ニュース
セガの公式配信「開運!セガでも鑑定団」に、自慢のお宝が続々登場!
中には重要文化財レベルのアイテムも!意外な鑑定結果にファンも騒然
2020年9月26日 13:05
- 9月25日 配信
セガは9月25日、公式配信番組「セガ・アトラス公式配信番組【セガアトラスTV】」にて、セガ60周年特別企画第1弾「開運!セガでも鑑定団」を放送した。
セガのジャパン事業部副事業部長の宮崎浩幸氏が以前から温めていたという企画で、そのタイトルの通り、セガにまつわる様々な品物をプロの目で鑑定するというものだ。お宝を持ち寄ったのは、セガ内外のクリエイター諸氏。そして鑑定をするのは、秋葉原のレトロゲームショップ「BEEP」の天中元氏だ。
最初のお宝を披露したのは、セガの龍が如くスタジオのプロデューサー、佐藤大輔氏。初っぱなからかなり大きなもので、スタジオのMC陣を驚かせたそのお宝は、2014年発売の「龍が如く 維新」のプロモーション用に作られた坂本龍馬像で、2013年の東京ゲームショウにフォトスポットとして展示されたものだ。高さが2m近くあり、龍が如くスタジオの真ん中に置かれているそうだが、セガが大鳥居から大崎に引っ越すときに捨てるかどうか迷い、結局捨てずにおいたという。
本人評価額は「20万円」と控えめに答えた佐藤氏だったが、実は制作費に200万円かかっていたのだとか。ところが鑑定の結果はまさかの「0円」。鑑定人の天中元氏によれば、ゲームグッズとして高い値が付くのはある程度広まったものが一般的で、この龍馬像のように特殊なワンオフものはごく限られたファンなら高値を付けるが、ショップとしては0円の引き取りになってしまうとのこと。「銅でできていればキロあたり740円なんですが、FRPのようなので……」と、像の素材にもダメ出しをされてしまった。
続いて登場したのは、弊誌でもおなじみの、数々のセガの移植タイトルの開発を手がけるエムツー代表取締役の堀井直樹氏。直近では「ゲームギアミクロ」の開発にも携わっている。そんな堀井氏が持ってきたのはアーケード版「スペースハリアー」のポスターだ。35年前の発売時にゲームセンターなどに貼られていたものだが、現存するものは少なく、ネットオークションにも出てこず、堀井氏もお金では取引してもらえず、物々交換で手に入れたとのこと。
堀井氏は「当てにいく」と「17万5000円」の本人評価額を提示。気になる鑑定結果はその倍以上の「50万円」で、スタジオを大いに沸かせた。「スペースハリアー」は人気あるゲームの割にこの手の付属物が全然なく、天中元氏もここ10年見たことがないという。これを物々交換で手に入れた堀井氏に対し「いい仕事しましたね」と賞賛した。
3人目のお宝持参者は、セガグラフィックデザイン部部長の吉田徹氏。クリエイターとして長年セガに勤務する吉田氏は、1993年にメガドライブで発売された「ファンタシースター 千年紀の終わりに」の制作時に使っていた設定画が描かれたスケッチブックや4コマ漫画、ストーリー考案時に使用したキャラクターイラストのカード、そして1989年に同じくメガドライブで発売された「ファンタシースターII 還らざる時の終わりに」の説明書のボツイラストを持ち込んだ。
吉田氏がデザイナー時代に「よしぼん」の名でこれらの制作に携わり、自ら保管していたもので、MCの椿さんが「これいつのものですか?」と尋ねるほど保存状態がいいものだ。吉田氏は「自分が描いたものなので」と謙遜気味に「3万円」という本人評価額を提示したが、鑑定結果はなんと「260万円(もっと高くてもイイ!!)」という評価。レジェンドクリエイターの表に出ていない仕事としての価値が非常に高く、スケッチブックが1冊30万円、漫画やボツイラストが各2万~5万円、カードが全部で50万円という評価で、場合によってはそれ以上の価値があるとも。結果を聞いた吉田氏は「無造作に机の上に置いておくのはヤバい」と驚きの笑顔を見せていた。
4人目に登場したのは、こちらもセガで長年開発に携わる片岡 洋氏。AM2研で「バーチャファイター」や「ファイティングバイパーズ」などを手がけてきた片岡氏のお宝は、故マイケル・ジャクソン氏から譲り受けたというジャケットである。マイケル氏は日本公演の折にはオフの日にお忍びでセガに来るほどの大ファンで、当時マイケル氏と仲良くなった片岡氏の上司が、ゲーム「マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー」を制作してくれたお礼に、本人からいただいたという逸品だ。
片岡氏は「(いくらなのか)見当も付かない」と前置きしつつ「30万円」という本人評価額を提示したが、結果は意外にも安く「10万円」という結果に。出演者が逆に驚いた価格となったが、このジャケットはアルバム「デンジャラス」のツアーのときに作られたスタッフジャケットで、意外に数が存在しているとのこと。マイケル氏が着ている写真やサインなどがあればもっと高い評価となるが、それも存在しないためこの評価となった。片岡氏も「思い出が大事なので、大切にしたい」と笑顔で退場した。
そして最後に登場したのは、セガのデザインチームの高橋養一氏。高橋氏が持ってきたのは、セガを代表するメガドライブの名作「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」3部作のパッケージ用に使用された原画6枚だ。当時ソニックをデザインしたデザイナーの大島直人氏から「まったく新しい感じのものを作りたい」という依頼でパッケージデザインに挑んだ高橋氏は、当初はかなり悩んだが、とにかくインパクトだけを狙った斬新なデザインを目指し、後々ソニックのイメージのパターンになればいいなと考えて完成したのが、あの国内メガドライブ版のパッケージである。
ソニックがセガという会社を代表するキャラクターになることを考え、イラストはリアルなものにしたいという意向で、エアブラシによる車のイラストを手がけていたイラストレーターの渡邊アキラ氏に制作を依頼したという。原画は当時から高橋氏が個人で管理していて、その事実は自分の上司ぐらいしか知らないのではないかと話している。
世界的なファンがいるソニックのパッケージイラストのオリジナル原画ということで、高橋氏も思い切って「300万円」という本人評価額を提示。それに対して鑑定人は「鑑定不能!! 重要文化財レベル!!」と高く評価した。博物館に保管されていてもおかしくない価値のあるもので、それを個人で保管していることに「まずいですね」と苦笑いをした高橋氏。出演者はもちろん、国内外の視聴者も大いに驚いた国宝級のお宝の登場でコーナーは締めくくられた。