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今再び立ちふさがる「鐘のガーゴイル」!「DARK SOULS REMASTERED」ネットワークテスト参加レポート

5月24日 PS4/Xbox One/PC版発売予定

今夏 Nintendo Switch版発売予定

価格:
4,800円(税別、パッケージ版)
4,300円(税別、ダウンロード版)
49,800円(税別、DARK SOULS TRILOGY BOX)

 5月24日(Nintendo Switch版は今夏)に発売を迎える「DARK SOULS REMASTERED」。2011年に発売されたアクションRPG「DARK SOULS」をベースにしつつ、最新のハードウェア向けに最適化したリマスター版だ。

 このシリーズはダークファンタジーの世界観、想像力をかき立てるストーリー、そして高い難易度とそこから生まれる達成感と、魅力を挙げていったら枚挙に暇がない。そんな作品のリマスターとあって、かつてプレイした人はもちろん、プレイ経験のない人からも高い注目を集めている。

 本稿では、PS4/Xbox One版の発売に先駆けて行なわれたネットワークテストの模様をお伝えする。

ゲーム序盤の鬼門、「鐘のガーゴイル」が立ちはだかる

 ネットワークテストでプレイできたのは、本編の序盤に当たる「城下不死教区」。かつてPS3/Xbox 360版でも多くのプレーヤーを苦しめた「鐘のガーゴイル」までのエリアだ。ゲームを始めると、まずはあらかじめ用意された6種類のキャラクターから1人を選ぶ。レベルアップや装備品の変更によってカスタマイズしていくのも本作の魅力のひとつだが、今回のネットワークテストに関してはカスタマイズが最小限に抑えられており、道中で拾った装備品を装備できるくらいだった。

 6種類のキャラクターの中には、ソルジャー、ナイト、ウィッチといったオーソドックスな職業から、太陽の戦士などゲーム中のキャラクターもいた。中でも太陽の戦士は、プレーヤーを助けてくれるキャラクターとして人気が高い「ソラール」の存在もあってか、多くの人が選んでいる印象だった。

 さて、ゲームが始まると、まずは大橋の先にある「篝火」からスタートする。PS3/Xbox 360版をプレイした人には、「飛竜をかわした直後」と言えば想像しやすいだろうか。シリーズに触ったことのない人に向けて補足すると、篝火というのが本作における拠点となる。敵に倒されたときは最後に訪れた篝火から再スタートとなるほか、レベルアップなども全てここで行なうなど、ゲームの中心となる場所だ。

 アクション面での特徴は、なんといっても難易度の高さが挙げられるだろう。この城下不死教区でも敵の配置がいやらしく、プレーヤーの死角から攻めてきたり、何体もの敵が集団で襲ってきたり、ショートボウによる遠距離攻撃を交えてきたりとさまざま。またイノシシも似たアーマードタスクが襲ってくる場面もあり、プレーヤーの踏破を拒んでくる。

太陽の戦士は雷の槍という魔法も所持しており、非常に楽に進むことができた。ただ、これはネットワークテスト用に用意されたキャラクターであって、製品版では苦労することになるだろう
マップは立体的で複雑に入り組んでおり、思いがけないところに貴重なアイテムが隠れていることも。ただし、強力な敵が潜んでいる可能性もあるので、どこまで突き進んでいくか慎重な判断が求められる

 筆者自身もかつてPS3でプレイした経験があるのだが、それももう7年ほど前の話。マップの形状を思い出しながら歩を進めていたら、思いがけないところから攻撃を食らってしまったり、予想外の苦戦を強いられてしまった。過去の経験がある人でも一定の苦労を強いられるのだから、周到なレベルデザインには驚くほかない。

 かといって、いたずらに難易度が高すぎるわけではないことも付け加えておきたい。何度も死んでいるうちに光明は確実に見出だせるし、便利なショートカットはいたるところに用意されている。苦労を伴いつつもクリアできるという意味でも周到なレベルデザインなのだ。

