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バトルがさらに進化した!「龍が如く7」サイン会&体験会レポート
さらに体験版も配信決定。名越総合監督、横山チーフプロデューサーのインタビューも
2019年11月2日 22:22
- 【龍が如く7 光と闇の行方】
- 2020年1月16日 発売予定
- 価格:8,390円(税別)
- プレイ人数:1人
- CEROレーティング:D(17才以上対象)
セガゲームスは、2020年1月16日発売予定のプレイステーション 4用ドラマティックRPG「龍が如く7 光と闇の行方(以下、龍が如く7)」において、先行体験会&サイン会をビックカメラ新宿西口店にて開催した。
弊誌では東京ゲームショウ2019でプレイした試遊レポートもお届けしている。今回プレイできたのは、それをさらに完成版に近いものにしたバージョンとのことで、新たな要素が追加されていることが確認できた。感触としてはブラッシュアップされ改めて“龍らしさ”を感じたバージョンだ。
本バージョンは先行体験会でプレイできるほか、今回の試遊バージョンを体験版として配信する予定となっている。本稿ではその試遊レポートと、「龍が如く」シリーズ総合監督の名越稔洋氏、「龍が如く7」のチーフプロデューサーの横山昌義氏にショートインタビューを実施することができたのでお届けする。
新キャラクターに新要素、ブラッシュアップされたバトルを体験!
「龍が如く7」はこれまでのシリーズから見ると大きなチャレンジをした作品だ。具体的にはアクションバトルから、コマンド入力で戦闘を進めるRPGへと舵を切った。
東京ゲームショウ2019でプレイしたバージョンでも、確かにコマンド入力型のRPGライクな戦闘システムで触り心地はこれまでのシリーズ作品とは異なっているが“龍が如くらしさ”は健在であると感じた。そして今回プレイできたバージョンはさらにエキサイティングな体験ができた。
プレイできたパートは本編の序盤、主人公の春日一番と、ホームレスのナンバ、そして元刑事の足立宏一の3人がハローワークに向かう、というシーンだ。基本的には東京ゲームショウ2019のバージョンとは変わらなかったのだが、バトルシステムではいくつかの違いや新しい発見があった。最も大きな違いがキャバクラ嬢の「向田紗栄子」というキャラクターが仲間になることだ。
プレイアブルの「龍が如く7」では初めて仲間にできる女性キャラクターということで、早速職業を確認すると「チーママ」になっている。彼女ももちろんハローワークで転職可能で今回のバージョンでは「アイドル」に転職することができた。転職すると衣装も大きく変わるのだがアイドルはその名の通りポップで可愛らしい衣装になっていた。スキルなどをじっくりと確認しよう……としたところで時間切れになってしまったのだが、リアルな職業をRPG的に解釈してバトルする本作ではきっとユニークなスキルを身に着けているに違いない。
そして敵キャラクターとのバトルシーンでも新要素や新発見があった。その1つがトレーラーにも登場する仲間による追撃だ。本作のバトルは確かにコマンド入力型ではあるのだが、キャラクターの立ち位置はAIが動かしている。そしてキャラクターの位置関係などにより追加でアクションが発生するのだ。今回はそれを実際に見ることができた。
春日の攻撃を受けてダウンした敵に対して、ナンバ、足立が容赦ない蹴りなどで追撃を入れる。コマンドとしては「攻撃」という1アクションだが結果的には大ダメージを与えることができた。
他にもシリーズお馴染みのアクションにあわせてボタンを押すという、いわゆるQTE(Quick Time Event)的なシーンも確認できた。ボタンを連打したり、タイミング良くボタンを押すことでより大きな効果を発揮するというシステムで、キャラクターが放つハチャメチャな喧嘩アクションなども含めて、“やっぱり「龍が如く」シリーズはこうだよな”とシリーズファンとしては改めて“龍らしさ”を感じた。
またオートバトルシステムにも実際に触れることができた。オートバトルでは状況に応じて適切な行動をとる「臨機応変」や「極技(一般的なRPGでいう魔法のようなもの)禁止」といったような作戦を設定すると、キャラクター達がオートで戦ってくれる。バトルをサクサクと進めるという意味でも使えるのはもちろんだが、AIが優秀な様で新しい発見があった。
というのもRPG的なところで言うと敵に弱点属性があることもわかったのだ。ナンバは口から火を吹く極技を使用できるのだが、特定の敵に使用したときに「Weak!」と表示され大きなダメージを与えられることができた。極技に属性があって敵に弱点属性があるということは、より戦い方が重要になりそうな印象だ。
トータルして感じたのはバトル周りが大きくブラッシュアップされていて、東京ゲームショウのバージョンよりさらに進化している印象だった。唯一気になるのは体験会でプレイできるバージョンは時間制限があるので、東京ゲームショウでプレイした読者はムービーや会話シーンはそこそこに、したバトルや紗栄子を使った戦闘を、未プレイの方はまずはキャラクター達の会話を含めたストーリー部分を含めて楽しむのがオススメだ。
名越監督と横山プロデューサーのインタビュー
――本日プレイできる体験版は今後配信予定はありますか?
