【特別企画】

「ポケモンスリープ」先行プレイレポート。ポケモンの寝顔集めで毎日の睡眠が楽しみに!

キャンプ場のテント泊で体験してみた

【Pokemon Sleep】

7月下旬 配信予定

価格:基本プレイ無料(※ゲーム内課金あり)

 ポケモンは、Android/iOS用睡眠ゲームアプリ「Pokemon Sleep(ポケモンスリープ)」を7月下旬にリリースする。本作は、ユーザーの睡眠計測を行なうことで、ポケモンたちの可愛い寝顔を集めるという、ユニークなアプリだ。

 正式リリースに先立ってメディア向けの先行体験会が開催され、実際に「ポケモンスリープ」をプレイすることができたので、その様子をレポートしたい。

【【公式】『Pokemon Sleep(ポケモンスリープ)』使い方の紹介】

1日ごとのゲームサイクルと1週間ごとのゲームサイクルがある

 「ポケモンスリープ」は、人間にとってとても重要な行為である「睡眠」をテーマにした、睡眠ゲームアプリだ。これまでにも、睡眠の長さや深さなどを計測する睡眠計測アプリは多数登場しているが、「ポケモンスリープ」は単に睡眠状態を計測するだけでなく、その結果がポケモンの寝顔集めに反映されることがポイントだ。「ポケモンスリープ」の開発には5年半もかかっており、睡眠の世界的権威である柳沢正史先生に監修をしていただいたという。

 「ポケットモンスター」シリーズでは、いろんなポケモンを捕まえて「ポケモン図鑑」を完成させることが目的のひとつだが、「ポケモンスリープ」ではポケモンの寝顔を集めた「ポケモン寝顔図鑑」を完成させることが目的となる。ポケモンの寝顔は、1つのポケモンに付き数種類用意されているので、全ての寝顔を集めて、ポケモン寝顔図鑑を完成させるのはかなり大変そうだ。

 また、「ポケモンスリープ」で重要な役割を果たすのが、寝ることと食べることが大好きないねむりポケモンのカビゴンだ。冒険の舞台となる小さな島のいたるところにカビゴンが生息しており、「ねむけパワー」という不思議な力でポケモンたちを引き寄せて、ねむりに誘う。ポケモンの睡眠生態を研究しているネロリ博士が開発した「睡眠シンクロ装置」によって、プレーヤーの睡眠とカビゴンの睡眠がシンクロするため、プレーヤーがよく眠れば眠るほど、カビゴンのねむけパワーも大きくなり、多くのポケモンが引き寄せられるのだ。

ポケモンの睡眠研究を行なっているネロリ博士
チュートリアルでは最初の仲間としてピカチュウがやってくる
最初に就寝予定時間を決める(後からでも自由に変更可能)

 「ポケモンスリープ」には、1日ごとのゲームサイクルと1週間ごとのゲームサイクルがあるが、基本となるのは1日ごとのゲームサイクルだ。まず夜に睡眠計測を行ない、翌朝、カビゴンの周りに集まってきたポケモンたちの寝顔をリサーチして写真に収め、ポケモンにポケサブレをあげて仲間にする、日中はカビゴンにきのみや料理を与えて、カビゴンを育てる。そしてまた夜になったら睡眠計測を行なうというサイクルだ。

 睡眠計測の方法は簡単で、枕元にスマートフォンを伏せて置くか、別売りの「Pokemon GO Plus +」を置くだけ。枕元から離れた堅いテーブルなどに置くと正確に計測できなくなるので注意。必ず枕元においてスマートフォンに振動が伝わるようにしよう。また、途中でスマートフォンのバッテリーがなくなってしまうと正しく計測できないので、ケーブルを繋いで充電しながら計測を行なうようにするといい。

睡眠や料理などできることのチュートリアルが用意されている。睡眠計測では、1時間30分以上の計測が必要
2次元バーコードなどを利用してフレンド登録が可能
フレンド申請してきた相手の情報を確認し、フレンドになる
フレンドリスト。フレンドは最大50名まで登録可能
睡眠計測中にはマイクも利用する
このようにベッドや布団の上にスマートフォンを伏せて計測を行なう
起床アラームの設定も可能
計測中の画面。伏せておくと画面は消える

