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Microsoft、クラウドベースのゲームプラットフォーム「Project xCloud」正式発表
Xbox Oneの3,000以上のタイトルが、あらゆるスマートデバイスでプレイ可能に
2018年10月9日 11:56
Microsoftは米国時間の10月8日、クラウドベースのゲームプラットフォーム「Project xCloud」を正式発表した。「Project xCloud」は2019年にもテストを開始する見込みで、詳細については追って発表するとしている。正式リリース時期、ビジネスモデルは未定。
「Project xCloud」は、E3 2018のメディアブリーフィングで、次世代ゲーミングへの取り組みの一環としてPhil Spencer氏(Head of Xbox)が明らかにしたもの。次世代機のワンセットではなく、別のサービスとして準備していることが明らかになった。
「Project xCloud」は、MicrosoftのクラウドテクノロジーAzureをベースに、ワシントン州クインシーにXboxベースのクラウドサーバーを構築。手元のスマートデバイスで専用アプリケーションを起動し、Xbox Oneワイヤレスコントローラーを使ってクラウドベースでゲームを楽しむことができるサービス。
タイトルラインナップは、Xbox Oneで展開している、あるいはこれから展開される3,000以上ものタイトルで、特段の追加対応は不要で、iPhoneやAndroidタブレットなどのスマートデバイスと、Xbox Oneワイヤレスコントローラー、4Gクラス以降のワイヤレスネットワーク環境があれば、場所や環境を問わずXbox Oneタイトルが楽しめるとしている。
公開された映像では、「Forza Horizon 4」や「Halo 5: Guardians」、Cuphead」などをスマートデバイスでプレイしている様子を確認することができる。スマートフォンではXbox Oneワイヤレスコントローラーにアタッチメントを付ける形でビルトインした状態でプレイしており、タブレットでは画面内のバーチャルパッドでプレイしている。
繰り返すが「Project xCloud」はクラウドベースのゲームサービスとなるため、ハイスペックのスマートデバイスは不要で、「Project xCloud」のストリーミングデータをデコードできるスペックを備えたスマートデバイスならもれなくXbox Oneタイトルを楽しめるようになる。Microsoftが目指すゲームの未来のひとつはクラウドというわけだ。
その一方で、公開映像では、ゲームコンソールは最上の経験を提供するハードウェアとして依然として重要な存在であり続けていることも強調されており、次世代機の開発も同時平行して進められていることも匂わせている。ちなみに「Project xCloud」はコードネームで、「Project Natal」が「Kinect」となり、「Project Scorpio」が「Xbox One X」となったように、改めて正式名称が別に与えられる見込み。
このサービスが、現在、Xbox OneとPC上で展開しているXbox Play Anywhereに含まれるのかそうでないのか、海外でサービスされているXbox Game Passに含まれるのかどうかなど、気になる点は多いが、Xboxではなく、あえてMicrosoft本体が発表しているところに、本プロジェクトの重要性を見て取ることができる。過去に成立したクラウドゲームサービスは存在しないといっても過言ではないが、Microsoftが満を持して放つクラウドゲームサービスの今後の展開に注目したいところだ。