スパイク、PS3/Xbox 360「DEAD ISLAND」完成披露発表会を開催
稲船氏、飯塚プロデューサーにゾンビの心得を語り、協力プレイ
株式会社スパイクは10月19日、東京・六本木のニコファーレにて、プレイステーション 3/Xbox 360用アクション・RPG「DEAD ISLAND」の完成披露発表会を開催した。「Dead Island」は10月20日に発売予定で、価格は8,190円。CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)。
スパイクで本作のローカライズプロデューサーを担当した飯塚康弘氏 |
ゲストとして登場したcomceptおよびinterceptのCEOを務める稲船敬二氏 |
「DEAD ISLAND」は楽園のような南国の美しい島「バノイ島」を舞台としたアクションゲーム。プレーヤーは、突如発生した原因不明のゾンビのアウトブレイクにより、楽園から地獄に変わったバノイ島で、島を脱出するためにゾンビと戦いを繰り広げていく。プレーヤーキャラクターは4人用意されており、それぞれ得意な武器が異なる。生き残った人からクエストを受け、戦いを繰り広げて行く中でスキルを成長させていくことができる。
完成披露発表会は「バノイ島観光ツアー」という形式になっており、観光ガイドのようなアナウンス、会場は全体のモニターに南国風景を映し出し、白い椅子に水着の美女がほほえむという、凝った舞台演出を行なっていた。最初にアロハを着た司会が楽しげにバノイ島を紹介していると突然舞台が暗転、ゾンビが現われ美女達は悲鳴を上げて退場する。実はこのゾンビこそがスパイクで本作のローカライズプロデューサーを担当した飯塚康弘氏だ。ゾンビのメイクは2時間以上かかったという力作。
飯塚氏は「ゾンビを題材にした映画やゲームはあるが、本作が1番ゾンビが美しい作品だと思っている」と本作への思い入れを語った。照りつける太陽、青い海、白い砂浜……天国のような島に、いてはいけない血塗れのゾンビが徘徊している世界観こそが最大のセールスポイントだ。
そしてローカライズにあたり、飯塚氏は吹き替えを選択した。「助けて」と言った声を頼りに生存者を探したり、視界外から声をかけられたりすることも多く、臨場感を意識しての選択だという。こだわるユーザーのために英語音声も収録されており、字幕もON/OFFができるという。
本作は5年近く前に制作が発表されたが、そこから音沙汰がなかったという。今年の頭に開発元から連絡があり、飯塚氏はすぐにスパイク社内でプレゼンを行ない、これまでのタイトル以上のスピードでパブリッシングを行なうことが決定した。飯塚氏はこの作品の序盤の、青い海から数体のゾンビが全力疾走で走ってくるシーンに衝撃を受けたそうだ。
飯塚氏に続いてゲストとして登場したのは、株式会社comceptおよび株式会社interceptのCEOを務める稲船敬二氏。カプコンで「デッドライジング」シリーズのプロデュース、「バイオハザード5」のエグゼクティブプロデューサー等を担当、そのほかにも数多くの有名タイトを手掛けた人物だ。稲船氏は「ゾンビマニア」を自認しており、飯塚氏にはゾンビの歩き方もレクチャーしたという。
稲船氏は本作のファーストトレーラーが公開されたところから注目しており、スパイクがパブリッシングを行なうと聞いたときにはうらやましいと思ったという。稲船氏は本作の魅力について「リゾート地という明るい場所にゾンビという暗い存在がいるのは、すごくコントラストがきいていていいと思う。マップも広くそれがいいゲーム性になっている」と語った。
ここから、稲船氏と飯塚氏、さらにスパイクのスタッフを加えて協力プレイが実演された。「DEAD ISLAND」ではキャンペーン中にいつでも他のプレーヤーを招いて最大4人の協力プレイが行なえる。フレンドだけでなく、オープンの状態で参加者を募ることもできる。ただしマッチングできるプレーヤーは日本国内に限定したものになるという。
「DEAD ISLAND」では4人の主人公が登場する。サムBという男性は鈍器が得意。シアンという女性はナイフや刀などを持つと強い。ローガンは武器を投げるので上級者向けだ。もう1人の女性のブルナは重火器が得意だが、重火器は入手する機会が少ないため、こちらも上級者向きといえる。稲船氏は事前にプレイした際にローガンを選び、その難しさに手こずったという。今回はサムBを使った。パワフルな上、体力が自然回復するキャラクターだ。
本作は広大なバノイ島を自由に歩き回れる。リゾート地の砂浜や豪華なホテルの他、建物が密集するスラム街やジャングルなどもある。生き残るためには4人で固まって移動するのがいい。場所によっては生き残りがいて、クエストを受けることもできる。クエストにはメインストーリーを進めるメインクエストと、サブクエストがあり、マップ画面でクエストを受けられる場所を調べることができる。
4人での協力プレイの場合は、お互いをカバーして戦うことが可能だ。味方の体力が減ってる場合、自分のアイテムを使って回復させることもできる。味方の攻撃は基本は当たらないが、グレネードの等の爆風は味方を巻き込んでしまうので要注意だ。この他、クエストなどで武器の設計図を入手することもできる。釘とバットを組み合わせると釘バットになる。今回は敵に電撃を与える剣と、刃を赤熱化し敵を燃やす斧を持っての戦いとなった。もちろんプレーヤー間での武器の交換も可能だ。飯塚氏から炎の斧を渡してもらった稲船氏はゾンビを赤熱化した刃で切りまくり、「まるでグフになったようだ!」と嬉しそうだった。
稲船氏はユーザーに向けて「ゾンビファンはぜひ買ってもらいたいですし、そうでない人もこの作品でゾンビの魅力に気づき、他のゾンビゲームや映画を見てほしい」と語った。飯塚氏は「僕自身は本作を何度もクリアしていますが、明日からは1ユーザーとして参加して、オンラインで皆さんと遊びたいと思っています」と語った。
この後の質疑応答で稲船氏に「この作品が、稲船氏の次の作品に影響を与えたりするのか?」と言う質問をしてみた。稲船氏は「僕は色んなゾンビゲームを手にしますが、作品によっていいところも悪いところもある。今後もし僕がゾンビゲームを作るんであれば、参考にしていこうと思った作品でした。むしろこういうゲームをやると『作りたいなぁ』とうずうずさせられます。やりたい、というよりも作りたいと思ってしまいます。いい刺激になりました」と答えた。
ちなみに会場外のロビーでは、試遊台の他に、ゾンビ化した人やバラバラの人体のパーツの模型を展示していた。「ゾンビ鶏肉のバノイソース煮込み」といった料理や、「デッドアイランド」といったカクテルを出しており、こちらもこだわりを感じさせた。
飯塚氏と稲船氏、スパイクスタッフ4人による協力プレイ。稲船氏はゲームに集中しすぎて言葉が少なくなってしまった | ||
水着美女がくつろぐ南国風ステージに、ゾンビ姿の飯塚氏が登場。イベントの最後に美女達はゾンビ化して再登場した | ||
会場の外も、作品の世界を再現。料理に手をつける人は少なかった |
【プロモーションムービー】 |
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【スクリーンショット】 | ||
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生き残りのための凄惨な戦いを感じさせるスクリーンショット |
(2011年 10月 19日)