 こうしたサイクルで毎日睡眠計測を行ない、カビゴンを育てていくが、本作にはさらに1週間ごとのゲームサイクルもある。毎週月曜日になると、これまでのカビゴンとお別れをし、新たなフィールドで新しいカビゴンと共に一緒にポケモンの寝顔を集めることになるのだ。こうしてゲームが進んでいくと、選べるフィールドが追加され、新たなポケモンと出会えるようになる。

 ゲームとしての基本的な流れは以上の通りで、「Pokemon GO」のようにポケストップを探して歩いたり、レイドバトルを行なうといった要素はないため、のんびりプレイできる。

「エナジー」×「睡眠スコア」が「ねむけパワー」になる

 ポケモンの寝顔をたくさん集めるには、カビゴンのねむけパワーを高めることが重要だが、ねむけパワーは、カビゴンの成長で決まる「エナジー」とプレーヤーの睡眠時間で決まる「睡眠スコア」を掛け合わせたものとなる。

 エナジーは、カビゴンにきのみや料理を食べさせることで増加し、睡眠スコアは睡眠時間の長さによって決まる。8時間30分眠ることで最大の100となり、それよりも睡眠時間が短いとより小さくなる。8時間30分を超えて眠っても100を超えることはない。

 また、睡眠の深さも睡眠スコアには影響しないが、「ポケモンスリープ」では、睡眠の深さを「うとうと」、「すやすや」、「ぐっすり」の3つに分けて認識する。プレーヤーの睡眠タイプの平均データを分析し、その平均データと比べて、毎回の睡眠を「うとうとタイプ」、「すやすやタイプ」、「ぐっすりタイプ」の3つのタイプに分類。その3つの睡眠タイプに応じて、同じような睡眠タイプを持つポケモンが集まるようになっている。例えば、眠りが浅めのうとうとタイプでは、くさタイプのポケモンが集まってくるなど。しばらく「ポケモンスリープ」で遊ぶと、睡眠タイプは自分の過去のデータとの比較で決まるため、ひとつの睡眠タイプに偏り続ける、ということは起こりにくくなっている。

翌朝起きると、まず睡眠時間が表示され、睡眠スコアが表示される
睡眠グラフで、睡眠の深さを確認できる
寝付くまでにかかった時間も表示される
その睡眠状況によって、睡眠タイプが決定される
初日はエナジーがない(カビゴンを成長させてない)ため、睡眠スコアだけでねむりパワーが決定される

 集まってきたポケモンには、寝顔をリサーチして寝顔図鑑に登録した後で、ポケサブレをあげてフレンドレベルを上げることができる。フレンドレベルがMAXになると、おてつだいポケモンとして仲間になり、カビゴンが食べるきのみや食材などを勝手に集めてくれる。また、プレーヤー自身にもリサーチランクというレベルがあり、カビゴンを育てたり、ポケモンの寝顔を集めることでレベルが上がり、できることが増えていく。

カビゴンのねむりパワーによって、ポケモンたちが集まっている
カビゴンの周囲をスクロールさせて探索すると、眠っているポケモンたちが見つかる
フシギダネの「こうごうせい寝」をゲット
寝顔図鑑に「こうごうせい寝」が登録される
寝顔図鑑のフシギダネのページ。フシギダネの寝顔は全部で4種類ある
次に集まってきたポケモンにおやつをあげるおやつタイムになる
おやつのポケサブレをあげることで、フレンドポイントが上がる
ポケサブレにはいろんな種類がある
フレンドポイントがMAXになるとおてつだいポケモンとして仲間になる
今日ゲットした寝顔の中から、今日の1枚を選ぶ
このように1日に1枚だけ写真を残せる
今日のリサーチの結果
リサーチランクが2に上がった
フレンドレベルがMAXになったフシギダネが仲間になった
チュートリアルが終わると、最初のカビゴンとはお別れ
新たなフィールドを選択する
最初はこのワカクサ本島しか選べない
1週間を共にする新しいカビゴンと出会った。カビゴンによって好きなきのみや料理も異なる

