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プレイステーション発売当初の話題も飛び出した「JAPAN Studio “Fun” Meeting 2018」!

ファンとクリエイターがざっくばらんに会話を楽しめるスペシャルイベント

12月1日 開催

会場:SSJ品川ビル

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは12月1日、JAPAN Studioクリエイターとの交流が楽しめるファンイベント「JAPAN Studio “Fun” Meeting 2018」をSSJ品川ビルにて開催した。

 イベントは、東京ゲームショウ 2017の時に開催され人気を集めたイベント 「Jスタとあそぼう:リアル」に続く第2回目のイベントとなる。SIE ワールドワイド・スタジオのプレジデントである吉田修平氏をはじめとしたクリエイター陣が大勢参加し、SIE JAPAN StudioのオフィスがあるSSJ品川ビルでの開催とあってか、ゲーム制作資料などの“お宝”が多数展示されるなど、盛りだくさんな内容となった。

会場では、ファンとの会話を存分に楽しむクリエイター陣の姿が見られた。ファンの声に勇気づけられたという
ステージに入りきれないほどの開発者がズラリ勢揃い。壮観だった

 パーティ会場はオープンな雰囲気で、なにより“スペシャル”な事は「JAPAN Studio」の開発スタッフと自由に話をすることができるということ。自分の好きなゲームについて、それを生み出したクリエイターと存分に話せるのだから、ゲームファンにとってこんなに楽しいことはない。

 しかし冒頭に壇上に立った吉田修平氏によれば、「ファンのためにイベントを開催しようと思って開いたら全く逆で、実は開発メンバーのためのイベントだった」と第1回目のイベント振り返った。これは、ファンと色々な話をすることによって勇気づけられ「忙しく働いていても、(ファンの声を聞くことで)また働ける」と言うことだという。

 第2回目となった今回は場所をSSJ品川ビルに移したことで、普段は絶対に見ることのできない貴重な資料が会場にズラリと並んだ。

会場にはプレイステーションプラットフォームの歴史と、JAPAN Studioから発売されたタイトルが書かれた年表が張り出された。スタッフでさえ、「これだけ網羅したものはなかなか見られない」と言うほどの濃密な年表となった
とにかく貴重なアフレコ台本や設定資料、絵コンテ、原画など様々な資料が展示されていた
イベントの司会進行を務めたのはJAPAN Studioの長井伸樹氏と女優・タレントの結さん

 会場では、吉田氏をはじめとしたトークイベント「Jスタ年表 徹底解説! 出でよ生き字引!」が開催された。歴史年表を見ながら、過去に発売されたタイトルを振り返るという企画で、各人の記憶に残っているタイトルについてクリエイター陣がコメントしていった。

 例えば吉田氏の挙げたタイトルは、1999年に発売された「どこでもいっしょ」。当時ポケットステーションの発売に合わせて作られたタイトル。当時吉田氏のチームでもポケットステーション用タイトルの制作を行なっていたというが、ある日会社に出社すると自分のチームに所属していた女性社員が泣いていたという。理由を尋ねると「トロがいなくなった……」との返答を聞き、「プレーヤーを本気で泣かせるゲーム」ということで、「うらやましかった」と振り返った。

 また、「GRAVITY DAZE」や「SIREN」を手がけた外山圭一郎氏は、同じく1999年に発売された「パネキット」を「復活して欲しいタイトル」として取り上げた。「パネキット」は自由度の高いゲームで、パネルを組み立てることで何でも作り上げることができる。外山氏曰く「早すぎた『マインクラフト』」。ゲーム開発が進行している間は隣の机で見ていても、どんなゲームを作っているのか全くわからず「得体が知れなかった」とか。外山氏は「いい加減、本当に復活して欲しい」と語っていた。

 一方で、はまったゲームを挙げるクリエイターもいた。「New みんなのGOLF」、「Deracine」、「ワイルドアームズ」シリーズなどを手がけた本村健太郎氏は、「遊び尽くしたタイトル」として1998年に発売されたプレイステーション用「STOLEN SONG」をピックアップ。「Vpick」という体感型コントローラーでゲームを進めて行くリズムアクション。ところがこのゲームをやりすぎて、「Vpick」が反応しなくなり、足に打ち付けるようにして使っていたら、足が赤黒く鬱血していたという伝説級のエピソードも披露。この「Vpick」をいくつも壊すほどやりこんでいたため、何本ソフトを買ったかわからないほどだとか。

