【特別企画】

ポップでクールな世界観とド迫力3Dアクションの噛み合いが気持ち良い! 「ゼンレスゾーンゼロ」CBTプレイレポート

HoYoverseの新作は2Dと3Dの良いポイントしっかり抽出!

【ゼンレスゾーンゼロ】

配信日:未定

【ゼンレスゾーンゼロ 第2回CBT】

11月24日~ 開催

 HoYoverseは11月24日、新作アクションRPG「ゼンレスゾーンゼロ」の第2回クローズドベータテスト(CBT)となる「吸音テスト」を開催した。

 本作は「原神」や「崩壊:スタートレイル」など多くのヒット作品を生み出し続けているHoYoverseの最新作という事もあってその完成度に期待しているプレーヤーも多いだろう。1回目のCBTや公開されたPV等から、同社がリリースしてきた既存タイトルとは異なるテイストの世界観やゲームシステムなどの独自性が垣間見える。今回はそんな本作の2回目となる「吸音テスト」がAndroid/iOS/PC向け実施され、こちらのPC版をプレイしたので、早速その詳細をレポートしていこうと思う。

【二度目の仕事、ボコられないようご用心! | 『ゼンレスゾーンゼロ』吸音テストPV】

近未来感とレトロさが入り乱れる雰囲気が堪らない! 凄腕の“プロキシ”となってアングラな世界を生きる!

 まず本作の世界観を簡単に説明する。この世界は、足を踏み入れた適正の無い人間を化け物に変えたり、その化け物が人々を襲ってしまう危険な空間「ホロウ」があちらこちらに発生している「新エリー都(しんエリーと)」が舞台となる。

 「ホロウ」を利用したビジネスを行なうアングラな世界で生きているキャラクターも登場すれば、都市の治安を守るキャラクターが登場したりなど、本作のテーマが“都市ファンタジー”な事からもわかる通り「ホロウ」という1つの大きな問題を中心に様々な物語が展開されるのだ。「ホロウ」に対抗する為の装備や機械技術が発達している雰囲気から近未来間を感じながらも、ビデオ屋や喫茶店などのレトロなテイストを感じる場面もあったりなど、本作ならでは独特な世界観も魅力の1つだ。この新エリー都を舞台に多くのキャラクターが自由に生きる様が描かれていく。

人類にとって大きな脅威となる「ホロウ」問題を中心に、利用する者、謎を解明しようとする者、ただ懸命に生きる者など多くのキャラクターが登場する。ポップさとダーティーさが上手い具合に溶けあった刺さる人にはとことん刺さるような世界観だと思われる!

 そんな世界観の中でプレーヤーの分身となる本作の主人公が「アキラ」と「リン」の兄妹。表向きはレンタルビデオショップを経営する2人なのだが、その実態は「ホロウ」を調査する際に外部からナビゲートを行なう専門家「プロキシ」として裏の世界では名を馳せており、自らを「パエトーン」と名乗っている。2人はフリーで非公認の「プロキシ」として身分を隠しながら、政府や国家機関が解決できないような「ホロウ」絡みの依頼を幾つも解決してきたのだ。こういう“身分を隠して実は……”みたいなシチュエーションは何歳になっても男心をくすぐってきて最高である。

 本作ではそんな2人の内の1人を主人公として操作しながら、日夜様々な事件が発生する「新エリー都」でのアングラな日常を楽しむことができるのだ。何でも屋「邪兎屋」の3人組をはじめとした多くのキャラクター達が2人の力を借りる為に依頼人として登場したり、「パエトーン」としての立場から大きな事件に巻き込まれたりなど、多種多様な物語がプレーヤーを待ち受けている。

プレーヤーは最初に「アキラ」と「リン」のどちらを主人公として操作するかを選択できる。選択しなかった方のキャラクターはサポート役としてストーリーに登場し、ストーリーにも大きく関わる
主人公達は「ボンプ」と呼ばれるマシーンに意識をダイブさせて「ホロウ」に直接赴いてサポートを行なうシステム「H.D.D」を駆使することができ、他の「プロキシ」には到底マネできないこの技法によってその名を轟かせたのである。
プレーヤーの分身としてアキラを選んだか、またはリンを選んだかによって若干会話などに変化がありそうなのでそこも気になるところ
主人公は選択肢の時以外全く喋らなくなるという訳ではなく、ストーリー中やサブイベント等でもしっかりキャラクターの個性を出してくれるので、主人公ながらプレーヤーの分身という印象は薄いと感じた
お互いに顔見知りで今作中でも行動を共にする事が多い「邪兎屋」のメンバーは毎度やっかい事を引き下げてくる上客(?)だ
外部からサポートする「プロキシ」と、実際に「ホロウ」内部で直接行動を行なう邪兎屋のようなエージェントが手を組む事で「ホロウ」での活動が可能となるのだ。ちなみに「プロキシ」が居ないと「ホロウ」で出口すら見つけられずに簡単に化け物になって死んでしまうのが普通な世界なため、この世界における「プロキシ」の重要度は相当高い事がわかる

 そんな本作で注目したいのが、この独特な世界観を彩る特殊なストーリー表現だ。主にストーリーが進む会話や活劇では漫画チックな表現技法が使われており、アニメーションムービーには無い独特のポップな味わいを強く感じることができる。

 この表現が作品全体の空気と非常にマッチしており、重要な局面やアクションシーンが映える場面ではHoYoverseお得意の超美麗3Dグラフィックスを用いたムービーを挟んでくるため、しっかり2Dの良さと3Dの良さを使い分けている印象だった。他にもバトル終了の際の表現や各種UIの中にもポップな印象を与える表現が用いられていたりなど、全体を通して世界観を重視した演出にこだわりを強く感じるような作品となっていた。

ただ全てを3Dキャラクターを用いたムービーや紙芝居にするのではなく、マンガのような表現もあえて混ぜる事で本作の世界観を強く印象付けているように感じる
これを使うことで場面や状況が把握しやすく、何より3Dでは表現できないようなキャラクターの様々な表情や動きを見ることができるのも嬉しいポイントだ
勿論ムービーの完成度もとんでもないのがHoYoverse。むしろこっちの方が得意分野と言わんばかりにド迫力のアクションやキャラクターの表情の変化などを3Dで表現している……!