 カビゴンに朝、昼、夜の3回に分けて、きのみや料理を食べさせることで、カビゴンが成長しエナジーが増える。また、カビゴンを成長させると評価が上がり、より多くの種類のポケモンを引き寄せられるようになる。

仲間のポケモンをタップすれば、集めてくれたきのみなどをカビゴンに食べさせることができる
チュートリアルのまとめ。日中は3回に分けてカビゴンに料理を与えることができる
料理中には、柳沢正史先生監修の睡眠Tipsが表示される
料理にはきのみよりも多量のエナジーが含まれている
カビゴンに料理を食べさせているところ
カビゴンにきのみや料理を食べさせることで評価が上がる
カビゴンの評価が上がると、よりたくさんの種類のポケモンが集まるようになる
カビゴンの好きなきのみをあげると、エナジー増加量が2倍になる
寝顔図鑑を埋めていくのが目的だ

 1週間ごとにミッションも設定されており、ミッションをクリアすることで報酬がもらえる。また、睡眠スコアによってもらえるスリープポイントをスリープパスに貯めて、アイテムを購入することも可能だ。

 スリープパスは、無料のノーマルパスと7つの特典がついた有料のプレミアムパスがある。プレミアムパスは、サブスクリプション制となっており、1ヶ月プランが980円、6ヶ月プランが4,900円となる。ノーマルパスでは、睡眠データは過去30日分しか閲覧できないが、プレミアムパスならすべての期間のデータを閲覧できる。なお、ノーマルパスでも過去の全てのデータがサーバーに保存されているので、閲覧できるのは30日分だが、あとからプレミアムパスに加入すれば、最初から全てのデータを閲覧できるようになる。

最初の7回は毎日スリープポイントがもらえる
1週間ごとのミッションも設定されている
ノーマルパスでは睡眠スコア1につき1ポイントが貯まる
7つの特典があるプレミアムパス
プレミアムパスの料金は1ヶ月980円、または6ヶ月4,900円である
ノーマルパスでは過去30日分の睡眠データしか閲覧できない

 取得した睡眠データは、いつでも確認ができ、1週間分のデータが貯まると睡眠リズムの分析も可能だ。睡眠データとしては、睡眠の深さのグラフと音声のグラフが記録されており、一定以上の音量を検出した音声データは、最大10回まで録音され、確認ができる(ただし録音データは次に睡眠計測をすると自動的に削除され、過去の録音は保存されない)。

メインメニューからさまざまな情報を確認できる
バッグには持っている食材が表示される

 また、フレンドと睡眠研究をシェアする「ソーシャルリサーチ」という機能もある。他のプレーヤーとフレンド登録をすることで、毎日リサーチが届き、フレンドがリサーチした寝顔の数やおてつだいポケモンの編成などを知ることができるほか、アイテムももらえるので、フレンドを増やしたほうがなにかとお得だ。

フレンドから毎日リサーチ結果が届く
フレンドのリサーチ結果を表示したところ

「Pokemon GO Plus +」を使えばスマホを使わずに睡眠計測ができ、「Pokemon GO」との連携も可能

 「ポケモンスリープ」は、スマートフォンだけで全ての機能を利用できるアプリだが、7月14日に発売された「Pokemon GO Plus +」を利用すれば、さらに便利になる。

 「Pokemon GO Plus +」は、以前発売された「Pokemon GO Plus」の進化版で、「ポケモンスリープ」や「Pokemon GO」と連携させることができる小型デバイスだ。Bluetooth経由で「ポケモンスリープ」と連携させると、ナイトキャップをかぶったピカチュウがおてつだいポケモンとして加わり、設定した起床時間と就寝の目標時間に鳴き声で知らせてくれるなど、さまざまなサポートを行なってくれるようになる。

【【公式】「Pokemon GO Plus +(ポケモンゴープラスプラス)」紹介映像】

 また、「Pokemon GO Plus +」にも加速度センサーやマイクが内蔵されている。スマートフォンを枕元に置く代わりに、「Pokemon GO Plus +」を枕元に置くだけで睡眠計測が可能になる。計測したデータは最大1週間分、「Pokemon GO Plus +」本体に保存でき、「ポケモンスリープ」に転送することでポケモンの寝顔のリサーチなどが可能になる。

