉しいシステムだろう。NPCにはヒューザやフウラなど恒久的に仲間になるNPCと、ストーリー上で一時的に仲間になるものがいる。この中でもストーリー上で仲間になるNPCは戦闘後にHPとMPが全回復するので、非常に便利だった。
もう1つ、嬉しいことは、フィールドを移動する際に足がものすごく速いところだ。現状の「ドラゴンクエストX オンライン」ではアップデートによって足が速くなっているが、スタートした頃にはキャラクターの移動速度が遅く、少なからずストレスになっていた。それがオフライン版では最初から超高速で動いてくれる。マップにいる強いモンスターに近づくと襲ってくるが、それをすべてかわせてしまうくらい速い。おかげで、マップ上のモンスターと戦わずともスイスイ進める。
それではレベルが足りないのでは、と思うかもしれないが、ボスなどストーリー上で必ず戦わなければならないモンスターと戦っているだけで、かなりの経験値が手に入るので、少なくともレベル30位まではフィールド上のモンスターを乱獲するようなレベル上げはほとんど必要なかった。
歩いての移動だけではなく、岳都ガタラで手に入る移動用の機械ドルボードには燃料の概念がなく乗り放題だったり、フィールドのあちこちにあるいざないの石碑を開放することで、ルーラストーンで気軽に町との往復が可能だったりと、プレイしていてストレスになる部分が緩和されている。
バトルはマニュアルでもフルオートでも可能
バトル中は、「さくせん」によってキャラクターの行動をコントロールできる。作戦は全体にも個別にも設定が可能なので、ヒーラー役とアタッカーで作戦を分けることもできる。またパーティ全体をオート設定にすると自動的に戦ってくれる。オンライン版にあった移動干渉のシステムはなく、前後に並んで素早さの順に戦闘コマンドを発動するというシステムになっている。
バトルには攻撃と呪文のほかに、「とくぎ」という項目がある。その職業の専用技やスキルポイントを使って覚えた技は「とくぎ」から発動する。どの武器を装備して、どのスキルを覚えているかによって立ち回りが変化する。スキルはゴールドを消費することでいつでもふり直しが可能なので、武器を持ち換えた時には降り直しをするといい。
NPCは全体回復や全体支援技などプレーヤーよりも強力な回復を使うことができる上に足が早いので、オンライン版では結構苦労したスイの塔や神殿レイダメテスもサクサク攻略することができた。
モバイル版ならではの「フレンドのじゅもん」
本作にはプレーヤー同士がフレンドとなって、フレンドになったキャラクターを討伐隊として使用できるという機能がある。討伐には一定時間が必要で、報酬が手に入るコンテンツになっており、報酬は生産用の素材や、メタキン軍団コインという経験値がたくさんもらえるアイテムもある。
このフレンド登録が今回発売されるモバイル版では二次元コードで表示できるようになった。フレンド登録は相手のキャラクターを自分のフレンドとして登録するだけで、相手にはその情報が伝わらないので、SNSなどに二次元コードを投稿して気軽にフレンドを増やすことができる。
また、グラフィック設定やバーチャルパッド設定、必殺技の演出をオフにする機能など、環境に合わせたカスタマイズも可能になっている。
リリースセールでお買い得に手に入れよう
発売日の年1月15日から1月28日までの期間中は、本編が30%オフの1,960円、有料DLCが20%オフの1,920円で購入できるリリースセールが行なわれる。
今回、久しぶりに「ドラゴンクエストX」を触ってみたのだが、面白さはそのままに、オンラインの時に遊びにくいと感じた部分が改善されていると思った。10年を超える長い歴史を持っているゲームがベースとなっているだけに、遊びやすさの調整が細かい部分まで行き届いており、サクサクと進めることができた。
バージョン1は各種族の紹介的な要素が大きく、特に序盤は同じようなトーンで5つの物語が進むので盛り上がりに欠けると感じる部分もあるかもしれないが、DLCのバージョン2で一気に盛り上がっていくので、ぜひ続編となるDLC共々楽しんで欲しい。
そして彼らの行く末が気になるなら、オンライン版でさらに先のストーリーを見ることもできる。
(C) ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX
※画面写真は開発中のものです。