【特別企画】

ポップでクールな世界観とド迫力3Dアクションの噛み合いが気持ち良い! 「ゼンレスゾーンゼロ」CBTプレイレポート

「ビデオ屋」と「プロキシ」の両方の日常を体験! 様々なクエストをこなしてゲームを進めよう!

 次に本作のゲームの流れについて説明しよう。本作では主に3つのパートに分けれている。主人公「アキラ」や「リン」を操作して新エリー都を歩き回りクエストの受注やキャラクターの強化などを行なうパート、クエストを受けた後にマス目上のマップで表現された「ホロウ」を進んで攻略するパート、最後に敵が待ち構えるフィールドを自由に動き回ってバトルを楽しめるパートの3つだ。プレーヤーは主にこの3つを繰り返す事で様々なストーリーやアクションを楽しむ事となる。

 最初に取り上げた新エリー都を歩き回るパートでは直接街に繰り出して多くのキャラクター達と直接会話する事ができ、その中でメインストーリーとは別のサブクエストを見つけたりなど探索要素も充実している。さらには主人公達の表稼業であるビデオショップの経営を行なったり、街のショップでキャラクターの強化アイテムやバトルで役に立つ装備品を整える事ができたり、やり応えのあるミニゲームをプレイできたり等々……もうとんでもなく多くのコンテンツがプレーヤーを待ち受けているのだ。現時点ではこのマップ自体の広さはそこまで広くは無い印象だが、その中にできることが詰め込まれているので、移動のストレスは無いのに探索しがいはあるという絶妙なバランスとなっていたのも嬉しいポイントだった。

自室の「H.D.D」から様々なクエストを受ける事でメインストーリーを進めたりサブクエストに挑戦できる。基本的にはこのクエストを達成していくことが主な目標であり、探索パートではその為の準備を行うイメージだ。ただ探索中に街の人間と話していたり、チャットを覗いたりすることで別のサブクエストが登場する為、探索要素としても十分にやり応えのある作りになっていた
ビデオ屋の運営や食事・買い物など、表側の日常を楽しみながらクエストの準備を行なえる。個性豊かすぎる街のキャラクターとの交流も「プロキシ」として必要な事なのだ……!
街の中には「プロキシ」としての素性を理解している住人も多いので、裏稼業同士特殊な取引があったりするのも“らしさ”全開で最高だ
筆者がビビる位ハマってしまったのが作中のミニゲーム。ミミズゲームこと「slither.io(Lowtech Studios)」や「ミスタードリラー(ナムコ)」を彷彿とさせるシンプルなゲーム内容なのだが、単純故に「次ならもっと……」と思わされて時間をドンドン使ってしまう……!
筆者も気付いたら3時間も穴を掘ってて腰を抜かしたのでハマりすぎないよう注意!

 クエストを受けた後に「ホロウ」を探索するパートでは本作ならではのフィールド攻略が待っている。3Dのマップを歩き回る街での探索とは異なり、「ホロウ」攻略ではブラウン管テレビをマス目上に繋ぎ合わせた2Dフィールドを進むのが大きな特徴。基本的に1マスずつ進む形だが、マス目には複数の種類があり、止まったマスに応じて道中のギミックを解除したりバトルマスに止まってバトルを繰り広げるなど、クエスト中はマス移動による攻略がメインとなるのだ。

 ここまで3Dグラフィックスだったのでいきなり2Dになって驚く人が居るかもしれないが、この2Dフィールド攻略が中々に手が凝っていて素晴らしい。ストーリーやサブイベントに合わせてマス目を上手く変化させる事で様々な物体や場所を表現したり、長く探索し過ぎるとキャラクターに悪影響を及ぼす「ストレス値」、フィールドの特定の場所を通過可能にする「ギアコイン」、他にも数多の目を引くギミックがこのマス目の中に仕込まれていたのだ。

 純粋にプレイして面白いと感じたのもあるが、バトルはハイカロリーな超スピードの3Dモーションアクションになるため、逆にこのパートは操作がシンプルかつ2Dになっている事で落ち着いてプレイすることが可能になっている。前述したがストーリー部分でも2Dと3Dの良いポイントしっかり抽出して本作の雰囲気に落とし込むのが天才的に上手いので、十分に世界観にのめり込む事ができるだろう。

ブラウン管テレビをマス目に見立てた「ホロウ」を「ボンプ」に意識を宿した主人公が進んでいく!
列車を舞台としたストーリーでは進行経路や列車自体を2Dフィールドで表現していたり、巨大な敵をとんでもない大きさのエネミーマスとして他のマスを浸食しながら動かしたりなど、この表現だからこそできる演出に力が入っているのだ!
特定の場所に物を運ぶ謎解きギミックや、自分と同じ動きをするエネミーを所定の場所に誘導するなど、ダンジョンを攻略するパズル要素等も用意されている
他にもローグライクのように特定のアイテムでキャラクターを強化しながら長いダンジョンを進む上級コンテンツも用意されていたりなど、しっかり頭を使わないと攻略できない歯ごたえのあるシステムも数多く存在していた!

