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「ハチャメチャ STARJAM」、渋谷区と共同でe-Sports大会を開催
色々なキャラクターで様々な戦い方ができる!プレイレポートもお届け
2017年11月13日 07:00
Team STARJAMは11月11日、渋谷区が開催するDive Diversity Summit Shibuya(以下 DDSS)サテライトプログラムの一環として、Android用リアルタイム3Dアクション「ハチャメチャ STARJAM」のe-Sportsイベントを渋谷のBA-TSU ART GALLERYにて開催した。
イベントの内容は128名が参加するトーナメント大会で、優勝賞金が100万円ということもあり、会場では非常に熱い試合が繰り広げられていた。大会の脇では試遊台も設置されていて自由に遊ぶことができるようになっていたほか、トークセッションなども開催されていた。
本稿では、イベントの模様とあわせて、そもそも「ハチャメチャ STARJAM」はどんなゲームなのかということを、試遊で黙々とプレイしてきた手触りとともにお伝えしていきたい。
そもそも「ハチャメチャ STARJAM」とは?
はじめに、競技種目となった「ハチャメチャ STARJAM」について紹介しておきたい。本作は1人vs1人でリアルタイムでの対戦を行なう3Dアクションゲームである。現在はauゲームにて先行配信中で、auユーザー限定でプレイできる状態になっているが、イベント会場では事前登録の受付開始が発表されており、今後はキャリアを問わずプレイが可能となる予定であることが明かされた。
本作のプレイ料金は無料となっており、アイテム課金制を取る。e-Sportsに用いられるような競技性を大事にしているタイトルだということで、対戦におけるキャラクターの強化に直接繋がるような課金体系ではなく、あくまでキャラクターの見た目を変更するアイテムや育成を楽にしてくれるようなアイテムが用意される予定だということだ。
会場には大会スペースの他にも自由に遊べる試遊台が用意されており、大会参加者や見学者、あるいは業界関係者までもがプレイに熱中している様子が散見された。「ハチャメチャ STARJAM」は10月27日に先行配信が始まったばかりということや、特定のキャリアでしか遊べないという現状もあり、大会参加者の中にもここで初めて「ハチャメチャ STARJAM」を触ったというプレーヤーも多数いたようだ。
正直に告白すると、筆者も編集部にauキャリアの端末が無いという事情により、ここで初めて「ハチャメチャ STARJAM」をプレイすることができたのだ。「モバイル」、「リアルタイムアクション」そして「e-Sports」指向ということで非常に興味深いタイトルなので、まずは大会の合間を縫って試遊し倒してきたインプレッションをお届けしたい。
見た目も動きもユニークな12のキャラクター
「ハチャメチャ STARJAM」は、1人vs1人の"タイマン"形式の対戦アクションということで、まずは自らのキャラクターを選択する。キャラクターには人間やドラゴン、獣人など、様々な特徴をもった12キャラクターが用意されており、見た目のみならず距離を詰めて近距離で戦うのが得意なキャラクター、近づかれると脆いが遠距離では圧倒的な制圧力を持つキャラクター、あるいは操作難易度は高いが、思いもよらないトリッキーな動きができるキャラクターなど、それぞれに特徴があり、得意とする武器や戦術が異なっている。
キャラクターは自らの操作するメインキャラクターと、それを補佐するサポートキャラクターとして2キャラクターを選択する形式となっている。サポートキャラクターは直接の操作キャラクターではなく、対戦中にランダムに出現する「スキルスター」を取得した際にそれぞれ固有のスキルを発動するというのが役割だ。発動するスキルは「サポート」というだけあって効果は相手に直接ダメージを与えるものではなく、自身の操作キャラクターの強化や相手キャラクターの弱体化がメインとなっている。
メインキャラクターを色々と触ってみた結果、「ハチャメチャ STARJAM」においては近接攻撃のダメージがかなり高めに設定されているため、現状のバランスでは機動力があって攻撃力が高い近接系のキャラクターが強い印象を抱いた。実際大会でも剣を扱う狼の「ガッシュ」、狐の侍「ウイロウ」、槍使いのライオン「レオニダス」はほとんどの試合で選択されており、勝率も高かった。