 「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」などを手がけた飯島貴光氏は「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」を取り上げた「攻殻機動隊」の中でも1番感動したのは音楽で、音楽を手がけたのが電気グルーヴの石野卓球氏をはじめとした世界的なテクノアーティスト達。それまでのゲーム音楽と一線を画す音楽に驚いたのだという。

 「Deracine」、「Bloodborne」、「TOKYO JUNGLE」などを手がけた山際眞晃氏は「人生を変えたゲーム」として「Little Big Planet」を選択。ちょうど「新しいことをやりたい」と転職を考えていた頃に、このゲームを見て「とにかく凄そう」と感じ、そのゲームを出しているソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)の面接に挑んだのだとか。

 このほかにも同時期に発売されるタイトルに「負けられない」と感じていたといったぶっちゃけトークなど、今だから話せる話題も多く、なかなか楽しいトークイベントとなった。そしてラストに長井伸樹氏が「これからみなさんにとって、『○○なタイトル』と言ってもらえるようなタイトルを作りたいと思う」と語っていたのが印象的だった。

 イベントラストの催し物は「Jスタウルトラクイズ大会」。Jスタに関する○×クイズに答え、最後まで勝ち残った来場者にプレゼントが贈られる。クイズには「初代PlayStationの本体に設置されているボタンは『OPEN』と『POWER』の2つである」といった簡単なものから(答えは×)、様々な問題が出されたのだが、「PS『レジェンド オブ ドラグーン』はポケットステーションに対応していない」という問題で大量の脱落者を生み(答えは×)、あっという間に最終問題に。

 最終問題は、この会場でその後に行なわれる「『New みんなのGOLF』3ホール勝負で勝つのはクリエイターチームかユーザーチームか?」というもの。そして実際に試合が開催され、ラストホールにまでもつれ込む白熱した戦いの果てに、大人げなくクリエイターチームが勝利! 結果ラストに残った人に、今では絶対に手に入らない貴重な「Jスタグッズ類」がプレゼントされた。

 イベントは終始和気藹々としており、「ゲームファンの、ゲームファンによる、ゲームファンのため」のイベントとして良かったと思う。個人的にも初代「プレイステーション」の発表会に参加して「CD-ROMの裏面は黒いんだぁ」と驚いた頃を思い出したり「『くまうた』とか『俺の料理』とかチャレンジャブルなゲームが多いよなぁ」と色々振り返ることができた楽しいイベントだった。

 今回のイベントは、応募が殺到し定員を増やしても超過し、抽選となり入れない人も多かったのだとか。ぜひとも次回はより多くの人が参加でき、より楽しめますように……。

たくさん問題が用意されていたと言うが、予想よりも早くに「PS『レジェンド オブ ドラグーン』はポケットステーションに対応していない」という問題で大量の脱落者が出てしまった
最後の問題は、「New みんなのGOLF」によるクリエイター陣とユーザー陣による対決! クリエイター陣が勝利し面目を保った
クイズ大会の優勝者に贈られたプレゼント。ピポサルの描かれたゴルフボールなど貴重なものばかり
お祝いのケーキにはSSJ品川ビルが描かれていた
こちらは「GOD OF WAR」をイメージしたシャケといくらの親子丼
「勇者のくせになまいきだ。」をイメージしたニジリゴケのゼリー。ほのかに甘くて、美味しかった!
ファンによるアートが綺麗に展示されていた
ブラックボードに来場者のコメントが描かれていた
パーティの開始3時間前からオープン。ウェイティングスペースでは初代「プレイステーション」から最新作までプレイすることができた
「プレイステーション クラシック」のプレイスペース
好きな過去作をプレイできるコーナー
野生動物の写真を撮影するPS3「AFRIKA」……懐かしい
一通りのハードが置かれていた
最新作「Days Gone」もプレイ可能
「みんなのGOLF VR」
トロ、ピポサル、ASTROも勢揃い。そして最後の写真は「Deracine」の黒板アート