Xbox 360「Halo 4」、「Fable: The Journey」プレス向け体験会を開催
「大」感謝祭の注目作を一足先に体験! 開発者自らがゲームの魅力を紹介
日本マイクロソフトは、「Xbox 360 『大』感謝祭 2012 夏」の開催前日となる8月23日、日本マイクロソフト本社にて、Xbox 360専用FPS「Halo 4」と、Kinect専用アクションアドベンチャー「Fable: The Journey」のプレス向け体験会を開催した。「Halo 4」と「Fable: The Journey」は8月24日と25日に東京で、9月1日に大阪で開催される「Xbox 360 『大』感謝祭 2012 夏」にプレイアブルで出展される。今回はイベント開催に先がけて担当者から話を聞くことができた。
「Halo 4」は11月8日に発売されるFPSで、「Halo」シリーズの最新作。11月8日発売で、価格は通常版が7,140円、リミテッドエディションが9,980円となる。謎に包まれた惑星 “レクイエム”に降り立ったマスターチーフが、新たな脅威へと立ち向かう。開発スタジオをMicrosoft社内の343 Industriesに変えてから最初のナンバリングタイトルとして、様々な新しい試みが行なわれている。
「Fable: The Journey」はこれまでの「Fable」シリーズの外伝的作品となる。10月11日発売で、価格は7,140円。1人称視点で、全ての操作をKinectで行なうアクションアドベンチャーだ。戦闘や馬車の操作、魔法発動の仕草などを、実際に手を動かして行なっていく。本稿では2つのタイトルのプレビューと、開発者の想いを取り上げていきたい。
■ 謎だらけの状態に放り出されるチーフ。“寿命”を迎えるというコルタナを救えるか!? 「Halo 4」
Microsoft、「Halo」フランチャイズ シニア プロダクト マーケティング マネージャーのChris Munson氏 |
Munson氏のデモプレイと、「Spartan Ops」を体験できた |
「Halo 4」はMicrosoft「Halo」フランチャイズ シニア プロダクト マーケティング マネージャーのChris Munson氏による説明が行なわれた。内容はすでに動画でも公開されているキャンペーンモードの実機によるデモプレイと、Co-opの「Spartan Ops」の1ステージだ。こちらもE3で公開済である。キャンペーンモードの動画はこちらで掲載済みだが、改めて下記リンクでも掲載しているので参考にしてみてほしい。
「Halo 4」では主人公マスターチーフは謎の惑星「レクイエム」に降り立つ。この惑星には、これまでの敵コブナント以外に、「プロメシアン」という謎の敵がいる。彼らは地球やコブナントよりもさらに進んだテクノロジーによる兵器を持っている。彼らがどんな存在なのか、マスターチーフは何故この惑星に降り立つことになったのか、全ては謎に包まれている。これらを解き明かす、ストーリー性の濃さが本作の大きなセールスポイントだという。
そしてこれまでチーフの相棒として活躍していたAI「コルタナ」に寿命があることが明らかになる。寿命を迎えようというコルタナは、人格すらも保てなくなっていく。彼女を救う手立てがあるのか? というところも今作のストーリーの注目ポイントだ。様々な謎を提示しつつ物語が展開していくという。
「Halo 4」はキャンペーン以外にも、様々な対戦が楽しめる「War Game」と、Co-opの「Spartan Ops」がある。「War Games」は、宇宙船「UNSC インフィニティ」内での“戦闘演習”という形が取られ、様々なルールでの対戦が楽しめるという。対戦メニューに関しては詳細は今後とのことだ。
「Spartan Ops」ではスパルタンの新部隊「マジェスティック」の戦いが描かれる。プレーヤーはスパルタン部隊の1人としてレクイエムを探索する。「Spartan Ops」はマスターチーフとどのような邂逅を果たすのか、あるいは果たさないのか、というところも注目ポイントだ。こちらはXbox LIVEを通じて毎週、およそ10週間の新エピソードの配信が予定されている。
今回はE3から新情報はなく、例えば「ワードフォグ」や「マングース」といったこれまでも登場した乗り物は今作も登場するが、プロメシアンの新兵器は出るのかは秘密、という感じで、基本要素を改めて紹介するというものだった。新情報に関しては8月24日の「Xbox 360 『大』感謝祭 2012 夏」で発表されるという。
Munson氏は「我々は『Halo 4』の日本での人気にとても期待しており、皆さんにゲームを紹介できることをとても嬉しく思っています。日本はとても重要な市場であり、ファンの皆さんにワクワクしてもらいたい。是非、11月8日の発売日をお待ち下さい」と語った。
【E3 2012 「Halo 4 ゲームプレイ トレーラー」(字幕付) 】 |
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Munson氏のデモプレイでは、展開はムービーと同じだが、改めてチーフの置かれている状況を確認できた | ||
「Spartan Ops」は、「Xbox 360 『大』感謝祭 2012 夏」も4人のCo-opを体験できる |
■ 指揮者のように素早く手を動かし、敵の集団を撃破せよ! 「Fable: The Journey」
ライオンヘッドスタジオで本作のリードアーティストを務める齊藤崇人氏 |
齊藤氏はまるでオーケストラの指揮者のように両手を振り、敵を倒していく |