同じ近接キャラクターの中にも細かな違いがあり、例えば「レオニダス」は一振りのモーションが大きく直接の殴り合いは不利だが、他の近接武器に比べて若干射程が長く、威力も高い。そのため相手の動きを先読みしての攻撃が1度ハマると大爆発するというキャラクターで、ただ武器を振り回しているだけでは勝てないという点で操作していて面白いキャラクターであった。
一方、遠距離タイプのキャラクターにも面白いものが揃っており、触ってみたもののなかでは、鬼のような弾幕を張ることができる魔法使いの「エマ」や、弓矢を使う小ウサギの「ロップル」などが印象的だった。特に「ロップル」のメイン射撃は直線上に飛ぶ弓矢による射撃なのだが、特殊攻撃で投げるリンゴを相手に当てると、弓矢が相手を追尾するようになる。また、後述する「スペシャル攻撃」として毒リンゴを扱うことができ、これがジワジワ効くというより致死性なのではないかと勘ぐるような大ダメージを叩きだしてくれるのだ。
しかも毒リンゴは通常のリンゴの効果も持っているので弓矢の追尾効果もつくということで、1度当たればほぼ勝ちが確定するような攻撃である一方、使用には予備動作が必要な上、挙動が特殊で当てにくい。「ロップル」も含めて遠距離主体のキャラクターは若干クセのあるものが多く、ある程度の熟練が必要といえそうだ。「ハチャメチャ STARJAM」自体の先行配信から間もなくであるということ、そもそも会場で初めて触るプレーヤーもいたということで、扱いやすさの面で近接系のキャラクターが今大会では上位に食い込んだといえるのかもしれない。
サポートキャラクターは、相対的な強化・弱体効果を持つものがほとんどである中、ゴリラでありながら研究者という「Dr.ゴルグ」というキャラクターは、唯一相手を一定時間行動不能にする「スタン」を使用することができる。近接攻撃のバーストが強い環境の中、相手を一瞬でも行動不能にしてダメージを叩き込むことができればかなりのリードを得ることができる。そのため、こちらも大会上位メンバーのほとんどがDr.ゴルグをサポートキャラクターとして選択しており、熾烈なスキルスター争奪戦が繰り広げられていた。
サポートに関しては少し残念なところで、現状で既に12体ものキャラクターが居るにもかかわらず、効果の強力さを考慮するとサポートはDr.ゴルグ1択となってしまっている。時間の経過とともにユーザー間での研究が進めばまた違った運用がされるようになるのかもしれないが、唯一のスタン持ち、ということでそう簡単には覆らなそうな気もする。ここは是非他のキャラクターのサポート効果の調整などで、選択に多様性を持たせて欲しいところだ。
直観的な操作が可能なゲームシステム
基本的な操作方法としては、スワイプでキャラクターの移動、フリックで移動兼回避行動となる「ローリング」、ダブルフリックで高速での移動が可能な「ダッシュ」、画面の上半分タップすることで「ジャンプ」ができる。移動は位置が固定されたいわゆる「バーチャルパッド」ではなく、画面のどこを触っても操作ができるということで直感的な操作が可能なほか、持ち方や操作する指そのもののポジションにも自由度を持たせている。
実はこれは中々に重要な点で、スマートフォンはPCやコンシューマ機と違ってデバイスそのものがタッチ操作前提のため、操作の際に肝心なところが指で隠れてしまうといったことが多々ある。特に対戦タイトルではその一瞬が命取りになりえるため、相手や自分の位置関係に応じて持ち替えたり、自分の1番操作しやすいポジションで操作ができるというのは非常に好印象だ。
また、画面下のパネルをタップすることで「近接攻撃」、「メイン攻撃(遠距離)」、「サブ攻撃」の発動が可能だ。サブ攻撃は特にキャラクターの特徴が出やすいアクションで、爆弾やリンゴを投げたり、魔法陣を貼ったり、はたまた相手に向かって突進したりと様々なアクションを見せてくれる。また、行動によってゲージがたまるとサブ攻撃が「スペシャル攻撃」に変化し、タップすることでゲージを消費して効果の大きなアクションを行なうことができる。これらも背景を透過するボタンが画面下3分の1ほどの"調度良い"サイズに設定されており、これも操作性の向上に一役買っている。