 さらに、「Pokemon GO Plus +」と「Pokemon GO」を連携させて、ポケストップで「Pokemon GO Plus +」のボタンを押してポケストップを回すと、その記録が「Pokemon GO Plus +」に残り、「Pokemon GO Plus +」と「ポケモンスリープ」を繋いだときに、その分のきのみを手に入れることもできる。「Pokemon GO Plus +」を使わずに、直接「Pokemon GO」と「ポケモンスリープ」を連携させることはできないが、「Pokemon GO」も楽しんでいるプレーヤーなら、さらに「ポケモンスリープ」を楽しく遊べるようになるだろう。

【Pokemon GO Plus +】
7月14日発売予定の「Pokemon GO Plus +」
以前発売された「Pokemon GO Plus」よりサイズは大きくなっている
「Pokemon GO Plus +」の裏側
USB Type-C経由でバッテリーを充電できる

「ポケモンスリープ」で毎日の睡眠が楽しみに!

 今回、新潟県三条市の「スノーピークHeadquartersキャンプフィールド」で、「ポケモンスリープ」を体験してみる機会を得た。

【スノーピークHeadquartersキャンプフィールド】
三条市のスノーピーク本社建物に隣接してキャンプフィールドがある。この建物が本社である
本社の奥にキャンプフィールド入口やストアがある
スノーピークストア。さまざまなアウトドアグッズが販売されている
こちらがキャンプフィールドの一部。非常に広大だ。左端の建物の向こう側に、今回宿泊したテント群が見える
今回宿泊したテント群。スノーピークの1人用テントが並んでいる
テントはあらかじめ張られていた
スノーピークの方によるマットレスへの空気入れの実演。こちらは実際に各自で行なった
テント内では電源は使えないが、別途充電スポットが用意された
こちらは昨年できたスパ施設
それぞれのテントにはポケモンが目印に掲げられていた。筆者のテントは「ヒトカゲ」だ
今後ポケモンセンターで発売予定のぬいぐるみなど
「ポケモンスリープ」の世界観をぬいぐるみで再現
1日目の昼間は天気が良くかなり暑かった
右側のテントは、作業用スペース
こちらは炊事場とトイレ
翌日の朝。夜中に多少雨が降ったが、もちろん中に水が入るようなことはなかった
ストア入口
本社入口はミュージアムになっていた

 実際に1人1人テントで就寝し、睡眠計測を行なったのだが、筆者はもともと睡眠時無呼吸症候群で眠りがかなり浅く、普段はCPAPという装置を使っている。今回はCPAPがないため、深く眠ることはできず何度も目が覚めたのだが、また寝るようにしてトータルで8時間50分という長い睡眠時間を確保でき、睡眠スコアは満点の100点を得られた。睡眠グラフは予想通り、うとうとが大部分であり、ぐっすりはわずかという結果になった。そこで、自宅に戻ってCPAPを付けて計測したところ、うとうとの時間がかなり減り、すやすややぐっすりの時間が増えていることがわかった。自宅の布団+CPAPなので、より深く眠れるのは当然ともいえるが、「ポケモンスリープ」の睡眠状態の計測精度もなかなか高いようだ。

【キャンプフィールドでの結果】
睡眠時間は8時間50分で睡眠スコアは満点の100点
しかし、うとうとが64%もあり、かなり眠りが浅いことが分かる
【自宅に帰って寝てみた】
睡眠時間は6時間2分で睡眠スコアは71点
うとうとが24%に減り、すやすややぐっすりが増えている
ねむけパワーは、648,159になった

 「ポケモンスリープ」をプレイすると、夜しっかり眠って、朝起きることが楽しみになる。まさに「睡眠」をエンタテインメント化するアプリといえるだろう。もちろん、「ポケモンスリープ」自体に、睡眠状態を改善する機能があるわけではないが、「ポケモンスリープ」でポケモンの寝顔を集めるためには、夜しっかり眠り、朝起きるという、人間の本来の生活リズムに沿った生活を心がける必要がある。そのため、つい夜更かししてしまう人でも健康な生活を送る助けになるはずだ。