【特別企画】
「LoL」の格闘ゲーム「2XKO」試遊レポート。操作はシンプルでありながらも、やり込みが求められる骨太の格闘ゲーム
2024年4月28日 21:06
- 【2XKO】
- 2025年 正式リリース予定
- 基本プレイ無料
ライアットゲームズは、2025年にリリース予定のプレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC用対戦型格闘ゲーム「2XKO」の試遊台を、4月27日より4月29日まで開催中の格闘ゲームイベント「EVO Japan 2024」会場に出展している。
「2XKO」はライアットゲームズが提供するMOBA「リーグ・オブ・レジェンド」(以下LoL)に登場するチャンピオンと呼ばれるキャラクターたちを操作して戦える新作格闘ゲーム。
ゲームとしては2人のチャンピオンを選択して戦うチームバトルとなっており、MOBAの代表的かつ超メジャータイトルの特徴的なチャンピオンたちをどのように格闘ゲームのキャラクターに落とし込んだのかなど、発売前ながら注目度の高いタイトルだ。
今回は実際に「2XKO」の試遊バージョンを会場でプレイしてきたので、プレイした感触を紹介したい。
ボタン設定はシンプルながら奥の深い操作性を実現
「2XKO」は「LoL」の世界をモチーフにした格闘ゲームとして2019年10月に発表され、直近のイベントなどでは「Project L」として紹介されていたタイトルだ。2人のチャンピオンでチームを組んで争うチームバトルが特徴なほか、2人のプレーヤーがタッグを組んで操作し、最大4人での2vs2マッチ、デュオプレイも行なえるのは面白いところ。
今回の試遊バージョンでは、「ヤスオ」、「イラオイ」、「エコー」、「ダリウス」、「アーリ」の5人のチャンピオンが利用できた。デュオプレイモードにも興味はあったが、今回は1人で2人のチャンピオンを操作して戦う通常の対戦モードを試した。
ゲーム画面は「ギルティギア」シリーズのように、チャンピオンたちのアニメ調のビジュアルが軽快にキビキビと動いており、ド迫力のバトルが堪能できる。
2人のチャンピオンを選択後は「ヒューズ」と呼ばれる特性を選択できる。今回の試遊バージョンでは、控えキャラのアシストアクション中に交代できるハンドシェイクタッグを2回連続で使えるようになる「フリースタイル」、体力が40%以下になると行動をキャンセルしてダッシュするスペシャルダッシュキャンセルが使用可能になる「フューリー」、連続して2回アシスト攻撃が出せる「2Xアシスト」、超必殺技から控えキャラの超必殺技を繰り出せるようになる「ダブルダウン」の4種類から選択できた。
本作の基本操作はシンプルで、L、M、H攻撃ボタン及び操作キャラ切り替えや仲間からの援護が行なえる「アシスト」に使用する「チーム」ボタンを用意。加えて必殺技である「スペシャル」用のボタンとして、S1/S2ボタンがあり、ワンボタンでスムーズに必殺技が発動できる。その他にも1ボタンで利用できる「ダッシュ」と「パリィ」のボタンをそれぞれ備える。
スペシャル技は基本的にS1/S2ボタン単体で発動が可能なほか、方向キーとの組み合わせで豊富な技が繰り出せる。例えばイラオイなら前とS1ボタンで「激流」を発動できるほか、発動中に再度S1ボタンを押すと「引き潮」という技が発動できる。他にも空中でS1ボタンを押す場合は「サーペントの舌」と呼ばれる技に変化するなど、S1/S2ボタンと方向キーの組み合わせに加えて、派生技や空中か触手が出た状態かなどの状態に応じて変化する技など、豊富に用意されている。
また、一部のキャラクターには固有操作も用意されている。アーリにのみ「空中ダッシュ」があり、空中で方向キーを入れつつL攻撃とM攻撃を同時押しすることでダッシュできる。エコーには2段ジャンプをするような「エアホップ」という固有操作があり、空中で左右の方向キーを2回入れるか、L攻撃とM攻撃の同時押しで繰り出せる。
なお「2XKO」のXアカウントでは、これら技コマンドの一覧を公開しており、コマンドを全てチェックできる。
EVO Japanまであと少し!