キャラクター同士の連携が最高に気持ち良い! アクションゲームの醍醐味をしっかり味わえる完備された戦闘システム!

 そして何と言っても外せないのがド迫力かつ爽快感MAXなバトルシステムだろう。本作ではクエスト中にエネミーマスに止まったりストーリークエストの進行に合わせてバトルに突入する。

 ここでは「ホロウ」のマップ探索とは異なり3Dで表現されたフィールドを自分が編成した3人のエージェント(キャラクター)を用いて自由に動き回り、敵を殲滅していくのだ。バトルの基本は「通常攻撃」、「特殊スキル」、「回避」、「キャラチェンジ」の4つのアクションを組み合わせたシンプルな作りとなっているため、アクション初心者にも優しい仕様と言える。通常攻撃を連打しているだけでもコンボになり、適度に回避を合わせながら特殊スキルも組み合わせて攻撃をするだけでもアクションがカッコよく何だか様に見えるのがメチャクチャ楽しい。敵との距離や相性を考えてキャラクターをチェンジするだけでもスタイリッシュなアクションに様変わりする作りになっていた。

当然キャラクターごとに技モーションやスキルなどは多種多様!
回避中に攻撃する事で特殊な攻撃アクションが存在したり、特殊スキルを長押しでチャージできたりなど様々なアクションを簡単操作で楽しむことができるのだ!

 本作ならではのアクションとして目を引くのが「連携スキル」と「終結スキル」の存在だ。敵に一定数のダメージを与え続けたり、敵の攻撃をジャスト回避する事で敵の「ブレイクゲージ」を蓄積させることができ、一定数を超えと相手を一時的に行動不能にするブレイク状態にできるのだ。

 その際に「通常攻撃」によるコンボのフィニッシュ部分やゲージが貯まった状態の「特殊スキル」が該当する“重撃”を相手に当てる事で待機メンバーと入れ替わって大技を繰り出せる「連携スキル」を発動できるのだ。一方的に大ダメージを与えることができつつ、さらにブレイク状態が連鎖した場合は次々にキャラクターを入れ替えて大技を連鎖させてコンボ攻撃ができるため非常に爽快感が強い。本作のバトルで第一に狙いたい攻撃といえる。

ジャスト回避は「連携スキル」を狙いやすくなるのは勿論、相手の攻撃を華麗に避けて反撃するスタイリッシュなバトルを演出できるため是非とも積極的に狙いたい
相手が攻撃をする際に黄色く光ったり、攻撃を察知した際に特殊な音がなるため、目と耳で判断して回避できるとベストだ!
「連携スキル」はキャラクターの必殺技を連鎖させる事が可能なため一気に大ダメージを狙う事ができる。発動する際のエフェクトや入れ替わりにコンボを繋げていく感じが超スタイリッシュなので操作していて気持ちいぞ!

 そしてこれらの攻撃アクションを重ねていく事で溜まっていくのがチーム共有のゲージである「デシベルレート」であり、このゲージがMAXになった時に発動できるのが「終結スキル」だ。

 「終結スキル」は強化版の「連携スキル」のようなもので、ハチャメチャにカッコいいカットインが挟まった後に各キャラクター固有の必殺技を繰り出してくれる。一度発動すればゲージは0に戻ってしまうため、チームの中の1人しか発動できないのだが、超強力かつ演出も凄まじく良いのでバトルのアクションはこの「終結スキル」が目玉の大技になっている。

発動すると各キャラクター毎にアニメーションカットインが挟まり、超強力な一撃で相手を葬る! どんなカットインと演出なのかが気になる大技なので、新キャラクターをゲットしたらとりあえず見に行きたくなる要素だろう……!

 他にも特に筆者が楽しいと感じたのが「パリィ支援」というシステム。攻撃の直前に味方とメンバーチェンジする事で相手の攻撃をパリィアクションで反撃しながらチェンジするというものだ。これがありえんくらいカッコいい!

