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「LoL」国内プロリーグ「LJL 2019」は8チーム制、全試合をヨシモト∞ホールにて開催!
"改革"を狙った新体制発足。来期LJLの詳細が明らかに
2018年12月26日 17:33
よしもとクリエイティブ・エージェンシー、ライアットゲームズ、プレイブレーンは12月26日、PC用MOBA「リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)」の国内プロリーグ「League of Legends Japan League(LJL) 2019」の運営体制及び開催概要について「League of Legends Japan League 2019開催発表会」と題した記者会見を実施した。
記者会見では各社の代表や「LJL 2019」に参加するプロチームの代表選手、よしもと所属の芸人たちが参加。3社が協業に至った背景や、「LJL 2019」の詳細が明らかにされた。
振り返ると2018年の「LJL」は、会場を中野の「Red Bull Gaming Sphere Tokyo」に移し、全試合を観客を入れたオフライン環境で実施したり、LJLトップチームのDetonatioN FocusMe(以下、DFM)が世界大会で日本代表としてLJL史上初の白星を挙げるという快挙を成し遂げた一方、かつてDFMを抑えて何度も日本一に輝いたPENTAGRAMが解散したり、シーズン終了後には2部リーグにあたる「LJL Challenger Series」の廃止が決定したりと、まさに激動の1年だったといえる。
中でもDFMの世界戦初勝利は「LoL」界隈を超えて大きな話題を呼び、当時DFMを応援する「♯DFMWIN」というハッシュタグはTwitter上でトレンド入りするなど、「LoL」という名を日本に広める大きな力となった。
こうしてようやく日本で生まれた「LoL」の盛り上がりの中開催される次期国内プロリーグ「LJL 2019」。登壇したライアットゲームズ社長兼CEOの小宮山真司氏は次期シーズンに向け、「ファンが熱狂できる体験を提供し、世界レベルのeスポーツ文化を創り出す」ことを目的として、「リーグ強化に向けた改革」を行なっていくとした。
その実現に向け、「LJL 2019」の主催はライアットゲームズ、運営にはよしもとクリエイティブ・エージェンシー、プレイブレーンを据えた3社による新体制で運営されていくことが明かされた。
改革の柱となるのは「競争力」、「体験」、「エコシステム」の3点。「競争力」についてはリーグに参加するプロチームの枠を6から8チームに拡大し、さらに試合のルールもBO3(2本先取)からBO1(1本先取)に変更することで、多数のチームと数多くの試合を行なうようなものに変更された。これによって様々な相手との試合経験を積みあげることで、世界と渡りあえるようなチーム、ひいては日本リーグを錬成していく狙いだ。
昨シーズン「LJL 2018」では1部リーグ「LJL」に「V3 Esports」、「Burning Core」、「Crest Gaming Act」、「Unsold Stuff Gaming」、「PENTAGRAM」、そして昨シーズン王者の「DetonatioN FocusMe」が参加していたが、「PENTAGRAM」は解散となったため、「LJL 2019」では残りの5チームが続投。さらに日本テレビの子会社アックスエンターテインメントが運営する「AXIZ」、昨シーズンでは「LJL CS」に出場していた福岡の「Sengoku Gaming」、かつては「LJL」に所蔵するも昨シーズンは戦績奮わず「LJL CS」に降格していた「Rascal Jester」の3チームを加えた計8チームで争われる
そして2つ目のポイント「体験」のキモは試合会場がヨシモト∞ホールに変更になるということだ。もちろん会場が変更になっても毎試合がオフラインで開催されることは変わらない。さらにヨシモト∞ホールはもともとがお笑いの為の会場ということもあってすり鉢状の構造となっており、メインステージがどの席からでも見られるような環境になっているほか、大画面のモニターも備えている。座席数は220席と超大規模というわけではないが、選手たちを間近に見つつ、会場の熱狂を味わうにはうってつけの施設といえるだろう。
また、配信においても全試合がプレイブレーンによって配信が行なわれる。さらに国内の試合のみならず近しい地域のプロリーグ同士がプライドをかけて戦う「Rift Rivals」などの海外試合も日本語実況・解説つきで配信予定だという。「LoL」はグローバルでの大会が数多く行なわれているタイトルだけに、これまで英語でしか配信が行なわれなかった試合も多々あった。そうした意味でオンラインでもオフラインでも、これまで以上に良質な観戦体験が味わえるようになりそうだ。
最後の3つ目のポイントは「エコシステム」。要するに選手がプロとして生活していける経済システムがあるかということだが、「LJL 2019」では賞金総額2,700万円。春と夏のシーズンごとに、優勝チームには1,000万円が授与される。また、MVP賞として各ポジションから選出されたプレーヤー5名に各5万円、最優秀プレーヤー1名に対して5万円が週ごとに授与される。
また、プロリーグを安定して長期的に運営していくにはスポンサーが必要不可欠だ。小宮山氏は協業するよしもとクリエイティブ・エージェンシーを「日本最強のエンターテイメントグループ」と評し、「よしもとクリエイティブ・エージェンシーの持つ広いネットワーク、マーケティング力を借りてLJLの魅力を広く伝え、スポンサーを獲得していきたい」とした。
最後に小宮山氏は3社の協業について、「表面上のパートナーシップではなく、億を超える金額をコミットして互いにリスクを取り合う関係」だと強調。「3社で共同してLJLのレベルアップに努めていきたい」と力強く語った。
続いては各社パートナー企業の代表者が登壇し、それぞれの立場から「LJL」、ひいてはeスポーツを盛り上げていきたいという意気込みが語られた。また、よしもととの取り組みの一環としてレイザーラモンRGさんら「LJL応援芸人」が結成され、今後はLJLのイベントコンテンツなどの配信などにも取り組んでいくことが明かされた。
さらに「LJL 2019」に参加するプロチームの代表者も登壇し、「LJL 2019」に向けてコメント。現在はオフシーズンで選手の移動が行なわれる時期ではあるが、元Unsold Stuff GamingのGariaru選手が新チームAXIZのユニフォームを纏って登場したのはちょっとしたサプライズであった。こういった選手のチーム移動もプロリーグならではの楽しみで、現在はまだ伏せられている各チームのロースターは1月16日に公開予定とのこと。お馴染みのチームのメンバーが変わっているのかいないのか、こうしたところでも次期シーズンの開催が楽しみだ。