横山氏:配信の予定はあります。日付に関しては近日中にお知らせできると思うのでお待ちいただければと思います。
――今回の体験版と、東京ゲームショウ版と違う部分や見どころについて教えて下さい。
横山氏:本編の4章の冒頭を切り取っている点は変わらないのですが、「紗栄子」という新たなチームメンバーが加わってバトルができるようになったのが大きいです。他にもバトル中にアクションコマンドを追加入力してダメージ量をアップする要素や、ガードアクションを追加するなど、「ライブコマンドバトルの中身」を東京ゲームショウよりバージョンアップさせています。かなり完成版に近いバトルアクションが楽しめるものになっています。
――横浜でもサイン会&体験会を実施されたとのことですが、プレイされた方からの感想を教えていただけますか。
名越氏:東京ゲームショウの時もそうですが、多くの疑問を持っていた方が実際にゲームをプレイすることで疑問が晴れてきて、「これはこれで面白いんじゃないか」という反応をいただいていて、そこはありがたいなと思っています。
我々もRPGというジャンル自体は初めてなので、その中で調整して出して、調整して出して……という形なので触っていただくバージョンが細かく分かれているのですが、前に触ったことがある人も新しいバージョンの方が良い反応が出ていると思うので、我々も自信が出てきたところではあります。
横山氏:実際にプレイされている方の画面を見ていると、コマンドを選択したあとにアクションコマンドを入力するという操作を直感的にプレイされていたので、あまり説明しなくても直感的に遊べるものになっていて思ってホッとしています。
――今回のバージョンでは紗栄子が仲間になり、新たな職業がプレイできるのが特徴です。他にも女性専用の職業のようなものはありますか?
横山氏:もちろんあります。まだ発表されていないので数などは言えないのですが、仲間になるキャラクターたちの中には専用の職業を持っているキャラクターもいます。
例えば「事務職」という職業があります。助演女優オーディションで選ばれた鎌滝えりさんがゲーム内で仲間になるのですが、彼女は一番製菓という会社の事務員なので事務職からスタートします。女性専用と言うか彼女専用の職業になるのですが、事務用品カッターを武器にしたり、画鋲を投げたりして戦いますよ。
――ゲームシステムも主人公も大きく変わっていますが、セールスに対しての手応えのようなものはありますか。
名越氏:まだ購入について悩まれている方もいらっしゃると思いますので、体験版や体験会を通じて理解を深めていただければと思います。近々発表会を開催すると思うのですが、やはりドラマとして濃い人間ドラマがあって、見応えのある感動体験はできる点は「龍」という冠がついている以上は変わらないので、そこの訴えかけもしていきます。
RPGとしての理解を深めていただくことに集中しているのは事実ですが、「ドラマも相当熱いよ」というのを感じて取れるような素材も今後出していきますので期待していただければと思います。
――トレーラーを見るとスロットのシーンでサミーとユニバーサルという競合メーカーが登場していましたが、業界のタブーに立ち向かうような意図はあったのでしょうか。
横山氏:タブーに立ち向かうといった意図はなく、素直にお願いしに行ったら受け入れて頂いたという感じです。自分もパチスロが好きなので、今回はちゃんとパチスロを入れようとした時にサミーの台が入っているのは当たり前なのですが、ユニバーサルの台が入っている方が遊技機好きな方には刺さるだろうと思ってお願いしに行きました。
初期の「龍が如く」シリーズではパチスロやパチンコが入っていたのですが、4や5では実機が入っていなかったんですね。ユーザーさんから「どうして実機が入っていないんだ」という声をいただくことがあって、今回歓楽街を表現するにあたりパチンコ屋は絶対ありますから、その中でちゃんとお店に入れて、遊べるようにしたいなと思っていたので、入れられてよかったです。
――これから「龍が如く7」に触れる方にメッセージをお願いします。
名越氏:RPGというのは日本のユーザーにとっては近い距離で、根強い遊び方を知っている定番ジャンルのど真ん中にあると思うんですね。時代が変わり、ハードが変わり、色んな事が変わる中で、RPGというもののDNAはありながらも遊び方や表現したいもののバリエーションは広がっていくべきだと考えています。
元々「龍が如く」が誰も手をつけていない、当時で言えばタブーだったのかもしれませんが、そこに根を広げながらファンを増やしていったとこともあり、決して触りにくいものを提案しているわけではなく、触りやすいけど新しいもの。僕自身新しいゲームシステムで新しい物になると、覚えなきゃいけないことが多すぎてちょっと手が引けちゃうんですね。言ってることはわかるんですけど、僕個人が古い遊び方で新しい体験をさせて欲しい、その方が早いし面倒くさくないし(笑)。そういう欲求は自分の中にもあって、その答えがこのコンテンツでできているんじゃないかと思っています。
横山氏:開発しながらプレイしているとRPGの楽しさというのは“育てていく楽しさ”や“仲間を増やしていく楽しさ”を実感できる良いシステムになっている思っていて、RPGっていうのは元々そのくらい優れたシステムなんですね。なのでストーリーの感情移入の仕方や感じ方もトップクラスだと思いますし、キャラクターへの愛の入れ方も違うんです。実際に自分が手をかけて育てていくので、仲間意識がこれまでのシリーズと格段に違いますね。それは体験版では伝わりづらい部分かと思うので、体験版はあくまでもプレイフィールや、ライブアクションはこういうものなんだというのを楽しんでいただいて、RPG的な楽しさは買っていただいて長く触れていただいて初めてわかるのかなとも思っています。
これからストーリーの部分の新情報などが出てきますので、それと体験版をセットで見ていただくと「やっぱりこれは『龍が如く』なんだな」という、新しさとこれまでの龍らしさを両方味わっていただけると思うので、体験版だけでなくこれから公開する新情報にも注目して欲しいです。
――本日はありがとうございました。