【特別企画】

不動の海賊冒険ロマンマンガ「ONE PIECE」連載開始から本日で26周年

訪れた場所ごとに違う雰囲気を感じられる王道冒険マンガ

【ONE PIECE】

1997年7月22日 連載開始

 1997年7月22日に週刊少年ジャンプで「ONE PIECE(ワンピース)」が連載を開始してから本日で26周年を迎えた。

 「ONE PIECE」は現在も週刊少年ジャンプで連載が続き、コミックスは106巻まで到達したは尾田栄一郎氏による海賊冒険ロマンマンガだ。主人公のモンキー・D・ルフィを筆頭に麦わらの一味たちが訪れたさまざまな場所で活躍する本作は、TVアニメも放送されており、最新の劇場版アニメ「ONE PIECE FILM RED」も盛況だった。またNetflixで実写ドラマ化もされることも決定し、麦わらの一味のうちイーストブルーで出会う5人のキービジュアルが公開された際にも話題となった。

【『ONE PIECE FILM RED』予告 Trailer /8月6日(土)公開】

 本作は多彩なキャラクターたちによるエピソードが魅力的だ。これらのエピソードは麦わらの一味たちが訪れた場所ごとに区切られており、訪れた場所や出来事にちなんで「○○編」という形で枠組みされている。ルフィたちが訪れた場所ごとに「○○編」という名前と、物語としての区切りである場所までをまとめて印象的な場所の名前で呼ぶこともある。例えばルフィが旅立ってゾロと出会った「冒険の始まり」からグランドラインの入り口の島「ローグタウン編」まではまとめて「イーストブルー編」と呼ばれている。イーストブルー編ではルフィが麦わらの一味の仲間たちを集めて、グランドラインを目指すまでが描かれており、その中でもさまざまなキャラクターたちが登場し、島や場所ごとの雰囲気を楽しむことができるようになっている。

 この島や場所ごとに違う雰囲気が冒険マンガとして読んでいて楽しい。特にグランドラインに入ってからは物語のボリュームがより大きくなり、次の島はどんな島なのかワクワクしながら読んでしまう。島の景色もそうだが、そこに登場するキャラクターたちがいてこそ島の雰囲気だ。その雰囲気をエピソードごとに楽しむことができるのが本作の魅力の1つだと思う。

【『ONE PIECE』ティーザー予告編 - Netflix】

「ONE PIECE」のあらすじと登場人物を簡単におさらい

 「ONE PIECE」はかつてこの世のすべてを手に入れた男「ゴールド・ロジャー」が残した財宝「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡って海賊たちが覇権を争う「大海賊時代」になっている世界が舞台だ。この世界はイーストブルー、ウエストブルー、ノースブルー、サウスブルーの4つの海と4つの海を分ける海域「大いなる航路(グランドライン)」の5つに分かれている。またこの世界では悪魔の実という特殊能力と引き換えに泳げない体になってしまう不思議な果実も存在している。

 本作の主人公モンキー・D・ルフィは幼少期に住んでいたフーシャ村に逗留(とうりゅう)していた「赤髪のシャンクス」率いる「赤髪海賊団」と仲良くなり、命を助けられたことで海賊にあこがれを持つ。シャンクスたちの船に乗っていた「ゴムゴムの実」を食べてしまい全身がゴムになるゴム人間となったが、シャンクスに預けられた麦わら帽子を返すため、そして自身の夢である「ひとつなぎの大秘宝」を見つけて海賊王になるために特訓を重ねて村を旅立つ。ルフィはさまざまな出会いを重ねて仲間を増やしながらワンピース目指し大いなる航路(グランドライン)へと乗り込んでいくというのが、本作の序盤の物語となっている。

 本作で登場する麦わらの一味たちは以下のようになっている。

モンキー・D・ルフィ
 本作の主人公で麦わらの一味の船長。麦わら帽子がトレードマークでゴムゴムの実の能力者。イーストブルー出身。夢は「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を見つけて「海賊王」になること。

ロロノア・ゾロ
 麦わらの一味の戦闘員。ルフィとイーストブルーで一番最初に出会った仲間。義理堅く仲間のために体を張る。また、「世界一の大剣豪」という自身の目的のために自分の信念を貫く。

ロロノア・ゾロ

ナミ
 航海士でイーストブルーにあるココヤシ村出身。航海術とともに海の潮の流れや天候を読む知識も持っており、世界地図を書くのが夢。一味の中でのツッコミ役も担っている。

ナミ

ウソップ
 麦わらの一味の狙撃手。イーストブルー出身で父親が赤髪海賊団にいる。嘘と工作が得意でナミの武器の製作やフランキーが仲間になるまでは船の修理も担当していた。勇敢な海の戦士に憧れて麦わらの一味に仲間入りする。

ウソップ

サンジ
 ルフィたちに料理を振る舞うコック。ノースブルー出身。海で命を助けてくれた赤足のゼフが運営するレストランバラティエで副料理長として働いていた。四つの海域に生息するあらゆる魚が一堂に会する特殊な海域オールブルーを探して麦わらの一味に加わる。

サンジ

トニートニー・チョッパー
 帽子がトレードマークの船医。人型になれるヒトヒトの実の能力者の青鼻のトナカイ。愛らしい姿もありマスコットやペットのように思われるが、頭もよく強い。グランドラインに入って初めての仲間となる。