行動に関してはスタミナの概念があり、攻撃、ローリング、ダッシュを行なうとキャラクターはスタミナを消費していく。スタミナが尽きるとキャラクターが汗を書くようなエモートが表示され、一定時間それらの行動ができなくなる。「ハチャメチャ STARJAM」は近距離攻撃のダメージが高めに設定されているため、一方的に相手の接近と攻撃を許してしまうとそれだけで敗北するケースが多々ある。そのため、リソース管理という意味で常にスタミナに気を払う必要があり、これが試合の駆け引きを奥深いものにしている。
試合時間は1プレイ99秒で、時間内に相手の体力ゲージを0にするか、タイムアップの時点でより多く相手の体力を減らしたほうが勝利となる。また、対戦の舞台となるマップはいくつかあるようで、試合の開始時にランダムに設定されていたようだ。いずれも一定範囲の円形のフィールドとなっており、障害物が点在している。これらの障害物は遠距離攻撃を無効化するので、これを上手く使って相手よりも有利な位置取りをするという駆け引きが生まれ、先述のスタミナというリソースの管理と相まって、読み合い刺し合いの面白さがあった。
いわゆるe-Sportsとして用いられるタイトルは、ユーザーの経験の蓄積によって開発される戦略と、運営や開発によるキャラクターの追加や仕様変更などが両輪となって、環境が刻々と移り変わっていく。「ハチャメチャ STARJAM」はまだ少し荒削りな部分もあるものの、今後のアップデートで改善されていけばもっと楽しめるようになるだろう。今後に大きな期待を抱かせてくれるタイトルだと感じた。
e-Sportsを取り巻く環境、そして白熱のトーナメント戦!
イベントの冒頭では、トークセッションとして本作のスペシャルサポーターである田村淳さん、司会を務めたX-GUN西尾季隆さん、渋谷区観光協会理事長の金山淳吾氏、日本eスポーツ協会(以下、JeSPA)事務局長の筧誠一郎氏、Team STARJAMのエグゼクティブプロデューサー枝廣憲氏が登壇。
海外や日本におけるe-Sportsの現状や、渋谷区としては新たな観光資源としてe-Sportsを盛り上げていきたいといった話題から、「ハチャメチャ STARJAM」の持つ「年齢や性別を問わず、指先だけでプレイできる」裾野の広さとモバイルの親和性についても語られた。
また、エキシビジョンマッチとして田村さんと西尾さんによる対戦も行なわれ、楽しそうに、それでいて真剣に対戦に取り組む姿からはモバイルにおけるe-Sportsの未来が垣間見えたような気がした。
トークセッションのあとはいよいよ大会がスタート。大会は128名によるトーナメント形式で開催され、優勝賞金には100万円が用意された。そもそも「ハチャメチャ STARJAM」は10月27日にauゲームで先行配信が始まったばかりで、現状auユーザー限定でプレイが可能だ。そのため、参加者の中には大会当日に初めてゲームを触ったというプレーヤーも多数おり、まだまだキャラクターの強弱や戦術といった、対戦におけるメタ(環境)が明らかにされていない今、誰が勝ってもおかしくない大会であった。
実際、優勝者となったのは当日初めて会場で「ハチャメチャ STARJAM」をプレイしたというあべさんだ。もともとゲームが好きだということだが、「まさか優勝できるとは思わなかった」とコメント。また、「ハチャメチャ STARJAM」について「ゲームが好きな方でも初心者でもすぐにプレイできるわかりやすいゲーム」とも話しており、他のゲームで培った経験が、新たに触るゲームの操作性やルールに阻まれることなく発揮できた結果なのかもしれない。それでも、128名の頂点に立つというのは並大抵のことではない。その実力と強運をたたえたい。
当日のイベント会場では、「誰でも楽しめる」e-Sportsの証左として、ゲームをやりこんでいるハードコアユーザーからライト層のユーザー、あるいはauユーザーで既に「ハチャメチャ STARJAM」をやりこんでいる人、そうでない人など様々な属性を持つ人々が同じゲームを楽しみ、同じ場所で同じ熱狂を共有するという光景を見ることができた。こうした空気こそがまさしくe-Sportsの醍醐味であり、面白さだ。今回のイベントではそうした楽しさと熱気を全身で感じることができた。
「ハチャメチャ STARJAM」はその対戦アクションというジャンル、そしてモバイルというプラットフォームからしてオフライン大会と非常に相性の良いタイトルであるように思う。正式配信と、今後のイベント展開を楽しみに待ちたい。
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