 さて、多くの仕掛けと敵をくぐり抜け、教会の中を進んでいくと、やがて屋上へとたどり着く。そこで待っているのが、城下不死教区のボス、鐘のガーゴイルだ。鐘のガーゴイルは広範囲に渡る攻撃と炎のブレス、さらに後半になると2体目まで登場するという難敵。

 本作における、序盤の鬼門として有名なボスだが、ネットワークテストではこの強敵と対峙するところまでプレイできた。単純な距離だけを考えれば短いのだが、上述の通りプレー経験がある人でもノーミスでのクリアはなかなか難しい。ゲームの魅力を端的に伝えるという意味では、これ以上ない箇所を切り取ったテストと言えるだろう。

マルチプレイは最大6人に拡張。テストでも侵入は頻発!

 今回のネットワークテストはあくまでもネットワークの事前検証テストであり、ソロプレイだけでなくオンラインを介しての協力、侵入プレーも楽しめた。

 テストは5月11日と12日の2回に分けて行なわれたのだが、第1回目の最初の1~2時間はアクセス集中による通信頻度の急増によりネットワークが安定せず、そもそもゲームに入れない状況が続いた。また、その後はゲーム内に入れたものの、ネットワーク不具合低減のため協力プレイをするための召喚サインの配信などの通信頻度が削減されたこともあり、結局初日は23時まで延長する事態となった。

 無論、「だからダメ」などと言うつもりは毛頭ない。オンラインゲームのβテストでも障害はつきものだし、今のうちに不備を洗い出せたことは、むしろ製品版にとってよかったとすら言える。

 実際、12日の第2回目のテストはほとんど障害を感じることはなく、快適に楽しむことができた。唯一、召喚サインにアクセスしてもなかなか他プレーヤーを呼べないケースがあったが、これはネットワークテストが人気すぎるがゆえに、プレーヤー同士で呼び出し合う、早いもの勝ちの状態になってしまった可能性もある。

 侵入プレイに関しては、ゲーム開始時に黒騎士を選んだ人のみが楽しめた。これは侵入に必要なアイテムを唯一所持しているキャラクターだったからだ。筆者は結局2日間とも黒騎士を選ばなかったので自分から侵入することはなかったが、プレイ中には結構な頻度で侵入を受けることがあった。やはり多くの人がいろいろ試してみたい欲求を持っていたのだろう。

 ちなみに筆者は2回侵入されて1勝2敗。その1勝も仲間と協力し、3対1の状況を作り出すというなかなかアンフェアなやり方になってしまった。

オレンジ色に光る文字は他のプレーヤーが残したメッセージ。ニヤリと笑わせる内容から攻略のヒントまで、さまざまなメッセージが残されていた。「橙の助言ろう石」というアイテムを使用すればメッセージを書き込める
血痕を調べると、他のプレーヤーの死んだ瞬間を確認できる。血痕が多く残っているということは、それだけ多くのプレーヤーが同じ場所で死を迎えている危険地帯という意味だ

 リメイクではなくリマスターの都合上、敵の配置や強さ、アイテムなどはオリジナル版と同様だった。そのためPS3版をプレイしている筆者にとっては、新鮮さより懐かしさのほうが上回ったネットワークテストとなった。

 その一方でフレームレートの向上により、アクションを快適に楽しめるようになったことは大きな進化だ。これによって見える景色まで変わってくる……と言ったら少々オーバーかも知れないが、敵との乱戦になったときは特に恩恵を感じると思うし、その意味では城下不死教区だけでなく、さまざまなエリアに足を運んでみたいと思わせてくれた。

 ほかにもまた最大4人までだったオンラインマルチプレイは6人までに増加し、シリーズ最新作となる「ダークソウルIII」から採用されている合言葉マッチングも搭載。人によってはややクセを感じる操作性については、キーコンフィグの搭載によって解消されている。

 そもそも、ダウンロードコンテンツとして配信された「ARTORIAS OF THE ABYSS」が最初からパッケージングされていたりと、オリジナルをプレイした人にとっても魅力的なパッケージとなっている。7年前のゲームではあるものの、古臭さは感じさせない、むしろ現在のゲームシーンに耐えうる作品へと順当に進化している印象だ。