「Fable: The Journey」では開発元ライオンヘッドスタジオで本作のリードアーティストを務める齊藤崇人氏から説明が行なわれた。デモプレイの内容はE3のものと同じだが細かい部分が明らかになった。参考用にこちらで掲載した動画をもういちど掲載したい。
本作では右手で行なう攻撃魔法と、左手で行なう補助魔法がある。右手では連射力に優れた「サンダー」を基本に、火の玉をぶつける「ファイアー」、槍を投げる「シャード」といった魔法がある。
手を構え前に突き出すようにするとサンダーが発射される。最初は狙ったところに当てるのは難しいが、1度発射した弾を引っ張るように操作すると弾がカーブして当たるという効果がある。
サンダーを発射する構えのまま手を振ると「ファイアー」になる。当たると広い範囲に効果を及ぼし、集団を攻撃するのに有力だ。また、やり投げのように後ろに手を引くと「シャード」となる。こちらは1発の威力が大きい。
左手は突き出すことで敵を捉え、そのまま敵を押したり、引きずり倒したりできる。ゾンビの手をひき抜いたり、敵の盾をはぎ取ったりも可能だ。敵を上に跳ね上げ、サンダーで攻撃などもできる。また胸元に手を持って行くことで、敵の攻撃を防御することもできる。敵が投げつける攻撃を跳ね返すことも可能だ。
戦闘はかなり忙しい。今回体験したのはゲームの中盤と言うこともあってか、両手を使った戦いが求められた。敵の攻撃をかわしながらきちんと敵を減らしていかなくてはピンチに陥ってしまう。ボスの「トロール」は大きな石を投げつけ、さらにザコ敵を召喚するという強敵だった。
一定の敵を倒すとアップグレードが可能になる。アップグレードは必ず2つが提示される。「サンダーを強化する」、「魔法ゲージをアップさせる」といった形で、プレイを続けていくことで、自分の得意な戦い方を見つけていく、という形だ。
さらに齊藤氏による闘技場でのデモプレイも見ることができた。齊藤氏はまるで指揮者のように手を振り、攻撃を防ぎ、的確に敵を撃破していく。ゲームに慣れたプレーヤーの戦い方はかなりスマートで、感心させられた。個人的には、今回いきなり中盤をプレイしたため、かなり難しいゲームだという印象を持ったが、齊藤氏のプレイを見て、ゲームに熟練する楽しさを見ることができた。
デモプレイの後のインタビューではこれまでの「Fable」シリーズからのグラフィックスのタッチの違いを質問してみた。前作まではカートゥーン的な雰囲気があったが、今作はリアル寄りだ。齊藤氏は今作は1人称視点になることもあり、雰囲気が多少変わっているが、例えば「窓枠は必ず直線ではなく、ぐねぐねと曲がっている」などの、曲線主体の世界の描画の仕方や、ブラックユーモアなど、作品の根底を支えている作風は全く変わっていないとのことだ。
これまでの「Fable」シリーズはZ指定で、キャラクターの濃密な愛情表現なども含めて大人向けであったが、今作はKinectタイトルということもあり、過激な表現は押さえられている。ただし、ユーモアは変わらず、また“馬”に愛情を注ぎ込める要素があるという。本作は「Fable: The Journey」という名前そのまま、馬車による“旅”に大きくフォーカスされているが、馬車に乗っているとき、敵の攻撃を受けてしまうのが馬だという。プレーヤーは馬を守りつつ進まねばならない。
そして宿など馬が休憩できるところでは、Kinectで馬に刺さった矢をひき抜いたり、ブラッシングする仕草をすることでい馬を癒やし、ねぎらう。馬との絆が本作では重要になるとのこと。また馬車に他のキャラクターを乗せ、彼らとのドラマも注目とのことだ。これまでの「Fable」は自由度の高さが売りだったが、今回は展開は固定であるが、そのストーリーはドラマチックだという。
馬車での冒険だけに単純に旅する道のりは、これまでの3倍以上に広く、海辺や、石灰岩の追い地域、謎に包まれた寺院など、主人公は様々な場所を巡っていく。本作は「Fable III」から50年後の世界を扱っており、「Fable III」に関係が深い場所も出てくるという。齊藤氏に「特に見てもらいたいところは?」と質問すると、「僕が直接手掛けたところもありますが……全部です」とのことだ。世界の描写には齊藤氏をはじめとしたグラフィックススタッフが力を込めて取り組んだという。
開発会社のライオンヘッドスタジオでは、中心人物であるピーター・モリニュー氏が本作の完成前に退社してしまっている。しかし彼の新しい職場もライオンヘッドと同じ区画であり、本作にもアドバイザーとして様々な助言を行なっているという。本作は開発当初は虚空に呪文を描き込んだり、手で複雑な仕草をするなどモリニュー氏の魔法への思い入れを強調した作品だったが、今ではよりエキサイティングな戦闘が楽しめる方向にシフトした。両手を巧みに使い、並み居る敵を素早く見事に倒していく、という爽快感にフォーカスした作品になったという。
最後に齊藤氏はユーザーへのメッセージとして「ただ撃つだけでなく、右手と左手、様々なスペルを使いこなす奥深いゲームです。これまでの『Fable』ファンに満足頂けるストーリーもありますし、たっぷりと楽しんでもらえるKinectゲームとなっています。ご期待下さい」と語った。
【「Fable: The Journey」トレーラー 】 |
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チュートリアルステージから、ボスのトロールとの体験までを体験できた。「Xbox 360 『大』感謝祭 2012 夏」でも体験できるという | ||
こちらは、次々と敵が現われる闘技場。齊藤氏の巧みな魔法で敵が倒されていく。「こんな風にうまくなりたい!」と思った |
(2012年 8月 23日)