セガ、PSP「シャイニング・ブレイド」発売記念抽選会開催
「シャイニング」シリーズファン感謝イベントも開催決定
株式会社セガは、3月15日にPSP「シャイニング・ブレイド」を発売したことを記念し、恒例となっている発売記念イベントを秋葉原・クラブ セガ 秋葉原 新館と大阪・セガ難波アビオンにて開催した。このイベントは、対象店舗にて本作を購入し、そのレシートを持参した人がクジを引けるというもの。A~F賞までの賞品のほか、参加賞がもらえる。
取材に訪れたクラブ セガ 秋葉原 新館では、お昼休みの時間、数多くの来場者がクジを引いていった。中には1人で複数本まとめて購入したレシートを持ち、何度もその場でクジを引く人や、1回クジを引いてからまた店舗に行きソフトを購入、改めて会場を訪れてクジを引く人など、熱心なファンの姿が見られた。セガ関係者にお話を伺ったところ、「シャイニング」シリーズの発売記念イベントではこのような熱心なファンが多いとのことだった。取材中にA賞となる「Tony氏直筆サイン入りキャラクターイラスト複製原画色紙」を引き当てた人もいた。
また、参加賞として配布されたクリアファイルの中には、「シャイニング」シリーズのファン感謝イベントの開催告知チラシが封入されていた。「シャイニング ファン フェスタ 2012spring」というタイトルで、シリーズに登場する豪華声優陣をゲストに向かえ、笑いありドラマありの見ごたえあるステージイベントや会場限定グッズに販売など、ファン必見のイベントとなると記されている。詳細は今後公式サイトで発表される。
これだけではなく、AC「シャイニング・フォース クロスエリュシオン」も本日から稼動を開始、アニメ「シャイニング・ハーツ」も4月から放映と、様々なメディアで「シャイニング」シリーズに触れることができそうだ。
賞品一覧 | 開店直後から行列ができていたそう |
■ 澤田 剛プロデューサーにミニインタビュー
本作のプロデューサーである澤田 剛氏にお話を伺うことができた。
● まず、ソフトが発売になっての率直な感想などをお願いいたします。
セガがハードメーカーを辞めて、ソフトウェアメーカーになってから、新生「シャイニング」シリーズとして、「シャイニング・ソウル」からこの3月末で10周年の節目になるんですよ。その最初から関わってきて、「シャイニング」シリーズを復活させて、いろいろ試行錯誤しながら続けてきたんですけれども、「シャイニング・ブレイド」はその集大成として1つの区切りというか、セガとして「シャイニング」シリーズはこうだろう、といった答えが導きだせたのかな、というのが本作だと思っています。
● 本作の見所は?
私自身が直接携わってきて、Tonyさんをキャラクターデザインとして据えたシリーズとしては、今までにない新しいユーザー、とくに中高生を中心にしたユーザーに訴求する、「シリーズを若返らせたい」という思いがあったので、キャラクターの魅力を前面に押し出していく系統という中では、今までのシリーズでも試行錯誤してきた結果ゲームシステムがそれぞれ違うんですが、今回のゲームシステムはまた異なっていて、システム的な統一感はなかったんですけれども(笑)。今回は、キャラクターやストーリーの魅力をユーザーに味わっていただくには本当にいいシステムになっているので、よくできたな、と思います。次やるとしたら、今回のシステムのブラッシュアップというかバージョンアップというか、あまりブレずに、そろそろシリーズとして落ち着いていきたいというか(笑)。
10年目ということで、新たなシリーズのスタートとかな、と思っています。
● 開発していく上で苦労した点は?
Tonyさんがデザインを手がけたシリーズ作は、今まですべてデフォルメキャラクターで、2Dでやっていたんですが、今作で初めて3Dで、等身もTonyさんのデザインどおりのものになっています。そこをどうするか。キャラクターの魅力で引っ張ってきたシリーズなので、それを3D化する、イラストのイメージをそのまま3D化するのは苦労したところです。開発ががんばってくれて、PSPなんですけれども、キャラクタモデルがよくできているというか、きれいに描けているので、動かしていても楽しい感じにはなっているかな、と思います。
● 澤田さんのお気に入りのキャラクターはありますか?
