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発売直前! 次世代「GTA Online」先行体験レポート
オンラインで、デスマッチ、レースを体験
(2014/12/8 18:34)
ロックスター・ゲームスは12月11日発売予定のプレイステーション 4「グランド・セフト・オートV(以下、「GTAV」)」を使ったメディア向けイベントを開催した。これまでもプレビューイベント、ハンズオンイベントを行なっていたが、今回はブロガーや各メディアと合同で、30人を1室に集め、「GTA Online」を体験することができた。
今回使用したのは先行発売されている英語版であり、海外サーバーに繋いでのプレイとなった。次世代「GTA Online」の最大の特徴はこれまで1つのチャンネルには最大で16人までだったが今作では30人まで参加できるところだ。今回はこの30人の世界を体験できた。
ただし、レースやデスマッチといった“ジョブ”は30人用というのはまだ用意されていないようで、今回は15人で体験した。PS4版のスクリーンショットと共に、感触を紹介していきたい。
怒った市民と殴り合い? 次世代グラフィックスとFPS視点が生む新しいロスサントス
まず面白かったのが、「Join Friends(友人と合流)」で建物の前に集まったところ、多くのプレーヤーが1カ所に集まってるのを見て、いきなり海外サーバーのプレーヤーが襲いかかってきたのだ。反撃する人、隠れる人と、大暴れする乱入プレーヤーと、ちょっとした混乱になった。これこそが、「GTA Online」だ。
筆者は車で突っ込んできたプレーヤーキャラクターの頭を打ち抜き、警察から逃れるためそこらに止まっている車を奪って、一目散に逃げだしてしまった。この時のプレイ感触はPS3版と全く変わらない。逃走経路を考える“土地勘”や車の挙動など、PS3やXbox 360版で得たプレイテクニックはそのまま使える。
そして、やはり景色が違うというのは感動がある。全体的なところではグラフィックスが“シャープ”になっている。これは単純に解像度が上がっているからだが、フィールドのくっきりと描かれたオブジェクトはこれまで以上の実在感をもたらしてくれる。
今回の体験会では「デスマッチ」と「レース」の体験がメインだったが、合間でフリーに体験できる時間もあった。そこでは主にFPS視点でプレイしてみたのだが、色々な新しさを感じた。まずは「被写界深度」だ。プレーヤーがフォーカスしているところ以外がぼける、実際の視界の感覚を感じさせる表現で、これは特にFPS視点で敵を銃で狙うときにはっきりする。“照準器”の中心がくっきりと浮かび上がる視覚効果は、迫力満点だ。
FPS視点では車を奪ったとき怒って殴りかかってくる人の“表情”が面白かった。もう本気で怒っているのが伝わってくる。FPS視点ではこちらを轢いてこようとするドライバーの表情などもはっきりわかり、狙いがつけやすい。PvPの時、うまく使いこなすと有利に戦える一面もあると感じた。
車の内装比べも楽しい要素だ。スーパーカー、ビジネス用のセダン、トラック……軽自動車は、カップフォルダーにコーヒーがついているのが確認できた。ぼろ車のコクピットや、ジェット戦闘機のレーザーなど色々な乗り物を試してみたくなる。次世代機版「GTAV」では試してみたいこと、確認したくなることが盛りだくさんだ。
もう1つ、やはり「景色」が楽しい。街の看板、ポスター、外装などがこれまでより遥かに描き込まれている。特にネオンのきらめきがきれいだ。これまでもドライブするのは楽しかったが、次世代版「GTAV」はそれ以上になりそうだ。地方のモーテルの外装などもぜひ見比べてみたい。
15人、FPS視点でレースやデスマッチを体験。期待膨らむ「GTA Online」
体験会のメインとなったのが、「レース」と「デスマッチ」だ。まずロビー画面でプレーヤー達が一斉に並んでる姿が面白い。一癖二癖ありそうなワルどもがずらりと並んでいる。今回体験できたジョブは最大16人のもので、これは現在のPS3/Xbox 360版でもプレイできるもので、今後30人のプレーヤーを対象にしたジョブが用意される予定だ。
「レース」は1人称視点だとやはり臨場感がスゴイ。ただ、「車幅感覚」がわからないのがネックで、交通量が増えていることもあり難易度が上がると感じた。車と車の間をすり抜けるのが難しいのだ。ここは慣れの問題もあるが、スピンしたときなどはどちらに向かって良いかが一瞬わからなくなる場合もある。今のところは3人称視点の方がレースは有利に感じた。
もちろんコクピットビューでのプレイも快適だ。敵車との距離感が段違いだし、カーブの時の重力を感じさせる臨場感や、敵車を抜くときの興奮など、これまでの「GTA Online」とは一味違う体験ができる。バイクや自転車ボートに飛行機……。「GTA Online」には様々な乗り物でのレースが楽しめる。走り慣れたコースも全く違う感触になるだろう。
後半はレースそっちのけで“農場”を細かくチェックしてみた。残念ながらここには牛などの家畜はいなかったが、給水塔のモデリングや、遠くに見える建設現場の描画、背の高い雑草など細かい部分を充分楽しめた。街だけでなく地方もこのグラフィックスの細かさとリアルな感じはすごい。PS4やXbox Oneの登場で、ゲームのグラフィックスは進化したが、次世代「GTAV」はPS3/Xbox 360版「GTAV」と比較する楽しさもある。真に「次世代機パワーを感じさせる作品」となるだろう。
「デスマッチ」はこれまでの「GTA Online」ならではの楽しさと、FPSとしての迫力が加わった体験ができる。乗り物に乗って敵に突撃する迫力や、跳ね上がるハンドガンの射撃感など臨場感が楽しい。特に敵を撃ったときの爽快感はFPSモードの大きな魅力だ。
手榴弾での爆発や、走ってくる車の内装などグラフィックスがより細かく美しくなっていることで、戦いの臨場感は大きく向上している。よりのめり込む戦いが楽しめそうだ。ただ、視界が狭くなり敵の攻撃方向がわかりにくい一面も感じた。多くの敵に囲まれる「サバイバル」や、障害物の多い場所での戦いは3人称、逆に狙撃など照準の精度が求められる戦いはFPSモードといった使い分けが重要だろう。ちなみに、ジョブの設定には「FPSモード固定」という項目がある。サービス当初は、FPSモード固定での勝負が多いかもしれない。
今回はキャラクターの移行や新規キャラクターの作成は体験できなかった。こういった要素は、ゲームが始まってからになる。弊誌では連載の「急がば奪え!」などで今後も本作を紹介していくので、期待して欲しい。
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