— 2XKO Japan (@2XKOJP)April 23, 2024
イラオイのコマンドを事前にチェックして、ブースで見せつけようpic.twitter.com/Ab0DVNcpON
超必殺技に相当する「スーパー」技はどのチャンピオンも共通で、方向キー下2回とS1かS2ボタンを押すことで、画面下部に備えるアルティメットゲージを1つ消費して発動できる。複雑なコマンドを入力する必要はなく、非常にシンプルながら強力な必殺技が繰り出せる。
このアルティメットゲージを2つ消費してさらに強力な超必殺技「アルティメットスキル」を発動する事も可能だ。コマンドは下2回とS1/S2ボタンを同時押しすることでアルティメットスキルになるという分かりやすい仕組みになっている。こちらは映像によるカット演出が入り、かなりの大ダメージが期待できる。
本作では他にも通常攻撃ボタンを押す際に方向キーと組み合わせることで、浮かせ技やクリティカル、対空攻撃やめくり攻撃などの特殊攻撃が備えられており、ボタン操作その物はシンプルながら、場面に応じて攻撃パターンが変化する。
防御についても、通常のガードに加えて、ガードしながら後ろに下がれる後退ガードやパリィ、下段パリィ、受け身などが用意されているほか、ダウン後の起き上がり時に反撃する起き上がり攻撃や、相手の攻撃をガード中に押し返せるプッシュブロックなど、防御パターンも多い。ただし、一部の防御行動はアルティメットゲージを消耗する点には注意が必要だ。
なお、投げはMボタンとHボタン同時押しだが、その範囲はかなり狭い。投げ抜けもあるので、相手との駆け引きの手段の1つとして近接戦闘時には織り交ぜていきたい。
もう1人の仲間を操作して援護してもらう際には「チーム」ボタンを使う事でアシストやタッグといった協力操作が行なえる。
仲間を呼び出して共に攻撃したり、攻撃中に入れ替わったり、アシスト攻撃だけ行なうアシストアクションなど仲間を使った連携攻撃も豊富に用意されているが、こうしたアシストアクションの一部には体力下部のアシストゲージが必要になる物もある。また、相手のコンボを中断させることで仲間を守れる「ダイナミックセーブ」といったユニークな連携機能も用意されており、攻守様々な場面で仲間との連携を使うのが攻略のカギとなっている。
操作その物はシンプルだが、攻撃ボタンとの方向キーの組み合わせで様々な攻撃に変化するため、やや複雑な仕組みとなっており、動きを全て把握するのはなかなかハードな印象を受けた。仲間との連携攻撃についても、シンプルなアシストアクションのみなら簡単に利用できるが、コンボと絡めたり、画面内に仲間がいるかどうかの状態で変化するタッグ攻撃など、できること全てを把握するのには時間がかかりそうだ。
ワンボタンで出せるスペシャル技は確かに強力だが、それだけを使用していても、ガードされてしまい、歯が立たない。如何にスペシャル技に繋げていくかといった立ち回りの戦略が重要であり、その際には通常攻撃の派生であるクリティカル攻撃や浮かせ技などの攻撃手段がより重要になってくるし、そこに繋ぐには小技からのコンボ連携が求められるので、見た目以上に基本の立ち回りが重要なシステムとなっている。
一方で、こうした苦労があるからこそ、スーパー技などの強力な攻撃がうまく決まると、賑やかな画面描写が気持ちよくてクセになる。特にアルティメットスキルは各チャンピオンのバックボーンなどを活かした映像演出が楽しめるようになっており、ここにうまく繋げられるようなプレイができると、かなりテンションが上がりそうだ。
本作において、やはり重要なシステムとなっているのが、チームボタンを使った仲間との連携攻撃だろう。シンプルに仲間と共に攻撃できるアシストアクションはチャンピオンごとに2種類持っているので、攻めのアクセントとして使用するのはもちろんのこと、画面内に呼び出してからハンドシェイクタッグでアシストとメインのキャラクターとを切り替えて体力を温存したり、相手のコンボを中断させるダイナミックセーブなど、いずれもかなり強力だった。
チーム連携が勝負のカギ! イメージを損なわないチャンピオン調整に感無量
以上、簡単にではあるが、「2XKO」の試遊バージョンの感触をお伝えした。ボタンそれぞれの役割は非常にシンプルで、初心者でもすぐに覚えられる仕組みながら、いざプレイしてみると、ジャンルは違えどオリジナルの「LoL」と同様に、やり込みが求められる骨太の格闘ゲームに仕上がっている。操作体系がシンプルなだけに1人のチャンピオンとじっくりと向き合い、コンボ連携の研究や練習などで操作を洗練させる必要性が感じられた。
システムの基本的な完成度はかなり高く、もうこのまま発売してもいいのではと言いたいところだが、そのためには選択できるチャンピオンの数がまだまだ足らない。最終的にどのくらいのチャンピオンが本作に参戦する事になるのかは未知数ながら、より多くのチャンピオンが選択できるようになるのを期待したい。
今回のプレイアブルの5人のチャンピオンについては、いずれも「LoL」でのイメージを最大限に活かしつつ、格闘ゲームのキャラクターとしてのバランスもうまく保たれており、「2XKO」の試遊をプレイした「LoL」に詳しい知人などに聞いてみても、かなり満足のいく仕上がりになっているようだ。
もちろん格闘ゲームのキャラクターとしてのアレンジにおいて、よりバランスよく調整できた5人が登場したという可能性は高いし、単なる開発スタッフの好みかもしれないが、リリースまでになるべく多くのチャンピオンたちが躍動する姿を楽しみにしたい。
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