あまり言うとひいきしていると言われてしまうのですが(笑)、今回はアルティナかな。Tonyさんも1番のお気に入りで。結構いいかなと思っています。旧作のキャラクターもかなり登場してきますが、Tonyさんと話をしていても、「作ってきた身としても、5人パーティで、誰を育てるか結構悩むよね」という感じですね。社内でプレイしているスタッフでも、パーティメンバーが全員違うんですよ(笑)。能力で選んでいる人もいれば、趣味で選んでいる人、獣人ばかりという人もいて。僕の場合は元気系のキャラクターが好きなので、今作のキャラクターの中では元気系ツンデレキャラとしてアルティナがお気に入りではあります。性格的なところかな(笑)。
● 今作では「歌」が特徴かと思いますが、そのこだわりは?
声優さんのキャスティングにあたって、今のゲームやアニメのトレンドの中で、シリーズとして結構出演していただいている水樹奈々さんをはじめ、もともと声優さんとして存在感のある方々に、どんな歌を歌ってもらおうかな、ということをかなり考えましたね。
開発内では、世界観にあわせた楽曲作り、というテーマがあったと思うんですが、実際に聴いてもらうとおわかりいただけると思いますが、わりとアニソンっぽいというか、若干そっちに振ってあったりするので、アニメファンの方には入りやすいと思います。曲によってはアイドルっぽいものがあったりするので、世界観ブチ壊しというか、メチャメチャシリアスなのに、すごい歌で倒されていくのはかわいそう……というのもあったりして、その点ではキャラクターを味わってもらおうというところにより重点を置いているので、人によって楽しみ方は違ってくるのかな、と思います。曲のジャンルはいろんなバリエーションがあるので、バラードやポップスっぽいものがあったりとか、10曲以上入っているんですけれども。中には「電子の歌姫」っぽいやつもあったりします(笑)。「ジャンルを変える」というところは注意したというか、工夫したところですね。
● ファン感謝イベントの開催が決定したということですが……?
「シャイニング」シリーズはこれからかなり広く展開していく予定となっています。「シャイニング・ブレイド」だけでなく、今日からアーケードの「シャイニング・フォース クロスエリュシオン」も正式稼動しているので。「春のシャイニング祭り」と称していろいろな発表をしているところです。その1つが「シャイニング ファン フェスタ 2012spring」ということで、今年イベントで声優さんをゲストに迎えて、シリーズファン向けの感謝イベントを開催します。まだ完全に決まっていない部分が多いので、細かいところはこれから発表しますので、期待していていただきたいのですが、キャラクターのブランドとして、「シャイニング」シリーズを幅広く展開していきたいと思っています。
もちろん家庭用タイトルも、次もやりますし、オンラインやソーシャル、ラジオ番組なども始まったりとか、4月からは「シャイニング・ハーツ」のアニメも始まります。そういう意味ではいろんなメディアで「シャイニング」シリーズに触れる機会を作っていこうというのが、今回のコンセプトになっています。セガ的にはわりと前のめり(笑)でやっていて、いろいろ大変なことになっているなというのが最近ですが(笑)。これからもいろいろやっていくので、ぜひ、「シャイニング・ブレイド」からこの世界に入っていただきたいなと思っています。
● 今作のボリュームは?
メインストーリーをクリアするだけだと30時間程度ですね。それに加えて、キャラクターごとのサブシナリオが何段階か用意していますので、途中でサブシナリオも進めていくと、70~80時間かかるかな、というボリュームになっています。キャラクターが20人以上仲間になりますし、モードチェンジなどもありますので、トータルで30以上種類がありますので、全部育てるのが結構大変なのと、「好感度」を上げていかないとサブシナリオが発生しないので、全キャラ満遍なく、ということになると結構時間がかかると思います。
● 最後に一言お願いします。
PSPという若いユーザーさんも多いプラットフォームなので、「シャイニング・ブレイド」は新しいユーザーさんにも遊んでいただけるよう、世界観の部分などを再構築して、初心者の方にも入りやすいようにかなり配慮して作っています。そういった意味では集大成ではあるんですが、私達としては、新しい「シャイニング」シリーズとして羽ばたいていきたいな、スタートラインかな、と思っているので、特に今までシリーズに触れてこなかったユーザーさんにも遊んでいただきたいなと思っています。
(C)SEGA
(2012年 3月 15日)