 特に近接タイプのキャラクターが最高で、成功すると心地よいパリィ音を炸裂させた後にド派手な反撃で相手を吹っ飛ばしてくれるのだ。タイミングがシビアかつ失敗するとタイミング悪くキャラクターが変わってしまうだけなので注意が必要だが、その労力に見合った威力とカッコ良さを秘めていた。全体的に操作方法自体はシンプルながらも、アクションの重ね合わせや様々なシステムが付随していることで、確かな歯ごたえと気持ち良さを実感できる点は高く評価できるポイントだろう。

アクションゲームとしてパリィ要素はどうしても外せない!
本作でも成功した時の脳汁の出方は凄まじいので、ぜひプレイする際には積極的に狙ってみて欲しい!

この手のゲームは“推し”が大事! 育成やキャラとの会話で世界観にドップリ浸かろう!

 最期に筆者がこの手のゲームをプレイする際に絶対にチェックしている部分について取り上げたいと思う。それは自分の好きな“推し”キャラクターとどこまで突き進めるかだ。オタクにとってこれほど重要な事も他に無い。

 まず育成面&ガチャ面についてだがHoYoverseの他ゲームをプレイした事のある人なら馴染み深いシステムとなっていた。キャラクター自身のレベリング+装備品のレベリングでステータスを整え、同じキャラクターを重ねていく事で特定のパッシブスキルを解放できると言った形だ。

すこし脱線するが本作のステータス画面では各項目ごとにキャラクターが様々なポージングをとってくれるのが嬉しいところ
中には表示する順番を変えるとポーズが変化するキャラクターもいるので好きなキャラクターは舐めまわすようにチェックできる!

 またキャラクターとのサイドストーリーもしっかり用意されている点も安心したい。街の探索パートではエージェントととなるキャラクターが出歩いている事もあり、話しかける事でイベントやクエストが発生して親密度をアップさせる事ができるのだ。

 キャラクターの内面や内情に少し踏み入るような話を聞ける事もあるので見逃さないよう心がけたい。ストーリーの合間にある程度は注意深くサブクエストなどもチェックしておくことが重要そうだ。

キャラクターとのイベントはサブクエストとして表示されている事もある。キャラクターとの親密度を上げる事でプロフィールが更新される事もあるため、推しには積極的に会いに行こう

 そんな中で筆者が特に大好きになったのは初期キャラクターにして「邪兎屋」のメンバーでもある「ビリー・キッド」くんだ!

 特撮ドラマ「スターライトナイト」をこよなく愛する熱血漢とポンコツ感を良い感じにハイブリッドした機械人で、フォルムや戦闘スタイルがカッコいい事もさることながら、明るい三枚目な性格で「邪兎屋」メンバーとの絡みが見ていてメチャクチャ笑顔になれる良い子だ。時折“機械ジョーク”をぶちかましたり空気の読めない発現をしたりもするが、大事な場面でキメる時はキメてくれるカッコ良さも持ち合わせていて男ながら惚れこんでしまった。

 2丁のリボルバーでガンガン撃ちまくるバトルスタイルも派手で楽しく、強敵が現われた際にとりあえず離れて攻撃をしているだけで何とかしてくれたりなど性能面で見ても初心者を救ってくれる頼もしい存在! バトルでも大変頼りになるため、こんなキャラクターが初期キャラクターにいて良いのかと思ってしまうぐらい最高にありがたい存在なのだ。

「邪兎屋」の面々との絡みはボケ役もツッコミ役もイケる印象。ストーリー中ではアンビーと会話が多いが機械的な性格のアンビーと人情深いビリーでどことなくアベコベな感じも何か良い……!
回避+通常攻撃で繰り出す銃弾を四方八方に回転しながら撃ちまくる攻撃が使い勝手も見た目も最高に良すぎる~!
終結スキルの時のカットインもカッコいいし……もう……最高だ!
【イッツ・ショータイム!|『ゼンレスゾーンゼロ』ビリー実戦紹介】
ちょっとでも気になった人はコレを見てビリーの魅力に気付いてくれ!

 他にも本作はカッコいい人間から機械人・亜人・人外・熊(!?)など本当に多種多様なキャラクター達が登場してプレイアブルキャラクターとして使用できる。現状のCBT版では筆者が確認できているキャラクターも多くは無いが、それでもかなりぶっ飛んだレパートリーである事は十分理解できた。

 世界観にキャラクター、さらにバトルシステムまで非常に長くやり込めるような作品となっていたので、ぜひ気になる人は本作の続報を追ってみてはいかがだろうか。