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CORSAIR、スマホも充電できるゲーミングマウス無線充電システムや、“セキュア”なゲーミングキーボードなど最新ゲーミングギアをフルラインナップで発表

4月11日発表

 米国のペリフェラルメーカーのCORSAIRおよび、日本代理店を務めるリンクスインターナショナルは4月11日、都内でメディア向けの発表会を開催し、PC向けのゲーミングギアおよびDIYコンポーネントの最新モデルを発表した。製品は4月から5月にかけて順次発売される予定。

挨拶を行なうCORSAIR APAC Country ManagerのJevon Yeh氏

 定期的に発表会を開催し、最新ラインナップをお披露目しているCORSAIRだが、今回の発表会はここ数年で最大規模のものだった。CORSAIRといえば、メモリや電源、ファンなど自作PCユーザー御用達のDIYコンポーネントのメーカーというイメージが強いが、ここ数年はゲーミングを大幅に強化しており、機能性とコストパフォーマンスを重視したミドルレンジのラインナップで、ライバルのLogicoolやKingstonを猛追している。

 CORSAIRの特徴は、徹底的に機能性を重視しているところだ。本来ゲーミングギアに求められるのは純粋な性能だが、そこでは勝負せず、いかに便利か、使いやすいか、そして楽しく使えるかが重視される。言い換えれば、他社の後追い的な側面が強いものの、単なる後追いに留まらず、ユニークな機能が追加され、かつ安い。そこに価値を見いだすゲームファンは多い。

【今回発表された新製品】
ワイヤレスゲーミングキーボード「K63 WIRELESS MECHANICAL GAMING KEYBOARD」
ワイヤレスゲーミングマウス「DARK CORE RGB SE」とワイヤレス給電マウスパッド「MM1000」
ゲーミングヘッドセット「HS60」
PCケース「275R TG」
PCケース「Obsidian 500D」
ゲーミングギアの紹介を行なったSr. Director, Product and Channel MarketingのAndrew Ware氏
DIYコンポーネントの紹介を行なったDirector of Marketing for Gaming Systems and ComponentsのDennis Jackson氏
テーマは「UNPLUG AND PLAY」
発表会後は、タッチトライイベントが行なわれた

 今回発表されたのは、ゲーミングギアとDIYコンポーネントの2カテゴリ。ゲーミングギアは、テーマを「UNPLUG AND PLAY(外して遊ぶ)」とし、ワイヤレスゲーミングを主軸とした5製品を発表。DIYコンポーネントはケース、ファン、クーラーシステムなどがお披露目された。

 まずゲーミングギアから見ていくと、中核であるマウスとキーボードがワイヤレスとなり、CORSAIRとして初めて完全なワイヤレスゲーミング環境を実現する。CORSAIRのワイヤレスファミリーの特徴は、1msの2.4GHz接続、低遅延のBluetooth接続に加えて、有線接続もカバーし、RGBバックライトやDPS等の調整などは「iCUE」と呼ばれる総合ソフトウェアで一括管理する。その上で、ワイヤレス給電の国際基準規格Qi(チー)への対応や、入力データの128bit暗号化処理など、PCユーザーが「おっ?」と思うような機能が盛り込まれている。

 ワイヤレスゲーミングキーボード「K63 WIRELESS MECHANICAL GAMING KEYBOARD」は、Cherry MX赤軸を採用したメカニカルキーボードで、テンキーレス、RGBバックライト機能、リストレスト標準装備といった特徴を持つ。

 最大のセールスポイントとなるのは、入力キーデータをすべて128bitで暗号化してPCに送信するセキュリティ機能。ボタンでオンオフが切り替えられる。FPSをプレイ中の「AWEDZXXD12DDWW……」のようなキー操作情報が盗まれたところで痛くも痒くもないが、実際のゲーミングシーンでは、プレイ中に個人情報の入力や会話、課金決済を伴うことが多い。特に不特定多数がいるLANパーティーイベントなどでは悪意を持ったユーザーがいないとも限らないため、こうした機能があれば安心というわけだ。5月以降発売予定で、価格は未定。

【K63 WIRELESS MECHANICAL GAMING KEYBOARD】

 ゲーミングラップボード「K63 WIRELESS GAMING LAPBOARD」は、海外ではメジャーなリビングにゲーミングPCを持ち込んでパーティーライクにPCゲームを楽しむ“リビングゲーミング”を意識したラップボードの新製品。

 フルサイズのゲーミングキーボードを一回り大きくしたようなデザインで、左側の空間に「K63 WIRELESS MECHANICAL GAMING KEYBOARD」をはめ込み、右側のハードタイプのマウスパッドエリアに、後述するワイヤレスゲーミングキーボード「DARK CORE RGB」をセットして、膝の上に置いて使う。前モデルと比較して着脱も容易になっており、TPOに応じて付けたり外したりがし易いという。5月以降発売予定で、価格は未定。