トニートニー・チョッパー

ニコ・ロビン
 考古学者であり体の部位を自由に花のように咲かせるハナハナの実の能力者。ウエストブルーにある考古学者が集まる島オハラ出身。故郷を世界政府に焼き払われた過去を持つ。歴史の真実を知るために麦わらの一味の仲間入りをする。

ニコ・ロビン

フランキー
 一味の船大工。サウスブルー出身。事故により自分の体を自分自身でサイボーグ化している。機械や火器にも詳しい。自分自身が作った船で旅に出るという夢を叶えるためルフィたちを海に出た。

フランキー

ブルック
 麦わらの一味の音楽家。ヨミヨミの実の能力者。ウエストブルー出身。元ルンバー海賊団の音楽家兼剣士。一度海賊団が全滅した後、ヨミヨミの実の能力で復活する。だた、霧の中を船が彷徨っていた関係で体を見つけた時にはすでに白骨化していたため、現在も骨の姿となっている。ルフィたちがグランドラインに入って最初に出会ったクジラのラブーンをグランドラインに連れてきた。ラブーンと再会するために麦わらの一味に加入する。

ブルック

ジンベエ
 一味の操舵手。グランドライン(リュウグウ王国)出身で元王下七武海。インペルダウン編でルフィと出会い行動を共にする。その後、頂上戦争でルフィを助けたことで王下七武海を脱退。その後いくつかのエピソードを経て麦わらの一味へと加わる。

ジンベエ

麦わらの一味たちが今一度仲間を見つめ直す「ウォーターセブン編」

 本作では主人公たち「麦わらの一味」がさまざまな場所に立ち寄りながらゴール・D・ロジャーが残した「ひとつなぎの大秘宝」を目指していく。

 特にグランドラインに入ってからは「ログポース」という腕時計型の羅針盤が示す島に必ず立ち寄る必要がある。そのためその島での新しい出会いやアクシデントなども発生する。既にコミックスが100巻越えの作品であるため魅力的なエピソードは数多く存在するが、その中で筆者が好きなエピソードを1つ選出して紹介したいと思う。

 今回筆者が選ぶのは「ウォーターセブン編~エニエス・ロビー編」だ。このエピソードは大きく分けて2つの舞台でストーリーが展開されるが、物語としては1つの物語になっている。

 あらすじとしては損傷が激しくなった船「ゴーイング・メリー号」を修理するため、麦わらの一味は造船が盛んな水の都「ウォーターセブン」を訪れる。そこでメリー号が修繕不可能であることを告げられてしまう。そのことでルフィとウソップは大ゲンカをする。納得のいかないウソップは船を降りると宣言し、海賊の掟に乗っ取り船長のルフィと対決してウソップの脱退が決定する。その一方、ウォーターセブンに入って姿を消してしまったロビンも一味を脱退すると宣言。その後ロビンはこの街の市長で造船所の社長「アイスバーグ」暗殺未遂の容疑をかけられる。この暗殺未遂が世界政府の諜報機関CP9(シーピーナイン)の仕業であることを知ったルフィたちは、一味を守るため自らを犠牲に連行されたロビンを救うため司法の島「エニエス・ロビー」へと乗り込んでいくというものだ。

このエピソードの中での肝となるゴーイング・メリー号

 このエピソードの中で色濃く描かれているのは、誰かが誰かを思う気持ちだ。ルフィやウソップがゴーイング・メリー号を思う気持ち、ルフィとウソップが対決しているのを見守る仲間たちの気持ち、一味のために連行されるロビンの気持ち、そして麦わらの一味を思うゴーイング・メリー号の気持ちというようにそれぞれの思いが描かれている。

 序盤の内部分裂を彷彿とさせるハラハラ感もあり、互いの心のうちも少しずつ描かれていくことで一味内で互いのことをどう思っているかがわかるのもいい。本エピソードで登場する造船会社社長のアイスバーグや、解体屋フランキー率いるフランキー一家がルフィたちの気持ちを引き出してくれるので、読んでいる読者からしても客観的に麦わらの一味たちの感情を受け取りやすい。もちろん言葉が少ないキャラクターもいるが、発する言葉の端端にその思いを感じることができる。

 この2つのエピソードでは一貫して麦わらの一味たちの「仲間」を思う気持ちというところにフォーカスが当たっているように思う。ただ、本来このエピソードは「ウォーターセブン編」の前の「ロングリングロングランド編」から仲間について考えるという物語が続いており、大きなくくりでは「ロングリングロングランド編~エニエス・ロビー編」までを「ウォーターセブン編」と総称する。

 また本エピソードから一味の対戦相手として世界政府が名乗りを上げてくるので、ルフィたちの行く手がより厳しいものへとなっていく序章となっている。今回紹介したエピソードはコミックスの34巻から46巻に掲載されている。もし気になった方は読んでみてほしい。

ウォーターセブン編が始まるコミックス34巻

 現在コミックスは106巻まで発売されており、週刊少年ジャンプの方でも最終章へと突入した。あと数年で終わってしまうと思うとちょっと寂しいような、小学生から読み続けたマンガの結末を見たいような複雑な気持ちがある。100巻越えのマンガで少し初めから読むには腰が重くなるかもしれないが、本作はWebでも読むことができるので興味がわいた方は電車やバスでの移動の際など隙間時間にぜひ読んでみてほしい。

最新刊となるコミックス106巻