【特別企画】
「龍が如く7 外伝 名を消した男」プレイレポート。新バトルスタイル「エージェント」がユニーク!
プレイスポットなども新しいチャレンジがあり、発売が楽しみな作品
2023年8月25日 15:19
- 【龍が如く7 外伝 名を消した男】
- 11月9日 発売予定
- 価格:5,940円
セガは、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC用アクションアドベンチャー「龍が如く7外伝 名を消した男」を11月29日に発売する。価格は5,940円。
本作はその名の通り、2020年に発売された「龍が如く7 光と闇の行方(以下、龍が如く7)」の外伝となるストーリーが楽しめる作品だ。それまでのシリーズ作品でメインの主人公だった「桐生一馬」が、「龍が如く7」の主人公である春日一番の活躍の裏で何をしていたかなどが描かれる。
今回は本作の一部、具体的には「闘技場」でのバトルや、「龍が如く」シリーズでは欠かせないプレイスポットの一部をプレイできた。そのインプレッションをお届けしたい。
2つのバトルスタイルを切り替えて戦う。ガジェットを使う「エージェント」スタイルに注目
「龍が如く7」ではRPGだったが、今作のバトルはアクションに戻ってきた。「龍が如く」シリーズのアクションといえば、最近の作品に搭載されている「バトルスタイル」の切り替えというシステムだ。その名の通り戦闘のスタイルを変更できるシステムで、これまでの作品で言えば一撃一撃のダメージが大きいスタイルや、素早く行動して敵を翻弄するようなスタイルが存在した。
今回もバトルスタイルの切り替えシステムが存在し、「エージェント」と「応龍」という2つのスタイルを戦闘中の自由なタイミングで切り替えられる。
「応龍」は比較的これまでの桐生らしいスタイルだ。王道のケンカ的なスタイルで、少し重めな攻撃で敵を殴ったり蹴ったりして攻撃するスタイルである。これまでのシリーズ作品で培ってきたケンカスタイルの集大成であり、それを2023年の最新のシステム、最新のエンジンで楽しめる。
注目して欲しいのは「エージェント」スタイル。このスタイルでも基本的な攻撃アクションがあり、応龍スタイルに比較するとスピーディーで軽やかな攻撃ができる。だが真価は4種類のガジェットを使って戦える点にある。
ガジェットはワイヤーで敵などを拘束できる「蜘蛛」、靴から吹き出すジェット噴射で高速移動する「蛇」、ドローンを呼び出して敵を攪乱する「蜂」、小型爆弾で敵を吹き飛ばす「蛍」の4つがある。これらは戦闘中に対応するボタンを長押しすることで使用でき、基本的には戦闘中にいつでも使える。
そのため敵を蜘蛛で拘束して振り回したり、蛇でヒットアンドアウェイをしたり、様々な戦い方ができるのが「エージェント」スタイルの特徴であり、これまでの作品にはなかった新感覚のバトル体験ができる。
今回はプレイ時間が短かったのですべてのガジェットを使いこなすことは難しかったが、通常の攻撃とガジェットを使った攻撃を組み合わせて華麗に戦え、慣れてくるととても楽しめるバトルスタイルだと感じた。
また今回は体験できなかったが、各ガジェットには強化要素もある。わかりやすいところでは「蜂」を強化すると同時に出せるドローンの数が増えたりするようだ。今回のプレイ環境では同時に50体(!)のドローンを出現させることができた。筆者は戦闘中に50体全部を出すことはできなかったが、もしそれができれば相当にユニークな構図になりそうだ。
これらのガジェットを満遍なく鍛えても良いし、例えば蜘蛛だけを集中して育てることもできる。このシステムも遊び方に広がりが出そうでワクワクする要素だ。
着替え要素「ブティック」に、実写で楽しめる「キャバクラ」など新要素も
本作では新しいチャレンジも多く見ることができた。
個人的に印象的だったのが「ブティック」だ。ここでは主人公である「浄龍(桐生一馬)」の服装をカスタマイズできる。確かに過去作品でも着替えられる要素はあったが、それは全身がセットになった衣装を切り替えるという形だった。
今作では帽子、ジャケット、ズボン、マスク、メイク……など各部位毎にカスタマイズでき、表現の幅はグッと広がっている。ジャケット1つとっても柄のカスタマイズなども可能で、すべての部位の組み合わせをかけた単純なバリエーションで言うと相当な数に上りそうだ。
ブティックで着替えた内容はカットシーンなどに反映させることもできるので、こだわりの服装でストーリーを楽しめる。
基本的にはシリアスなパーツが多いが、「龍が如く」シリーズらしい遊び心を感じるパーツもあった。一例がマスクという部位だ。浄龍は正体を隠しているという設定のため、マスクで顔を隠せるのだが、そこに「ひょっとこ」や「おかめ」など本作の世界観からかけ離れたパーツなども用意されていた。シリアスなゲームなのに、いきなり登場するこれらのマスクはシュールすぎて思わず笑ってしまった。
また新要素としては「キャバクラ」も印象的だ。「キャバクラ」も過去のシリーズ作品にあった要素だが、新しいのはキャストが実写映像であることだ。これまでは3Dキャラクターだったので、いくら精巧にモデリングされてるとはいえ、あくまでもゲームの中という感覚だった。
だが本作は完全に実写のムービーを使っている。実写のキャストがマシンの性能をフルに使った高解像度で接客をしてくれ、このビジュアルには思わずドキドキしてしまった。リアルな夜の遊びの表現を追求するという意味では、実写を使うことを上回る表現はなかなかないのではないだろうか。映像のパターンもかなり用意されている印象で、ハマるプレーヤーはトコトンハマってしまいそうな印象があった。
ほかにも闘技場ではクセの強いキャラクター達と共闘しながらバトルを勝ち抜いていく「ZIGOKU TEAM RUMBLE」も楽しい要素だった。浄龍を使ってプレイできるのはもちろんだが、他の仲間キャラクターを操作することも可能なのがとてもユニークで面白い。
仲間の中にはこれまでの作品に登場したが操作できなかったキャラクターも登場するので、彼らを操作できるのも面白いし、操作キャラクター毎に攻撃寄りだったり、回復寄りだったりと特徴があるので、どのキャラクターを使って勝ち抜いていくかを考えるのも楽しい。
なお、仲間はゲームを進めていったり、サブクエストなどで増やすことができるようだ。コレクション的な楽しみ方や、各仲間を育てていく育成的な遊び方などもできそうで、こちらも製品版を触るのが楽しみである。
短いプレイ時間だったが、新しいバトルスタイルの「エージェント」に加え、新しいお遊び要素、そして新しい要素を盛り込んだプレイスポットなど、正式ナンバリング作品ではないのにも関わらず、様々な新要素を詰め込んで、プレーヤーを楽しませてくれる作品であることが非常に伝わる作品だ。
すでに発表されている通り、本作は9月21日から幕張メッセで開催される「東京ゲームショウ 2023」でプレイアブル出展される。ぜひこのチャンスに本作に触れて、これらの新しい要素を体験してほしいと思う。
またストーリー面で言えば「龍が如く」シリーズのファンには桐生一馬に何があったかを知れるという意味で興味が尽きない作品だと思うし、「龍が如く7」からのファンや、本作をきっかけに「龍が如く」シリーズに触れるプレーヤーにとっては、「度々名前が出てくる『桐生一馬』とはどんな人物なのか」というのを知ることもでき、よりシリーズ作品に対する解像度が上がるだろう。
とにかく発売に向けてワクワクが止まらない本作、今後も目が離せない作品だ。
(C)SEGA
※画面は開発中のものです