【K63 WIRELESS GAMING LAPBOARD】

 ワイヤレスゲーミングマウス「DARK CORE RGB」は、CORSAIR初のワイヤレスゲーミングマウス。Pixartの光学式センサーPMW3367を採用し、LogicoolのハイエンドゲーミングマウスG903に採用されているPMW3366の12,000DPIを上回る、16,000DPIの解像度を誇る。接続は1msのレポートレートの性能を持つ2.4GHzワイヤレスか、Bluetooth、有線の3種類に対応。右サイドは着脱式になっており、小指を置けるスカートあり/なしの2種類のいずれかを装着する形となる。バッテリーは最大24時間連続駆動可能。5月発売予定で、価格は11,000円前後の見込み。

【DARK CORE RGB】

 そして「DARK CORE RGB」には、Qiに対応した「DARK CORE RGB SE」というバリエーションが存在しており、Qi対応ワイヤレス給電マウスパッド「MM1000」と組み合わせることで、バッテリーを気にせずワイヤレス充電で、「DARK CORE RGB SE」を使用することができる。

 このソリューションは、Logicoolがワイヤレス充電システム「POWERPLAY」およびG903で実現していたものとまったく同じアプローチだ。違いは「POWERPLAY」は、市販のマウスパッドの使用が可能で、マウスパッドほぼ全面で給電でき、かつワイヤレスレシーバーを内蔵しているのに対し、「MM1000」はハードタイプのマウスパッドを内蔵しており、充電は右上の一カ所のみ、レシーバーは内蔵しておらず、別途接続する必要がある。

 と書くと、「POWERPLAY」のほうが圧倒的に優れているように見えるが、「MM1000」は、Qi規格に対応しているため「DARK CORE RGB SE」のみならず、iPhoneをはじめとしたスマートフォンも充電することができる。この汎用性がCORSAIRらしいところだ。ゲームを遊びながらマウスを充電することはできないものの、スマホを充電できるのは嬉しい。ゲームが終わったら、スマホをマウスに置き換えておけば、次回ゲームを再開するときにはフル充電になっている、という案配だ。

 しかも「MM1000」には、USB Type AやType C、Lightningコネクタに対応した専用のアタッチメントが同梱されているため、Galaxy S7 edge、Nexus 5、iPhone 8/XといったQi規格に対応したスマートフォンのみならず、それらの端子を備えたすべてのスマートフォンを充電することができる。

 バディを組む「DARK CORE RGB SE」も、Qi規格対応機器として、「MM1000」に頼らずとも市販のワイヤレス充電器での充電が可能で、色んなところで充電できるワイヤレスゲーミングマウスとして話題を集めるかもしれない。「MM1000」は4月14日発売予定。

【K63 WIRELESS GAMING LAPBOARD】
【「MM1000」を使ってみる】
充電できるポイントは左上の一カ所のみ。かなりピンポイントだ
同梱するアタッチメント
こちらがQiスポット
Qi規格に対応したデバイスを置くと充電がスタートする
このような使い方が主流になる!?

 最後に、これらデバイスを一元管理するソフトウェア「iCUE」の特徴が紹介された。基本的には、LogicoolソフトウェアやRazer SynapseのようにRGBライティングの設定やデバイス間での同期機能を備えているが、「iCUE」が凄いのは同期できるのがゲーミングギアに限らないところだ。ご存じの通り、CORSAIRは様々なコンポーネントを通じてLEDイルミネーションを提供してきたメーカーだが、それらもひっくるめて同期や設定を行なうことができる。

【INTRODUCING CORSAIR iCUE】

 そして当然対応ゲームも存在する。会場では「iCUE」に対応したゲーム「ファークライ5」のデモ映像が流され、キャラクターが炎に包まれると、CORSAIRデバイスも赤々と燃えたぎり、水中に入ると湖面のようなブルーに包まれ、犬を殺すと真っ赤になる。モニター外にもゲーム環境が再現され、さらにゲームへの没入感を高めてくれるという。LANパーティーでヒーローになれそうな機能だ。

【そのほかのゲーミングギア】
防水防塵に対応したゲーミングキーボード「K68 RGB KEYBOARD」
現行のHS50の後継モデルとなる「HS60」。新たにサラウンドアダプタが同梱されている
「K68 RGB KEYBOARD」は、ゲーミングキーボードに防水防塵機能を加えたCORSAIRらしいプロダクト。キーひとつひとつにメンブレンカバーが施され、背面から水が抜ける設計になっている
【DIYコンポーネント】
PCケース「275R TG」。日本ではガラスパネルのみの取り扱いで、ブラックは4月下旬から5月上旬発売予定、ホワイトは4月21日発売予定。価格は14,040円(税込)
PCケース「Obsidian 500D」。日本では3月に発売され、価格は25,920円(税込)。
16カ所もLEDが設置されたRGBファン「LL120」、「LL140」
クーラーシステム「H150i Pro」と「H115i Pro」