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セガネットワークス、事業戦略を発表
「スマートフォン用タイトルのハイスペック化は不可避」
(2015/2/19 22:47)
セガネットワークスは、2月19日に開催した事業戦略発表会で新作タイトルだけでなく、ゲーム制作における同社の今後の事業方針をはじめ、マーケティング支援ツール「Noah Pass」などについても発表を行なった。
基本的にはB to Bの話題であるため細かくはお伝えしないが、ゲーム制作に関する話題などについてはゲームファンとして気になるところではあるため、お伝えしておく。
「スマートフォン用タイトルのハイスペック化は不可避」
セガネットワークスの上席執行役員 事業本部長を務める岩城農氏は、国内のスマートフォンの市場について普及率も60%でまだまだ伸びるとの見方を示した。現状の市場としてはそれぞれ利用状況違うので規模や影響度を測ることはできないが、コンソール市場、アーケード市場、そしてスマートフォン市場がそれぞれ1:1:1で存在していると見ているという。逆に言えば、スマートフォンのゲーム市場はかなり育ってきており、大きな柱となっているといえる。
そのスマートフォンのゲーム市場に関して言えば、すでにあちこちで言われていることだが、ハイエンド化は不可避でありそのスピードも速い。岩城氏は「ハイエンド化は(PCやコンソール市場で)1度来た道であり不可避」とし、現状ではまだ小規模開発だが、大規模なチームが一定の時間を使って作っていくという大規模開発は避けられないと指摘。ただ大規模開発に関してセガはノウハウが存分にあり、強みを発揮できると考えているという。
こういった状況の中で、ゲーム制作における長期トレンドとしては、コンソールクオリティへの進化があげられる。セガネットワークスでは2年前から真剣に取り組んできたことだがさらに加速するだろうと分析してみせた。
短期的なトレンドとして挙げられたのは、1つはマルチプレイ。これはネットに接続してのプレイだけでなく、「モンスターハンター」シリーズのように持ち寄ってプレイするようなスタイルも含め、人と一緒にプレイするというスタイルが人気を集めるとしている。また、アクション性が重要視されると考えているという。これはアクションゲームという意味ではなく、操作性が今まで以上によくなり、ゲームを遊ぶというUIが進化していくという意味で、よりゲームらしいゲームが登場するということだ。最後が世界観などゲームだけでなく物語やキャラクターのリッチ化だ。
同社ではこういった点に注目しながら、ゲームの制作を進めていくという。
海外展開については、同社では「ソニック」フランチャイズの海外での注目度が高いこともあって、常に重要視している。これまで欧米が大きかったが、アジア(特に繁体字圏)が大きく成長。同社では日本で展開しているものはアジアで展開しても、運営での違いなどはあってもヒットの構造は大きく違わないという。一方で欧米に関してはきちんとカルチャライズすることが重要で、そういった意味でも世界各地に現地に根ざした自立性の高い拠点を置き、それぞれポートフォリオを考えて展開していくことを考えていくとしている。
そういった中で、米国のデミアージュ スタジオ(マサチューセッツ州)、イグナイテッド アーティスト(カリフォルニア州)、英国のスペース エイプ ゲームス(ロンドン)の3社に投資が行なわれたとの発表が行なわれた。それぞれ関係性は違っており、たとえば新生スタジオのイグナイテッド アーティストには設立に対して投資しており、セガネットワークスがパブリッシャーとなって同社のタイトルをリリースする予定でいる。岩城氏は「セガネットワークスの短期長期のトレンドも押さえていて非常に楽しみな会社」と評価している。
セガサミーの構造改革について
里見氏は冒頭、セガサミーの構造改革について触れた。3つの事業セグメントに別れ、1つはセガが中心となったエンタテインメントコンテンツ事業、もう1つはサミー関連の遊技機事業、そしてジョイポリスなどリゾート事業だ。アトラスに関してはセガゲームスの下でやっていくこととなる。
セガゲームスに関してはカンパニー制を敷いて経営判断のスピード感はそのままに、投資効率を上げるよう事業再編していくとした。
現状基本的には成長基調にある同士だが、里見氏は「個人的には残念な年だった。理由は、期待の新作が来期以降にズレたこと。既存タイトルの底上げで数字を達成できているが残念だ」とコメント。ただそれだけ来期はリリース件数が増えるということになる。